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Aug 19, 2011

負荷試験

小児の内分泌疾患の検査で非常に重要なものです。

体は、沢山のホルモンで微妙に調節をされています。
視床下部や下垂体からホルモンが放出され、そのホルモンによって甲状腺や副腎皮質とといった内分泌組織から更にホルモンが放出され、というように何段階にも調節がかかってます。

例えば、副腎皮質から出るコルチゾールというホルモンは、ストレスに反応して出てきます。
発熱とか、手術とか、心理的なストレスとか、そういう場合にどばっと出ることで体が耐えられるように調節をしているんです。

で。
いろんな原因でホルモンの調節が出来ない子がいます。
分泌不全だったり、不適切な分泌だったり。
そういうことを調べるのが負荷試験です。

例えば、甲状腺で言えば。
視床下部(頭の中の部分)からTRHという甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンが分泌されます。
TRHによって、下垂体からTSHという甲状腺刺激ホルモンが分泌されます。
(PRLも分泌されるけど、甲状腺と直接関係しないので省略)
TSHによって、甲状腺からfT3やfT4と言った甲状腺ホルモンが分泌されます。
甲状腺ホルモンが沢山あると、その上のTSHやTRHが抑制される(negative feedback)ことで、分泌量が調節されています。

簡単な感じにすると、こんな感じ。
TRH(視床下部)

TSH(下垂体前葉)

fT3/fT4 (甲状腺)

で、甲状腺ホルモンが足りない、となった時に、この階段状のどこが悪いのか、ということを調べます。
TRH負荷試験と言って、人工的なTRHを体内に入れることで、TSHがどのように反応するのかを調べます。
反応が無ければ下垂体が悪いかなということになりますし、TSHの基礎値が高かったり過剰に反応したりすれば、甲状腺が悪いのかな、ということになります。

もちろん、さらに細かく画像検査その他も行いますけどね。
負荷試験は大事な検査なので、(しかも今は夏休みなので)沢山の内分泌疾患の子たちが入院しています。
連日いろんな負荷試験をしていて、だいぶ慣れてきました。

実際の方法は単純。
点滴の管をキープして、そこから薬を注入し、時間ごとにそこからどんどん採血をしていくだけ。
単なる採血技師さん状態で、検査を行うこと自体は頭を全く使いません。
本領はその後の結果の解釈。まだまだ私には難しくて、教科書とにらめっこしながら結果をまとめる日々です。

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