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Sep 11, 2009

頭蓋骨形成術

ようするに、頭の骨を作る(というか、戻す)オペです。

前回の日記に書いたように、脳は頭蓋骨という固いプールの中の、髄液というお水の中に浮かんでいるお豆腐みたいなものです。
だから、圧力には弱いです。

圧力。
前回の理由はお水が排出できなくなることでした。
今回の患者さんの場合、脳が腫れてしまった(脳浮腫)ことが原因でした。
そのため、一時的に圧力を解除するために、頭蓋骨の一部を外す、という手術が行われました。

本来は、その骨はお腹の中にしまっておいて(バイ菌などがつかず、”清潔”な状態で保存できる為)、脳浮腫がおさまってから、元の位置に戻すんです。


ところが、本日の患者さんは糖尿病を合併していた為、お腹の中にしまっていた骨に感染が起こってしまったんです。(糖尿病があると、傷もなおりにくいし、感染が起こりやすい)
そのため、先日お腹の中の骨は取り出され(=もう使うことはできない)るオペがされました。
その為、今日頭に戻したのは、チタンで出来た人工骨(なんと、お値段100万円)です。

オペ前は骨が無い部分がへこんでいた(脳浮腫が戻った&重力に負けて横に垂れてきた)のですが、人工骨を戻したら、きれいな頭の形に戻ってました。

頭蓋骨は大事だ、と目の当たりにしたはやたまでした。


おまけ:
今日のオペで久しぶりにオペ室で倒れました;_;
視野が白くなり、ドアまで辿りついた(左手でドアを、右手で壁を確認したから、部屋の隅のドアまで辿りついたことは確実)のに、視野が白くて、ドアを開けることができませんでした(オペ室のドアは、足でとんっとする部分があって、そうしないと開かないのです)。
結局、ドアの隅でぱたっ、と。

よく、ドラマで、人が倒れる際は、”なぜか”金属の膿盆とか台とかに触れて派手にがっしゃーん、って倒れてるけど。
本日の私はまさしくそうでした;;

手洗い後のガウンを置いてあった金属製の台にがっしゃーん、と。。
外回りの看護師さん(今日は私が苦手な怖い人じゃなくて、優しい人でよかった><)が即飛んできました。。

あーあ。
やっぱり外科はダメかなぁ。

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