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Dec 29, 2009

得意科目

医学生にも、当然ながら得意科目と不得意科目があります。

私で言えば、得意科目は小児科・産婦人科で、過去問や問題集を解いていても、一番正答率がいいし、きちんと理解出来ています。
逆に、不得意科目は神経内科、感染症、薬理学などです。

が。

このたび、不得意科目に1つ加わりました。
公衆衛生。

保険やら法律やら、医療そのものというよりも、それを取り巻くものを学ぶ科目です。
当然、国家試験にも出題されます(しかも、かなりの割合らしい)が、私にとっては悩みの種の一つ。

興味ないうえに、理解ではなくて暗記が多い。
どうせいというのだ、という気分です。
勉強しながら、これを専門にしている医療事務という職業があるのに。。。と恨めしく思っている状態です。

でも。
医師免許は欲しいですから、勉強せざるをえません。
頑張れ、私。

Dec 21, 2009

感染症

世の中の病気は、感染症が多いんです。
今はやりのインフルエンザに始まり、肺炎、脳炎、食中毒などなど。

それらの原因は様々な細菌、真菌(かび)、ウイルスなどです。


私は昔から虫の類が大嫌い。
大好きだった生物でも、虫の話の部分は全く勉強せず、記録的にひっどい点数を取った記憶が。。

そんな私は、未だにやっぱりバイ菌のお勉強は苦手です。
クラークシップ中(病棟実習)も、何度もつっかかった部分です。

例えば、患者さんが発熱したとしましょう。
なんで発熱したのか。

いろんな原因が考えられると思いますが、一番最初に上がってくるのは感染症。
どこの感染なのか?原因菌は何が疑わしいのか?何の薬を使うのか?

どこの感染か、はいいですよね。
その患者さんの背景や症状から考えれば、疑わしい部位は私でも考えられます。

原因菌は何が疑わしいのか、もまぁなんとか。
場所と状態から、何の菌が一番疑わしいか、というのは推定できます。


私にとっての一番の問題は、何の薬を使うのか、です。
とりあえず、疑わしい場所の検体(血液なり、尿なり、痰なり)を提出し、染色と培養をオーダーします。
 
培養、というのはシャーレ(栄養が入ってる寒天が入っている菌を繁殖させる丸い器)で菌を繁殖させて、何なのかを特定する検査です。
さらに、なんの薬に感受性があるのか(どの薬なら効くのか、どの薬には耐性があるのか)という検査もします。

が。
培養というのは時間がかかる検査です。
なんせ、菌を繁殖させますから。

そこで、たいていは染色の検査の結果だけその場でもらってきます。
要するに、血液なり痰なりを染めることでバイ菌を染めてみて、染まり具合(グラム染色なら、紫に染まるのが陽性、染まらなくて赤くなるのが陰性)や形から、どういう菌が疑わしいのかを推理するのです。

自分で疑わしいと考えていた菌と染色の結果から、抗菌薬の投与を始めます。培養の結果は待ちません。

が。

何の薬を使うかは私にはうまく決められません。
疑わしい菌が属するグループ(グラム陽性球菌、とか)によって、ある程度薬を絞り(そこを覚えるのがまた苦手)、脳だったらこれ、尿路だったらこれ、とか何だと思います。

でも、苦手。
そうも言っていられないから、勉強しなくちゃなぁ。。。
そもそも、嫌いなムシの話ですから、ムシの名前の種類もどうもね。。。

Dec 16, 2009

医師になるには

医学部だ、というとよく聞かれます。
何科が専攻なの?何科のお医者さんになるの?と。


多分、他の学部だとそういう発想になるのだと思いますが、医学部は大変残念ながら、"専攻"や"選択"という発想が無い学部です。

学生の間は、全員が全科目を勉強します。
選択授業、というのは無いに等しいです。
(同じ薬理学実習の中で、こっちの薬の実習をするか、あっちの薬の実習をするか、程度の選択ならありえますが)


なので、たとえ私が将来何科志望であっても、全科目を勉強し、試験され、国家試験も全ての科目について課されます。
内科(循環器、呼吸器、腎臓、血液、その他沢山)、外科(消化器外科、肝胆膵外科、その他沢山)、産婦人科、小児科、救急、麻酔、マイナー科(皮膚科、耳鼻科、眼科、放射線科、その他たくさん)。

まぁ、当たり前と言えば当たり前ですよね。
全部を勉強しないと、1科目だけ勉強してたって理解できませんし。
さらに言えば、例えばお腹が痛くて消化器科にかかってる間に、心臓や脳など消化器以外の理由で倒れたりした時に、『専門じゃないので。。。』とか言って何もできない医者なんて嫌すぎますもんね。


ちなみに、授業やテストに関しては全科目ですが、クリニカルクラークシップ(臨床実習、Bed Side Learningなど学校によって呼び方は様々)に関しては、学校ごとに違います。
うちの大学で言えば、救急・小児・産婦人科は全員必修、内科・外科の中からいくつか選んで実習、好きな科を選ぶ月もある。という感じです。


なので。
国家試験を受ける際も、苦手だろうが嫌いだろうが、将来進む予定がなかろうが。
全科目を勉強しなくてはならないのです。
頑張ろう。

Dec 15, 2009

卒業決定!

来年3月をもちまして、医学生生活に終止符が打たれることが無事に決定いたしました。

3日 21:30
泌尿器科の結果が出る。合格♪

予想外に、なんと16人も落ちるという前代未聞の事態。
泌尿器科は今まで落ちた人がいないような科目だったので、かなり驚きました。
前の日記を読んでもらえば分かるのですが、そういえば、試験形式もビックリだったから、そういう影響もあるのかな。。

15日 16:00
外科学の結果が出る。合格♪

結果が出るまでにものすごく時間がかかりましたが、ちゃんと合格でした!
というよりも、全員合格でした。
そりゃそうですよね、だって、再試予定日は明後日なんですもの(笑)





なので。

後9週で国家試験が終わります。
後15週で学生生活が終わります。

9週前は卒業試験が始まった時。
15週前は最後のローテーションが始まった時。

早いような長いような。
でも、単位が”月”ではなく”週”だからやっぱり短いかな。

Dec 7, 2009

模擬試験

そういえば、大学受験のときも模擬試験なるものはありました。
国家試験にも模擬試験、ってあるんですよ。

国家試験は3日にわたって行われます。
模試も、3日分。

ただし、大学受験の時とは異なり、自宅で解答して提出という形です。
(別に、学校に集まって解いてもいいんだけど、まぁ、スケジュール合わなくて無理でしょう。)

勉強してるんだから、出来るようになってて欲しいと思うのですが、いまいち出来がよろしくないのが悲しいところ。
でも、以前よりはちゃんと考えられるようになり、診断までは下せるものがほとんど、という辺りは進歩でしょうか。
(つまり、診断は下せても答えられていない=知識不足。。笑)

年明けに最後の模試があります。
噂によれば、その模試の出来具合で国試合格か不合格かを占えるとか。


後2カ月で国家試験。
頑張らないと。

Dec 2, 2009

卒業試験結果 途中経過

26日 12:30
胸部外科、合格♪

30日 12:00
救急、合格♪

2日 18:30
神経内科、合格♪♪

卒業に大きく1歩近づきました!
後は泌尿器科と外科です。

Dec 1, 2009

国試

医師国家試験。

当然、受からないと医師になれない。
一発勝負。


最近になって、ようやく試験の全貌を知りました。(遅っ!)

内科・外科
産婦人科
小児科
マイナー科
公衆衛生

そして、大事過ぎるから間違えたら落とすよ、の『必修・禁忌』

さらには、一般知識を問われる『一般』とより実際に近く診断治療などを求める『臨床』のどちらもそこそこ取らないとダメ。


今はまだ、最初の固まりを頑張ってます。
受かるのかな。なんか不安でしかたがないです。

後二ヶ月。
頑張れ、私!!

Nov 20, 2009

胸部外科

卒業試験、最後の科目。

胸部外科。
心臓や肺、大動脈(心臓から各臓器へ送りだされる血液が最初に通る太い動脈)の手術などをする科です。

うちの大学では、小児循環の手術は現在行っていません。
なのに、なぜか1問目から10問目くらいまでは全て小児循環の問題。
しかも、手術方法についてとかで、いやに細かい。
予想外に難しかったです。


内科を全部ひとくくりに「内科」としている(本来は、循環器内科、内分泌内科、など分かれている)のに、放射線科で1つの試験枠だし、外科という試験があるのに何故か胸部外科を分けてるし、なんだか疑問点の多い卒業試験でした(笑)

でも、今日でおしまい。
今のところは1つも落としていません。
このまま行けば卒業はできそうです。
後は国家試験に合格さえすれば、来年からは晴れて医師(研修医)として働き始めます。

人生初の社会人。

何を感じ、何を考え、どう成長していくのでしょうね。
まだ学生生活は後4か月ほどあります。
とは言ってもそのうちの3カ月は試験勉強のみ。

4ヶ月後に、医師として働ける状態になっていたいです。
患者さんに信頼してもらえるような、安心してもらえるような、そんな医師になれるだけの素質を身に付けたのかどうかなんて、自分では分かりません。
でも、きっと、大丈夫、成長したはず、と思いたいです。



理想の医師像:
技術があり、知識と考える力があり、信頼ができる。
と同時に、患者さんにとって看護婦さんくらい身近で安心できる医師。

Nov 17, 2009

神経内科

嫌いで苦手な神経内科の試験が今日終わりました。

そんなに難しくないのは分かるんです。
だけど、解けない。
もどかしかったです。

今までで1番(いや、0点のマッチングの次で2番かな、、)ヤバイ、と思いました;;

神経内科は中枢神経(脳&脊髄(背骨の中にある、脳と末梢神経をつなぐ道))と末梢神経(脊髄からでた後の神経。体中に分布)を扱う科です。

神経内科の病気で症状が出た時(脳梗塞で麻痺とか)、症状の種類と場所から、病気がどこで起きてるかを特定できます。

4年の頃はそれが難しかったです。
それは時間はかかりましたが、漸く理解しました。
今はもっと細かいことが分かりません。
でも、何が分からないかもイマイチ分かりません(笑)
やっぱり神経内科は難しくて苦手です(;_;)

でも、卒業試験は後1科目でおしまいです♪
ようやく、終わりを実感できるところまで来ました(^−^)

<追記 16:30>
CPE(病理)、麻酔科、整形外科の結果が出て、合格でした♪

<追記 19日 16:50>
産婦人科が合格でした♪

Nov 12, 2009

ER&麻酔科

今日は2科目試験がありました。

どう考えても今週の試験日程はおかしい!!
月曜午後に外科
火曜午前に整形外科
このあいだわずか半日。
そして、一日おいて、本日麻酔科と救急科という2科目。
泣きたくもなるってものでしょう。。


本日1科目目、救急科。
出来はまあまあでした。

TESSOという救急の部活に入ってることもあり、救急は得意です。
実際の現場に出たらアワアワしちゃうからまた別ですが、とりあえず試験は。

今日も、救急は大丈夫でした。
外傷、心停止、倒れた、脱水その他。
救急はいろんな人がやってくるから問題もいろいろです。

でも、やることは決まってます。
外傷なら、心停止なら、とプロトコルが決まって(誰でも、とにかく対処ができるように)ます。
そうでないものは、とにかく命を救うようなことをやればいいのです。
(書くのは簡単、来年自分でやるのは大変;;)


そして2科目目、麻酔科。
好きだけど苦手な科目の一つです。

外科や神経、薬理学は嫌いだし、苦手。
でも、麻酔科は好きなんです。それでも、苦手。

というのも、麻酔科はお薬を使うことが大前提。
お薬ばっかりで、カタカナばっかりで、苦手なんです。
でも、全身管理をすること、すごく理屈通りなこと、で好きな科目ではあります。
来年、麻酔科を回るのも楽しみなんです♪

とはいっても。
今日の試験は全然分かりませんでした(;_;)
頭の中はハテナマークだらけで。。

例えば。
スキサメトニウム(サクシニルコリン)の副作用でないのはどれか。
眼圧上昇、2相性ブロック、再クラーレ化、術後の筋痛、悪性高熱

再クラーレ化、って何ー?!


きっと、どっちも受かってると信じます(>人<)

<追記 13日 16:26>
内科が合格でした!!!
涙が出るほど嬉しかったです。

Nov 10, 2009

整形外科

略して整外(セイゲ)。

もう、意味が分からなくて分からなくて。
怪我と骨折とか。
自分に無縁ではないことたちなのに。

『理解』というより『暗記』に近いテストになってしまいました><


ちなみに。
骨量は思春期にがーっと増えます。
(だからこそ、私は19歳の時にそれを聞いて、必死に一年間牛乳を飲んだ訳だけど。
そして、1年で背が2cmも伸びた訳だけど。)

でも、実は20代から30にかけても、少ーし骨量は増えるらしいです。
おばあちゃんになってもやりたいことをやって、元気に過ごしたいから、まだ後数年でカルシウム摂って丈夫な骨を作っておきたいと思いました。


さて。
今週はあと2科目。
麻酔科とER。
頑張れ、私。

<追記 16:00>
小児科と放射線科の結果が出て、合格でした♪

<追記 11日 16:00>
精神科と脳外科の結果が出て、合格でした♪

Nov 9, 2009

外科

外科が終わりました!
週末がなんやかんやバタバタしてて、気付けば一夜漬け〜当日漬けに近い状態でしたが;;

多分、きっと、なんとかなったと信じます。


ちょっと汚い話ですが、みなさん、便は食べたものだけじゃない、って知ってました?

もちろん、食べたものも大切な原料です。
水や食物繊維、腹筋の不足でも便秘になりますが、食べなくても便秘になります。

でも、実は半分以上は腸のあか&腸内細菌の死骸なんです。

ほら、毎日皮膚からあかが出るのと同じように、腸からも出ます。
消化菅の中は生物にとっては外界ですからねえ。

さらに、腸内細菌はお腹の中で頑張った後、生涯を終えます。
出口は一カ所。まぁ、食べ物と同じです。

ということで、便はそんな、体内で頑張ったものたちでもあるんです。


とまぁ、便について語ってしまいましたが。
とにもかくにも、苦手な外科は終了です。

次は明日の整形外科です!

Nov 6, 2009

脳外科

本日は脳外科の試験でした。

脳外科は、頭部の外傷、脳腫瘍などが主な範囲です。
神経内科と比べたら、範囲も狭い。

でも、過去問を見ている限り、イマイチ。
いえね、いいんですけどね。
脳外科は画像検査が大切です。
だけど、画像の再現がイマイチだし、私自身も見てもイマイチ分からないのです。

だけど、1番最近回った科だし、過去問解いたし、大丈夫!と信じて受けました。


まぁ、きっと大丈夫でしょう。


そして。
画像がメインの科目で大変なのは試験後。

いかに問題&画像を覚えてきて復元、再現するか。
(他の科目も問題を覚えて復元するけどさ。)

私が本日当たったのは答えの選択肢が全て画像という問題でした。
解き終えて、見直しも終われば後はひたすら覚えます。

試験前に教室に入るときは過去問や知識をひたすら頭に詰め込んで。
試験後に教室を出るときは受けた試験問題ををひたすら頭に詰め込んで。

そんなことももう6年。
もうすぐ卒業です。


<追記 13:00>
眼科と耳鼻咽喉科が発表され、合格でした♪

Nov 4, 2009

放射線科

なんか、こないだから寒いですよね。。。。


今日は放射線科の試験でした。
どの科に行っても必要な画像の知識から、はい?というようなマニアな問題まで。

勉強しても全く手応えのない科目で。
試験も全く手応えのないものでした。

落ちたかも。。
みんな同じようなことを言ってるから、6割じゃなくて5割できってくれるといいのですが。。

<追記 22:30>
本日、まずは1科目、皮膚科の合格が出ました♪

Nov 2, 2009

産婦人科

山その3が過ぎました。

久しぶりの記述式がメインの試験でした。
昔は記述式の方が好きだったのに、今や選択式に慣れてしまったので、なんとなく大変です。


産婦人科は選択式が10問程度に、記述が大問3つ(中に小問が2、3ずつ)。

大問2がまるまる新生児についてだったので、すごく助かりました♪♪
(生まれた赤ちゃんに異常があったらすぐ処置をしなくてはいけないので、産婦人科でも新生児について学びます。当然、小児科でも学びます。
そして、小児好きな私にとっては、純粋な産婦人科の問題より新生児の問題が得意なのです。)

後はPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)とか、子宮筋腫とか。

ものすごく沢山の解答スペースをくれるから、困っちゃいます。
Apgar Score(新生児がどれだけ元気で大丈夫かの指標)を答えよ、というのとか、『5点』という点を書けばおしまいですが、スペースはA43分の2程度。
空白に耐えられず、点を決める表とか、分類とか、余計なことも沢山書いてしまいました。


まぁ、肝心の答えもそれぞれの大問でそれなりに書けたから大丈夫だと思うのですが…。

次は明後日の放射線科です。

Oct 30, 2009

眼科

今日で試験も半分が終わりました^-^

今日は眼科。
眼科は過去問を見ている限りは大丈夫そうだ、と思って受けに行きました。
そしたら、意外とまぁ、ん?って思う問題もありましたが、多分多分大丈夫でしょう。

みなさん、
遠視と近視は屈折異常。
老視(老眼)は調節異常ですよー☆


正常なら、光は目を通り、水晶体というレンズで調節をされて、網膜という膜の上で焦点が合うようになってます。

遠視や近視では、眼の大きさが普通(24mm)からずれているなどの理由により、焦点が合わなくてピンボケをしている状態。

老眼は、焦点を合わせる調節をしている水晶体というレンズの働きが悪くなって(弾力がなくなって、見るものの遠近に合わせて分厚くなったり薄くなったりができなくなる)、焦点が合わなくなること。


遠視でも近視でも、老視は同じように起こります。
ただ、老眼鏡が必要になるのが近視の人の方が少し遅いだけ。

ちなみに、乱視というのは、縦と横で焦点が合う位置がずれる為にぶれることです。


さて。
次は来週月曜の産婦人科です☆
記述式らしいから、ちゃんと勉強しないとなぁ。
(マルチョイだから勉強しない、って訳じゃないけどさ。)

Oct 29, 2009

マッチング

医学生の就活・就職試験=マッチング

全国の病院と、全国の医学生がそれぞれ、希望を登録をして、本日がその一斉の結果発表。
マッチした病院には必ず就職しなくてはなりません。



実は、私はマッチングの際の点数があまりに悪かったんです(100点満点で、なんとほぼ0点。笑)よね。。

このままだと、自分の病院のプロIにアン・マッチになってしまうかも・・・そういう話を耳にして。
その恐怖はすさまじかったです。どうにかして、自分の病院に残りたい。1年目を中で(うちの大学病院で)過ごしたい。そう思った為、プロIはあきらめたとしても、どうにかして自分の病院に残れるように奔走。
先週になって土壇場でバタバタし、産婦人科の先生・教育委員長・小児科の先生・友人たちなど、あちらこちらに迷惑をかけながら、マッチングの希望を提出しました。


そして。
ちゃんと、無事に自分の病院に残れました☆☆
来年・再来年は、間に少しずつ他の病院に行きますが、それ以外は基本的に自分の病院で過ごすことになりそうです。
一緒になる人がいたら、よろしくお願い致します(>人<)

小児科

本日は小児科でした。
私のにとっては山その2。
(その1が内科、その3が産婦人科、その4が神経内科)

小児科の卒試は国試より難しいです。
知らない病気がたくさんだし、細かいこと聞かれるし。

小児科では、
-遺伝性の病気(有名な病気で言えば、血友病とか)
-小児がかかりやすい病気(微小変化型ネフローゼ症候群とか、喘息とか)
-小児期に発病する病気(先天性心疾患とか、麻疹・風疹・水痘とか)
-正常な小児の発達(何ヶ月でどれくらいの大きさ、とか、何が出来る、とか)
-成長発達の異常(4ヶ月になっても首が据わらない、身長が平均よりも著しく低い、とか)

などが問われます。
私は、遺伝性のが苦手。
知らない病名がわんさかと…


さて。
本日の試験結果は。
多分大丈夫!自信を持って全ての選択肢に〇×をつけられた問題がけっこうありましたし。

というよりも、一応小児科志望で、小児重点プログラムにも出している私としては、小児科だけは絶対に落とせません(笑)


そして、今日は後1時間ちょっとで、マッチング(医学生の就活)の結果が発表になります。
どきどきです。

Oct 27, 2009

耳鼻咽喉科・頭頚部外科

本日は耳鼻咽喉科・頭頚部外科の試験でした。
うちの大学では、それぞれに教授がいて、問題も一応別に作られます。

耳鼻科では、めまい、難聴などが主訴(1番の症状)になる疾患が中心。
頭頚部では、癌など、オペが必要になるような疾患が中心。
(ちなみに、頭頚部の癌は喫煙・飲酒がかなりのリスクファクター。)


耳鼻科は自分が小さい頃からお世話になっているので、好きです。
小児科は予防注射がメインで、風邪などなどは耳鼻科にかかってました。
しかも、昔は中耳炎、めまいや耳閉感などをよくやってたから、さらに耳鼻科っ子。

めまい、難聴などの問診・鑑別は得意です(笑)


さて。
本日の試験ですが。
知ってることが中心だったから、きっと大丈夫だと思います。

今週から来週頭が山場です。
小児科、眼科、産婦人科ですが、そのうちの小児と産婦がねぇ。
まぁー、なんとかなるはず!

Oct 22, 2009

泌尿器科

今週は穴場?です。
だって、なんと軽い科目が2つのみ!
来週から再来週にかけてが山場かなぁ。
あ、最後に(大の苦手で嫌いな)神経内科が待ってるけど。。


本日は泌尿器科でした。
全く興味がない&実感もない科目です(笑)

毎年過去問と似たマーク式の問題&記述なんです。
だから、そんなに頑張らずに行った訳で。

そしたら、なんと、ほぼ全てのマーク式問題が『当て嵌まるもぬ全て選べ』式という落とし穴。
いくつ選べばいいかくらい示してよ。。
あー難しかったぁ。。

無難に乗り越えていることを祈ります。

Oct 19, 2009

精神科

本日の試験は精神科でした。

精神科とか、勉強すればするほど分からず。
教科書を読むと、自分が当てはまる気がして。
さすがに、幻聴の類はないけどさ。
そんな、なんとも言えない科目です(笑)

というわけで。
苦手な精神科がとりあえず、終了。

今日、教育委員長とお話をしたら、あなたが今やらなくちゃいけないことは、寝ること。と言われました。
みんなは微妙だと言うけど、私はうちの学校の教育委員長、大好きです。癒し系ですよ。
結婚式にお呼びしたいくらい(笑)


ちなみに、Iくんと再び賭けをしているので、絶対に試験は落とせません。
卒試の再試の数が多かった方が負けで、負けた方が全おごりで飲みに行く約束なのです。
受かってますよーに>人<

Oct 16, 2009

皮膚科

今日は皮膚科の試験がありました。
勉強しただけあって、ちゃんと解けたと思います。
多分ね。

皮膚科は病気の名前が中国語みたいで嫌です(-"-;)
漢字がずらずら並んだ病名ばっかりなんだもん。

尋常性白板症やら
急性水痘性苔癬性粃糠疹やら

読めます?
多分、
じんじょうせいはくはんしょう
きゅうせいすいとうせいたいせんせいひこうしん
だと思う。
私はそもそも病名が読めない病気が多くて困ります(笑)


次は月曜の精神科だ!
卒業試験もなんなんだけど、国家試験に受かりたい!
来年、好きな病院に行けるのかなぁ。。
不安な毎日が続きます。

Oct 15, 2009

CPE

二科目目終了♪
本日はCPEつまりは、病理。

手術で取って来た病変や、それのスライスの顕微鏡写真などを見て解答するというもの。
私の苦手な科目の1つです。

だって、正常じゃない、とは分かるけど何の病気かまでは、、、
難しいよぉ。


でも、今日のは半分は過去問からだし。
という訳で受かってると信じます。

もういくつも間違いは発見してしまっている訳ですが。
きっと大丈夫!


次は明日の皮膚科です。
なんでも、去年の出来が良すぎて教授が激怒したらしく、今年は問題がみんな違うらしい。
頑張りマス。。

Oct 13, 2009

内科

卒業試験が始まりました。
うちは、6週間にわたり、週に2、3科目ずつです。

今日は内科でした。
む、難しかった(泣)
"あー、何だっけ??"以前に、知らない単語もあったんです。。
全然出来なかったよ。。どうしよう。。
卒試はともかく、国試は通らないと!!

Iくんの話によると、落ちると教授との面談試問らしいです。
内科、だから、循環器やら腎臓やら消化器科やら。
沢山の教授対自分一人な訳で。

やばいです。
落ちたらそんな恐ろしいことになるなんて;;

受かってることを切に願います>_<

最近ようやく勉強にむかえるだけの回復をしてきています。
長かった。。。けど、ようやく、勉強を出来る気持ちになりました^-^

かつ、今日返ってきた模試の結果がIくんよりも1点低かった><
(どっちも、偏差値50行かないような、どんぐりの背比べ。笑)
Iくん、勉強をやりさえすれば、私なんかよりも優秀なのだが、
いかんせん、飄々としていて、なんか負けるのはしゃく。

ここから頑張ります!

Oct 8, 2009

試験勉強

久しぶりに"試験勉強"なるものをしています。
だって、CBT以来、1年4ヶ月ぶりの試験なんですもの(笑)

そして、試験勉強をしていて、思ったこと。
試験勉強って、当たり前だけど暗記だなぁ、ということ。

私は恥ずかしながら、本当に知識が足りていない。
だけど、実習ではそんなには困らなかった。
"考える"ことが大事で、知らない知識は調べて補えていたから。
だいたい、何万人に一人、みたいな横文字の病気なんてお目にかからないし(笑)

だけど、試験だとそういう訳にはいかない。
覚えなくちゃ。

それぞれの疾患について、大事なキーワードを丸暗記すれば、卒試も国試も通ることは分かってます。
だけど、それが大変。。。
だってさぁ、夜に汗をかくのは何も結核だけじゃないでしょうよ;;
紙の上でしか聞いたこと無いような稀な病気、いくつあるのよ;;

まぁ、試験さえ通れば、来年とりあえず、医師免許をもらえて研修医になれます。
頑張れ、私。

Sep 30, 2009

人間の脳はうまく出来ている

今週になり、ようやく勉強を開始したはやたまです。
卒業試験の勉強をしていて気づいたこと。

1-2年全く触れていない科目に関しては、知識がほぼ0に戻っているということ。
当たり前のことながら、あまりに知らないということに愕然。
医師になった時にこんなに知らないで済まされるだろうか。。。

例えば。
内科は比較的覚えているとはいえ。
回った循環器と、回っていない内分泌では大きな差が。
ましてや、精神科・皮膚科などは記憶の彼方。

やれば思い出すということは、一度は入れた知識のはず。
頭のどこかに眠ってる知識をすぐに引だせる場所に持ってくるだけのはず。

でも、やっぱり時間がかかりそうです。
うーーん。。

Sep 26, 2009

卒業試験

さて。
昨日で実習が全て終了したので、そろそろ卒業試験について考えなくちゃ。

そう思った私がまずしたこと=卒試の過去問が全教科分そろっていることを確認すること

無事に、全て揃っていることが確認されたので、勉強始めます。
世間より、同級生より遅い自覚はあります。
国試の勉強も全く始めていません。

うちの学校の卒業試験は6週間。
今年は(も?)内科から始まり、胸部外科で終わる予定。
11月20日まで続きます。

落ちて再試になるのだけは避けたい。
そして、何よりも国試に受かって、無事に来年から研修医になりたい。
頑張ります。

Sep 25, 2009

最終日

本日が私(たち)にとって、最後のクリニカルクラークシップの日となりました。
実習は最後です。
次に病棟に行く時は医師としてです。

思えば、1年前。
全く何も出来なかった頃から比べれば、今ははるかに成長したと思います。
技術面、知識面、精神面、人間力。

大変な1年だったと思いますが、楽しかった1年でもあるかな。
成長を実感できたのは嬉しいです。

医師になれる気がしない、と思っていた1年前。
今は、ちゃんと医者になれる気がします。
大丈夫、ちゃんと医者を出来るよ、って思えます。
研修医として生きていくことはできると思うんですよね。
今の心配は、後輩をちゃんと教えられるような研修医になれるかどうか。


さぁ。
でも、とりあえず、学生の間は後は卒業試験、そして国家試験。
まずは来月と再来月の卒業試験を通らねば。
そして、国家試験ももちろん通らねば!

今日、Y先生(うちの大学の教育委員長)に呼び止められ、国家試験の勉強、ちゃんとやらないとダメだよ、って注意されました。
よっぽどマッチングの点数が悪かったのでしょう。

頑張ります><
ちゃんと来年研修医になれるように頑張ります><

Sep 20, 2009

カリセミ

カリスマ救急医を目指す秋期セミナー。
正式名はもっと長かったような。。?

とにかく、略してカリセミ。

昨日と今日の2日間、わが大学で行われました。
主催:わが大学のER
実働:TESSO

何をやったのかというと。
ICLS(つまりは、心停止)
外傷(JATEC)
CDLS&STARTトリアージ
内科救急(T&A)

そして、最後に全てのOSCEをやるという強行スケジュール。
2日間でこれだけを詰め込まれて、参加者さんにちゃんと理解していただけたか若干不安ですが。。

やってる側としても、準備がいつもの3倍(いつもは1つ1つでWork shopしてるから)。辛い辛い。
しかも、ERの先生がたはギリギリ(前日、当日)になってから、変更を重ねる上に、先生がしゃべる分の講義は時間が延びる延びる。。。

でも、これだけを一度にやり、いい復習になりました。
やっぱり、人に教えるというのは難しいです。

でも、ERを回って感じたのは、知ってると知らないでは大違いだということ。
だから、こうやって少しずつ勉強したことが来年ERを回るときに役に立ってくれると信じます。
だって、一応ICLSの終了証と、CDLSの終了証(これは試験を提出しないといけないけど。そして、まだ提出してないけど)を持ってることになってる訳だし。。


ICLSは以前からやってるから、多分大丈夫。
JATECは私が苦手な薬の投与が少ないから、多分大丈夫。
STARTトリアージは私が責任者としてOSCEの採点をした(ICLSなど他のOSCEブースは全て先生だった。)から、多分覚えた。自信持ってトリアージできる。多分。


この間、筑波大学でやったPALSをしっかり復習して、あとは内科救急をもうちょっとしっかりやりたいなぁ。
将来の自分に一番必要そうな2つだからねぇ。

国試も終わって、余裕があったらテキスト読んでみようかしら。

Sep 15, 2009

報告会

本日、Harvardの報告会がありました。
緊張したけど、なんとか終わりました><
これで、まずはひと段落。

みんな、話すの上手だし、話してる内容いいし、すごいなぁ、って思いました。

来年、私は後輩をちゃんと教えられるような先輩になれるのだろうか。
うーん。

Sep 12, 2009

9月15日

<予告>

Harvard学生報告会

9月15日(火) 16:00-18:00
臨床講堂


今年派遣された8人の学生で報告会を上記日程で行います。
興味のある方はぜひいらしてください♪
私も少ししゃべります。

Sep 11, 2009

頭蓋骨形成術

ようするに、頭の骨を作る(というか、戻す)オペです。

前回の日記に書いたように、脳は頭蓋骨という固いプールの中の、髄液というお水の中に浮かんでいるお豆腐みたいなものです。
だから、圧力には弱いです。

圧力。
前回の理由はお水が排出できなくなることでした。
今回の患者さんの場合、脳が腫れてしまった(脳浮腫)ことが原因でした。
そのため、一時的に圧力を解除するために、頭蓋骨の一部を外す、という手術が行われました。

本来は、その骨はお腹の中にしまっておいて(バイ菌などがつかず、”清潔”な状態で保存できる為)、脳浮腫がおさまってから、元の位置に戻すんです。


ところが、本日の患者さんは糖尿病を合併していた為、お腹の中にしまっていた骨に感染が起こってしまったんです。(糖尿病があると、傷もなおりにくいし、感染が起こりやすい)
そのため、先日お腹の中の骨は取り出され(=もう使うことはできない)るオペがされました。
その為、今日頭に戻したのは、チタンで出来た人工骨(なんと、お値段100万円)です。

オペ前は骨が無い部分がへこんでいた(脳浮腫が戻った&重力に負けて横に垂れてきた)のですが、人工骨を戻したら、きれいな頭の形に戻ってました。

頭蓋骨は大事だ、と目の当たりにしたはやたまでした。


おまけ:
今日のオペで久しぶりにオペ室で倒れました;_;
視野が白くなり、ドアまで辿りついた(左手でドアを、右手で壁を確認したから、部屋の隅のドアまで辿りついたことは確実)のに、視野が白くて、ドアを開けることができませんでした(オペ室のドアは、足でとんっとする部分があって、そうしないと開かないのです)。
結局、ドアの隅でぱたっ、と。

よく、ドラマで、人が倒れる際は、”なぜか”金属の膿盆とか台とかに触れて派手にがっしゃーん、って倒れてるけど。
本日の私はまさしくそうでした;;

手洗い後のガウンを置いてあった金属製の台にがっしゃーん、と。。
外回りの看護師さん(今日は私が苦手な怖い人じゃなくて、優しい人でよかった><)が即飛んできました。。

あーあ。
やっぱり外科はダメかなぁ。

Sep 9, 2009

本日のオペ

は、VP-shunt。

脳は頭蓋骨という固いプールの中のお水に浮かんでいる豆腐みたいなものです。
そのお豆腐も、真四角ではなくて、真中に脳室という空間があるような形をしています。

で。
そのお水を作って、回収をして、常に新しいお水になるようになっている訳です。

ところが、いろいろな病気で(水頭症、正常圧水頭症、クモ膜下出血などなど)そのお水を排出できなくなることがあります。
そうすると、頭蓋骨という固い容器のプールに浮かんでいる豆腐は圧迫されてしまいます。
正常な働きが出来なくなってしまうんです。

そこで、そのお水を回収する役割を代わりに果たすのがVP-shunt。
脳室から、腹部にシャント(通り道)を作ってあげる訳です。

頭蓋骨のなかに管を入れて、その管のもう一方の先はお腹の中。
頸の皮膚のした、胸の皮膚の下、を通してお腹まで到達です。

どうやって通すのかと思いきや、そういう器械があるんですねぇ。
うまく出来てるものです。

本日は脳外科と思えない2時間のオペでした。

Sep 8, 2009

久々のオペ室

すっごーーい久し振り(8か月以上ぶり?)のオペ室でした。
循環器内科→肝胆膵外科→産婦人科→小児科→神経内科→神経内科→小児放射線科→小児循環器科→ER→脳外科

だったので、手洗いとか、実に9か月ぶり(笑)


本日、たまたま「明日のオペ(担当患者さん)は何時からかなぁ」とPCを見ると、”本日のオペ”に緊急オペで慢性硬膜下血腫が!!
普段ならオペなんて行きたくないから、全く見向きもしないのですが(笑)

たまたま今日のカンファで”慢性硬膜下血腫のようなさらさらとした血”という表現が出てきていて、その時に、メジャーな疾患だけど知らないなぁ、って思っていたので。
ちょっと気になってオペ室に見物に(あくまで見学に!!!)行ってきました。


入り方はかろうじて覚えていたものの。
たち振る舞い怪しい。

しかも、私は全くもって手洗いなんてしたくないのに、先生に「学生さん、手袋いくつ?(オペ用の”清潔”な手袋はサイズがいろいろあって、私は6または6半)」って聞かれたら思わず「6半です」と答えてしまったのです。。。

迂闊でした。
結果、当然手洗いすることとなり、壁に貼ってあった”手洗いの順番”プリントを見ながら必死(笑)
手袋は内科でも必要時には着けるので覚えていましたが、オペのガウン着るのとか、うる覚えの記憶を必死でたどりました;;

幸いにも、7月から5年生が回り始めているので、オペ看にはさぞ初オペ室でおろおろしている5年生に見えたことでしょう。


さて。
肝心な慢性硬膜下血腫の話ですが。

慢性硬膜下血腫は、高齢者に多い病気です。
外傷(ちょっと尻もちついたとか、こけたとか)を契機にして、硬膜下(脳の外側・硬膜の下側)に血液が徐々に染み出すようにしてたまる(血腫)ような病気。
治療法は、外科的にその血腫に穴をあけて血液を出して、中を洗う。


知識としては知っていましたが、慢性硬膜下血腫の血は本当に全く固まらないんですね。
血腫の膜を破いた時にどばーっと血が出てきましたが、それを採取して容器に入れておいても全然固まらない。
(普通の血液は体外に出たら固まる。採血の種類によっては試験管の中には固まらないような薬が入ってたりするし、そういうものが入ってないと固まる。)

でも、普通の血液より若干濃いような、ちょっとだけ、とろっとしたような、そんな血液でした。


それにしても。
1時間のオペだったから良かったようなものの。
薬効く前にオペ室に入ってるから、倒れなくて本当によかった;;

Sep 4, 2009

Neurosurgery

今月は脳外科をローテート中です。

まぁ、誰に言っても「なんで?!」って言われるし、本人もなんで脳外科選択したんだろう、って反省中だけど。
(それくらい、手術が苦手で、あんまり好きではなく。自他共に内科向きだと認める私なのです。)

でも、幸か不幸かとってもゆるーーーいグループに配属されました。
内科だったら、そして、いつもの私だったら、物足りないところでしょう(笑)

でも、今月は外科。
しかも、相変わらずdrop outギリギリ生活を続けててそんなにやる気はない。

ちょうど良かったです(笑)

私たちの学年から研修医制度が少し変わります。
外科が必修ではなく、麻酔or外科になります。

そのため、おそらく私にとっては人生最後の外科。
うーーん。こんな最後でいいのかしらね。

Aug 17, 2009

マッチング

本日始まった私のマッチングは、本日をもちまして終了しました。


マッチング=医学生の就活、就職試験


えぇ、つまりは一カ所しか受けませんでした。
世の中の大多数の人にとってはすべり止めの病院。母校のみ。

でも、第一希望なんだもの、仕方ないでしょ。

しかも、うちの大学にはプログラムが二種類。
私はその中でも人気の無い方希望。

つまり、きっと受かるさ!


かつ、一年目が大学病院、二年目が外病院というものなので、今日の試験結果は何にも全く影響しない。


まぁ、なんともお気楽な就職試験でした(笑)
ただし、試験はボロボロ、面接タジタジ・グジャグジャ。。

人生最大の失敗な試験かも;;


面接室入ったら、大好きなY脇先生で、嬉しくてニコニコしちゃったくらいなのになぁ。。
頑張りきれなかったヨ。。

Aug 12, 2009

気持ち

基本、というよりも、当たり前の部分、を忘れてはダメだなぁ。
と反省する機会がありました。

今日、後輩たちのSessionに顔を出してきました。
(ついでに?マッチング用の写真・傘・タンブラー、など、夏休みに入るに当たって学校に忘れてきたものをPick upしてきました。どっちがメインだか。笑)


このままじゃダメだ、って自分が焦ってる(焦ってもしょうがないんだけど。)のか、頭が固くなってるのか。
後輩がDoctor-Patientをやっているのに対するFeedbackが技術的なことに偏ってしまっていたなぁ、と反省です。

後輩が、別の子にしたFeedbackで、「声がごにょごにょしてる」とか、「ちゃんと会話になってる」とか。
そういう当たり前の部分を私は全くFeedbackしてなかったなぁ、って。
見てて、思ってはいても、そこはさておき、なコメントばかり。
反省しきりです。


来年、研修医になって病棟に出たら。下に学生がいる。
学生は実習で学びに来てるのだから、Educativeな環境を提供してあげられたら(偉そうだけどさ。)、と思います。
いいFeedbackで学生は成長するということを実感してきたのだから。

だけど、今の私ではまだまだ無理です。
後半年、後輩のSessionに出させてもらっている間に、少しでも成長できたらなぁ、と思う今日この頃です。
(今の後輩たちには、申し訳ない言い方だけど。。教え方・Feedbackが下手でゴメンネ><)

Aug 1, 2009

後輩教育

後輩教育がはじまりました。
後輩=来年Harvardに派遣される予定のM5の学生。

私は去年、選ばれた人たちの中で一番できなかった。
先輩にも、「はやたま、プラス3の人でしょ?」と言われるほど。
みんながしゃべってることについていくことができなかった。

だけど、先輩・先生にお世話になり、Harvardに行くことができた。
やっぱり行けて良かった、かなり変わったと思う。
私は本当に人に助けられてこの1年をすごしてきた。
この1年間の成長・変化は「教育」によると思う。
教育の力は大きいと心底思う。

だから、後輩教育(教育、なんておこがましいけど。)も最大限協力したいなぁ、と今日改めて思った。
私で事足りるくらいの間は、私協力するよ。
早く私を飛び越えて行きなさいな、って思う。
超えてしまったら、その先はもっとすごい人に頼ってね(笑)

夏休み

本日より4週間の夏休みに入ります。
Drop out傾向のまま1ヶ月過ぎ。
一年前からずっとずっと休み無く来て、もう無理でした。

夏休み(マッチングあるし、本当は勉強しなくちゃいけないけど)に休息して、9月からまた頑張れるといいな。

Jul 27, 2009

ICU

ERの実習中、1週間はだけICUでの実習です。

うちのICUは心臓外科の術後の方が最多で、あとは脳外科・肝胆膵外科・小児科などなど。膠原病内科、耳鼻科なんかもいました。

お薬の種類は多いし、たくさんのチューブにつながってるし、もう、理解するの大変><
この今の全くやる気のない私には無理っす。。。
しかも、担当になった患者さんは心臓外科。外科なので、カルテがほぼなし。。。
えーーーん。。


ICUでは挿管して人工呼吸器につながっている患者さんが多いです。
今日は人工呼吸について勉強しました。

CMV: 自発呼吸がない人用。酸素濃度と換気量を設定します。(他も設定できるけど、CMVでは量を規定するのがポイント。)

↓ そこから抜管に向けてweaningする時は

SIMV: 自発呼吸があってもOK。最低何回人工呼吸をするのかを規定。その合間に自発呼吸が入る分にはOK。

PSV: ただし、自発呼吸は不十分なことが多いから、PSで自発呼吸をサポート。

↓ さらに抜管にむけて

CPAP: PEEPをかけて、呼吸を補助するのみ。

↓ 抜管の基準をクリアしたら

抜管!


人工呼吸器、初めて理解しました。
ちょっと遅いよね(笑)

Jul 24, 2009

Drop Out

Drop Out。
つまり、途中で辞めてしまうこと。

医者の世界はDrop Outが非常に多いです。
欝になる人も非常に多いです。
特に女の子は医学部以外と比べてもかなり危ないらしい、という講義も以前受けました。

医学部が6年間。そのうち、1-2年が実習。
その後に2年間の研修医。

学生のうちから危ないらしいですが、学生はまだなんとか乗り切っても、2年間でDrop Outする人が1割程度いるそうです。
それでも、完全に無理で辞めてしまう人は少なく、1年なり数ヶ月なりお休みをして、復帰する人が多いとか。


ここにこんなこと書いていいのか分かりませんが。
最近、Drop Out気味な生活送ってます。

学校が嫌で、医者になるのがなんか嫌。
医者になっちゃったら、一生医者なんだ、って思ったらもっと嫌。
なんか面白くない。毎日が楽しくない。ぐたーっとしてたい。
そんな感じです。

だけど、実習が嫌な訳でもなくて、4ヶ月ぶり(アメリカでは医者・医学生の仕事ではない)にライン取って入ったら嬉しいし、ERの診療に加われてると嬉しい。
変な感じです。


そんな鬱々した気分なものだから、当然体調も悪い。
(気分以外にも、不運が重なったっていうのはあるけど。)
病は気から、って本当なんだなぁ、と実感中です(笑)

でも、さすがにこれだけ休めば、少しは回復傾向にありそうです。
来週からは頑張れるかな。
来週頑張ったら次から夏休みだしね。

いい加減、卒試・国試の勉強しなくちゃな時期ですしね。
あ、マッチングは諦めました。
というか、プロIに出すから、多分通るから。
逆に言えば、勉強できないからプロIIに出せない、とも言えますが。

とりあえず、ここでDrop Outするのは6年間を考えるともったいなさ過ぎるので、卒業して資格は頂きたいのよね、などと最低ラインギリギリに浮いている状態の思考をしてたり。
なんとなーく生きる、って今までしたことないから、医者になる前にやっておいていいんじゃない、と自分に言い聞かせていたり。

要するに、疲れてるのだと思います。
せっかく医者になれる気がして、大丈夫、って思えてきたのに、肝心な医者の生活に耐えられる気がしないのよね(笑)

今までずっと頑張ってきてて。(みんなと比べたらダメダメなんだけど、私の中ではやっぱりそれなりに頑張ったんだと思うんだ。)
Drop Outしても大丈夫なんだ、って思えたから。大丈夫だと思う。

意味分からない日記になっちゃた。。

Jul 23, 2009

presentation

私はプレゼンテーション能力が低いです。
人前で(人前でなくても)うまくまとめて話すことが出来ません。
下手なんですよね。言いたいことが伝わらないの。

だけど、実習を通じて+アメリカ3ヶ月で、少しは改善したのではないか、なーんて思ってみました。

今日、症例発表がありました。
私は患者さんをあんまり引かない。
さらに、今月ちょっとDrop out気味な生活してるから、症例がなくて無くて困った。

だから、選んだ症例はなんてことがない症例。
だけど、テーマを”ショック”に絞ってプレゼンをしたところ。
先生に、うまくまとまってるプレゼンだ、って言ってもらえました。

嬉しかったです。
人前で話すのが苦手で、出来るだけ避けてきた。
1対1とか、友達同士とか、大きな正式なことじゃなければいいんですけどね。。

だけど、避けてるってことにアメリカで初めて気づいて。
やっぱり、慣れってあるのでしょうか?
少しは改善してきたような気がします。

プレゼン能力。
今後生きていく上で絶対必要。
もっと向上させたいなぁと思う今日この頃です。

Jul 17, 2009

引く?引かない?

よく、”患者さんを引く”人と、”患者さんを引かない”人がいます。

つまりは、その先生がいると、沢山患者さんが来る(ERの場合は沢山救急車が来る)のか、そうでもないのか。
その先生が当直の時にはいろんなことが起こるのか、そうでもなくて平和に一晩過ぎるのか。

私は、完全に”引かない”人です。
本当に引きません。暇なくらい。

私が初寮室(救急車で来て、患者さんがまず運ばれるところ)担当になると、救急車が来ないんです。
医局で救急車来ないなぁ、ってぼーっとしてることが多いです。
Hotlineもなりません。


だから、来週の症例発表のための症例がなく、先生に言ったところ、患者さんが来るまで初寮室!と言われてしまったので、ここ2日間ずっと初寮室です(笑)

まぁ、いいんですけどね。
軽症な方々が来て、ちょこっと処置をして、お帰りいただく。
そんなケースが多いです。
でも、久しぶりにライン取れたし、ちゃんと”学生の割には”動けてるって言われたからいいかぁ。

そして、ちゃんと2日目に症例を確保しました。
不謹慎ながら、ちょっと安心。(ごめんなさい><だけど、症例発表しないと成績つかないんだもの)

医者になっても、”引かない”ままでいたいなぁ、と思う今日この頃です。

Jul 16, 2009

プロトコル

ERでは、というか、緊急の場合に備えて。
世の中にはたくさんプロトコルがある。
何をどの順番で確認して、何をするのか、どんな薬を使うのか、など。

心停止の場合は:BLS、ACLS
外傷の場合は:JATEC
小児の場合は:PALS

など。
沢山あるのです。

一応、一通り勉強をした(TESSOで、否が応でも。笑)後なので、
ERで行われていることが分かるから面白い。
面白い、という言葉は非常に不謹慎なのだけども。

でも、何が起こっているのか全く分からずに壁に張り付いているよりははるかにマシだと思うのです。
自分が研修医になった時にその場でどうなるのか、想像もつきませんが。
なんとかなるんじゃないか、と期待してみたり。
慣れはきっと重要だから。

Jul 7, 2009

場合分け

ERに来る人たちはいろんな方法があります。

まずは救急車。
1次救急、2次救急、3次救急、と重症度によっていろいろある訳です。
3次以上ではHOT Lineという電話がなります。

また、現場に先生が呼ばれる場合もあり、ドクターカー要請、となります。

救急隊のヘリで患者さんが搬送されてくる場合もあります。
(うちの大学は区内の便利な場所にある為、ドクターヘリは持っていません。)

軽症な患者さんが自分でタクシーなどで来る場合もあり、walk inと呼ばれています。


基本的に、HOT lineやドクターカー、ヘリ搬送の場合は緊急事態です。
よくドラマなどで大惨事があった場合に1つの病院に患者さんが集中していることがありますが、現実にはそれはありません。
というよりも、やってはいけません。
重症な患者さんをいくつもの病院に分けて搬送した方が、いい医療を受けられるからです。
だから、現実では分散して運びます。
運ぶ順番もトリアージして決めます。(ドラマでよく黒だ赤だ黄色だ緑だ、ってやってるやつ。)


大惨事などでなく、通常の状態でも、ERに重症な患者さんが既にいて、医師の手が開かない・場所がない場合は、救急車の受け入れは基本的に不可になります。
どうしても受け入れ先がなかったら頑張るんだと思うけど。



ちなみに。
救急車は本当に緊急の場合だけ呼んでください。
歩けるなら、タクシーで来てください。

救急車を呼んでいるのに、病院を指定している、というバカな電話がERにかかってきていたけど。
そんなことはありえないはずなんです。タクシー使ってください。

救急車は数限りあります。
自分の親の心臓が止まって意識がない、ってなった時に救急車を要請したら、なんとなく頭が痛いから病院に行こうかと思って、という自分で歩ける元気な人の所に呼ばれていて今はいないので時間がかかります、とかだったら嫌でしょ??

誰も電話でそうは言いませんが、でも、救急車を呼んでから到着までの時間が延びているというのはそういうことです。

ER

今週から日本でERを回っています。
私、向かないみたいです…;_;

いえ、ね、安定した後に病棟に(ICU, HCU, 一般救急科病棟)上がった人はいいんですよ。
担当患者さん、なんかすごく複雑な症例だけど、理解していくのも、今後を考えていくのも別にいいんです。

だけど、ERに運ばれてくる人って思っていた以上にすごいんですよ。。。
今月私大丈夫かな。。。

ちょうど今日は衝撃的な症例だったから、っていうこともあるかもしれませんけどね。
今日の午後はDoctorカー出動要請1件、Hot1件。
その場で開胸するような自体になったものの、救命できず。もう1件のCPAに関しては初めて胸骨圧迫しました。。。

はぁ。。
生きていけるか不安な今日この頃です。

Jun 26, 2009

My 3 months here in Boston

I finished all 3 rotations here in Boston.
April: Neurology at Beth Israel Deaconess Medical Center
May : Pediatric Radiology at Children's Hospital Boston
June: Pediatric Cardiology at Children's Hospital Boston
I learned a lot of things, I made a lot of friends, and I changed a lot thruogh these 3 months.


First of all, I learned how to learn, how to improve myself.
This was my main aim for coming here. I knew that the American people are good at thinking. I wanted to figure out how I can train myself to become a doctor who can think. A smart doctor.
Though I am not able to think as much as they can, I think I got a clue. It will take time. But I will be that kind of doctor.

I would like to declare here again, that my ideal doctor is;
A doctor who has knowledge, skill, and the Omoiyari (like a nurse) at the same time. Who can consider about the patient's "life".


Secondary, I think I am more confident about myself, which makes me able to live and do things in my own pace and way. The fact that I was able to go through the 3 months here, made a big difference. I lived by myself and was able to do the rotations in English.

I was always comparing myself with others. I always ignored the good things or the things I achieved. I always tried to find the things about me that should be improved. This way of thinking makes me impossible to live and do things in my own pace and way.

But now that I finished my 3 months here, I think I am more confident about myself. I'm not sayting that I am a really good girl, smart, or anything like that. I just feel that I am no one else but myself. It is OK being me.


Finally, I would like to thank all the people who helped me prepare coming here, and who helped me be here; doctors and other medical staff here in Boston, doctors back in Japan, teachers and seniors who trained us for 8 months, 7 other members, my friends back in Japan, new friends I met here, family, and so on.


I really appriciate the fact that I was here for 3 months.
Thank you.

Jun 25, 2009

peds card

小児循環の病棟のチームが大好きでした。
というわけで、みんなに写真を撮ってもらったんです^^

その中の1枚。
すごく大好きなFellow。

さらに、みんなに大きなPostcardの裏にサインとメッセージをもらってきました^^
完全にみっちーのパクリだけど(笑)

そして、小児循環ならでは、というか小児病院だから?
というお土産ももらってきました♪

赤いハートのネームタグを下げるのと、Kaleidoscope(万華鏡??)

赤いハートのネームタグ下げは、循環の人たちが使ってるもの。
ここでは、ネームタグにICが入ってるのか、ドアとか全部これでピッってやらないと開かない。
だから、ネームタグ下げるのも、ビヨーンと伸びます。
もったいなくて、怖くてハートのこれはあまり伸ばせず、私が近寄っちゃう(笑)

万華鏡の方は、病院のChild life specialistの方にもらったもの。
ここのナースとかみんな持ってるの。
ちょっと見にくいと思うけど、緑の粒粒にいろんな色のハートが浮かんでるの。
上下にひっくりかえすと、きれいに動くんですよー♪

Jun 23, 2009

doing consult

嬉しいことがありました。
私の判断があってたんです。
I might rewrite this diary in Japanese after I get back to Japan.
I'm tired of doing copy and paste...


The patient was a 14yo male, with PMH os depression, who was brought to ER after polypharmacy ingestion. He was still bradycardic after 5 days. He've also conplained of chest pain once while in ICU.

The reason for consult was
- is his bradycardia from the meds or his baseline?
- is his chest pain something about heart?

After I read his chart and EKG, I went to see him and exam him.

My A/P was,
- his bradycardia is his baseline.
- his chest pain is not cardiogenic. Might need to r/o pneumothorax or pleural effusion by CXR on the day he had chest pain.

My A/P and the read of ECG, and monitor ECG were right. My fellow fully agreed with me, and signed off him at once.

I was really happy about this.
About 6 months ago, I though I would not be able to become a doctor. I cannot see pt alone, I cannot make decisions.
But now I feel that I can think about pt, I can assess and make plan for him/her.
Isn't is great?! This isn't the only case. I'm starting to make right A/P.


I am really really happy.
I AM improving. I AM making a step forward!!!

Jun 22, 2009

Consult

いよいよBostonでの実習も最終週です。
3ヶ月、長いと思いきや、意外と短かったような。
でも、やっぱり長かったような。
時間感覚がよく分かりません。

とにもかくにも。
3週間のCardiology wardを終え、1週間のConsultです。

Consultでは、神経内科のConsult同様、他のいろいろな場所からのConsultを受けて、患者さんを見に行きます。
ただし、行く場所が広い。

Children's Hospital内は当然ながら、BI(Beth Israel Deaconess Medical Center)から、BWH(Brigham and Women's Hospital)まで。
先生はあっちこっち走り回ってます。
学生に割り当てられるのはChildren's Hospital内のコンサルですけどね。
(他の病院はID持ってないし、カルテ見れないし、基本的に新生児だし。)

でも、先生と一緒に他の患者さんも診れるので、おかげさまで、あちらこちらのNICUやNursery(元気な赤ちゃんがいる新生児室)を見ることができて、面白いです。
NICUも産科も回っていないけど、ちょっと覗けてよかった^-^


Consultでやること自体は本当に今までと変わりません。
先生が受けたConsultの患者さんを割り当ててくれるので、その患者さんを一人で見に行きます。
お話を聞いて、診察をして、カルテを書いて。

ただし、入院患者さんとは違い、時間が1時間程度しかもらえないから時間は厳しいです。
また、NeurologyでConsultをしたときは朝一に割り当てられて、午後のRoundまでにカルテを仕上げればOKだったのですが、今はそんなことはなく。他の患者さん(赤ちゃんとかだと、所見が大事だから、聞かせる為にも一緒に連れてってくれる)も先生と一緒に見るので、時間が本当に1時間程度で先生にPresentationする羽目になるので、なかなかシビアではあります。


でも、泣いても笑っても後1週間。
Logan International Airportを出発するときに、後悔だけはしたくない。
頑張ります。

Jun 19, 2009

OR

OR=Operation room=手術室

ここに来て初めて自分1人でORに入りました。
ORは、みっちーにMGHのORを見せてもらって以来2回目。

担当していた患者さん(8-week-old)がDiGeorge syndromeで、TOF(Tetralogy of Fallot=Fallow四徴症)、hypoplastic PA(Pulmonary artery)=肺動脈低形成、APC(Aorto-pulmonary collaterals=大動脈肺動脈側副血行路?)を合併していて、本日オペだったんです。


見学したい一方で、怖かったのも確かです。
未だにORに近づくとどうしても、倒れないかな、ということは常に頭をよぎります。
みんな(TMDUの人)にScrub in(手洗い)お願いしなよ、って言われたけど、言えなかった。怖かった。
でも、椅子までもらい、Anesthesiology(麻酔科)のDrがいる位置(頭側のオペ全体が見られる、見学には特等席)で見れて、わかりやすかったし、大満足です。


実は心臓のオペを見るのは初めてでした。
心外・心内の両方だったので、On pump(人工心肺を回す)でした。
心停止(arrest)させる時に、心電図が平らになって、ピーーって言うのかと思いきや、ポンプを取り付けて、まわし始めた段階でモニターの音はミュートにされたので、そんなことはなかったです。

でも、分かっててやってるとは言え。
目の前で心臓が止まり、また動くってすごいですよね。

Jun 18, 2009

3年生

4月に、Coreで回っている3年生、しかも1年間を終えて一番できる状態の学生と一緒に回れました。
4月の日記に書いたように、たくさん学ぶことがありました。

今月は逆です。
"実習"を始めたばかりの3年生と一緒です。
彼らを見て、実習を教育的にするかどうか、実習のすごし方で違うんだなぁ、ということを学びました。

彼らはなんせ、Harvard Medの学生ですから、賢いです。
母国語だから、さらによくできます。
でもね、今の3年生は私がすっごく頑張って背伸びをすれば届きそうな位置にいるんです(なんて、ちょっとおこがましい?)

患者さんを見て考えてカルテを書いて、プレゼンをして。
よくできます。本当に。
1,2年生のころから訓練されてますから。
さらには、"考える"ということに関しては小学校の頃から訓練されてますから。
でも、今の3年生なら、私もすっごく頑張って背伸びをしたら、ちょっとはかすりそうなの。

ここの1,2年生は、実際に患者さんに会って問診をして診察します。
その後、どうassessしてどんなplanを立てるかも考えます。
実際にもやってみるし、紙患者さんでも考える。そういうテストもある。
慣れてるし、上手。

だけど、実習前までそんなの0で、現在実習8ヶ月目の私にもかすりそうなの。
プレゼンはそりゃまぁ、言語の差が出るから、全然かすりそうもないですけど。

思ったこと。
-考えることは訓練です
-きちんとした訓練をつめばできるようになります
-できなくても、feedbackをもらいながら何度でも繰り返すことで出来るようになります
-どういうfeedbackをするのか、というのも大事です、多分

頑張れ、私。
めげるな、私。
少しずつ少しずつ考えられる学生・医者になれるように。

Jun 17, 2009

peds note

せっかく小児科を回っているので、忘れる前に小児科のnoteについてでも。

[CC]
[HPI]
[PMH]
[PSH]

は大人と同じです。
念のため。CC=chief conplaint=主訴, HPI=history of present illness=現病歴, PMH= past medical history=既往歴, PSH= past surgical history=手術歴


[Nutrition] breast feeding/ formula, ml x times/day, about min/time

栄養については大事な問診事項。
breast feeding(母乳)なのか、formula(人工乳。milkは牛の乳のことだからダメ)なのか。
どれくらいの量を何回飲んでいるのか。合計量から栄養を計算します。
1回にどれくらいの時間がかかるのか。

ちなみに、哺乳は赤ちゃんにとってはすっごい運動。
だから、心臓が悪かったり、何かの病気を持っていると、すぐにミルクの飲みに関わりますし、一番症状が出やすいのは哺乳のとき。
だから、心不全があると、哺乳時にすっごい汗をかきます。


[Delivery hx]Vaginal delivery / C-section Gestational age w d, birthweight/height g/ cm, Apgar Score /

これも小児科、特に赤ちゃんの場合は大事な質問事項。
Vaginal delivery(経膣分娩。NSVD=normal spontanious vaginal deliverlyとも。)か、C-section(帝王切開)なのか。C-secの場合は、"なんで?"っていうのも聞いたりします。

Gestational age(在胎週数。日本では何週何日と言うけど、ここでは38 2/7と書き、"38 two seventh"と読みます。)
birth weight/height/head circumstance(出生体重、身長、頭囲。日本ではよく2890gとか言うけど、ここではkgです。全部英語で発音すると長いでしょ?)
そして、いわずと知れたApgar Score。1分値と5分値と併記。

また、これ以外にも、妊娠中に合併症が無かったか、スクリーニング検査(GBSとか。)の結果とか、お母さんの持病とかも書いたりします。


[GHx]Laugh mo, hold up head mo, roll over mo, sit up mo, crawlsmo, standing w/ support mo, standing w/o support mo, walkmo, run mo

これが必要になる年齢は限られてるけど。
(出生何週、とかだとまだ全然だし、逆に正常に成長しきった子だといらないし。)
一応ね。

[Vaccination] Up to date
HBV(+/-), DTP-IPV-HBV(2mo+/-, 4mo+/-, 6mo+/-), Hib(+/-), PCV(+/-),rotavirus (+/-), HAV(+/-), MMR(+/-), Varivella(+/-), tetanusbooster(+/-), meningococcus(+/-), influenza(+/-)

カルテに記載するときはUp to dateの一言で済ませます。
日本ではまだまだ普及していないHibワクチン(ヘモフィリスインフルエンザ菌。髄膜炎を起こして、乳幼児では大事に至ることもある。冬に流行るインフルエンザはインフルエンザウイルスで、別物。)もここでは義務です。
というか、日本はワクチンが義務じゃないものが多いから、集団予防という観点から考えると効果低いと思うのよねぇ。


[Med]
[All]
[SHx] sick contact (+/-)
[FHx]
[ROS]

これも大人と同じ。
違うのはsick contact を聞くことくらいかな。
でも、大人でも"刑務所に入ってた人とお友達ですか?"とか聞くから、同じといえば同じ。
(注。ちなみに、刑務所に入ってる人とかだと、結核を持っている可能性ありだから。)
同様の理由で、誰とどこに住んでいるのかも必ず確認。


Physical exam
以下、診察は大人と同じことも多いから、大人と同じ部分は飛ばします。
略語とか分からなくて、知りたい人は4月の日記を参照してください。

[GEN] cm, kg, well developed and well nourished, well appearing, in NAD

これも大人と同じです。
大人だと、体重をそこまで厳密に気にするわけではなくて、内科だと身長体重がフィート・ポンドで記載されてたりしますが、外科・麻酔科・小児科など、体重を厳密に気にする科ではcm/kg記載でありがたい限りです。

ただし、親に伝える出生体重はポンド(lb)。
一度、外病院の出生体重のカルテの記録がkgとlb両方で、換算したら違ってて(軽く500g以上違った><)、さらに親が覚えていた体重がlbなんだけど、記録とまた違うという、なんとも言えない事態になりました。
心疾患を持っている子だったから、いったい2ヶ月で(2ヶ月の子だった)どれだけ体重が増えているのか、というのは大事なんだけどなぁ。。。


ここがまたアメリカの驚くべきことなんですが、母子手帳というものが無いらしいです。
ホント?と疑いたくなるんですが、親に聞いてもそんなもの持って無いって言うし、先生に聞いても、"そんなの日本にはあるの?へぇ。患者さんが医療情報を持ち歩くの?"と不思議がられるし。。。

だから、正式な病院のカルテを取り寄せない限りは、親の記憶に頼るしかないんですよね。。。
妊娠中の経過、出生時のこと、ワクチンなど出生後のこと、出生後の成長記録、検診記録など。
持ってないの。。。


[VS] T , P /min (reg/irreg), BP / (supine/sitting/standing),RR /min (labored/unlabored/), retraction breathing(-/ superclavical,intrecostal, subcostal) SpO2 %(RA/l O2 nasal/mask),febrile/afebrile

当然、大人と同じ。基準値が違うだけ。
ちなみに、体温も体重と同じ原理で、大切にする科では摂氏を使います。
というかさ、なら初めからみんな統一すればいいのにね。
医療ミスにつながらないのが不思議。

本当に赤ちゃんの場合、または心疾患を疑う子供の場合、血圧、脈触知、SpO2は四肢すべてで(または右腕と右脚で取ります)。


[Skin] warm, moist, no rashes, no color change

けっこう大事。
全身見ます。典型的な異常所見としては、
salmon patch, hemangioma, Mongolianspot, jaundice, cyanosisなどなど。


[HEENT] AFOSF, NC/AT, normal eye and ear position, EOMI, normal retinal reflex, palate intact, MMM

大人よりも所見が取りにくい><
寝てるし、協力してくれる訳じゃないし。。

AFOSF=anterior fontanel open, soft and flat=大泉門が開いていて、膨隆も陥没もしていなくて、正常ってこと。
normal eye and ear position。私は自信がなくて、no obvious facial abnormalitiesと記載していることも多いけど。耳が低い位置についてないかな、顔面の奇形ないかな、ということ。
先天疾患で顔面に異常が出ることも多いし、心疾患だと特に合併することが多いから。
EOMIは当然ながら指を目で追ってもらう訳ではなくて、ちゃんと全部の方向を見るか、というのを観察してる訳です。
normal retinal reflex=網膜反射が正常。多分、本当はもうちょっとちゃんとした書き方がある気がするけど。神経芽腫とか先天性白内障とかだと、白い。らしい。私は写真でしか見たことないけど。
palate intact=口唇裂、口蓋裂がないよ、ってこと。

ちなみに、
perioral cyanosis=peripheral cyanosis
mucous cyanosis=central cyanosis
ということで、ちゃんと両方見るのも大事。


[Neck] supple, no palpable lymph nodes, no mass or pits, no nucual rigidity

これまた赤ちゃんの首は分からんです。2歳くらいまではリンパ節とか無理!(私が、じゃなくて、偉い先生でも無理。大人だと首の欄はもっと項目多いけど、そういう都合上、少ししか無い。)

ただし、首のしわを全部伸ばして、変なくぼみとか出っ張りとかないことは必ず確認します。(そういう奇形があるから)
nucual rigidityは、あっちこっちに首を動かしてればOKだし、赤ちゃんとかで診察中にこちらがあっちこっちに動かして嫌がらなければOK。


[Lung] normal effort, no grunting/flaring/retraction CTAB, no rales

基本は同じ。
努力呼吸をしていないか。
grunting=変な音を立てていないか。
flaring=鼻翼呼吸をしていないか
retraction=陥没呼吸をしていないか


[CV] normal S1/S2 no S3/S4, no m/g/r, PMI at th intercostal space onmidclavicular line

まぁ、当然ながらこれは大人と同じです。
よって省略。赤ちゃんの方が脂肪はないし、胸壁は薄いし、音自体は聞きやすい。
ただし、泣かれたりむずがられると、もっっっのすっごい聞きにくい(場合によっては無理)から、診察の最初にLung/CVを終わらせるのが鉄則。


[Back] no scoliosis, no tenderness, no mass
まぁ、大人と同じだけど。
特に小児の場合は側湾とか、二分脊椎とかの先天異常を除外するのがポイント。


[Abdomen] soft, NT/ND, +BS, umbilical, no bruit, no masses, noguarding, no rebound tenderness, liver palpable cm below costalmargin, no splenomegaly, no ascites

これもまぁ、同じ。
赤ちゃんの場合は肝臓が触れても異常じゃないっていうだけかな。

[GU] normal tanner 1 female/male, patent anal
赤ちゃんならね。絶対確認。
rectal検査自体は必要な場合のみですよ、当然ながら。

[Ext] WWP, nl. turgor, no C/C/E full ROM, no limb deformities, good peripheral pulses at radial, femoral, popliteal,posterior tibial and dorsalis pedis., cap refill<2sec

WWP=warm, well perfusion=ちゃんと血流がありますよ、ってこと。cap refillも見ます。
後は違いは赤ちゃんの場合、大人ではルーチンでは取らないfemoralがルーチン、っていうくらい?

また、ここで覚えた便利な単語がacrocyanosis。指先だけのチアノーゼのこと。
最初、slight cyanosis in fingers and toesって書いてたら、先生に教えてもらいました。
こっちの方が圧倒的にかっこいい書き方だよね。


[Neuro] awake, interactive, crying, symmetrical face, good muscle tones, moves all ext., no clonus
Primitive reflex: suckling, rooting, palmar, plantar, Babinski, Moro,parachute, pullup response

当然ながら、子供は徒手筋力テストに協力はしてくれません(笑)
見当識(ここどこか分かりますか?今日何日ですか?私の職業分かりますか?ってやつ)も取れません!!

ということで、小児神経でない限り、ルーチンで見るのはこんなものです。
神経内科では当然ながらもっと取りますよ。



その他:
-体重増加具合。一日何グラム増えているか。
-I/O、栄養計算。体重あたりに直して、適切量の尿排泄があるか、栄養取れているか。
など。大切なことは沢山!

Jun 15, 2009

educative

ここの先生たちは教えるのが上手です。
そして、教えるのが好きです。
自分で言ってますから"I like teaching"と。

レクチャー云々ではありません。
ここの学生は考えることに慣れている、考えることが上手だ、という話を昔書いた気がしますが。
先生の"teaching"も、それに基づいています。

例1)
自分で書いたNote(カルテ)を添削してもらっているとき。
私が、Hemoocult(便潜血)を検査したいとします。
Assesmentの欄に疑っている疾患とか、その理由とかを書いて、Planの欄にHemoocultと書きます。

それに対する先生のコメント。
"いいと思う。じゃあ、Positiveだったらどうする??"

……;;
そうなんですよね。
私、そこまで考えられてないんです。

Ummm...と考え込んだ私に、"何の疾患疑ってるんだっけ?"とヒントを。
"Aに書いたとおり、私は年齢と病歴から○○と××が怪しいと思う"と言うと、"じゃあ、それを確認する検査は??"と。
そこまで問われれば流石に答えは出てきます。
"US(Ultrasound=超音波。エコー)."


例2)
私の患者さんのCXR(胸部単純レントゲン)が上がってきたとします。
"あ、結果が出た"と言ってPC上に表示させたものを、上の先生も覗き込みます。

絶対に先生は思ったことを言いません。
"Mari、どう思う??"と、まずは学生に問います。
検査に限らず、いろんなことはまずは学生に問います。

"肺うっ血には見えないし、感染症には見えない。単なる無気肺かなぁ。"
と答えたとします。

答えとしては足りません。理由を述べてないから。
うまく説明できる時は理由も言うんですが、そうでないときはとりあえず答えだけ言う場合もしばしば><
当然、つっこまれます。
で、考えた理由もしどろもどろになりながら答えた後に、先生が解説してくれます。

解説も、その子だけの解説じゃなくて、他のレントゲンを見たときにも応用できるような解説だったりします。
"ここがこうだから、無気肺だと思う。もし、これがこうだったら、○○を疑うのよ。"とか。


まずは学生に考えさせる、っていうのは重要だと思うんです。
答え聞いてからだと自分の頭で考えてないもん。


例3)
Roundの最中にもチョコチョコと教育が入ります。
上のように、どうして?という質問が沢山入るのもそうだし、鑑別をみんなで挙げて、どうするかを考えたり。
本当にいろいろですが、そういう少しずつの積み重ねが重要なんだなぁ、と思う今日この頃です。

いかに日本の実習で考えていないかはここに来て本当に実感しました。
私だけじゃないと思うんだよね。
他にも考えられていない人っていると思うんだよね。

Jun 12, 2009

自分で引いた線を取り払う

今週に入り、慣れたこともありますし、終わりが見えてきたこともあります。
改めて、自分を振り返ってみました。

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結果。
私、努力足りてないんじゃない?って思ったんです。
やれることを本当にほんとーに全部やれてるのか。
そう思ったときに、もっと頑張れることはあるはずだ、って思ったんです。

日本語でもプレゼンとか、上手にまとめるとか要約して話すとか、苦手意識を持っています。
英語でなんてー>< って思っていました。日本で英語の練習してたときもすごく苦手でした。
Neuroを回ってるときからすごく苦手で、先生に教えてもらいながらすこーーーしずつやっていました。

だけど、苦手だから、って自分で線引いてない?って思ったんです。
多分、引いてました。いえ。確実に、引いてました。
ようやく自覚しました。
努力してないじゃん、、、って。

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猛烈に反省し、朝1時間早く行くことにしました。
4時半起きです。5時半過ぎには病棟にいます。

なぜか。
まぁ、病棟の一部のPCは日本語を表示するから、そのPCを使いにいく、というのも多少ならずあるんですが(笑)それは5-10分程度の話です。

でも、朝の話の前に半日前のお昼から話をさせてください。

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午後は毎日のように新患を取っているので、お昼を食べ終わった後は、その日に取る新患の情報収集から始まります。
以前のカルテ、ERのカルテ、外来カルテ、外病院の記録など、今ある物に目を通します。
その段階で、ワードでAdmission noteを書き始めることが多いです。
自分のTemplateに分かってることを記載し、聞きたいことも下線をつけて書いておく、というのが今の私のスタイルです。

午後に実際に患者さんが来たら、問診・診察をして、noteを仕上げます。
この段階ではPrelimですが、かなりしっかり書きます。
日本では先生のOrderを見てPを埋めることも多かった私ですが、ここでは学生が全てしっかりやれることを求められます。得られた情報から何を考えて、どうしたいのか。
11月に最初に実習を始めたころはSを埋めるのがやっとだったのに、今はちゃんと自分なりにではありますが、A/Pを埋めているから不思議なものです。

ちなみに、アメリカでは学生もOrderを入れられます。当然、先生のco-signは必要ですが。
権限としては、日本でいう研修医程度です。やってる内容・考えられる度合いも研修医程度ですが。
まぁ、私はorderが難しくて(内容ではなくて、PCの操作の都合が。。。)、たいてい先生に入れてもらってます。

自分なりのPrelim noteが出来たら、Residentの先生が一緒にGo overしてくれます。

S/Oはさすがにそんなに直されません。
先生に書くの上手、って褒められたくらいですから。
8ヶ月日本で地道に添削してもらったおかげです。

たまに、現病歴(HPI)に入れるか既往歴(PMH)に入れるか迷う時があって、そういう場合私はとりあえずHPIに入れておいて(HPIの方がしっかりした文章だから、後で直しやすい)先生に"これってどっち?"って聞くので、それをPMHに移動されることはありますが。

A/Pに関しては、最近はだいぶマトモになってきたので、"ちゃんと考えられてる。I agree."と言ってもらえることも増えてきました。
Residentの先生が私のカルテの下に見ましたよ、のSignと、少し付け加えをして完了。

そのカルテを印刷して帰宅します。

その日の夜(というか、毎日新患取ってるから毎日だけど。)、そのカルテを元に、翌朝のPresentationの練習をします。
どこをしゃべるか、ということを考えるのと、医学英語をしゃべるのが苦手だから、発音を辞書で確認して、ちゃんと滑らかに発音できるように、何度かカルテを音読します。

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そして翌朝。
5時半過ぎに病棟へ。

さすがに患者さんに会いに行くのは気が引ける時間帯なので、まずは昨日からOver nightにかけて入ってきた新患さんのAdmission noteを印刷し、目を通します。
私自身、午後には毎日新患を取っていますが、それ以外にも大体2-4人程度入ってきます。
Roundではみんなぺらぺらぺらぺらーっとプレゼンをするので、私の英語力と医学力では、事前に情報を入手しておかないととても理解できないんです。。。

次に、自分の患者さんの情報収集です。
これは先週の日記に書いたとおり。

次に、Progress note(日々のカルテ)を書き始めます。
集めた情報を全部書き、自分で思ったAssesment & Planを書きます。
この段階では当然Prelimですが、自分で全部考えられるようにならないと力にならないと思ったので、かなりしっかりとしたカルテを書きます。
何を考えて、だからどうしたいのか。A/P重視です。

そして、そして、ここからがResidentの先生に感謝している部分なんです。
朝、私の患者さんのプレゼンをResidentの先生に1回させてもらいます。
ほかの学生はもう出来ることだから、やってませんが、私はやってもらってるんです。
○○を考えるんだから、私なら××も言うな、とか、かなーり容赦なくダメだしをされますが、とっても為になります。

そして、いよいよRoundです。
(ちなみに、今週からAttendingの先生が変わり、私の好きなWalk round形式(実際に患者さんのところに行く)になったんです♪)
それでもまだまだ出来なくて、ResidentやFellowに助けてもらいながらだったりしますが、以前と比べたら、なんとかAcceptableにはなりつつあるのではないか、と。

自分で取った新患以外の新患のnote(朝印刷したもの)を見ながら先生のPresentationを聞き、実際にどこをしゃべってるのか、とかを考えながら聞くこともあります。

Round後に、朝書いたカルテを修正し、Residentの先生のsignをもらい、午前中終了。
お昼のカンファに出てお昼を食べ、↑の振り出しに戻ります。

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人間、頑張ってるようで頑張ってないものです。
だれだったか、友達が「頑張ってる、と思ってるときは頑張れてない」って言ってました。
そうなのかもしれません。

今の病棟のチームは非常に非常にいい先生たちばっかりです。雰囲気も好きです。
後2週間のうち、来週は病棟にいられることになりました。
後1週間の病棟と1週間のConsultです。

自分で引いた線を全部ぜーんぶ取り払いたいです。
多分、自分で無意識に引いている線っていっぱいあると思ったから。
でも、まずは線に気づかないと消せない。

Jun 9, 2009

Note

Noteとは、Admittion note(入院サマリー)、Progress note(日々のカルテ)などの書き物のことです。

相変わらず、プレゼンは上手じゃない私ですが、Noteを褒めてもらえました*>_<*
先生とNoteの見直し(添削)をしているときに、"Mari、ホント上手にNote書くよねぇ"と。
えへへ。褒められました☆
かなーり嬉しい^ー^

上手にまとめるし、ちゃんと全部情報が入ってる、と。
まぁ、プレゼンと比較すれば、というのが多少ならずあるとは思いますが。

でも、日本でも入院サマリーやカルテを上手に書くのは苦手で、確かにその頃よりも今のほうが英語なのに、はるかに上手に書けていると自分でも思うから、まぁよしとしよう。

後はプレゼンをもっと頑張ればいいんだよね。
うん。頑張ろう。

ここ(アメリカ)では、しゃべることがけっこう重要視されているというか、どう見えるか、が重要視されているから、プレゼン能力は評価に直結するのです。。。
うん。もっと頑張らないと。。

昨日の新患のプレゼンを今日の朝のRoundでやるつもりで、夜に1回(1回だけ、ってのもなんですが。。)練習したのに、そんな時に限り、その子が今朝に外科に移った(病室はそのままだけど、サービスが。)とのことで、ちょーーーあっさりさっくりと短く済まされてしまい、悲しかったです。。

今日の新患のプレゼンも夜1回練習して(どこをしゃべって、どこを飛ばすか考えて)、明日はちゃんとプレゼン頑張ろうと思います☆

Jun 6, 2009

1st week

さて。Pediatric Cardiologyも最初の週が終わってしまいました。
まずは、どういう一日を過ごしているのかの解説を。

6:30-6:45
 登校。担当患者さんのことを確認
 Neurologyを回ったBIではカルテが非常にめんどくさい、と書きましたが、ここはマシです。

 1. 当直のDr・当直のナースに、夜の様子を聞く
 2. 電子カルテでLab(採血などの検査結果)、Vital、IO(In out balance)などをを確認。
 3. 紙カルテに新しい心電図がないことを確認(正式に読まれるまでは電子カルテに載らないシステムなのだそう。)
 4. モニター心電図で異常がないかを確認
 5. 本人に会いに行く。

7:15-8:00
 Teaching
 毎日いろんな先生が来て、少しずついろんなことを教えてくれます。

8:00-11:00
 Round
 カンファ室にて、Cardiologyの病棟担当のDrと学生全員集合。
 そこに、ナースが順番にやってきて、その順番で患者さんについて話し合います。

 ここの大きな違いの1つはこれだと思います。ナースはきちんとDrに意見を言います。その分、ナースの教育もしっかりしてるのだと思います。さらに、ちゃんと患者さんごとに担当ナースが決まっているので、入院の間はずっとそのナースです。だから、より患者さんのことが分かるのだと思います。

 アメリカは非常に仕事が分業されているので、様子を見てTake careしているのはナースです。だから、患者さんの情報を多く持っている訳です。Drは診断・判断をする担当。
 これは以前Neurologyの時にも書いたと思います。
 様子を見てTake careしている、と言っても、ナースは血圧を測るだけではなくて、ちゃんと胸の音も聞きますし、様子をちゃーんと見ています。彼女たちが持っている聴診器はDrと同じものです。日本みたいに安いナース用を使っている人はいませんし、個々人で1つ持っています(特に循環器病棟だからかな?)。
 
 話を戻しますと。
 患者さんについて、意見をちゃんと言う。例えば、今日のカンファでの出来事。
 体重増加が不良な2ヶ月の患者さん。DrはPlanとして"140mlを4時間ごとに哺乳"、としました。現在は4時間ごとに本人が欲しがるだけの量あげているのだそうで、"足りない分はその合間にNGチューブ(鼻から胃に入っているチューブ)から入れて140mlに増やしたい"、と。
 担当ナースから、"この子は今70ml程度しか飲めていないから、合間に足りない分をあげたら、4時間ごとに本人がミルクを欲しがらなくなる恐れがある。ちゃんと間を空けてあげたい。"、という意見が出ました。
 じゃあ、"4時間ごとに欲しがるだけあげて、30分あけてNGから足りない分を入れたらどうか"とDrが聞いたところ、"多分今は70mlしか飲んでないから、4時間後にお腹が空かないと思う"と。
 結局、"3時間ごとに哺乳をして、本人が欲しがるだけをあげて、様子を見ながら徐々に量を増やそう。"ということになりました。

 また、外来担当のAttendingも顔を出して、様子を聞いていったり、意見を言って行ったりします。


 学生も自分の担当患者さんについてはちゃんとプレゼンをします。
 私は相変わらず上手じゃなくて、ついつい長くなりがちです。Fellowの先生に、もっと短く、問題だけをあげればいい、とアドバイスを受けました。
 そうなんですよね。多分、要点をうまくつかめてないんだと思います。これも大事だよね、これは?って思ってしまうから。
 来週からはもっと上手にまとめたいです。。

 
11:00-12:00
 カルテ記載
 朝患者さんを診た段階で、半分くらいは書いていますが、さらにRoundの結果を加えて書きます。
 Neurologyを回っていたころよりも早く書けるようになった気がします。電子カルテだし。

12:00-13:00
 Noon Conf
 毎日何かしかのカンファがあります。お昼つきで。

13:00-17:00
 その時々。
 新患を取る日は新患を。
 担当患者さんに何かある際は(カテとか、心エコーとか)、それを見学に行ったり。
 何もない日は、今入院している患者さんの中で所見がある患者さんにお願いをして、所見を取らせてもらったり。

15:00ごろ
 Attendingの先生によるTeaching
 先生がやってきて、今入院している患者さんの疾患や、ちょっとしたトピックについて少しレクチャーみたいに教えてくれます。
 これが結構タメになるのです。


という一日を過ごしています。
Cardiologyでは(Children'sでは、なのかな?NICUもそうでした)、Roundで実際に患者さんの所を回る訳ではなく、カンファ室で話し合うので、なかなか理解が難しいです。
今週は慣れなかったし、久々に臨床だったし、余裕なかったんですが、来週からはもう少し早く行って、事前に新しい患者さんのカルテを読んでからRoundに臨みたいなぁと考えているところです。

後3週間。
頑張ります☆

Jun 1, 2009

Pediatric Cardiovascular Disease@Children's Hospital

今日から新しい、そして、ここでの最後のローテーションが始まりました。
私は今月はPediatric Cardiovascular DiseaseをChildren's Hospitalで回ります。

今日が初日だったんですけども。
驚きました。


私がここでの実習に慣れてきたということを差し引いても、どう考えても、BIでのNeurologyと比べて雰囲気が違いすぎるんです。(先月のRadiologyは患者さんをあまり診ないということで、特殊すぎるので、考察対象から除きます。)

先月、BWHとChildren'sのNICUを比べて違うと思ったのと似ているかもしれません。
子供相手だからなのか、ここの病院の方針というか全体の雰囲気がそうさせるのか。

先生がギスギスしていないんですよね。
みなさん、穏やか。優しい。
質問をしても怖くないし、仕事をしている後姿?が既に怖くない。

Neurologyが辛かったのは、慣れていないのプラス雰囲気だったのだろうなぁ、といまさらながら思いました。
なんというか、みんな日本の看護婦さんみたいな雰囲気があるの。
キーキーしてるというかなんと言うか。

しかも、小児循環なのに(?)朝は相変わらずアメリカ式で早いですが、夕方もちゃんと帰る。
5時には学生も、「終わった??帰りなさいねー」、と言われる。
別に、早く帰ることだけがいいこととは思いませんが。



アメリカに来て、これからどう学んでいくか、というか、考えるってどういうことだろう、という取っ掛かりを得られた気がする、と以前に書いたような気がします。
さらに、アメリカに来て、結婚して子供が欲しい、ちゃんとした一生をおくりたい、と思いました。
そして、働く際にも、自分を大切にしながら働こう、と思いました。

今月は非常に非常に興味がある科です。
多分、今まで以上にたくさん感じることがある月になるのではないかな、と思っています。

May 29, 2009

2ヶ月目を終えて

Pediatric Radiologyが終わりました。

今月は小児科で扱う疾患の多くに触れられた気がします。循環、新生児、整形外科、神経内科・脳外科、耳鼻科、消化器、腎臓、その他もろもろ。
ありとあらゆるものが入ってきました。だから、小児科志望の私としてはすごく楽しかったです♪

放射線科でやっていることの理解にもつながったし、画像を読む時の注意点とか、注目点とかも学べたように思います。
今後、レントゲンやCTなどは自分でちゃんと読んで考えられるようになれるのではないか、その足がかりを得られたのではないか、と思います^ー^


また、あっちこっちの病棟に行けたのも面白かったです。

結局BWH(Brigham and Woman's Hospital)のNICUと、Children's HospitalのNICUの両方を少しずつ見ることができました。
BWHよりもChildren'sの方が重症な子だそうですが、Children'sの方が個人的には好きでした。
BWHは正規に毎日画像を読みに行っているのに、入るのに一手間必要で、なんかとっても厳しかったです。
かつ、Children'sの方が空気が穏やかでした。流れている空気が穏やかで、怖くなかったような印象でした。

その他、各種ICU、外科病棟、内科病棟など、少しずついろいろ見られたのはよかったかな、と。
小児病院全体の雰囲気をつかむことができました。
でも、やっぱり日本が好きかな。



ただ、反省点も多い月になってしまったような気がします。

解剖用語・小児疾患の英語名が頭に入っていないこと。
小児科志望、と明言している割に知っている小児疾患が非常に少ないこと。
患者さんにあまり会えない、接する機会がないことでストレスが溜まる一方で、先月よりも頑張り度合いが無意識にも減っていたのではないか。
反省点は多々あります。

何を得られたのか、と振り返ると、先月よりも少ないのではないか、という気がして、なんとなく落ち込んでしまいます。

来月は最後の月。
本命の小児循環です。
頑張らないと><

May 27, 2009

Image gently

以前、このブログに書いたImage gentlyというプロジェクトを覚えてますでしょうか?
小児の放射線被爆を減らそう、という取り組みです。

飛行機に乗ったら意味ないんじゃない? とか、
そんなに害じゃないでしょ? とか
聞かれました。

そうなのかもしれない。
元の論文読めていなくて、先生の話を聞いただけだから、なんとも言えません。
少しは影響あるのだろうけど、優位に違うのかと言われると、分かりません。

でも。
"小児の放射線被爆を減らそう"というImage gently、私は気にいりました。
そんなに違いはないのかもしれない。
それこそ、飛行機に乗らないほうがマシなのかもしれない。

だけど、不要な放射線は減らすにこしたことはないでしょ?
私が放射線嫌い、っていうだけだけど。
必要な放射線は必要だと思うんです。
病気の診断に必要なことを減らすなんて本末転倒。

"いいですね。必要ですよね。"、と先生と話していて、なんと、Image gentlyを翻訳することになりました。
各国語に翻訳されているのですが、CTが世界一多い国である日本には翻訳されていないのです。 で、日本語に翻訳することになりました><

翻訳とか、入試の英文和訳しかしたことないけど、頑張ります。
自然なかっこいい日本語に訳すのって難しいのねぇ。

May 26, 2009

最後の1週間 in Pediatric Radiology

せっかくなので小児病棟ならではの風景を。
というよりも先月を含めて病棟風景をいろいろと。




Neuroの病棟。
広い!!
ここの病室は個室が多いです。
個室、と言っても日本みたいに狭い部屋に一人な訳ではなくて、部屋自体も広い。日本で言うところの2-3人は入りそうな感じ。

壁にはホワイトボード, 針のごみ箱(?), 手袋, 消毒アルコール,カレンダー 等
必要物品はだいたいここにあります。

ホワイトボードにはその日担当の看護士の名前とかが書いてあったり。








外来はこんな感じ。
これまた広い!!
絵が飾ってあったりとかして、いい感じでしょ?

壁には眼底鏡, 耳鏡, 血圧計,手袋 等
ここでも大体必要物品は壁にあります。

1枚目の写真の、真ん中にある白い紙がしいてあるのが診察台。
患者さんが座ったときに、立っている医師と目線が同じくらいになるくらいの高さ。
診察とかをしやすいです。






Radiologyの読影室。
これは日本と同じ?
画面もこれは2枚のだけど、巨大な1枚のPCとかもあって、多分日本と同じ。
当然ながら両脇の小さい普通のPCはネットにつながるから、residentの先生はネットで調べながらとか、ネット上の教科書を参考にしながらとか、仕事を進めることも。




US (超音波)
小児病院なので、壁や天井には絵や飾りが!
また、エコーのゼリーはちゃんと温めてあります。



Nuclear Medicine (核医学)
かわいい♪♪



CT室の入り口。

ここ(America)ではCT=Cat scanと呼ばれています。
CT scanって言っても通じるけど。
本当に猫が描かれてて, radiologyの中で一番のお気に入り♪♪



IR(intervention radiology)の部屋。
奥の棚は薬や機材が入っています。

通常は(手技中以外は)ピピッと暗証番号を入れないと開きません。
日本よりもかなり部屋が広くて、見学者としてもあっちこっち動いて見やすいです。

カテに始まり、PICC line入れるとか、使用目的はいろいろ。
何も透視とかだけではなく、エコーガイド下だけで行う手技も多々。




病院の中庭。
うちの病院も作ればいいのに。
場所無いのかな??

ちなみに、写真撮ってくるの忘れて、次回までに、と思っているのですが、保育園もあります。
Children'sに限らず、MGHとかでも院内保育園はちゃんとあるのだとか。
やっぱり、女の人にとって働きやすい環境が整っているように感じます。

小児用fluoroscopy(透視)
先生が放射線量を減らせるようになってるの!!

具体的に言えば, 大人ではX線を出している間はずっと出ているのだけど、この機械ではパルスと言って、1秒間に何回、持続時間どの程度で出すか、というのを調節できます。
そもそも、出している放射線量も少ないのだとか。

大人もそうすればいいのにね、と放射線嫌いな私なんかは思ってしまいます。

May 22, 2009

日本人である

「私ってやっぱり日本人だなぁ」と思う瞬間がいくつかありました。



1.金曜の夕方4時過ぎになんて、Portableエコーなんてしないわよ。

attendingの先生(女医さん)が言い放った言葉。
まぁ、3連休前の金曜日。5時に帰りたい気持ちは分かりますけどね。
火曜日まで待つか、今日の3時半までにして、と。
結局4時にやりましたけど。
先生も5時半まで仕事してから帰りましたけど。


2.移植に対する考え方

脳死は人の死だと思っています。
移植できる状態なのであれば、移植していいと思っています。
そう思わなかったことはない私で、16歳の誕生日にはドナーカードを書いた私ですが、昨晩のattendingの先生の発言には思わずドキッとしました。


もうダメなのに何をしてるの?早く臓器を取ってしまえばいいのに。


日本語で書いてしまうと私がドキッとしたニュアンスが伝わらないかと思いますが。
"What are they doing? Why don't they just harvest her?"
だったかな。英語は自信ありません。違った気もする。


実は。
頭では分かってるのだけど、どうしても受け付けない英単語の一つがこれなんです。

臓器摘出=harvest

私の中で、harvestとは、穀物や魚など食べ物とかを収穫するということ。特に作物かな。
だから、最初にharvest=臓器提出だ、と聞いたときは驚きました。
こんなにも価値観が違うものか、と。


頭では分かっていても、この英単語だけは未だに受け付けません。
臓器はあくまで本人のものだと思ってるからかな。
どこかの誰かのレシピエント為に育てている訳でも、生かしている訳でもないから。
私の臓器であり、私が使ってる臓器であり、私の為に働いてくれている臓器であり。
そもそも、私自身だと思うから。

ちなみに、上記の発言をattendingがした理由を説明しておくと。
脳死判定はされてる患者さんで、臓器提供も承諾が取れてる患者さん。だけど、なぜか移植の話が進まなかったのかな、多分。
小耳に挟んだだけの患者さんなので違うかもですが。

肺は既に既往歴の為使えないのだとかで、「これ以上臓器がダメになるのを待つの?血圧下がったら他の臓器もどんどんダメになるのに。」という理由だったと思います。



こんな言葉一つにひかかってる私、やっぱり日本人ですよね。
日本で医者をしたとしても、途中でまた留学をしたとしても。
こういう感覚、失いたくないです。

May 21, 2009

他病棟 その2

本日は、ICUに行ってきました。


CTとかMRIとか、Fluoroscopy(透視)は、機械がないと出来ないから、放射線科のところでやります。
でも、エコーとかはPortableがあるから病棟に上がってやることが可能です。

レントゲンはPortableと言っても、パシャッっと撮るだけで見ててなんにも面白くないので行きませんし、そもそも医者が行くことはありえません。
でも、エコーはTec(技師さん)がメインだけど、医者もやるから、一緒に病棟にくっついていったりします。


小児病院ですが、ICUと一言で言ってもたくさんあって、驚きました。
大人の病院と同じように、ちゃんとある。病床数もかなーり多い。
かつ、つくりとかも大人と同じ。(そりゃそうか。)

NICU=Newborn ICU(新生児のICU)
MICU=Medical ICU(内科系のICU)
SICU=Surgical ICU(外科系のICU)
CVICU=Cardiovascular ICU(循環系のICU)

NICUは定期的にroundをしにattendingと一緒に行ってます。
本日はMICU、SICU、CVICUにエコーをしに行ってきました。
(腹部エコー1.5件、ascitesの評価1件、脳エコー1件)

先月は大人のMICU、SICU、CVICUにNeuro Consultで出入りしてましたが、子供も基本は同じでした。
ICUなのに、暗い病棟と病室。1人1人のブースで(当たり前だけど)、ガラス戸になってて。
ただ、病院が違うので、多少つくりが違っていて、機材(呼吸系、モニター系、点滴類などなど)は作りつけで天井からぶら下がってました。

日本でもここでも、大人の人がICUとかHCUにいる風景は見慣れています。
子供がICUにいるのも、違和感はありません。

でも、子供と混じって、本当に小さい(生後3日とか)の新生児もいると、なんだか違和感がありました。(新生児とは言え、opeしたとか、心臓のトラブルとかだと、SICUやCVICUにいる。)
大きなブースの中に、小さい小さい赤ちゃんが、新生児の保温器?(違うな、なんて言うんでしたっけ?あの、openで体温保持できるようにヒーターついてるやつ。)に乗ってそこにいる、というのが違和感。

NICUだと、みんな保育器に入って並んでるでしょ?
それともまた違って、なんとなく違和感でした。

そうこうしているうちに、気づけば後1週間しかありません。
あっという間に過ぎてしまいます><

May 19, 2009

女性が働くということ

この国では多くの女性が働いています。
子供もたくさんいたりします。
3人とか4人とか。

若い技師さんの1人が女医さんに向かって、「○○先生、出産されたんですよね。子供何人ですか?なんか、お腹大きいなぁって思うと凹んで、また大きいなぁって思うと凹んで、って繰り返してる気がするんですけどー」って言ってました。


たぶん労働時間が短いというのも理由の1つだと思います。
朝は早いけど、5時に仕事がちゃんと終わるから、家族と過ごす時間, 家のことをする時間を取ることができます。
on callの回数を減らすことも可能です。

さらに, 周囲の人や社会が女性が働くことを否定的にとらえていないように思います。
みんな協力的です。

"息子の具合が悪いの"と言えば, みんな"早く帰りな-"とその人を早く帰すべく協力したり。
帰るのが当然なんですよね。
みんな, 家族>>仕事って感じ。
男性を含めて。

また、女性が働きに出ているから、Baby sitterを頼んだり、保育園に預けたりすることに対する社会・家族の視線も冷たくないみたいです。
3歳までは絶対母親が!みたいな無言の圧力がありません。V

また、病院にも保育園が当然のように整備されています。


ここに来て, 日本では変わってきたとはいえ, 家事育児は女性が心配することが多いな, って感じます。
日本では女性は働いてもいいけど、家のことや子供のことの最終的な責任は女性にあるのかなって。

医学生でさえ, と言ってはなんですが, 奥さんには主婦をしてて欲しい, という人がそれなりにいますからねえ。

将来働く可能性の高い私としては, 自分の生活を守りながら働けるアメリカの人(女性&男性)の働き方が気になります。

コピペ疲れたから今日はここまで!
また書きます^-^

May 18, 2009

CXR (chest X-ray)

ちょっとは放射線科らしいことも。

こちらの画像は、先週の月曜にon callをしていた時に先生が見せてくれた画像です。
諸事情により、データではなくてフィルムだったので、それを写真に撮りました。

10歳男児。
この単純Xr画像を見てどう思います?

心臓大きめかな、とか?
この写真だと分かりにくいけど、ちょっと肺野白いかな、とか。?


じゃあ、次。
この画像見てどう思います?

正常かな、とか思います?



では、種明かしを。


お察しのように、この2枚の画像は同じ10歳男児の画像です。
時間差5分以内。つまり、同時刻。教育用として先生が取っておいてある、

1枚目は、"息を大きく吐いて、そこで止めてください"と指示をしたもの。
2枚目は、"息を大きく吸って、そこで止めてください"と指示をしたもの。

レントゲン撮影されたことある人なら分かると思いますが、通常は2枚目のような指示をします。
肺がしぼんでいると、構造がきゅっとなってますから、それを広げた状態で見たほうがいい訳です。
「吸気条件」と言います。

でも、呼気条件と吸気条件でここまで違うと驚きでしょ?


小児科では子供相手ですから、5歳程度を超えないと、通常は「吸気条件」での撮影は困難とされています。
技師さんの腕にかかっていて、子供が息を吸った瞬間にボタンを押せば、比較的肺が広がった状態での撮影は可能です。(それでも、深呼吸ではない。)


つまり。
子供のレントゲンを読む際は、どの程度息を吸えた状態で撮影をしているのかを考慮しないといけない、ということです。
子供ではよく1枚目のような画像を見ます。
でも、それはlow lung volumeによるものである、ということが大多数です。
肺うっ血があるのか、心肥大があるのか、それとも、low lung volumeによるものなのか。
沢山沢山見ていて少し慣れてきましたが、最初のうちはちーっとも分からず、"正常??なの??白くないの??"といつも質問してました。


また、某S先輩が呪文のように唱えてましたが、レントゲンでは全部を見ます。
つまり、主訴が咳・発熱、だったとしても骨も見るってことです。

見るものリスト
*どれくらい吸気できているか、どれくらいrotationしているか(特に小児では)
*チューブ、ラインの類がどこを通り、先端がどこにあるのか
*骨、軟部組織
*air way
*肺野
*横隔膜
*心臓、縦隔

ちなみに、胸腺があるから、子供(特に新生児・乳児)のレントゲンでは縦隔の陰影は大人と全然違いますよー
(これは国試レベルの常識的な話だけど)

May 15, 2009

他病棟

放射線科は多科に渡っているので、いろんな科と合同カンファがあったりします。
いろんなところに出張診断に行くこともあります。
脳外科、一般外科、NICUなど。


1.肝移植後の女の子

前日夜中に移植を受けたという女の子のところにUS(超音波)検査をしに行きました。移植後だけど、肝臓の状態も良かったみたいで、私が分かる範囲での画像はきれいな肝臓が写っていました。
ただ、オリエンテーションはなんかいまいちピンとこない。
肝臓であることは確か、血流も正しいかは分からないけど、ちゃんとある、みたいな感じでした。(ダメだねぇ。。。)

女の子も疲れてぐったりはしていましたが、元気でした。ちょうど呼吸器を外すところだったようで、テープとかぐちゃぐちゃ触られるのは嫌、でも早く外して欲しい、みたいな葛藤の真っ最中でした。
外科病棟は神経内科Consultで何回か出入りしたけど、やっぱり移植外科はちょっと特殊なのかな、と思います。より厳重というか。MGHの移植外科を思い出す雰囲気でした。


2.NICU
念願かなってNICUです♪
NICUを見に行きたくて、Children's HospitalのNICUの先生に"週末に行っていいか"、とお願いをしました。
そしたら、"今月の週末に来るattendingの先生は平日全く来ていない先生だから、患者さんのことがそんなに分かるわけじゃないし、忙しくて多分学生が来ても全くeducativeじゃないのよね。平日はwelcomeよ。radiologyの先生に相談してごらん。"、と言われました。

"…ということなんですけども。NICU見に行きたいんです。on call余分にやるから、1-2回半日ずつ抜けていいですか?"とRadiologyの先生に相談したところ。

なーんと!!
BWH (Brigham and Women's Hospital)という、Children'sの隣にある病院のNICUに5回半日いけることになりました♪
先月、同級生Aが回っていたNICUです。

というのも、BWHのNICUの画像を読みにattendingの先生が1人行っているそうで。その時に実習を抜けて一緒に行って、画像を読んで、NICUのroundに参加してらっしゃい、と。
NICUに行くのにこの日は抜けていいわよ、と言われたのが5回。


わーい♪思っていたより多くて嬉しい限りです^-^
ここはアメリカです。やりたいことは積極的に言ってみるものです。こんな素敵なオプションが出てくるとは!

そして、行ってきました☆

巨大でした。70床あるんだそうです。
Triage室というのまでついていて、出産後ちょっとでも問題がある赤ちゃんはここに来て、大丈夫そうな子はお母さんの元へ(nursery room)、問題ありな子はBrighamのNICUへ、外科的な治療・オペが必要な子はChildren'sのNICUへ(だったかな?違ったかも。。)

やっていることは日本と大して変わりません。
保育器だって日本と大して変わりません。
だけど、なんというか、部屋自体も大きくて余裕があるし、一人に一つずつカート(?物品とかの。)があるし。

そして、何よりも、入り口が厳重です。
1箇所しかない通常の入り口は鍵がかかっています。
受付のおばちゃんが座ってて、"radiologyから来ました"とか言って開けてもらうんです><
NICUの人はそのまま自分のネームタグで通れるんだと思います。

ちなみに、ちょうど入り口にいたときにcode pinkになりました。
code pinkとは、赤ちゃんがmissingということ。
code pinkが発令されると、エレベーターが動かなくなるのだそうです。


ここでは(多分各病院共通。今のところ、BI、Brigham、Children'sは共通)
code red = fire
code blue = cardiac emergency
code purple=phyciatric problem
などなど、codeが決まってて、何かあるとcodeが放送されます。
ちなみに、しばらくするとcode解除の放送が流れます。
「コードブルー」だけは日本でもドラマがあったから有名かな?

神経内科病棟ではcode放送が流れても誰も気にしてなかったけど、一般内科病棟ではcodeの放送が流れた瞬間に医者が固まるのでConsultで行っていた時に面白かったです。
ちなみに、purpleと聞いた瞬間に、何事も無かったかのようにいっせいに通常に戻ってました。笑

日本にいたころ、STAT call(emregency!!)は何回も聞いたけど、他のcodeは無かったように思います。
あるのかな??少なくとも、エレベーターは止まらない気がする。

May 14, 2009

imagegently

小児病院の放射線科ということもあり、被爆に関して非常に気を使っているそうです。
"image gently"というキャンペーンを教えてくれました。

http://www.pedrad.org/associations/5364/ig/

小さい子供ですから、大人と同じ量をかけたら大変です。

放射線被爆量を減らすには。
  1.不要なCT、Xrは撮らない。
  2.MRIで代用できるなら、CTではなくMRIを。
  3.Xr、CTは必要最小限の部位に限る。
  4.当てる強さを体重に合わせて弱める
など。

簡単そうなことだけど。
でも、実際には同じ量でXrやCTを撮っている病院が多いのだとか。小児科医も簡単にCTをオーダーするのだとか。
アメリカでもそういう病院がほとんどだ、と言っていたから、おそらくうちの大学も例外ではなく大人と同じ量だったりするんだと思います。NICUだけは少なく設定されてたのを見たけど。

そりゃ、飛行機に1回乗ったら、CT並に被爆はしますよ。だけど、不要な放射線被爆は避けたい。それは当然のこと。
大人の私でも、Xr嫌いです。手の怪我の際も、CTではなくMRIであったことでホッとしたほど。
まして、子供だったら、親は当然嫌います。無駄な検査をしないで、無駄なexposureしないで、と思うのが当然です。


では、Children's Hospitalではどうしているのか。
見てても、被爆量を減らそうとしているのが分かります。

*scoliosis(側湾)の患者さんでは、胸から外側は写しません(プロテクター)
*当然、骨盤撮影ではプロテクターを使用します(交通事故など、必要な場合を除き)
*胸部・腹部CTは大人と比べたら非常に非常に少ないです。CTの部屋は通りがかると、ほとんどの場合は患者さんいません。他の検査はいっぱいなのに。
*レントゲン、透視の強さも非常に弱いです
*透視も、弱い強さで必要最小限の本当に限られた部位で行います。動画の時も、ずっと放射線を出している訳ではなく、パルスといって1秒に1回とか、そういう感じです。「撮影」をする(=いわゆるXrと同じ)と、透視をしてるよりも強さが必要だから、「撮影」をする回数は必要最小限です。終わった後にresidentの先生にattendingの先生がするfeedbackにも、exposeする広さや被爆量についてが必ずと言っていいほど含まれています。

などなど。
1週間見ていただけでも、沢山ありました。

先生に言われました。
"小児科医になったら、本当に必要な検査かどうか考えてオーダー出してね。必要最小限の部位に限ってね。強さも弱くして撮影できるか放射線科と相談してね。"

このブログを見ている人の中に医療関係者・医学生もいると思います。
放射線被爆について、小児は当然ながら、大人についても、オーダーするときにちょっと考えてみませんか?

May 13, 2009

放射線科

今月は、毎日違う部署にいるので、毎日違うresidentです。
でも、residentも毎日違う部署を回っているので、意外と同じresidentに遭遇します。

今日は、主に循環・血管系にいました。
そこにいたresident2人とも、何回か一緒になったことがある人でした。
(というか、そろそろもう全員に会っている気がするぞ。)

とあることを言われ、嬉しかったです^-^
先生に、この画像どう思う?って聞かれて、私なりに画像を読んでいる時でした。
突然、

"小児科医になりたいって決定事項?変更の余地なし?"
って聞かれたんです。

えっ?どういうこと?って聞いたら、

"ずっと画像を読むのって学生にしたらけっこうboringだと思うけど、全然そんな感じないから。面白そうだから。
しかも、僕が見逃してた所見けっこう見つけるから、才能あると思うんだよね。"

って。
そしたら、隣の別のresidentが、

"確かに、この間ラインが見えない、って言ってたらMariが見つけたんだよねぇ"

って。

嬉しかったです^-^
画像苦手だし、先月と比べると患者さんに会えないし、自分で何か出来る訳ではないから(読むのも、あくまでresidentの隣に座ってて、自分なりに読んだことをresidentの先生に言うだけだから。)、frustrationの多い月だったから。


でもね。
実は、確かに、放射線科を相当楽しんでる自分に気づいてしまったんです(笑)
放射線科に行くつもりは全然ないし、これが大人の放射線科だったら話は違うと思うんですけどね。

だけど、ここにいると小児科のありとあらゆる疾患が入ってきます。珍しい疾患も沢山あるし、メジャーな疾患がもっと沢山あるし、教科書的な画像も沢山ある。
常に読影室に持参してる小児科の教科書(今週、ついに英語のを買いました><)と解剖のアトラスは手放せません。すごく勉強になります。
(ちなみに、移動の度に教科書を抱えて移動してる私は、コスタリカから来ている女の子(小児科にも放射線科にも興味なし)に"すごいねぇ"って驚かれました。笑)


かつ。
読み方は大人でも子供でも一緒。
だから、画像の読み方の勉強にもなる。
最近慣れてきて、思ったことが当たってることも増えてきたし、分かる分からないがはっきりしてきたから、residentの先生にどんどん質問も出来るようになってきたし。


かつ。
小児科に興味があるの!NICU行きたい!と言ってみたら、NICUのroundというオプションも追加してもらえたし。


実は非常に勉強になる月ではないか?と思い始めたはやたまです。

日米の違い その5

きっと、その5くらいだよね?

ここの医者は、非常に自分を大切にします。
医者に限らず、自分を大切にする文化の持ち主ですが。

どういうことかというと、きっちり帰るんです。
5時なら5時にきっちり帰る。

"今日は遅くなる、ごめん"というメールを奥さんに送っているresidentの"遅い"は今日は予定が変わっちゃって5時45分までカンファがあるから5時過ぎのシャトルバスじゃなくて6時のに乗る、ということ。


医者の数が多いから?医者の仕事が少ないから?


私はあくまで学生で医者ではないから、はっきりは分からないけど、多分そういう点もあるのだとは思います。いろんなコメディカルの仕事があって、すごいなぁって思うから。
まぁ、患者さんの数は桁違いに多いから、差し引きゼロな気がしなくもないけど。

だけど、そういう問題じゃないかな、って思ったことを書いてみます。


まず、彼らは朝が早いです。
日本では、外科のカンファが朝7時半で早いよー、とか言ってますが。
内科で朝6時半に病棟にいます。
外科は朝5時半には病棟にいるとか。
放射線科でさえ、朝7時には医者がちゃんと持ち場(?)にいます。

日本で循環器回ってたときに朝6時半とか7時に病棟行くと、夜勤のナースさんしかいませんでしたからねぇ。
でもね、日本でも患者さんは夜の消灯が早いし、高齢者が多いから、朝6時半にはちゃんと起きてる人が多いんだよね。

チームカンファも朝。その他カンファも基本は午前中が多い。
上の先生が今日は外来、とか今日は何とか、と行っていなくなる場合でも、それまでにちゃんとチームカンファが終わるという、素敵な(考えてみれば当たり前の)仕組み。
方針決めて、カルテ書いて、は午前まで。午後は新患をとったり、違う仕事してたり。

患者さんにとって見れば、朝一に様子を見に来られて、その日のスケジュールが決まり、一日を過ごす。
翌朝、その前日の検査結果に基づきまた方針が決まる、みたいな感じ。


そりゃ、そういう朝型の生活すれば5時きっかりに帰れるだろう、と思うくらい、活動時間が朝です。



かつ。
さっき書いたように、チームカンファが朝早い。
つまり、日本のように「上の先生が外勤から帰ってきてからやる夕方のチームカンファを待つ」ということはないので、その日の仕事をさっさとこなせば、その分さっさと帰れる、と。

アフター5を大切にしたくば、そりゃ、さっさかさっさか仕事しますよね。
そしたら早く帰れるんだもん。頑張る気にもなると思うんです。



学生にとっても、いいなぁって思います。
私がもともと朝型の生活リズムということも多分にあるんですけどね。

*午前中に、「朝pre round ⇒ チームカンファで直される ⇒ カルテを書く ⇒ 添削してもらう」が終わるから、夕方先生を待つということはない。
*かつ、夕方とか夜にカルテだったり考えたことを見てもらうとお互い疲れてるけど、昼間だとそうでもないから、身につく量が多い。
*午前中がメインで、午後も夕方までに検査は大体行われるから、見たいものがあれば、ちゃんと夕方までに見れる。
*医者も夕方帰るから、夜8時にチームカンファ終わった後に、「今から心エコーするけど?」とかいうことがなく、見逃すなんてこともない。

ね?
日本に帰ったらまた夜型の病棟生活なのかなぁ。
やっぱり朝型の方が(元が朝型の私は特に)楽だと思うんだけどなぁ。

May 12, 2009

えーーー ><

今日、residentとattendingの先生に、とある動画を見せてもらいました。
もう知ってる人もいると思うけど。

以下の動画を見て、白い人が何回ボールをパスするかを数えてください。
白い人だけですよ?
このブログの先まで読まずに、まずは数えて、ここに戻ってきてください。


http://viscog.beckman.illinois.edu/flashmovie/15.php








数えました?
白い人たちは何回パスしてました??








では。
動画の中で何か変なことありましたか?


答えがyesなら、残念ながらビックリが共有できなかったということですね。。。
答えがnoなら。以下をもう一度クリックして(さっきと同じページ)、今度はパスしてる回数を数えないで動画を見てください。

http://viscog.beckman.illinois.edu/flashmovie/15.php







分かりました?

今日、先生たちは、「一つのことに集中すると、それ以外のことが目に入らなくなって、他の大事なことに気づかない」、ということの例としてこの動画を見せてくれました。

読影も一緒だよ、って。
一つ大きな異常を見つけると、それにばかり気をとられて、他の異常に気づかない。画像を見る前に、主訴とか現病歴とかを聞いてしまうと、その部分にばかり集中して、他の異常に気づかない。
だから、画像を読むときは、いつも同じように(同じ順番で)全てを見るようにするんだよ、って。
そうなのかもしれない、と思いました。

私は本日までこのテストを知りませんでした。
だから、ものすごーーーく驚いて、中央読影室のど真ん中で思わず「えっ!?」と大きな声を出してしまいました。どうして気づかないのか不思議だけど、全然気づきませんでした。

画像もそうだろうけど、絶対日常生活でもこれに近いことは起きてるのだろうなぁ、と思ったはやたまでした。

みなさま、私のビックリ共有できました?

May 11, 2009

dictate

ここの医者は、画像を読むこと、画像のレポートを書くことをdictateする、と言います。
本来はread the image and write the reportなんですけどね。
というのも、放射線科のレポートは全てdictationするから。

つまり、音声認識なんです。
マイクに向かって、べらべらとしゃべると、それが文字となる。
すごいです。本当に全部しゃべり、きれいなレポートが仕上がります。
早口でもちゃんと認識するから、確かに、打ち込むよりも絶対に早い。あっという間。

日本だと「変換」という発想が入るから難しいのかしら?
それとも、日本もそうなのかしら?

そのうち、"やってみたい!"とお願いする予定^-^v
だって、試してみたいじゃないですか!
あ、でも発音認識されなかったらどうしよう。。。><

May 8, 2009

Peds Rad

小児放射線科にいます。
何をやるのか。あまり想像が付かない科かもしれません。

小児放射線科の中でも、沢山の部署に分かれていて、Neuro、GI、Gu、MSK、Fetal、IR、などなど。
つまり、システムごとに分かれているんです。
画像を読むこと、超音波や透視(レントゲンの動画みたいなもの)など、それから、治療など、多岐に分かれています。
今週は、Neuro、GI、MSK、US、STAT readoutを回りました。


まず、朝の集合は日によりますが、7:45-8:30の間くらい。
まずはER readoutと言って、over nightで来て、on callのresidentが読んだ画像をattendingの先生に見せるのがあります。学生も画像を一緒に見ます。

このER readoutの前に自分で画像を見たくて、accountをゲットした金曜の朝に早く行って試行錯誤しましたが、結局たどり着けず。。
来週から頑張ってみます。


その後、その日にお世話になる部署に行きます。

Neuroでは、頭のCT、MRIを中心に、脊髄も少し。画像の読影中心です。
脳外科とのカンファなどもあり、面白かったです。

GI(消化管)では、fluoroscopyと言って、透視をやるのを見学しました。
バリウムを飲ませて、それがどうなるかを観察する、ということです。
大腸造影もありました。

USでは、技師さんが撮った超音波の画像を読みます。
超音波、実はあんまり読めません。。。難しかったなぁ。
また、検査直後にすぐ読み、問題のある患者さんに関しては、読んだ後に患者さん(検査室で待機してる)の元へ先生が行き、先生が検査をやります。

MSK(筋骨格系)では、骨折、側湾、骨年齢判定などなど。

STAT readoutはGeneralです。
胸部Xrayや腹部Xrayなど、基本的なものを読みます。


基本的に、画像を読む場合は、residentの先生にくっついていて、検査結果が上がってきて先生が読んでいく隣にいます。
”What do you think?"と聞かれるので、自分なりに読んだ答えを言ったり。
先生に解説してもらったり、こちらから質問したり。

実際に超音波を当てたり透視したりするのは、先生がやるのを見学、という状態です。



小児放射線科は、基本的に全科を扱っているので、病気も様々。
先生に、○○って知ってる?と聞かれても知らないことも多く(知ってるべき病気なのに)、凹みます。

基本的に、電子辞書、小児科の教科書(日本から持参した日本語の。。。恥ずかしいので表紙を裏返しにつけました><)、解剖のアトラス(in English)、小児放射線のハンドブックを持ち歩いてます。
次から次へと病気が来るので、頭がパンクしそうです。。。


また、お昼にはいろんな科との合同カンファや、放射線科としてのカンファなどがあり、毎日画像漬けです。
ちなみに、On callは週1回。平日。NOT over night.
毎日毎日これだけの画像を見ていれば、前よりも画像アレルギーはなくなるような気がします。

May 5, 2009

Pediatric Radiology @ Children's Hospital

憧れのChildren's Hospitalでの実習です^-^

swine fluの影響で学校に行けない、と知った私は、先生に教科書を教えてもらいました。
ところが、昨日探すも見つからない。。。
と先生に伝えたところ、じゃあおいで、学生用のを貸してあげるから、と言ってくれました。


ということで、本日朝から病院へ。
Children's hospitalは、かわいいし、明るいし、素敵でした。
第一印象からして、BIより好きだわぁ、とか思ってしまいました。
注。
写真は土曜日です。
本日は雨でした。平日はわんさかと人がいます。

さて。
今日は教科書をもらったら早々に退散しなくてはいけないのか、せめてIDを作るとかの事務作業は終わらせたい、とか思いながら行ったんですが。

なんと、unofficialだけど、とか言いながら、実習をさせてくれました!
読影室で画像を読んでいる先生に紹介してもらい、混ぜてもらいました。

Pediatric Radiologyだからと言って、なめてはいけません。
ここのRadiology、ちゃんと病棟兼外来がしっかりあります。
読影室も、うちの大学(大人から子供から全部扱っているはず)よりもはるかにしっかりしてます。
機械もいいものを使っているんだろうし、モニターもいいんだと思います。非常に見やすいです。


でもね。でもね。…………。
やっぱり、画像は苦手だぁ><
すぐ慣れるから、大丈夫、とか言われましたけど。
最小限の常識範囲内くらいのことしか言えない。。
やばい。勉強します。。

お昼前後には、病院としてのカンファ(お昼付き)と、Radiologyのカンファとありました。
病院のカンファはprenatal diagnosis, intrevention of hand and digits anomalyというテーマでした。
このカンファ、いろんなテーマで毎日あるそうです。
小児病院ですから、小児に関連することばっかりなのだと思います。
面白ーい!!目の前でMくん爆睡してましたが(笑)

Radiologyのカンファは難しいねぇ。
今日半日ちょっと病院にいて気づいたこと。
私の解剖の英語力と、放射線関係の英語力がない!!

でも、一部分ではなく、いろんな病気を満遍なく扱う科だから、そうとう勉強になりそうな気配は漂っています。頑張りますよ。
ちなみに、最終週には筆記試験とpresentationがあるとか。
そんなの余裕さぁ、とか言えるくらい1ヶ月頑張ってみます。
画像読めるようになったら、絶対絶対将来役立つもん。


ということで。
なんやかんや言いながら、今日から実習が出来ました。
明日も朝7時半過ぎに病棟集合です☆
何が出来るのか楽しみです^-^v

May 1, 2009

swine flu

ここBostonでも。

というよりも。
ここHarvardでも。
感染疑いの学生が出たそうです。

Harvard Dental Schoolの学生だそうです。
なんでも、寮に住んでいた人だとか。
メキシコに旅行に行った帰りだったのだとか。

学校の周りに報道陣がすごかったです。
昨日、まさか学生から初の感染疑いが出たとは知らずに旅行から帰ってきた私は、アナウンサーのお兄さんに、何かあったんですか?と暢気に聞いたところ、”Dentalの学生にswine fluが出たんだよ”と教えてくれました。
今日は報道陣の数がさらに増えてました。



という訳で。
本日金曜日はHarvard全体として休校です。
授業もなし。実習もなし。
むしろ、学生は病院・外来立ち入り禁止。

私たちは今週一週間実習がお休みなので今日は影響なしだったのですが。
来週からは次の実習が始まる予定だったにも関わらず、来週も水曜日までは休校が決定しています。
木曜日にちゃんと再開されるといいのですが。。。

学生でfluにかかった疑いのある人の検査をしていて、その結果が出たら休校解除かどうかとか、今後が決まるみたいです。
学校からもいろいろとメールが来ています。


このままでは実習が短くなってしまいます。
お休みが伸びたところでそんなに嬉しくは無いので、さっさと実習が始まってくれるとありがたいです。
swine fluが早々に落ち着いてくれると嬉しいです。


そういえば。ここに書いていなかったような気がしますが。
5月: Pediatric radiology
6月: Pediatric cardiovascular disease

という訳で、2ヶ月ともChildren's Hospitalという大きな小児病院の普通の小児科に決定しました♪♪
かなり楽しい2ヶ月になりそうです^-^
頑張ろうって思います。

”ここにRedidentとして戻っておいでよ。recommendしてあげるから!”と真剣に本気で言ってもらえるような学生になろうって今日みっちーの話を聞いていて思いました。
4月はかなり苦しくて、その中で頑張ったと思うけど、なんせ後2ヶ月は小児科ですからね。
少したりとも力を抜くことはしないで2ヶ月過ごそうと思います。

Apr 26, 2009

addendum

Neuroの実習は終わったんですけども。

昨日の夕方、友人みっちーから電話がありました。
みっちーは今、MGHでTransplant surgery(移植外科)を回っています。

曰く、BI(私がNeuroを回っていた病院)で脳死患者さんがいて、今夜臓器摘出・移植をする、と。
まりちゃんの患者さんだろうから、と連絡をくれたそうです。先生に聞いてくれて、私が行ってもいい、という許可ももらったそうです。

世間は狭いというか、すごい偶然というか。
すぐ連絡をくれたみっちーに感謝です。

驚いて患者さんのカルテを見に行きました。
確かに、移植に向かっていました。

家族に話を、という記録もありました。
脳死の判定がなされてから、血液検査一式、胸部Xr、胸部CT、尿検査、尿培養、血液培養、心エコー。
(24日に脳死判定をし、25日未明に2回目の脳死判定をし)、25日の朝から沢山の検査がなされていました。


夜遅くからかも、とか言ってたんですが、結局結核の疑いがあるから移植は出来ない、ということになりました。
だから、結論から言えば、臓器摘出・移植は見れませんでした。


みっちーに、せっかくの週末に出かけてたのにごめんね、I messed up your weekend.と謝られました。
でも、私は本当に感謝だなぁ、と思っています。

目の前で刻々と死に向かっているという状態に衝撃を受け、初めて脳死判定をし。
一生忘れられないだろうなぁ、って思っていた、その患者さんの最期までちゃんと知ることが出来たから。
移植、という話が進んだとしたら、そこまで知ることが出来たわけだし、今回はダメでしたが、脳死判定の後に移植に向かって何がなされているのかも知りました。
同じ患者さんの、違う面を見られたような気がします。


この辺りは沢山の病院があり、沢山の移植外科がありますし、脳死の患者さん、というのもかなりの頻度でいます。
BIのwestだけで月2-3人の脳死患者さんがいるそうです。
(ただし、目の前で刻々と脳死になっていくのを目の当たりにするということは滅多にない、と言われましたが。)

そんな中、私の患者さんを友達の移植外科が担当する、という偶然。
そんな偶然にも、連絡をくれたみっちーにも感謝します。
ありがとう。

Apr 25, 2009

1ヶ月目を終えて Neurology@BIDMC

大変でした。
慣れてなくて、何から何まで分からなくて。
苦しかった。すごく苦しかった。
だけど、この1ヶ月は幸せでした。

今の私は多分、1ヶ月前の私よりも成長していると思います。
日米の違いについても考えました。
いかに普段の自分が出来ない子なのかも痛感しました。

新患をこれだけ取り、followupもしていれば、
問診・診察、ということは慣れました。
だいたいちゃんと取れる自信にもなりました。
カルテもだいぶ書けるようになりました。

A/Pがここの学生よりも浅いことは重々承知です。
presentationも上手には出来ません。
それでも、どうすればいいか、という取っ掛かりは得られたように思います。

この先、どう学んでいったらいいのか。
どう考えていけば成長できるのか。
その手がかりをつかめたと思えるのは収穫だと思います。


1ヶ月前に立てた目標。1ヶ月目にNeuroを選んだ理由。
1.ここの必修実習をここの学生と受けたい。
  日米の違いを考えたい。彼らは考えられる人たちだから、どう学んでいるのかを知りたい。
2.所見を大事にする科を回りたい。
  S/Oまでは完璧なりたい。自信を持ってとってこれるようになりたい。手技はそのうち嫌でも出来るようになる。けど、基本は今だから。学び方とかは今しか身につけられないから。
3.A/P, presentation、ということを沢山やる科を回りたい。
  出来るようになりたい。少しでも考えられる医師になれるように。


最初にこれをしたかった。後2ヶ月を大切にする為にも、どうしてもNeuroを、しかもCoreのNeuroを最初に4月に回りたかった。

目的はほぼ達成できたと思います。
苦しんで苦しんで、泣きながらでも、手を抜かずに1ヶ月頑張ったかいはあると思います。

2週間前に、みっちーの実習を見て衝撃を受けてから、もっと頑張れました。
怒られても、出来なくても、やらせてもらえなくても。
最後まで必死にくらいつきました。
やる?新患いる?そう問われたら絶対yesでした。
新患ちょうだい!診察していい?と自分でもちゃんと言いました。
カルテも、大変だったらいいよ、とresidentの先生に言われても、いい。書く。と断りました。
A/P・presentationもとにかく苦手だけど、やれるだけやってみて疑問に思ったことは先生に質問もしました。


その結果だと思います。
1ヶ月前より確実に成長しています。
英語、という意味では分かりません。
耳は多少慣れたかもしれない(神経内科の、構音障害の患者さんの問診してたから。笑)けど、口は相変わらず回らず、しゃべるのゆっくりです。そこはあんまり変わってないように思います。

でも、前よりも自分がしっかりあります。
前よりもS/Oが出来ると自信をもって言えます。
前よりも諦めが悪いです。
前よりも成長したい、と思ってます。
前よりも少し考えられる人に近づいたかな、って思います。


来月はPediatric Radiology。
小児科の違いを学びたいと思います。
画像を読めるようになったら嬉しいです。
何が出来るか分かりません。
でも、Radiologyだけど積極的に患者さんと関わりたいと思うし、何でもやってみたいと思います。
先生がやる前に私やっていいですか?って自分で言えると思う。
Children'sは小児に関係するレクチャーとかも充実してるらしいから、それも出てみたいと思います。(お昼あるらしいし。笑)


ここにいるのも後2ヶ月。
頑張ります^-^


以下、昨日撮った写真の一部。
みんなに、写真撮って、撮って、ってお願いして回ってたらMari! So cute!って言われました。いやぁ、日本人は記念に写真を、というのが好きなんだよ(笑)


Apr 24, 2009

脳死判定

昨日、目の前で「瞳孔径がどんどん開いていって、除脳硬縮になった」と書きました。
怖くてその後は、電子カルテを確認できなかった、と。

今日。
west consultの患者さんリストにその患者さんがいることは朝から認識していました。
だけど、やっぱり電子カルテは見なかった。
脳死判定したのかな、どうなったんだろう。
そうは思いましたが、見れなかった。


そしたら、午後、回診時。
最後の最後に、その患者さんのところへ行きました。

理由。

脳死判定。


そう、死亡宣告、脳死宣告をするのはメインのmedical teamの医者ではなく、Neuroの医者だったんです。
昨日立ち会わなかった訳ではなく、今日、行われたんです。

しかも。
Mari,やってごらん、と、脳死判定のcriteriaを渡されました。

瞳孔径8mm/8mm。
対光反射なし。
角膜反射なし。
咽頭反射なし。
咳嗽反射なし。
耳に冷水を入れても反応なし。
腱反射なし。(これは出てOKだそうですが。)
痛み刺激に反応なし。
眼底もedema。

なんとも言えませんでした。

目が単なる昏睡と違うと感じました。
説明うまく出来ないんですが、見た瞬間に「あ、死んでる」と思うような目をしていました。

瞳孔が散大しているというのもそうです。
普通の人の目はいくら暗くてもあそこまで散大しませんし。
光を当てても反応しない、というのもそうなんですが。

角膜も違うと感じました。なんというか、sharpではなかった。
脳死ですから、体に変化は出ないはずなんですが、それでも何かが違う、と感じました。
単なる昏睡とは違う、と。


最後に、無呼吸試験をしました。
始める前に、血中二酸化炭素が正常であることを確認。
100%酸素で5分以上換気。

その後、挿管している管を人工呼吸器からはずします。
ただし、酸素を肺に流し続けます。
10分間、人工呼吸器から外し、呼吸が出るか、脈が上がるか(自律神経の反射が働く)などを見ます。

人工呼吸器を外したら、本当に呼吸しませんでした。
心臓は動いていますし、モニター上も心電図に異常ありません。
血圧も正常ですし、SpO2も100%を保ったままです。

でも、呼吸をしません。
10分後、検査を終えた時点でのPCO2は70を越えていました。


以上の結果から、脳死判定1回目は、脳死、という結論です。
おそらく、2回目も行うのだと思いますが、既に臓器提供協会には話が伝わっていて、おそらくはレシピエントの候補も絞られているのだと思います。



脳死は人の死です。
今でもそう思います。
私が今日行ったことに間違いはありませんでしたし、躊躇いはありませんでしたし、怖いとは思いませんでした。

昨日、怖いと思ったのは、目の前で死に向かっている、現在進行形で瞳孔径が開いていき、除脳腔縮になっていく、という状態だったからだと思います。

それでも、なんとも言えない感覚は残ります。
状態がどんどん変わっていった昨日の患者さんも、今日の患者さんの目も、一生忘れることは出来ないと思います。

Apr 23, 2009

死にゆく

今日の日記の前に。
21日のadmittion noteの例の下に、カルテの解説&所見のとり方を載せたので(主に神経だけど。)、興味がある方は見てみてくださいな☆

さて。
今日は、大量にConsultがありました。
私も1人新患をもらいましたが、今日書きたいのは違う患者さんについて。
今日、初めて死にゆく人をみました。

緊急のコンサルでした。
コンサルの内容は”運ばれてきた患者さんの瞳孔が散大してきている”というもの。
先生と階段をかけあがりました。


60歳程度の男性。
お昼過ぎに職場で突然倒れたそうです。
心肺停止となり、蘇生されたそうです。
EDでどうだったかは情報が無いので分かりません。
ICUに上がってきた段階で、左眼が瞳孔径8mm、対光反射はなかったそうです。
脈・呼吸は安定し、挿管はされていましたが自発呼吸もある状態だったそうです。
それが、突如右目の瞳孔径が開き始め、対光反射がなくなった。

それが神経内科コンサルの経緯です。



素人の学生の私の目にも明らかにおかしかったです。
直感的に、”ヤバイ”、と感じました。

左眼の瞳孔径8mm、対光反射なし。
右眼の瞳孔径7mm、対光反射なし。
E2、VT、M3、GCS=6
手足をたまにびくっと動かしはしましたが、除脳硬縮でした。

緊急にCTを撮り(そこまで撮っていなかったのも驚きですが。)ました。
上がってきた映像に驚きました。

最初、硬膜下出血だと思ったんです。
倒れた際に頭打ったのかな?それにしては出血量多いな、と。
でも、どんどん下へと見ていくうちに、違う、と分かりました。
くも膜下腔も真っ白でした。


くも膜下出血を起こし、あまりにひどい出血だったので、硬膜下腔まで出血が広がった、というのが真相でした。
左側へ広がり、左脳を圧迫し、左脳は右脳を圧迫し。
脳全体がかなりゆがんでいました。
素人目にも明らかに、手の施しようがないほどの状態でした。

くも膜下出血を起こし、二次的に心肺停止だったのだろう、というのが先生の読みです。


すぐに脳外科にコンサルをしましたが、彼らも手の施しようが無い、という結論だったそうです。
低体温(脳の保護)にしようとしていたのも中止になりました。
挿管はそのままでしたが、それ以外の処置は中止になりました。
静かになった部屋に静かに寝ている患者さんをみて、なんとも言えない気持ちでした。



学生の目にも明らかに”やばい”と思うような患者さん。
目の前で刻々と瞳孔が開いていく患者さん。
初めて死にゆく人というのを目の当たりにしました。
正直、怖かったです。
ものすごく怖かった。

その患者さんが怖いわけではない。
多分、亡くなった後の患者さんに会っても怖くない。
静かになった部屋で患者さんと私っていう瞬間も怖くなかった。
なんだろう。生きてるのに、死に向かってる、っていう状態が怖いのかな。


私が部屋を出た段階で、まだ”生きて”いました。
死亡宣告に立ち会ったわけではありません。
脳死、という状態になるのでしょうか。
その後、怖くてその患者さんの電子カルテを確認していません。

医学部に入り5年と1ヶ月。
病棟に出てから10ヶ月。
本格的な実習を始めてから6ヶ月。
日本にいた頃も、霊安室からお香の匂いがする度に、誰かが亡くなったのだ、とは思いました。
いずれ目の前で”死”に出遭うことは覚悟していました。
それでもやはり、言葉では表せないような感情です。

苦しくなかったことを祈ります。
安らかな死であったことを祈ります。

Apr 22, 2009

Clinic

Consultのroundは普段はPM2時からなんですが、今日は諸先生方の都合により午前中でした。
今日は、午前中に新患を取り、カルテを書き。
10時から1時くらいまでroundがあり。

午後からClinicに行ってきました!
クリニック、言えども、別に診療所ではありません。Clinic=外来。
つまり、外来を見学に行ってきたんです^-^

もう、全然違います。驚いちゃうくらい>_<

1.診察室が広い!
まぁ、病室があれだけ広いんですから、そりゃそうですけどね。

2.診察台がすごい!
日本では、単なる「台」ですよね??
でも、アメリカは違いました。
患者さんが腰掛けたときに、立っている医師と同じ高さの目線になるくらい高いです。
そこに腰掛けてもらい、診察。寝っころがってもらい、診察。

3.壁がすごい!
絵とかがあっていい感じ、ということではなくて。
血圧計、眼底鏡、耳鏡、普通の鏡、さらには、洗面台つき。

4.数がすごい!
これは逆の意味ですが。
午後いっぱいかけて診る患者さんの数は4人。
その代わり、医師が沢山います。
なんというか、日本で言うところの「外勤」が無い感じです。
確かに、そうしたら外来が充実できますよね。納得です。

新患の場合。
residentが、話を聞いて診察をして、上の先生に一度presentation。自分の考えを話し、そこで一度discussion。
とはいえ、患者さんを待たせていますから、非常に端的。短い時間で上手にpresentationをし、要点をぱぱっと話し合います。

上の先生とともに戻ってきて、診断のポイントとなる診察をもう一度やったりし、今後の方針を決めます。
所要時間全部で1時間ちょっとくらい。

私は今日は初外来で、residentの先生がやっているのをほぼ見学状態。
所見とるのを少しやらせてもらった程度でしたが、面白かったです^-^
本当は予診とかも出来たらよかったんですけどね。
もう、初めてだらけで、なんせ外来の中で迷ってましたから、私(笑)

ちなみに、今日の患者さんは、
1.29歳女性。主訴、めまい。診断、Hyperventiration。
2.53歳女性。主訴、異常感覚。診断、essential tremor、cervical spondylosis。
(3.follow upの患者さん。Alzheimerの末期。)

非常に勉強になりました。
外来と入院だと、病気も全然違うので、面白いです。


また、今日は今月最後のOn callでした。
学生はover nightでないだけマシとは言え、昼間新患をほぼ毎日とり、さらに4日に1回のon call。死んでしまうのではないかと危惧していましたが、なんとか乗り切れました。ふぅ。

今日は18時過ぎに(17時からon callの時間帯で、他の先生はon callの先生に申し送りをして、帰宅。)新患をとりました。
問診、診察、initial noteを書き、residentの先生に確認。
そこまで終わって病院を出たのが21時半過ぎ。

確かに、日本で考えれば普通に実習をしていてもありうる時間帯ではありますが、昼間の仕事っぷりが違うからか、疲労度合いが全然違う気がします。
(昼間の仕事っぷり=毎日新患をとり、問診・診察・initial note書き。さらに、roundでのpresentation。当然、前日以前からの患者さんのカルテも書く。暇な時間、ふぅ、と一息つく時間というのがほとんどありません。)

でも、さすがにこれだけやれば神経所見を始めとする診察は慣れた気がします。
よく考えてみたら、今の私は問診にてこずることはあれど、診察に関してはあんまり考えずに英語で指示できてるということに気づき、自分に今日改めて感動ました(笑)

問診も、最初の頃よりは慣れてきました。
それでも、やっぱり困るのが薬剤。
事前にリストを入手する(Consultの場合)か、先に患者さんに薬剤リストください、と言うか(完全な新患の場合)薬を先に知った状態で問診に向かっています。
英語は日本語のような擬音語・擬態語が少ないからか、患者さんたちが使う単語の種類もそんなに多くないように思います。

もともと患者さんとの会話はあまり苦労はしませんでしたが、それでも初期の頃よりはいいと思います。
お医者さんとの会話、presentationも前よりはるかにマシです。
物事、やっぱり慣れが大事です。

でも、実は後2日で長かった(日米合わせてのべ7週間)神経内科も終了です。
内科を離れ、来月から2ヶ月ぶりの小児科です♪

明日は、神経診察を中心に、英語での診察・所見の記載について書いてみます☆

Apr 21, 2009

4th week in Neurology @ BIDMC  admittion note

本日の新患さんは、morbit obesityな患者さん。
私にとっては、普段(アメリカ人にとってはobeseでもなんでもない患者さん)でも歩行試験を一人でやる勇気が無い(倒れても支えられない!!)ような患者さんばっかりのなか、morbitが付くような肥満の患者さんというのは、さらにすごいです>_<
筋トーヌス見るのとか、腱反射とか、ホント重くて一苦労。。


せっかく1ヶ月神経内科を回ったので、神経所見についてでも。 と思ったのですが、その前に、まずは私のadmittion noteでも。まだまだ未熟なので、突っ込みどころ満載だとは思いますが。
アメリカのカルテの雰囲気は伝わりますかね?略称だらけで、ホント最初は意味不明でした。
カルテは個人情報だから、本物は当然書けないので、ここに書くとなると自分で作らなくてはいけなくて、現病歴まで全て作るの大変だから現病歴は飛ばします(笑)

本物のadmittion note, progress note見たい、という稀有な方がいれば、連絡下さい。紙カルテバージョンも、電子カルテバージョンも持ってます。


MS admittion note Mari Hayata

CC: Lt arm weakness and pain
HPI: The pt is a ××yo right handed Asian woman, who had ...以下省略。

ROS:
Waterly diarrhea: nl color, after every meal since gastric bypass
Fever: around 100F since 4/15(Wed), afebrile today
Lost 25lbs since operation.

Denies HA, visual problem, runny nose, sore throat, change in taste, neck pain or stiffness, chest pain, palpitation, SOB, cough, abdominal pain,change in urination (frequency or amount), pain in armpit, joint pain or swelling.

PMH:
1. Severe morbid obesity (class 3 BMI=42)
2. Diabetes mellitus (HbA1c of 7.3 on greater than 100 units of insulin/day)
3. Obstructive sleep apnea requiring CPAP
4. HTN
5. GERD
6. acanthosis nigricans
7. polycystic ovarian syndrome
8. amenorrhea
9. s/p laparoscopic cholecystectomy(2003), requiring subsequent ERCP and sphincterotomy

Meds: (私が薬苦手&アメリカで薬の名前が分からない、ということで何の為とか、何か、ということも記載しるだけです>_<)

for Lt arm pain
Oxycodone-Acetaminophen 5-10ml PO Q3H (NSAIDs)
Gabapentin 250mg PO tid (Anti-convulsants)

Ranitidine 150mg PO bid         (H2 blocker)
Pantoprazole 40mg IV Q24H (PPI)
Losartan Potassium 150mg PO daily (ARB)
Simvastatin 40mg PO daily (HMG-CoA reductase inhibitor)
Insulin SC
Lorazepam 0.5mg PO Q4H (Benzodiazepine)
Duloxetine 20mg PO bid (SNRI anti depressant)
Multivitamins 1tab PO Q4H

All:
NKFDA

SHx:
No tabacco, EtOH or drug.
Lives at home with her two children (age 4 and 1). Housewife.

FHx:
DM in father (onset of 50yo) and grandfather.
Colon cancer in maternal grandmother.
No HTN or CAD.

Exam:
T 97.0, BP 144/94, HR 98, RR 18, O2sat 97%(RA)
Gen: Lying in bed, NAD, morbid obesity (102.7kg)
Skin: acanthosis of both axilla
HEENT: NC/AT, conjunctivae pink, sclerae non icteric, MMM
Neck: no tenderness to palpation, nl ROM, supple, no carotid or vertebral ruit, not able to palpate thyroid
CV: RRR, nl S1S2, no S3S4, no m/g/r
Lung: CTAB
Abd: open sergical scars in periumbilical region, +BS, soft, nontender, distended, no bruits, not able to check hepatosplenomegaly
Ext: nl turgor, no c/c/e, good peripheralpulses at radial and dorsalis pedis

Neurologic examination:
MS:(主訴によりけりで、MSはどれだけでも細かくとります。かつ、日本と違う点が多々あり、一番最初に戸惑った診察項目の1つ)
Gen: awake but lethargic and would intermittently fall asleep, snoring while asleep, nl affect
Orientation: oriented to person, place, date, and situation
Attention: +MOYbw. Follows simple/complex commands.
Speech/Lang: fluent w/o paraphasic errors; conprehension, repetition, naming and reading intact
Memory: registers 3/3 and recalls 3/3 at 5 min
Calculations: 7quarters=$1.75
L/R confusion: touches Lt ear with Rt hand

CN:
I: not tested
II, III: VFF to confrontation, PERRL 4mm to 2mm
III, IV, VI: EOMI, no ptosis. No nystagmus
V: sensation intact V1-V3 to LT and pinprick
VII: facial strength intact/symmetrical
VIII: hears finger rub b/l
IX,X: palate elevates symmetrically, uvula midline
XI: SCM/trapezeii 5/5 b/l
XII: tongue protrudes midline, no dysarthria

Motor: nl bulk and tone; no tremor, asterixis or myoclonus. Lt pronator drift.
Delt Bi Tri WE FE Grip IO IP Quad Hamst DF EHL PF
C5 C6 C7 C6 C7 C8/T1 T1 L2 L3 L4-S1 L4 L5 S1/S2
L 5- 3 4 4+ 4+ 5- 4 5 5 5 5 5 5
R 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5

Other muscles in LUE were
Supraspinatus 5-, infraspinatus 4+, brachioradialis 2, opponent pollicis 4, abductor pollicis brevis 3+
Strength in RUE were 5 throughout.

Reflex: no clonus
Bi Tri Bra Pat An Plantar
C5 C7 C6 L4 S1 CST
L 0 tr 2 0 0 mute
R 2 2 2 0 0 mute

Sensation: Decreased to LT, pinprick and temp on Lt in roughly C6-C7 region. Vibration and proprioception intact.

Hypersthenia and allodynia in forarm and dorsum of hands, with tenderness of ulnar nerve around elbow.

Coordination: finger-nose-finger skillful w/o dysmetria or discomposition on Rt (not able to exam Lt due to her weakness), heel-to-shin skillful, RAMs nl.

Gait: no initiation hesitation, narrowbased, steady
Romberg: not tested


Labs:(4/20)
8.2 \ 11.1/ 407
33.3 MCV=87
Diff: Neurs 79.3, Lymphs 14.9, Monos 5.1, Eos 0.5, Baso 0.2

138 103 6 /
----------- 128
3.5 26 0.5 AnGap=13, Ca 8.8, P 3.5, Mg 1.9

UA(4/19): RBC 10, WBC 4, Bac few, Ketone 10, Urobiln 4
Stool(4/20): negative for C.difficile toxin A&B

Pre albumin :PND
Blood, stool, urine, swab culture: PND


(A/P)
ここからが一番大事な部分。
アメリカではS/Oまではとれて当たり前なので、A/Pが出来ないと出来たことになりません。
residentにも、presentationをする時にA/Pがattendingをimpressする部分なんだから、ここを頑張れ!と言われます。
でも、私にはまだまだ難しくて、私の鑑別疾患・A/Pは「正しいけど、後1歩。だから?その先は?」と突っ込まれます>_<

The pt is a ××yo F with DM,obesity, HTN, …以下略。患者さんを1文で要約します。
On exam, muscle strength was 4 throughout, in Lt, especially weak for 3 in Bi. Her sensation to Lt, pinprick, and temp was decreased toughly in C6-C7 region.

DDx:
- brachial plexoplathy
She has both motor and sensory deficits in broad root levels w/ hypersthenia and allodynia, which strongly suggest peripheral neuropathy, especially plexopathy.
Her motor weakness is form C6-C(, especially in Bi(C6) and BR(C7), which corresponds with her sensory deficit roughly in C6-C7.
- 次の鑑別疾患。以下略。

Further plan:
- EMG: next week to assess the nerve injury
- Pain control (as Gabapentin increased)


以下、この意味不明な略語の嵐のカルテの解説&神経学的所見の取り方の説明をざっと書いてみました^-^

一般身体所見

せっかく内科、しかも神経内科をまわったから。

VS; T   BP   HR   RR  O2Sat %(RA)
 バイタルは体温をFで書くこと以外は日本と同じです。
 体温、血圧、脈、呼吸数、酸素飽和度。RA=room air
 ただし、ここ24時間の上下の範囲も合わせて書きます。

Gen; lying in bed, NAD
 ベッドに寝ていて、in no acute distressつまり、見て明らかに危機に瀕している訳ではない、ということ。その他、well nurished, appears in his stated age、などの記述も。

HEENT; NC/AT, conjunctivae pink, sclerae non icteric, MMM
 HEENT=head, eyes, ears, nose, throat
 頭の診察ということです。まぁ、神経だと眼の動きとかは神経所見に入るということもあり、ここは非常にテキトウです。
 NC/AT= normocephalic, atraumatic=頭の大きさ正常、外傷なし
 conjunctivae pink, sclerae non icteric=眼瞼結膜貧血なし(ごめん、これ絶対日本語おかしいけど、日本のカルテでなんて書いてるか忘れちゃった。。。)、眼球結膜黄染なし(=黄疸もひどいと白目が黄色くなる!)
 MMM=moist mucous membranes=口腔粘膜湿潤。正常

Neck; no tenderness to palpation, nl.ROM, supple, no carotid or vertebral bruit, no thyroid mass
 no tenderness to palpation=脈を取って痛くないnl. ROM= normal range of motion=頸の可動域正常
 supple=頚部柔軟=コウ部硬直(nuchal rigidity)なしってこと。大事。
 no carotid or vertebral bruit=頚部血管雑音なし(動脈硬化などで狭くなったりすると音がする)
 no thyroid mass=甲状腺肥大(腫大?)なし

CV; RRR, nl.S1S2, no S3S4, no m/g/r
 CV=cardiovascular循環系
 RRR=regular rate and rhythm=不整脈なし
 nl.S1S2, no S3S4=日本語で書けばS1→S2→S3(-)S4(-)といったところ。つまり、1音2音の亢進・現弱なく正常に聞こえ、3音4音という過剰心音がない、ということ。
 no m/g/r= no murmurs, gallops or rubs=そのまま。心雑音なし。

Lung; CTAB, no rales
 ごめんなさい。本当は、clear to OPPAと、ちゃんと視診、触診、打診、聴診するんですけども、現実にはCTABと書くことが多いです。CTAB=cleat to auscultation bilaterally、no rale、つまり、呼吸音清、雑音なし、と。

Abd; soft, NT/ND, nl BS, no bruit, no masses, no organomegaly, no ascites
 など、必要に応じて足したり引いたり。
 Abd=abdominal 腹部。NT/ND=nontender, nondistended
 つまり、腹部;軟、平坦、圧痛なし、腸音正常、血管雑音なし、腹部腫瘤なし、肝脾腫なし(正確には、no hepatosplenomegaly)、腹水なし。

Ext; nl turgor, no c/c/e, full ROM, good peripheral pulses atradial anddorsalis pedis
 など。こちらも必要に応じて足しますが。
 Ext=extremeties 四肢。no c/c/e= no cyanosis, clubbing or edema
 つまり、四肢;ツルゴール正常、チアノーゼ、ばち指、浮腫なし、関節可動域正常、足背動脈・トウ骨動脈で末梢血管触知良好


そして、Neuroの診察、神経内科の本命に入ります。

神経診察 パート1

さて。一般身体所見がテキトウな分、神経所見は丁寧に取ります。
まずは、MS(=mental status意識状態?)とCN(=cranial nerve脳神経)から。

Neurologic examination
MS:
Gen; alert awake, normal affect
Orientation; oriented to person, place, date, situation
Attention; +MOYbw, follows simple/complex commands.
Language; fluent w/o paraphasic errors; comprehensin, repetition, naming, reading and writing intact
Memory; registers 3/3 and recalls 3/3 in 5 min
Calculation; 7quaters=$1.75
L/R confusion; Touches Rt ear with Lt hand



その他もろもろ、必要に応じて本当に多数ございます。
Fで始まる単語と動物の名前を1分でいくつ言えるか。数字を覚えてもらう、図形を描いてもらう、時計を描いてもらう、その他もろもろ。
人によっては、むーっとする人もいるので、"I know you can do it, /I know you know, but ~"とか、言いながらやっていきます。えー、無理、とか言われたら"Give it a try!"とか言いながら。

これ、実は英語でしかやったことないから、日本語でカルテにどう書くのか分からない>_<ごめんなさい。でも一応解説を書いてみますと。

General; 意識清明、覚醒状態、normal affectは日本語で何??
 人によっては、sleeping, arousable by loud voice, lethargicなど。どうしたらこちらとの疎通を図れるかを書いたり。

見当識;人、場所、日付、状況に見当識あり
 日本語と同じ。ここどこか分かりますか?とかのです。
 "Do you know where we are? What's the day today? Do you know who I am?"など。

注意力?;正常注意力??単純/複雑な指示が入る。
 +MOYbw(=months of year backwords)つまり、月をDecemberから順番に逆に言えるかどうかといこと。その前に、Januaryから順に言わせますけどね。
 "Can you say the months of the year? Can you say it backwords?"
また、曜日でやることもしばしば。日本ではどうしてるんだろう?曜日だけでしょうか?

言語;文法の間違いなしに流暢にしゃべる;言語理解、復唱、物品呼称、読み書き正常
 まずは、しゃべれるか。さらに、"No ifs, ands, or buts"や"If she comes, I will go"など、決まった文章を復唱してもらいます。"Can you say ~~?"
 物品呼称は、持っている物または、絵を見て「これ何か分かりますか?」と聞きます。"Do you know what thisis called?"
 読み書きは、本当に読み書きをしてもらいます。読むための文章は絵と同様、持ち歩いてます。

記憶;3/3を記憶し、5分後に3/3を思い出す。
 orientationをやった直後くらいに、物を3つ言って、その場で言って覚えてもらい、「今からいろいろしますけど、覚えておいてくださいね」と言って、5分後に言えるかを試す。
 日本語で言うところの長谷川式の「桜、猫、電車」と同じですが、こちらでは、眼に見えないものを1つ入れるのがお約束。私はいつも"apple, newspaper, honesty"を使ってます。"Can you repeat apple, newspaper, honesty? I'm gonna do a lot of other exams, but please remember those 3 words."

計算;可能?
 quaterとは、25セントの硬貨のこと。計算してもらいます。
 ただし、普通の計算15+38=53などの計算でもいいのだと思う。多分。

左右の認識;正常??
 右の耳を左の手で触ってください、と言葉だけで指示。
 理解を試せるとともに、左右が分かっているか、ということを確認。
 neglect(半空間無視)など、より重大なことのスクリーニングにも。

日本語でどうやっているのか分かりませんが、多分こんなに丁寧にやらない気がします。
でも、こちらの神経内科ではスクリーニングとして、必ずMSの(ほぼ)全てを初診時に他の所見同様に行います。
来て最初に戸惑ったことの1つ。


CN;
I: not tested
II,III: VFF to confrontation, PERRL 4mm to 2mm, fundi normal
III,IV,VI: EOMI, no ptosis, no nystagmus
V: sensation intact V1-V3 to LT
VII: facial strength intact/ symmetrical
VIII: hears finger rub binlaterally
IX,X: palate elevates symmetrically, uvula midline
XI: SCM/trapezeii 5/5 bilaterally
XII: tongue protrudes midline, no dysarthria

脳神経系のテスト。これは日本とまぁ同じでしょう。多分。
I:未検
 嗅神経は日本でもアメリカでも、検査しないことがほとんど。

II,III: 視野欠損なし、瞳孔4/4、対向反射+/+、眼底正常
 VFF to confrontation= vidual field full to confrontation 対面式でやって、視野欠損なし、ということ。 OSCEなどでは、4半に割って、それぞれで指が見えればOKとしていますが、実際には見える視野の外側から指やペンなどを入れてきて、見え始めるところを教えてもらいます。
  "Please cover your Lt eye with your hand. Keep looking my nose. Tell me when you see my finger."
 PERRL 4mm to 2mm=pupils equal and round, reactive to lightということ。つまり、瞳孔正円等大  4mm/4mm、対向反射あり/あり、ということ。
  "Look in my nose, I'm sorry, this will be a little bright test" 
fundi normal=眼底正常。そう、こちらの学生や神経内科医は常々眼底鏡・耳鏡を持ってます。私は持っていないので、廊下にある電源さして使う大きなセットを借りてきます(笑)

III,IV,VI: 眼球運動正常、眼瞼下垂なし、眼振なし
 EOMI=extraocular movements intact 外眼筋が全て正常に動くということ。眼だけでペン先を追ってもらう例の検査。
 " Please follow this pen with your eyes."

V: V1-V3の領域で触覚正常
 おでこ(V1)、ほっぺた(V2)、あご(V3)の左右を軽く触れて、違いがあるかを確認。LT= light touch
 "Can you feel me touching? Any difference between Lt and Rt?"

VII:顔面筋の筋力正常、顔面左右対称
 まず、笑顔を作ってもらい、さらに、眼輪筋・口輪筋の強さを確認。おでこのしわ寄せをしないこと以外は日本と同じ。時々、眉毛を上げてもらったりもしますが。
 "Give me a big smile. Close your eyes as tight as you can. Don't let me open them. Close your mouth. Same thing."

VIII:ゆびこすり試験で左右差なく聞こえる
 耳の横で指をこすって、聞こえるかどうかをテスト。日本と同じです。スクリーニングであれ?ということになれば、または、聴力低下が考えられる疾患の場合は、リンネやウェーバーをします。ちなみに、振動覚よりも高い音の音さを用います。
 "Can you hear this? Any difference between Lt and Rt?"

IX,X: 口蓋挙上左右差なし、口蓋垂正中
 口あけてもらって、あーーー、と言ってもらうやつです。日本と同じ。
 "Please open your mouth. Say aaaaaa."

XI:胸鎖乳突筋5/5、三角筋5/5
 検査方法も、見るものも、全く同じ。
 "Turn your head to right. Keep it there, don't let me push."
"Shrug your shoulder, keep it up, don't let me push."

XII:舌突出正中、構音障害なし
 これも日本と同じ。舌を出してもらい、動かしてもらいます。
 "Stick out your tongue. Move Lt to Rt."

とまぁ、要するに、大きく違って戸惑ったのはやっぱり意識状態のところですね。脳神経は日本とほぼ同じです。

次回はMotorとSensory、coordinationを書いてみます。
英語でなんと指示を出すかも書いてみたので、アメリカに留学予定がある方は参考にしてみてください。もしかしたら、間違ってるかもしれないけど、今のところ、これで通じなかったことはないから、なんとかなると思う。
日本語よりも、さっくさくと進みます。