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Jan 30, 2009

子宮外妊娠

今日、緊急で子宮外妊娠疑いの方が来ました。
子宮外妊娠の場合、hCGという、妊娠すると値が跳ね上がる値が上がります。
非妊娠時はほぼ0に近いですが、妊娠すると2000程度まで上がるんです。
まぁ、いわゆる妊娠検査、妊娠反応ってやつです。

でも、子宮外妊娠では、子宮をエコーで見ても赤ちゃんは見えません。
腹痛や不正出血があることが多いです。

初めて見た子宮外妊娠のお腹の中はなかなか凄かったです。
というのも、感染症もあった方のようで、癒着(本来はくっついていない部分がくっついてしまうこと)がひどくて。

卵管妊娠だったんですが、卵管がパンパンに張っていて、出血をしていました。
その妊娠している卵管を切除するのが子宮外妊娠の手術なんです。
昨日の方の場合、逆側の卵管の出口(入口?卵管采の側)が閉塞していた為、そちらも開くという処置をしました。
また、初めて妊娠黄体(卵巣にあり、妊娠を維持するホルモンを放出しているもの)を見ました。
大きくて、本当に黄色くて、ぽこっとしていました。

お腹の中を実際に見ることが出来るオペは非常に勉強になります。
お腹の中の解剖も理解できるし、実際に病気を見ることが出来るので、分かりやすいし忘れません。

Jan 27, 2009

周産期

先週、学外実習としてA病院に行って以来、周産期が好きです。
産婦人科っていいかも、って思っています。
そして今週。今週は学内で周産期グループを回るんです♪

今日は正常分娩がありました。
学外の時は、初めてだし、学外だし、どうしたらいいか分からなくて、っていう部分もありました。
だけど、今日は先週沢山お産を見せていただいているし、学内だし、ということもあり、陣発(陣痛発来)で入院した際に紹介していただき、ちょくちょく様子を見に行ったりさせていただきました。

男の子は大変みたいですね。
患者さんの所に一人で行く訳にいかない、何を話していいか分からない、苦しんでいても背中をさすってあげる訳にもいかない。
女の子でよかったと思った瞬間です。


予定日は最終月経から計算して40週0日の日です。
その前後2週間に多くの女性が出産するからです。

出産では、まず陣痛が始まって、段々強くなってきて。
子宮口といって、子宮の入口(出口?)の部分が開いてきます。(=子宮口開大)
赤ちゃんが通る為に子宮の頸管が段々やわらかくなってきます。(=頸管熟化)
子宮の頸管が短く、ひっこんで(?)いきます。(=展退度)
赤ちゃんの頭がだんだん下がってきます。(=児頭降下度)

そして、破水し、子宮口全開大します。
ここまでが第I期。子宮口が全開大したら、いきんでOKです。

そこから、子供が出るまでが第II期。
赤ちゃんの頭がだんだん下がってきて、見えるようになってきます。
そして、頭さえ出てしまえば、後は体がずるずると出ます。
出口のところが狭い場合、局所麻酔をして、切込みを入れる(=会陰切開)こともあります。

子供が出てから胎盤が出るまでが第III期。
力は要りません。するりと出ます。


今日は赤ちゃんにべったりしていました。
お産の際は、お腹にどれくらい子宮が張っているかのモニターと赤ちゃんの心拍数を測るモニターをまきます。
それを診ながら、赤ちゃんが元気かを見ながらお産をするという訳です。

今日は、最後赤ちゃんの心拍数が下がってしまい、出口も狭く、お母さんの力もあんまり入らず。
子宮の収縮を助ける薬を使いながら、お腹を押しながら(=クリステレル)、赤ちゃんの頭をひっぱりながら(=吸引分娩)のお産でした。

最初泣かなくて、色も悪くて(=チアノーゼ)、心拍数も低く、筋緊張や反射も悪かったんです。
Apgar scoreは今の5つ(チアノーゼ、心拍数、呼吸、筋緊張、反射)がそれぞれ2点ずつの10点満点で新生児の評価をするもので、出生後1分と5分後に見ます。
5分後の値は赤ちゃんの予後に相関があり、大事です。

1分値が5、5分値が8でした。
気管内を吸引したり、手足を刺激したり、いろいろとしているうちに、段々と元気になってきてくれて、本当に嬉しかったです。
赤ちゃんの診察をさせてもらったり、体重を測ったり、いろいろとさせていただきました♪
生まれたての赤ちゃんを初めて抱っこして、やっぱり子供が欲しくなりました(笑)

将来、産科と小児科で迷います。。

Jan 23, 2009

妊婦検診

妊婦さんの検診では、経腹エコー(お腹の上から当てるエコー)で赤ちゃんの様子や大きさなどを見ますよね。




何を見ているのかというと、
1.頭はどこにあるのか?お腹の中にどのように赤ちゃんがいるのか?
2.心臓は動いてるか?胃はある?腎臓は?膀胱は?羊水の量は?
3.赤ちゃんの成長具合は?
などです。

あとは、赤ちゃんのお顔を写真撮影したり、性別が分かれば教えてくれたりもすると思います。





今日はお腹のエコーをやらせていただきました。
写真は、その結果です。赤ちゃんは2800g程度かと。

赤ちゃんの大きさは、大横径(頭の横の半径)、腹囲、大腿骨径(大腿骨の長さ)で計算します。
一番下の写真が赤ちゃんの頭。白く丸いのが赤ちゃんの頭蓋骨です。
真ん中の写真は赤ちゃんのお腹の断面。私、ちょっと下手っぴで、黒く影が入ってますが。。
一番上の写真が赤ちゃんの大腿骨。真ん中から左下にかけて見える白い線が大腿骨です。

ちゃんと自分で出せたことがすごく嬉しかったです。
赤ちゃん、お母さん、エコーをさせてくださり、本当にありがとうございました。
元気に生まれてきてね!

Jan 22, 2009

小児半当直

A病院に産婦人科の実習で行ったら、ちょうど先輩が産婦人科をローテート中でした。
で、半分冗談で「今日、小児当直してるけど、見てく?」って聞かれて。
実は、そのうちA病院に病院見学行って、小児当直を見たいと思ってたところだったので、お言葉に甘えてみてきてしまいました☆

研修医なのに、すごくしっかり医師で、ちゃんと診断して処置をしてて、本当に尊敬しました。
後ろで話を聞いていて思ったこと。
やっぱり、S/Oまではいいとしても、A/Pは出来ません。

でも、すごく嬉しかったこともあったんです。
以前、K病院の小児科に1週間の学外実習に行ったことがあって、その時に1日だけ当直をしたんです。
その時と比べて、全然違っていました。
来てる患者さんが違うとか、先生が若いとか、いろいろと違うこともありますけども、それでも私の中で大きく違っていたと思うんです。


後ろで見学をしてて、自分なら何を聞くか、とかを考えながら聞いてました。
ほら、まずはS/Oをちゃんと取れるようになりたいから。
ほとんどのことは、ちゃんと私も考えられたし、先生が聞いたことで意味が分からないことは確認して学びました。(便のにおいとか。)

A/Pに関しては、先輩に聞かれたりもしましたが、いまいち。
ちょっとだけは答えられて(輸液何使うとか。)、嬉しかったけどね♪

あとは、やっぱり小児科が向いてるのかもしれない。
げぼげぼと吐いてる子に膿盆を持っていって、背中さすってあげて、「気持ち悪いの全部出しちゃっていいからね」ってついててあげて。
そんな子が何人もいて、吐物の処理を何回かしたんだけど、先輩に「ごめんね」って言われたんだけど、でも実は全然平気なんだよね(笑)
嫌なのを顔に出さないとか、そいういう意味ではなくて、嫌とも思わないというか。


将来どうするか。
本当に悩んでしまう。
先輩にちょっと話したら、先輩も同じようなことを考えたらしい。
またそのうち相談にのってもらおうかな。

Jan 21, 2009

学外

今週は火曜から金曜が学外実習です。
好きな病院を選べるんですが、私は多々の目論見を含めて以下の選択を。
火曜日:A病院で通常実習+当直
金曜日:O病院で通常実習


目論見その1:A病院はお産が多いから、当直すれば絶対お産を見られる。

目論見その2:当直明けに朝すぐ帰れるから、水曜日に別の病院に行くより楽。

目論見その3:A病院は先輩がいる可能性あり。もし会えたらいろいろ話を聞いてこよう。病院見学に行く手間を省けるかもしれない!

目論見その4:O病院はN(=新生児科)もあるから、お産からNまでを見せてもらいたい!!


という訳で。
火曜日と水曜日とA病院に行ってきました!

C-sec(帝王切開)、ATH(単純子宮全摘)、AUS(子宮内容ソウハ術)
経膣分娩5件(吸引分娩1件、お腹を押す分娩(名前忘れちゃった。。)1件、陣痛誘発2件、巨大児1件、正常経膣分娩3件)
外来実習、病棟実習をしてきました。

大学では見られないような、そんな経験がほとんどで、こう言ってはなんですが、本当に面白かったです。
お産の際には医者は本当に生まれるときに呼ばれることがほとんど。
私は、お産全体を見たかったということもあり、助産師さんにお願いして、くっついてました。


本当は朝帰る予定だったんだけど、水曜の朝に陣痛誘発するとか言ってて、それだけ見てから帰ろう、って思って結局夕方までいて。
その後、産婦人科の先生方に挨拶して、先輩に挨拶しに行ったついでに、小児救急外来の半当直(これについては別記)を見学してきてしまいました(笑)

という訳で、目論見1・3は当たりました。
一石二鳥、いや、三鳥くらいの勢いですよ(笑)

Jan 14, 2009

病気ではない人

今日、初めて病気でない人、元気な人の問診をしました。
もちろん、病院に来た人ですよ?

そう。

妊婦さん!
主訴:妊娠したみたいなんです。

先生に、予診取ってきて、って言われた時に、思わず
「あ、あの、病気じゃない人のお話聞くの初めてなんですが、何を聞けばいいんですか?!」
となんとも間抜け(?)な質問をしてしまいました(笑)

先生に、「そりゃそうだよね。あっはっはー。ほら、最終月経とかさ、2年前に出産してるから、それ以降のこととかさ、いろいろ聞くことあるでしょ?」と送り出され。

面白かったです。
病気じゃないからだと思う。顔が全然違うの!!!
晴れやかというか、すごくご機嫌というか。

前の妊娠・出産から今に至るまでのお話しを聞き、二人で笑いながら楽しく問診できました。
そう、聞き始めたら意外と沢山ありました。

前回の妊娠の大まかな経過(何か問題は無かったかとか)
前回の出産での問題とか。
月経の再開はいつ?以降は規則的?量は?最終月経は?
母乳はいつまで続けてましたか?
今つわりは始まってますか?体重の増減ありますか?
AllとかPMHとか、前回と変わらないことを確認。
後はなんでしたっけねぇー?

こんなの初めてで、病院にいる限りなかなか難しいことだろう(妊婦さんと、小児の健診くらい?)と思いますが、やっぱりいいなぁって思いました。
健康って素晴らしいですね。そして、新しい命を授かる・誕生する・成長するっていうのは素敵なことですね。

Jan 7, 2009

新生児

今月ローテートしてるのは産婦人科、略して産婦(さんぷ)またはギネ、です。

産婦人科、と一口に言っても、生殖(不妊治療)、婦人科(腫瘍とか、その他子宮の病気)、周産期(妊婦さん、出産)と分かれています。

私は周産期が好きです。小児科医になりたいと思ってるくらいですから。
でも、今週と来週は違います。
でもね、今日は双子の帝王切開を見学させてもらいました♪♪


入室(手術室に入ること)した時に連絡をもらって。
外来実習中だったんですが、先生が『いいよ、行っておいで』って言ってくれたんです(>_<)v


帝王切開は基本的には局所麻酔で行います。
麻酔が赤ちゃんに回ってしまう(胎盤通過性)のを嫌うからです。
麻酔をかけて、すぐ準備して、切り始めて、赤ちゃんが出るまで。
あっという間でした。
ホントに文字通り。


赤ちゃん、すごく小さかったです。
1534gと1786g。普通は3000g前後だから、いかに小さいか分かると思います。
でも、元気でした☆
小さいながら精一杯泣いて。
最初は青白かった皮膚(チアノーゼ)も、すぐ赤くなって。
手足もパタパタして。


赤ちゃんが出てからは、ひたすら小児科の先生にくっついてたので、実はその後にお母さんに何をしていたのか、とか知らないんですよね。。(笑)

また帝王切開を見学さすて頂く機会はあると思うので、まぁよしとしよう(笑)
今日は赤ちゃん見られて幸せなはやたまでした*>_<*