Pages

May 20, 2012

輸血製剤

輸血。赤血球だったり血小板だったり、血漿だったり。
血液製剤。アルブミンだったり、手術時に使う凝固のだったり。

輸血にだって副作用や合併症がありますから、気軽に、という訳ではないですが、必要と思えばためらい無くオーダーします。
そして、オーダーすれば私たち医師は特に苦労しなくても製剤が届きます。

当たり前のことながら、輸血の血液は人工的には作れません。
製剤の後ろには、献血をしてくれている人がいます。

人の為になるから、なんていう立派な理由からではないけど、献血は極力しています。
16歳からは貧血チェックも兼ねて定期的に行っていました。
20歳から25歳までは自分の貧血がひどくなってしまい、献血できず。
25歳を過ぎてからは、自分で血液製剤のオーダーをするようになり、けっこうな量の輸血製剤を使用していることもあり、再度献血を始め今日で15回目。


本日は成分献血でPC10単位(血小板)とAlb製剤となる余剰血漿を献血してきました。

私、医療関係者ながら、自分に針が刺されるところが見れない人なんです(笑)
だから、採血も注射も献血も、直視できません。
献血中は腕にタオルを掛けて見えないようにしてもらいます。

針が抜かれた後に(安心して)振り返ったら、黄色い袋が2つ(PCと余剰血漿)が出来てました。
最近の私の血液データがイマイチで取れなかったため、血小板献血は久しぶり。
つまりは袋が2つということが久々でビックリしました。
思わず、「これって10単位の血小板ですか?」って聞いちゃったら、「あら、関係者ですか?」って聞き返された(笑)

そして、看護師のお姉さんが教えてくれました。
「お医者さんなんですね。じゃあ楽しみですね。(お姉さんに職場の場所とかは言ってないから、多分、オーダーして自分の血液が届いたら、ということだと思う。)
血液製剤の色が血液型によって違うのはご存知ですよね?血液型表記の後の2桁の番号が東京、その後の2桁が献血センターの番号なんですよ。今度輸血製剤を見る時に気にしてみてくださいね。」



ちなみに。
輸血製剤は基本的に、献血された都道府県でしか使えません。
東京はみんなが献血に来てくれるから輸血製剤は他府県と比べればまだ比較的大丈夫。
でも、周囲の県は病院や医療者が足りないのもさることながら、輸血製剤も足りないんです。
例えば、埼玉や千葉に住んでいても、東京で献血するでしょ?(特に、高齢者ではなくて比較的若い人が献血する訳だから)
でも、埼玉や千葉の病院でも血液は使われるんです。足りないんです。

どうしても足りない場合どうするのか。
血液が県内にないから輸血出来ません、では患者さんの命に関わります。
県内の献血センターなどで一生懸命集めるのもそうなんだけど、どうしても足りなければ都から売ってもらうことになります。


私が日々見ている血液、都内の病院だったときは当然ながら、都から外れた今でもけっこう最初の番号が01なこともある気がするのです。
今度から気にしてみます。

そして、「売って」もらうという事実を知った今、いつもの都内の献血センターではなく、病院の近くでも献血をしてみようかな、とも思っています。
特に、血小板は有効期限が4日しかないから製剤厳しいだろうし。

皆様、体が許すのであれば、是非献血にご協力ください。
そして、都以外に住んでいるのであれば、その府県でもぜひご協力ください。

No comments: