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Sep 16, 2010

説明

医学的なことを患者さんにいかに分かりやすく説明するか、というのは簡単なようで難しいです。

例えば。
心不全で肺うっ血・肺水腫があり胸水が貯留していたとしましょう。

簡単に言うと、
心臓の働きが悪くて肺に水が貯まっているという状態。

でも、これが意外と伝わらない。
なんとなーく解るけど、いまいちピンと来ない。

肺に水が貯まるってどういうこと?
なんで心臓が悪くて肺に水が貯まるの?
と言う訳です。


今日、患者さんに入院していかに良くなったかを説明しに言ったら、初めて『肺に水が貯まっている』という状態を理解したみたいで、今更ながらかなりショックを受けてました。

という話を上の先生にしたら、誉められました。
患者さんに簡単に説明するのが上手だ、と。
そういう才能は必要だ、と。


私がどう説明したかというと。
足に水が貯まるとむくみますよね?
それと同じように、肺にも水が貯まってむくんでいる状態なんです。
だから苦しいんです。

心臓の働きが悪いと、血液を送り出せないですよね?
そうすると血管の中で血液が渋滞を起こして、体のあちこちから水が戻ることが出来なくなってしまうんです。
だから、足とか肺に、心臓に戻れなくなった水が貯まるんです。
と。

これのどこで具体的にイメージできたのかは分かりませんが、自分の体で起こっていることを理解したみたいです。
これを期に、塩分・水分を制限してくれるといいのですが。。

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