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Mar 28, 2014

「変」

最近思います。
つたない私の医療ですが、でも、「変」という感覚は間違っていないのだ、と。
診断は分からない。だけど、「変」。

この1年で何回か繰り返しているんです。
「変」と思ってすごく気になっていて、でも他の先生には大丈夫じゃない?って言われて経過観察していたら、やっぱり「変」だったこと。
2-3回どころではありません。

周囲からは鈍いと評されてる私ですが、「変」という感覚だけはそれなりなようで。
少し自信をつけました。自分の感覚を少し信じてあげてもいいのかな、と。

今年の温室育ちとはうってかわって、来年は露地栽培だから。
先輩に頼ってばかりもいられないので。
感覚を大事にしながらいきたいと思います。

Mar 27, 2014

腸重積

腸の一部が別の腸にはまりこんでしまう状態で、放っておくと、はまってしまって血が巡らなくなった腸が壊死してしまいます。
診断は診察とエコーと、そして最終的には診断+治療の高圧浣腸(造影)を行うことが多いです。

本日、11ヶ月ぶりに腸重積のお子さんを見ました。
高圧浣腸の整復をさせてもらって、絶飲食として入院。
再発しやすい24時間は要注意で経過観察です。

そうしたところ。
当直帯に入って早々に、病棟から電話が。
「お腹を痛がっています。 」

ぎょっとして診察に行ったところ、30分おきに体をよじって痛がるようになっている、と。
再発がかなり疑われる………。

つたない(というよりも、初めて腸重積のエコーを当てたのです)私のエコーですらtarget sign(腸重積に特徴的なもの)が写りました。
そして、再度整復へ。たまたまいてくれた1こ上の先輩が手伝ってくれました。

数時間の間に2回の整復。
11ヶ月ぶりながら、これで次は大丈夫かな、と少し自信になりました。

Mar 21, 2014

前科

後輩が「前科」という言い方をしていた。
意図しているものは違うのかもしれない。
でも、私の心に響くものがあった。

私は「前科」持ちです。
Blogには正直に書いてきたから知っているかもしれないけど、実生活では周りに言わずに来ています。
当時を知っている先生たちは「前科」のことを知っています。。
沢山沢山心配された。立ち直った後も、ちょくちょく心配されています。

「前科」があるから、いつ「再発(再犯?)」するのだろうと思ってもいました。
周りも、しばらくはそういう目で見ているのだろう、と思っていました。
目を付けられているのだろう、と。

そうやって思って過ごしている中で、


どうも世の中には「前科」持ちが多いのだ、ということも気付きました。
「前科」を持ちやすい基本性格の人が多いから。
「前科」を作らせやすい環境が整っているから。
だと思います。

私は幸いにも、周囲と自分の心配をよそに、再発していません。
恐らく、今後ももう再発はしないと思います。

そして、私は前科があったことで今を楽に生きられているのだと思っています。
「前科」があるからもう怖くないというか、「前科」があるからこそ、どこまでやるとダメなのかというのも分かったというか。
もちろん、それ以外にも「前科」から立ち直る要因は沢山ありましたが、でも、少なくとも楽に生きられるようにはなったと思う。

そんな思いが巡った瞬間でした。

Mar 7, 2014

専門医試験

◯◯専門医、というのは試験があります。(当たり前か)

私は、「小児科専門医」の試験を1年半後に受ける予定です。
受けられれば、ですが。

だいたいみんな、小児科専門医までは取得しています。
その先のサブスペシャリティーの専門医は難しいから、取得していない人が多いけど。
(新生児のとか)

第一関門の小児科専門医試験には症例レポートが30枚必要になります。
(さらには、論文やら筆記試験やら面接試験やらがあるらしい)
こういう症例を診ました、というもの。これがまた面倒くさい訳で。

来年の病院は大変なことが分かっていることもあり、先輩に書くように言われたこともあり、来年の秋の受験にも関わらず、早めの準備を始めました。
そして、書き始めて反省しきりなのです。

というのも、レポートはいわば「完璧に」診た症例を書きます。
ちゃんと鑑別疾患が考えられていて、検査も抜けがなくて、疑いようもなくその病気と診断出来ていて、その病気の治療として文句の付けられないものをしていて、という。

自分の普段のサマリーがいかに酷いものなのか。
自分の普段の診療がいかに抜けが多いのか、というのを実感中です。

うーん。
レポート云々もそうですが、自分の診療を見直すよいきっかけとなりました。

Mar 2, 2014

研究

というほどの事ではない。
ただ、カルテを開いてデータを拾っているだけ。

何の事かというと。

今度の学会に出す演題の抄録締め切りが迫っているのです。
そして、急遽出す事にしたため、必死にデータを拾っているのです。

新生児の学会なので、新生児のテーマなのですが、私が今いるのは一般小児で新生児はほぼ診ません。
そこで、NICUのデータを拾って統計を出そうということになったのです。

それだけといえばそれだけなのに、こんなにもデータに振り回されている私。
統計処理が出来ないので、まずはデータを拾うだけ拾って、抄録には大まかのところのみ書いて、後日先輩方に相談しながら落ち着いて統計処理をすることにします。

単なるネガティブデータになりそうではありますが、少なくとも今までにあまり出されたことのないような類ではあるので、出して怒られることはなさそう、と信じてデータを拾ってます。


昔は、「学会」って聞くとすごいって思ってた。
小難しい話をしていて、学術的ですごいなぁ、と。
だけど、いざ自分が行くようになると、私のようなそうでもない演題も混じっているということを実感します(笑)