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Dec 17, 2011

生着

生着(せいちゃく)とは、移植したドナーの幹細胞がレシピエントの骨髄に根付くこと。
生着すると、まず白血球の値が上昇してきます。
今までWBC(白血球)<100/μlと振り切れていたものが、上昇してきます。
WBCのうちのNeu(好中球)が3日連続で500/μlを超えた場合に生着と定義します。
順調に生着すれば、そのうち赤血球や血小板など他の血球も作るようになります。
ただ、最初のころは安定していないので、感染を起こしてしまうとか、あまりに強いGVHDが出るとかだと、生着不全になってしまったりもします。

とは言っても、白血球が増えてくると少し安心。

Dec 15, 2011

GVHDとGVL

GVHD = graft versus host disease = 移植片対宿主病
GVL = graft versus leukemia = 移植片対白血病効果

つまり、幹細胞移植をした際に、移植した側(ドナー側)の細胞が、宿主(レシピエント)を攻撃してしまうことがGVHDです。
移植したドナーの血球が、移植されたレシピエントの細胞たちを「異物(非自己)」と見なして攻撃してしまうというものです。
例えば急性GVHDでは、皮膚症状が出たり、肝機能が悪くなったり、消化管症状が出たり、などなどがあります。

と書くとなんだか悪いことみたいですが。
いいこともあるのです。

軽度に起こって、ドナーの血球が、レシピエントの白血病細胞たちを「異物」と見なして攻撃してくれれば、細胞レベルで残存している癌細胞が攻撃されることになる訳です。
例えば、急性骨髄性白血病の患者さんの骨髄に癌細胞が細胞レベルで残っていたとしましょう。
そこにドナーの幹細胞がどどっと移植されてきたら。こそっと残っていた癌細胞は邪魔な異物になる訳で、攻撃しますよね。
これがGVL効果です。

そのため、悪性腫瘍の子の移植の場合、GVHD症状が多少あるかないか程度になるように免疫抑制剤の量を調節します。
(もちろん、急性期は生着することが大事なので、きちんと抑えて、少ししてからこういうことを考えだすということになりますが)
そのくらいであれば、GVL効果にも期待が出来るかな、ということで。

でも、例えば免疫不全などの子の場合、欲しい免疫細胞が作れないことが病気の原因な訳で、悪性細胞がいる訳ではありません。
そのため、ドナーの細胞がレシピエントを攻撃するなんてことはなくて良い訳です。
なので、けっこうしっかりとGVHDを予防していきます。


でも、必ずしもGVHDが強いからGVLが強いとかそういう訳でもなくて。
GVHDで苦しんだけど再発した例もあったり。難しいですねぇ。

血液内科で訳分からずにどばーっっと移植患者さんを担当していた時と比べると、多少の余裕をもって患者さんを担当できているので、一人一人から学ぶことが多いです。

Dec 14, 2011

夏休みボケ

いやはや。
一昨日だって病棟には顔を出してるし、別に旅行に行った訳でもないし。そもそも、たった数日だし。(3日。土日をくっ付けてようやく5日)
でも、夏休みというのは強烈な影響力を持っているようです。

夏休み終了し、今日の朝は早く出勤しました。
数日の間の患者さんの状態を把握すべく、そして、朝の採血の人数もよく分からないので。

そしたら、ちゃんとみんな落ち着いていたみたいで良かったです。
発熱した、とか突然何かあった、みたいなことはなかったみたいで。
極めて申し訳ない、空気読まないタイミングで夏休みを取ってしまったので(申請した時はまさかこういうタイミングだとは知らなかったから、後で事情を知った時には申し訳なさでいっぱいでした><)、一応平穏だったと知って心底安心しました。


が。問題はその後ですよね。
CV採血はやや怪しいわ、クリーンルームの入り方も一瞬考えちゃうわ、夏休みボケが甚だしかったです。

午後もいつも通り外来に遊びにいっていて、たまたま来た急患の子にライン採血をして補液開始して、って言われたのに、それがおぼつかない。。。
ちゃんと生食を選択できたし、ラインの準備はしたんだけど、ラインの固定のテープを忘れるわ、シリンジ持たずに行くわ、分注用の道具も無いわ。

そしてそもそも血管が全然見えなくて2回失敗するという。。。
結局上の先生に代わってもらうという何とも役立たずな研修医でした。
最悪。

確かにもともとラインは得意ではないものの、それ以前の問題も含めて、ここまで出来ないのは申し訳なくて恥ずかしくて。穴があったら入りたかった。ごめんなさい。
明日からは気持ち入れ直して、夏休みボケ解消して、お仕事モードで行きますよ!

Dec 8, 2011

夏休み

を取ります。
明日から。

今さら夏休み、っていうのもなんなのですが、まぁね。
うちの病院は夏休みは3日もらえます。
土日とくっつけても5日。

うかうかしてるとあっという間に終わってしまいますけどね。
医者ってあんまりお休みないんですよね。
完全に労働基準法違反だもん。

週に何十時間も超過勤務(当然残業代なし)して、週に1-2回も当直をして、有給なんてないし、夏休みは3日。
土日祝日年末年始も出勤あるし(当然休日出勤代なし)、いつ突然呼ばれるか分からないし。
でもまぁしょうがないよね。
ちゃんと安定して就職できて給料もらえてるだけよいのかな。

ではでは。
しばしおさらば。

Dec 7, 2011

GER

GER = gastroesophageal reflux = 胃食道逆流

胃に入ったものが食道の方に逆流してきてしまうこと。
大人だとこれによって逆流性食道炎をおこしたりとかで問題になります。
小さい赤ちゃんとかだとこれでそのまま嘔吐してしまうことが問題になったりします。

もともと、赤ちゃんというのは胃の入り口の部分の締まり方がまだ弱いので、逆流しやすく、嘔吐しやすいです。
とはいっても、それが度を越していると嘔吐の量が多くて体重が増えなかったりとか、そういうこともあります。

診断的治療として、内服加療をすることもあります。
より重度であれば、バリウムを使って造影検査をしたりします。

自分で飲んでもらって嚥下機能を評価。
逆流がないかどうか、胃から十二指腸への流れがどうか、腸回転異常がないかどうか、などを評価します。
食道気管婁だったり腸回転異常だったりがないことを確認するのが含まれるあたりが小児科ですよね。

それにしても。
どうして私の某患者さんは食べてくれないのだろう。。。

Dec 3, 2011

風邪ひきました。

いわゆる風邪って相当久しぶりかもしれません。
(それ以外の原因での体調不良は何度かありますけど)
風邪ぐすり飲むの研修医になってから初めてかも。

昨晩当直をしていまして。
夜中に目が覚めた時に喉が痛いことに気づきました。
朝には右耳がものすごく痛い状態になってました。

おそらく、原因はものすごく乾燥している当直室です。
みんなは寒いと言いますが、多分寒さ自体は自分の家の方が寒いくらいだから大丈夫だと思う)
乾燥していると、繊毛(鼻や気道などにあって、よそ者を外に排出しようと動いている小さくて沢山ある毛)の運動が落ちて感染しやすいのだとか。


あまりに痛くって、自分で自分の喉をcheckしたところ、やや赤くやや腫れてました。
でも、真っ赤という感じはなく、白苔などもなし。
耳は自分では見れませんので、同期に見てもらったところ、赤くない、と。
ちなみに、熱は37.1℃とまぁ発熱なし。

以上より、ウイルス性の咽頭炎という判断です。
はぁ。嫌になりますねぇ。
でも、急性中耳炎でないのなら安心して対症療法で自宅療養できます。
(ラッキーなことに、昨日当直、本日昼が病棟当番と小児科副当直、明日がお休み♪)

移植患者さんもいますし、白血球少ない子たちも沢山います。
いくら、咳などがないとは言っても、なんとなく嫌ですよね。。
次に病棟に行くまでに治さないと!

Dec 1, 2011

骨髄移植

以前も書きましたが、移植の中では一番やることは単純です。
手術は要らないし、内科でできる唯一の移植です。
見た目は輸血と同じですから。
実は、骨髄移植の輸注中というよりは、その前後というか白血球がいないことやGVHDなどの方がよっぽどバタバタしたりします。

今日、研修医になってから何回目かの骨髄(または末梢血幹細胞)移植でした。
小児科では担当するのは初めてです。

見た目は輸血と同じと言ったって、やっぱり特別な気持ちですよね。
これで治ってね、という気持ちを込めてつなぎます。
ほぼon diseaseでの移植となった今回。
担当している私も祈る気持ちです。

ご家族の方が、入っていく骨髄(赤いので、点滴の管の中を進んでいくのが分かる)を追って写真を撮っていらっしゃいました。
ご家族の強い願いも届いてくれればと思います。


血管の中に濃い液が入ると、周りから水分を引き込んで(ナメクジに塩をかけると水分が塩の側(ナメクジの外側)に移動してナメクジがへにょってするのと同じで、濃い側に水が移動します)、血管の中の血漿量が増えます。
ということで、血圧が高くならないかな、肺水腫にならないかな、アレルギー反応起きないかな、などに注意しながら、ゆっくりゆっくりと点滴していきます。

お願い。
本当にお願いだから、治ってね。
みんなの願いが届きますように。