Pages

Feb 27, 2009

小児科終了!!

一番(日本での)の楽しみだった科が過ぎ去ってしまったです。

今月は学んだことが多かったように思います。
久しぶりの内科だったこともあり、はりきってたし、自分が興味がある科ということもあったし。

全身管理について自分で考えられるようになった。
それに伴い、A/Pも書けるようになった。
プレゼンも前より上手になった。
子供の処置・手技を学ぶことが出来た。

などなど。
かなり成長を実感できた(11月と比べて、&2月最初と今と比べて)月でした☆

来月も内科です。
渡米前の最後の科。
頑張るぞー♪

Feb 19, 2009

NICU Day2,3

なんとなんと、ここに泊まってね、と貸してくれた家は病院のすぐ裏。
なので、朝起きる時間がいつもよりも遅めでした。
学校行くときよりも30分から1時間くらい遅かった気がする(笑)

やはり毎日、朝一に帝王切開があるようです。
新生児科では、全ての帝王切開に(予定・緊急)立ち会っているそうです。
その方が、万が万が一何かあっても、すぐ赤ちゃんの蘇生が出来るから。
そんなに人手も余裕もない病院も多く、立会い無しな病院も多いんですけどね。


そして、驚いたことが、新生児搬送(他の病院で生まれたけど、何らかの問題があり、赤ちゃんがNICUに搬送されてきて、入院になること)が多いことでした。
昨日も1人。今日も1人。
実際に搬送にならなくても、相談の電話がかなりかかってきていましたし。

赤ちゃんたちはそれなりに大きくなって、一人で生きていけるようになるまでは入院しています。
未熟児ちゃんたちにとっては、NICUがお母さんの子宮代わりなんですよね。


また、すごく嬉しかったことがありました。
雑音が分かったこと。
思ったことが合っていたこと。

産科にいる赤ちゃんたち(=元気な赤ちゃん)の退院診察に行きました。
先生が診察する前に、全身の診察をさせてもらいました。
その中で、心臓の雑音がある子がいました。

私が思ったのは、収縮期雑音。
駆出性か逆流性かは脈が速すぎて、よく分からなかったのですが、場所は胸骨左縁の第3肋間あたりだと思いました。
思考経路は「うーん。3LBSあたりで収縮期雑音だからVSDとか??→でも、まだ肺血圧は高いはずだから、音はしないはず??→あ、でももう下がってきてるのかな?(正常ならば、動脈管が閉じ、肺血圧も少しずつ下がっている頃)→でも、心疾患を持っていたら、まだなはずだよねぇ?」

そして、結論。
心エコーの結果、VSD(心室中隔欠損)でした。合ってるじゃん、私。
でも、肺の血圧は決してそんなに低いわけでもなく。でも、左→右シャントでしたけども。
また、PDA(動脈管開存)もあり、PFO/ASD(卵円孔開存または心房中隔欠損)もあったので、PDAの音も混じった結果だったのかなぁ、などと思いました。

いずれにせよ、少しずつ分かるようになり、さらに、それなりに考えられたことが嬉しいです。
先生に聞かれた際にも、先ほどの思考経路を話したところ、考え方としては間違っていない、と言われたので。

来週は一般病院の一般小児科に行く予定です。
また違った雰囲気だと思いますが、楽しみです(^-^)

Feb 17, 2009

NICU Day1

今週は学外病院実習、ということでT病院のNICUへ!

初日。
最寄り駅まで行くのに1時間半。
さらに、最寄り駅から病院まで歩くこと30分。
歩けど歩けど付かない。。
家は少しあるけど、基本何もない(>_<)
迷ってしまって、近くにいたおばさんに道を聞いて、ようやくたどり着いた。。

NICUはすごかったです。

行ったら、いきなり帝王切開があるから行くよ!と言われ。
赤ちゃんの移動用のクベース(保育器)を押しながらオペ室へ。
保温器(?)と、蘇生セットと、その他もろもろを用意して。
生まれた子は事前にエコーで障害がありそう、ということが分かっていたので、物々しかったです。
いざ帝王切開!

幸い、赤ちゃんの状態は悪くなく、呼吸も脈も大丈夫。
筋緊張も大丈夫だったので、良かったです。
それでも、事前情報無しの私でもオカシイ、と思えるくらいの奇形はあったので、そのままNICUへ入院に。
その後、血液検査、エコー(脳・心臓・腹部)、Xr、CTなどを施行。
この子が抱えていた奇形2つは初めてみるもので、驚きでした。


赤ちゃんの検査は大人とは全然違うんです。

例えば、血液検査。
大人は腕から採血しますよね?針をつけて、シリンジにひいて。

子供は違います。
少量でいい場合は、かかとに(特に血管を狙って、という訳ではなく)針を刺して、そこからじわーっと出た血をヘマト管という毛細管に取ります。
もう少し必要な場合は、手の甲の血管に針を刺して、そこから逆血した血をスピッツ(血を入れる試験管みたいなの。子供の場合はサイズもかなり小さめです。)にポタポタと取ります。(=ぽたぽた採血)


さらに、点滴。
大人は腕や足など、いろんな場所から点滴ができます。

子供の腕はプニプニしてて、血管が細くて深いところにあるので、取れる場所は非常に限られています。
手の甲の血管から点滴をすることが多いです。
それでもダメなら足のところで点滴したり。
最悪は骨髄に点滴もありだそうです。


Xrは基本的な撮り方が同じです。
ベッドの下にレントゲンの板をいれ、ポータブルXrで撮る。で、現像。
子供の場合は、小さい小さい板でほぼ全身が写ってしまうんです。
すごいよねぇ。
なんせ、小さい未熟児ちゃんとかだと、手首から肘までの長さ位もないかもです。


エコーは全然違います。
いえ、心・腹部エコーは同じです。
体が小さいから、プローベ(体に当てるやつ)が小さいだけです。

だけど、赤ちゃんは脳エコーが撮れるっていうのが特徴的。
大人では絶対に無理です。というのも、頭蓋骨があるので、その先にエコーが入らないんです。
赤ちゃんには大泉門という骨の隙間があります。
産道を通って出てくる際に頭の形を変形させて出てくるので、骨と骨がくっついてないんです。
で、隙間が開いてる、という訳。
おでこの上の方に開いてます。後ろにも開いてて、そちらは小泉門と呼ばれます。
エコーは大泉門から当てて、脳全体が見れます。
けっこうキレイに見えて、すごいです。

Feb 13, 2009

嬉しかった言葉

今日、先生に言われました。

「循環(グループ)回るの今日まで?いやぁ、先生には(私のこと)すごい助けられたよ。ホント。来週からもまだ循環回らない?」

この2週間、私の中でも循環器内科(11月に回った科。その後2ヶ月は外科系だったから、実は今月が久しぶりの内科系)と比べて進歩しているのを実感できてたんです。

*毎日のchart(SOAP形式)を書けるようになった
*いろんな手伝いをスラスラと(?)出来る様になった
*毎日の診察に少しは自信を持てるようになった
*プレゼンテーションが前よりも上手にできる様になった

とかね。
今月、先週から体調を崩して(血圧が60/40まで低下しちゃうとか、SpO2が30%まで低下しちゃうとか)る子が多くて、先生は本当に死にそうに忙しそうでした。
だから、出来ることはやったんですよ。
軽症な(?)子供たちの話を全部聞いてきてまとめておく、診察をしてカルテを書いておく、採血する子の分のスピッツその他を用意して、その子も連れてきて、先生の手間を少しでも減らす、症例プレゼンテーションの資料もちゃんと作っておく。

でも、11月にはやろうと思ってもそんなに出来なかったんです。
カルテもA/Pを上手く書けなかった(=ちゃんと考えられていない)し。
採血とかも、何が必要だっけ・・・?って考えている状態。
これをこうしておいて!って言われても、分からないからオロオロしてしまう。


今は、「○○くんどう?」って聞かれたら、それなりに自信を持って、

「昨日から××をper kg 2.0mg から1.0mgに減量しましたが、昨日と今日は啼泣時にSpO2が90%前半まで低下する以外の呼吸状態の変動は見られていません。右下肺野の背面を中心にfine crackleが聴取されていて、今後も呼吸状態に注意が必要です。」
「本日発熱8日目です。一昨日から△△を2.0g/kgで単日投与し、昨日朝から解熱しています。その後の再発熱も見られず、臨床症状も◆◆を除いて軽快していますし、本日の採血結果でもCRPの低下が見られています。明日心エコー再検予定です。」
と答えられます。

「採血する」って言われたら、ちゃんと必要物品用意して、スピッツ用意して、すぐ出来る状態にささっと準備も出来る。
この子の今までの経過って分かる?って言われたらすららーっと言えるし、まとめることも出来る。

昔ならAは先生になんでですか?って聞いて、説明してもらったことを書いてたりした。でも、今なら自分なりにA/Pを考えて、その上で先生に確認・質問するようになった。
「#1. 発熱
①川崎病
診断基準は3/6であるが、BCG接種部位の発赤があり、一番疑わしい。本日よりアスピリン30mg/kg/dayを開始。上気道炎が否定できず、また、感染が被っている可能性を否定できないことから、………
②感染症
現在、下痢・嘔吐・腹痛などの消化器症状は認められておらず、胃腸炎などの消化管感染症は否定的。鼻水・咳などの……」

昔ならPに、「明日血液検査予定」だったものが、今なら「明日の血液検査で××の値が○○であることを確認し、△△を2.0mg/kg→1.0mg/kgに減量を考慮。」と書ける。


この少しの進歩がすごく嬉しい。
まだまだ学生実習は続きます。(後6クールある!) もっと進歩したいなぁ。
まだまだ後2週間は小児科が続きます。学外実習も待ってるし、楽しみだなぁ♪

Feb 9, 2009

心の写真

今日、この言い方って素敵だな、と思いました。
とある患者さんの言葉「心の写真」。

何のことか分かりますか?

そう。
胸部X線写真のこと。つまりは、胸のレントゲン。

お母さんと息子(患児。2ヵ月)で検査一式をして回ってて、私が連れて回ってたんですよ。
病棟で採血をして(私は腕を押さえてました。)、病棟でエコーをして(必死にエコー画面に食いつくように見てました)。
心電図を取って(これは簡単だし、痛くないし、私がやらせてもらいました。)、最後がレントゲン。

「次ので最後だよー、後は心臓の写真を撮るだけねー」って私がその子にしゃべりかけたら。
お母さんが、言ったんです。

「心の写真を撮るんだってー。○○の心はキレイかなぁ、まだ純粋だもんねー。」

いいなぁ、って思いました。
胸部X線写真=心の写真。

小児科は、しかも、大学病院の小児科はかなり重症な子供ばっかりです。
そんな中、和みました(^-^)

Feb 6, 2009

川崎病

今日、人生で初めて急性期の川崎病の患者さんに会いました。
というか、担当になりました。

以前、K病院に学外実習に行った際に、回復期の川崎病の患者さんには会ったことがあったので、この子と合わせてかなり勉強になるので、ありがたいです。


川崎病とは。
原因不明の、一応免疫性って言われてるけど。中小動脈の血管炎。

診断基準:5日以上の発熱、硬性浮腫、口腔・口唇・舌の発赤、眼球結膜充血、不定形発疹、頚部リンパ節腫脹の6つのうち5つがあれば診断。
要注意合併症:心臓。(冠動脈瘤)診断基準が4つでも冠動脈瘤があれば診断。
その他特徴的なこと:BCG接種部位の発赤
原田のスコア、群馬のスコアで予後や治療への反応性を予測。
回復期の特徴:幕様落屑。指先から皮がべろん、って剥ける。
治療:アスピリン、γグロブリン


今日の患者さん、主訴が発熱でした。
問診して身体所見を取らせていただきまして。
一応、他の感染症を除外する為に一通りの質問はしたんですけどね。
どうも、感染症らしからぬ感じ。

ところが、川崎病の診断基準は2/6しか当てはまらない。。
あれ。。

でも、BCG接種部位の発赤はあったので、川崎病がかなり疑わしいんです。
まぁ、明日以降に再検討ですね。
心エコーでは今のところ特に大きな問題はなさそうなので良かったですけどね。

ちなみに、原田のスコア6/7、群馬のスコア1点でした。
月曜日に行ったときにどうなってるかが気になる。

心臓カテーテル

今日は心臓カテーテル検査でした。
久しぶりに(循環器内科以来)カテーテル室に入りました。

症例:2ヶ月 男児
#1. complete AVSD
#2. PH
#3. PFO/ASD(II)
#4. trisomy 21

さて。
カテーテル検査は大人では起きたまま、カテーテルを入れる場所だけ麻酔をして行います。
術中は動かないでもらい、術後は刺した部分を圧迫して、しばらく安静です。
小児では、動かないということが無理ですから、麻酔をかけて寝ててもらいながらやります。

今日やったことは、大腿静脈(脚の付け根を通っている太い静脈)からカテーテルを入れ、
①心臓や大血管(肺静脈、肺動脈、上大静脈、下大静脈)などの圧を測る
②あちらこちらの血を少しサンプリングし、SpO2やPO2を測る
③酸素を投与し(酸素負荷)、その前後での違いを見る


普通は右心系(心臓から肺へ血液を送る)と左心系(心臓から体の各部位へ血液を送る)では、左心系の圧が高いです。体の方が血液を送るのに沢山力が必要だからです。
ところが、肺高血圧(PH)がある人では、右心系の圧が高いんです。
この子もそうでした。
肺高血圧が進行すると、肺のダメージもありますし、心不全も出てきたりするので、早くに治したい訳です。

酸素の前後では、酸素投与後に肺血管抵抗がきちんと下がっていて、酸素に反応するということから、opeをして、心臓の奇形を治してあげれば肺高血圧が治るということになります。
その為の検査だった訳です。

大丈夫でした。
ちゃんとオペの適応がありました。
よかった。まだ間に合うんだ。



さて。
カテ、実は学生にとってはかなーり大変な一大事なんです。
カテの前に患者さんについてのまとめのパワポを作って、カテカンファに臨みます。
まぁ、質問攻めというかなんと言うか。
私はそんなにデキる学生ではないので、たじたじ。
軽くいじめだよぉ。。などと思いながら必死でした;;

そして、カテ本番では、その場で計算をすることを求められます。
今日からエクセルの細かい計算のフォーマットを作ったそうなので、そのうちこの計算も無くなるのかな。私の上の先生はエクセルに計算させてました。学生は勉強のために(&今日はフォーマットが合っているかの確認の為)電卓で必死に計算します。
検査をしながら、値がどんどん出てくるので、それを使って計算し、先生に問われた際にすぐに答える、という。。

ちゃんとエクセルと同じ値が出たので、本当にほっとしました(>_<)
でも、落ち着いて考える時間があれば、カテーテル検査は勉強になります。

Feb 2, 2009

小児科

いよいよ、今日から小児科です。
私は、循環器グループ2週間+学外実習2週間(T病院、K病院)を選びました。
というのも、T病院のNICUは大きいと聞いたから。循環は大人の循環器も回ったけど、どう頑張っても苦手だし(笑)

今日は初日でした。
受け持ち患者さん2名が決まり、どういう患者さんかの把握、診察、カルテ記入、カンファ、などなど。
もう、めまぐるしく一日が過ぎていきました。

とはいえ。
久しぶりの内科。
大人の(笑)循環器内科を回った際は、何を書いていいかも分からず、そこを習うところからでした。
今や、ちゃんとSOAPは(一応)埋まります。
ちゃんと病態を考えたり、循環と同じように、In-Out バランスを考えたり、小児ならではの必要なこと(摂取栄養、大泉門、などなど)を考えたり。

今の私が書くカルテのイメージはこんな感じ。
(本当のカルテとは違いますよ~今私が勝手に作った症例です。)

#1 ****
#2 ****
#3 flu A
#4 肝機能障害
(S)本人の言葉。様子。親御さんの言葉など。
(O)
BW 4000g (+20g)
BT 36.8, RR40, HR 115, BP 106/70, SpO2 98-100%(nasal O2 1L)

【In Outバランス】
バランス:+41ml
In: 748ml (milk 610ml + 直母138ml)、div 58ml
Out: 540ml
水分 581ml (134ml/kg), 栄養524kcal(12okcal/kg)

【PE】
頭部:大泉門膨隆・陥没(-)
胸部:呼吸音清、ラ音(-)、陥没呼吸(-)、3LSB LevineIII/VI収縮期雑音、S1→S2↑S3(-)S4(-)
腹部:平坦、軟、圧痛なし、腫瘤なし、肝2横指触知、脾触知せず
四肢:冷感・チアノーゼ(-)、浮腫(-) 、足背動脈触知良好

【血液ガス】(vein, nasal 1L, SpO2 90%)
pH: 7.337, PO2 47.3, PCO2 57.4, HCO3- 29.4, Glu 141, Lac 2.6, Hb 11.7, K 4.0, Na 143, Cl 102

【CXr】
CTR54%、両側CPA sharp、血管陰影増強(+)、肺の過膨張、右第2弓拡大

<レントゲン、検査結果の貼り付け>


#1****
(A)収縮期雑音は依然LevineII~III/VI程度。陥没呼吸改善しSpO2もnasal 1Lで保たれており、心不全改善。
(P)^^^は2mg/kg→1mg/kgに減量。
+++2ml、////100mgは継続。

#2****
(A)哺乳量は増えてきており、水分量・栄養量ともに体重あたり相当量であり、本日の体重増加良好。
(P)直母を金曜から開始し、milkと合わせて体重あたりの栄養摂取良好であり、継続。

#3 flu A
(A)本日の検査で陰性化。
(P)数日内に部屋移動可。

#4 肝機能異常
(A)肝逸脱酵素(ALP、ALT)上昇。胆道系酵素・Bilは正常。肝腫大(-)
 ①+++の副作用の可能性
 ②***の心不全症状としての肝うっ血の可能性
(P)上昇程度はまだ軽度。経過観察。金曜再検予定。


って、どうでしょう?
前と比べたらまぁまぁの進歩でしょ??
まだ初日でワタワタしてはいますが、3,4ヶ月前との違いを実感して嬉しくなりました(^-^)

まぁ、これは今私が考えた症例なので、実際の症例はもっともっと複雑で、薬を10種類以上使ってたりするんですけどね。。
もう、何の為に使ってる薬なのかを把握するだけでいっぱいいっぱい(>_<)
明日の朝になって学校行ってみたら、カルテ、ものすごく直されてたりして(笑)
それはそれで勉強になるから楽しみではあるんですけどね♪