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Jul 13, 2011

凹んで戻って凹んで、きっと明日には復活

今日のドタバタは外来中にかかってきた電話が発端です。間のゴチャゴチャを省略してちょー端的にいうと、かなり状態が悪い子が生まれそう、と。

慌てて走って行ってみると赤ちゃんが生まれるところでした。
赤ちゃんは、自発呼吸なし、筋緊張著明低下。
産科の先生たちも怖い顔してるような状態。
(単なる小児科「研修医」である)私を押しのけんばかりの、そんな勢い。

脈は100bpm以上ありましたが、いかんせん呼吸がない。刺激をしても、吸引をしてもダメ。幸い、マスク換気で皮膚色とSpO2は改善し、脈も上昇傾向。
しかしながら、自発呼吸がなく、筋緊張も戻らず。
Apgar scoreはなんと2点と3点。(apgarについては次回記載します。)
自発があまりにないため、挿管をして小児科入院となりました。


今日できた事、学んだ事は。
*新生児挿管
まさか挿管させてもらえるとは!ビックリでした。(しかも、分娩室だったのでご両親の目の前で><)でも、ちゃんと入りました☆

*ライン
点滴ライン兼手背からの採血。
決して初めてではないものの、2, 3回しかしたことありません。
これも一発で入りました。今日は調子がいいかも、と凹んでたのが戻った瞬間。

*エコー
循環器とか消化器とかのエコーを扱う科を回らずに内科を終了してしまったため(って、勉強してないことへの単なる言い訳ですね。。)、エコーは結構苦手です。救急外来で使うレベルでしか出来ません。
そんな私は新生児の心エコーはまだまだ出来ません(>_<;)

今日は頭と腎臓(と副腎)のエコーを習い、自分でも描写出来ました。
新生児は副腎という、腎臓の上にありホルモンを作っている組織が大きいので、はっきり描写出来ます。
そして、出産時に出血が多い場所でもあるので、要チェックです。


一式検査をして、落ち着いた生後6時間を目前にした時。
本日の凹みその2が私の目の前で起こりました。

赤ちゃんの左手が挿管チューブをつかみました。
「あっ!」と思った時は時既に遅し。抜かれてしまいました。。。

抜管を医療者側がやろうと思ってなくて抜かれてしまうことを、自己抜管または事故抜管といいます。子供(特に赤ちゃん)はリスクが高いから、固定方法、管や手足・頭のの位置などを考えるんですけどね。ショック。
その後も呼吸状態安定しており、そのまま自発呼吸にしました。


そして、落ち着いて患者さんの情報を整理して鑑別やらを考えてカルテを書いて翌日のカンファ用の資料を作る。
でも、今月がNICU初めてだし、こういう重症の子を診るのも初めて。
頭の中ハテナマークだらけで、鑑別疾患すらまともに上がらなくて。
しかもお腹も空いて来て、夜遅くなって来て疲れてきてて、自分の出来なささに泣きたかった。
そんな私を見かねてか上の先生も結局夜11時過ぎまでつきあってくれました。
ありがとうございます。

という訳で、凹んで膨らんで凹んで泣きたくなって。
そんな一日だったけど、でもこれでも前よりは少しでも出来るんだから、きっと成長はしてるんだと思うんだ(思いたいんだ)。
もう遅いけど、しっかり寝て明日の朝からまた頑張ろう。

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