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Jul 16, 2011

新生児エコー その1

小児、というか新生児には脳エコーという特権があります。
赤ちゃんを触ったことがある人なら知ってると思いますが、赤ちゃんの頭には「大泉門」を始めとする、骨の隙間が沢山あります。
骨をずらして頭を変形させてお母さんの産道を通ってくる為には、骨がガッチリと縫合していると無理なので。
で、その隙間からエコーが出来るという訳です。

ここ数日、私が手技面で取り組んでいる課題がエコーです。
新生児にやることが多いのは、心エコー、腎臓(+副腎)エコー、脳エコーです。


<心エコー>
新生児でまず最初に行うのは、心房・心室・大血管などの位置関係です。
体の左側にあるのが左房と左室でしょ?とか思ってないですか?
違うんです、それぞれに定義がちゃんとあるんです。

まず、心窩部からお腹を確認。
腹部大動脈:壁が厚くドクドクと脈打っています。体の左側にあるのが正常。
下大静脈:ぺこぺことしていて、呼吸性変動があります。体の右側にあるのが正常。


左房:下大静脈が流れ込んでいない心房。
右房:下大静脈が流れ込んでいるところ。連続性を確認します。

下大静脈から右房が右側にあるのが心房位正位(Situs Solitus)で、逆だったら心房位逆位(Situs Inversus)。

そして、短軸・4 chamberなどで。
左室:乳頭筋がはっきり確認できて、内腔は比較的スムーズ。
右室:肉柱形成が粗で、内腔が荒い感じ。
言わずもがなだけど、ちゃんと右室が右側にあるのが正常(D-loop)、右室が左側にあったら異常(L-loop)


大動脈:心室を出てすぐに分岐せず、アーチを形成(大動脈弓)
肺動脈:心室から出てすぐに分岐をしていて、アーチ形成せず
出たすぐのところで大動脈が肺動脈の右側にあってその後の位置関係も正常だったらNormal、正常じゃないけど出たところの大動脈が右側に位置しているならD position、肺動脈が右側ならL positionだし、鏡面像のようにキレイに逆だったらInverted normalとか。

なので、正常な心臓は{S, D, N}になります。
(括弧も{}を使うお約束。Situs Solitus, D-loop,  Normal)

これらを同定した上で、心機能評価をしていきます。
心臓機能の方法としては大人と大きくは変わりません。

見るのは、心窩部、短軸、長軸、4 chanber、鎖骨上窩から。
下大静脈と大動脈、LA/Aoなどで前負荷を評価。
左室と右室のバランスやTRの測定から右室圧の推測。
4室のバランスを確認。ちなみに、三尖弁は僧帽弁よりも心尖部よりに付着してます。後は、シャントがないかとか。
短軸で肺動脈の流速や、PDAも確認。
肺静脈が左房に返って来てるか。
大動脈弓を出して、大動脈縮窄がないか、PDAがないか、など。

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