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Oct 29, 2009

小児科

本日は小児科でした。
私のにとっては山その2。
(その1が内科、その3が産婦人科、その4が神経内科)

小児科の卒試は国試より難しいです。
知らない病気がたくさんだし、細かいこと聞かれるし。

小児科では、
-遺伝性の病気(有名な病気で言えば、血友病とか)
-小児がかかりやすい病気(微小変化型ネフローゼ症候群とか、喘息とか)
-小児期に発病する病気(先天性心疾患とか、麻疹・風疹・水痘とか)
-正常な小児の発達(何ヶ月でどれくらいの大きさ、とか、何が出来る、とか)
-成長発達の異常(4ヶ月になっても首が据わらない、身長が平均よりも著しく低い、とか)

などが問われます。
私は、遺伝性のが苦手。
知らない病名がわんさかと…


さて。
本日の試験結果は。
多分大丈夫!自信を持って全ての選択肢に〇×をつけられた問題がけっこうありましたし。

というよりも、一応小児科志望で、小児重点プログラムにも出している私としては、小児科だけは絶対に落とせません(笑)


そして、今日は後1時間ちょっとで、マッチング(医学生の就活)の結果が発表になります。
どきどきです。

Jun 25, 2009

peds card

小児循環の病棟のチームが大好きでした。
というわけで、みんなに写真を撮ってもらったんです^^

その中の1枚。
すごく大好きなFellow。

さらに、みんなに大きなPostcardの裏にサインとメッセージをもらってきました^^
完全にみっちーのパクリだけど(笑)

そして、小児循環ならでは、というか小児病院だから?
というお土産ももらってきました♪

赤いハートのネームタグを下げるのと、Kaleidoscope(万華鏡??)

赤いハートのネームタグ下げは、循環の人たちが使ってるもの。
ここでは、ネームタグにICが入ってるのか、ドアとか全部これでピッってやらないと開かない。
だから、ネームタグ下げるのも、ビヨーンと伸びます。
もったいなくて、怖くてハートのこれはあまり伸ばせず、私が近寄っちゃう(笑)

万華鏡の方は、病院のChild life specialistの方にもらったもの。
ここのナースとかみんな持ってるの。
ちょっと見にくいと思うけど、緑の粒粒にいろんな色のハートが浮かんでるの。
上下にひっくりかえすと、きれいに動くんですよー♪

Jun 23, 2009

doing consult

嬉しいことがありました。
私の判断があってたんです。
I might rewrite this diary in Japanese after I get back to Japan.
I'm tired of doing copy and paste...


The patient was a 14yo male, with PMH os depression, who was brought to ER after polypharmacy ingestion. He was still bradycardic after 5 days. He've also conplained of chest pain once while in ICU.

The reason for consult was
- is his bradycardia from the meds or his baseline?
- is his chest pain something about heart?

After I read his chart and EKG, I went to see him and exam him.

My A/P was,
- his bradycardia is his baseline.
- his chest pain is not cardiogenic. Might need to r/o pneumothorax or pleural effusion by CXR on the day he had chest pain.

My A/P and the read of ECG, and monitor ECG were right. My fellow fully agreed with me, and signed off him at once.

I was really happy about this.
About 6 months ago, I though I would not be able to become a doctor. I cannot see pt alone, I cannot make decisions.
But now I feel that I can think about pt, I can assess and make plan for him/her.
Isn't is great?! This isn't the only case. I'm starting to make right A/P.


I am really really happy.
I AM improving. I AM making a step forward!!!

Jun 22, 2009

Consult

いよいよBostonでの実習も最終週です。
3ヶ月、長いと思いきや、意外と短かったような。
でも、やっぱり長かったような。
時間感覚がよく分かりません。

とにもかくにも。
3週間のCardiology wardを終え、1週間のConsultです。

Consultでは、神経内科のConsult同様、他のいろいろな場所からのConsultを受けて、患者さんを見に行きます。
ただし、行く場所が広い。

Children's Hospital内は当然ながら、BI(Beth Israel Deaconess Medical Center)から、BWH(Brigham and Women's Hospital)まで。
先生はあっちこっち走り回ってます。
学生に割り当てられるのはChildren's Hospital内のコンサルですけどね。
(他の病院はID持ってないし、カルテ見れないし、基本的に新生児だし。)

でも、先生と一緒に他の患者さんも診れるので、おかげさまで、あちらこちらのNICUやNursery(元気な赤ちゃんがいる新生児室)を見ることができて、面白いです。
NICUも産科も回っていないけど、ちょっと覗けてよかった^-^


Consultでやること自体は本当に今までと変わりません。
先生が受けたConsultの患者さんを割り当ててくれるので、その患者さんを一人で見に行きます。
お話を聞いて、診察をして、カルテを書いて。

ただし、入院患者さんとは違い、時間が1時間程度しかもらえないから時間は厳しいです。
また、NeurologyでConsultをしたときは朝一に割り当てられて、午後のRoundまでにカルテを仕上げればOKだったのですが、今はそんなことはなく。他の患者さん(赤ちゃんとかだと、所見が大事だから、聞かせる為にも一緒に連れてってくれる)も先生と一緒に見るので、時間が本当に1時間程度で先生にPresentationする羽目になるので、なかなかシビアではあります。


でも、泣いても笑っても後1週間。
Logan International Airportを出発するときに、後悔だけはしたくない。
頑張ります。

Jun 19, 2009

OR

OR=Operation room=手術室

ここに来て初めて自分1人でORに入りました。
ORは、みっちーにMGHのORを見せてもらって以来2回目。

担当していた患者さん(8-week-old)がDiGeorge syndromeで、TOF(Tetralogy of Fallot=Fallow四徴症)、hypoplastic PA(Pulmonary artery)=肺動脈低形成、APC(Aorto-pulmonary collaterals=大動脈肺動脈側副血行路?)を合併していて、本日オペだったんです。


見学したい一方で、怖かったのも確かです。
未だにORに近づくとどうしても、倒れないかな、ということは常に頭をよぎります。
みんな(TMDUの人)にScrub in(手洗い)お願いしなよ、って言われたけど、言えなかった。怖かった。
でも、椅子までもらい、Anesthesiology(麻酔科)のDrがいる位置(頭側のオペ全体が見られる、見学には特等席)で見れて、わかりやすかったし、大満足です。


実は心臓のオペを見るのは初めてでした。
心外・心内の両方だったので、On pump(人工心肺を回す)でした。
心停止(arrest)させる時に、心電図が平らになって、ピーーって言うのかと思いきや、ポンプを取り付けて、まわし始めた段階でモニターの音はミュートにされたので、そんなことはなかったです。

でも、分かっててやってるとは言え。
目の前で心臓が止まり、また動くってすごいですよね。

Jun 18, 2009

3年生

4月に、Coreで回っている3年生、しかも1年間を終えて一番できる状態の学生と一緒に回れました。
4月の日記に書いたように、たくさん学ぶことがありました。

今月は逆です。
"実習"を始めたばかりの3年生と一緒です。
彼らを見て、実習を教育的にするかどうか、実習のすごし方で違うんだなぁ、ということを学びました。

彼らはなんせ、Harvard Medの学生ですから、賢いです。
母国語だから、さらによくできます。
でもね、今の3年生は私がすっごく頑張って背伸びをすれば届きそうな位置にいるんです(なんて、ちょっとおこがましい?)

患者さんを見て考えてカルテを書いて、プレゼンをして。
よくできます。本当に。
1,2年生のころから訓練されてますから。
さらには、"考える"ということに関しては小学校の頃から訓練されてますから。
でも、今の3年生なら、私もすっごく頑張って背伸びをしたら、ちょっとはかすりそうなの。

ここの1,2年生は、実際に患者さんに会って問診をして診察します。
その後、どうassessしてどんなplanを立てるかも考えます。
実際にもやってみるし、紙患者さんでも考える。そういうテストもある。
慣れてるし、上手。

だけど、実習前までそんなの0で、現在実習8ヶ月目の私にもかすりそうなの。
プレゼンはそりゃまぁ、言語の差が出るから、全然かすりそうもないですけど。

思ったこと。
-考えることは訓練です
-きちんとした訓練をつめばできるようになります
-できなくても、feedbackをもらいながら何度でも繰り返すことで出来るようになります
-どういうfeedbackをするのか、というのも大事です、多分

頑張れ、私。
めげるな、私。
少しずつ少しずつ考えられる学生・医者になれるように。

Jun 17, 2009

peds note

せっかく小児科を回っているので、忘れる前に小児科のnoteについてでも。

[CC]
[HPI]
[PMH]
[PSH]

は大人と同じです。
念のため。CC=chief conplaint=主訴, HPI=history of present illness=現病歴, PMH= past medical history=既往歴, PSH= past surgical history=手術歴


[Nutrition] breast feeding/ formula, ml x times/day, about min/time

栄養については大事な問診事項。
breast feeding(母乳)なのか、formula(人工乳。milkは牛の乳のことだからダメ)なのか。
どれくらいの量を何回飲んでいるのか。合計量から栄養を計算します。
1回にどれくらいの時間がかかるのか。

ちなみに、哺乳は赤ちゃんにとってはすっごい運動。
だから、心臓が悪かったり、何かの病気を持っていると、すぐにミルクの飲みに関わりますし、一番症状が出やすいのは哺乳のとき。
だから、心不全があると、哺乳時にすっごい汗をかきます。


[Delivery hx]Vaginal delivery / C-section Gestational age w d, birthweight/height g/ cm, Apgar Score /

これも小児科、特に赤ちゃんの場合は大事な質問事項。
Vaginal delivery(経膣分娩。NSVD=normal spontanious vaginal deliverlyとも。)か、C-section(帝王切開)なのか。C-secの場合は、"なんで?"っていうのも聞いたりします。

Gestational age(在胎週数。日本では何週何日と言うけど、ここでは38 2/7と書き、"38 two seventh"と読みます。)
birth weight/height/head circumstance(出生体重、身長、頭囲。日本ではよく2890gとか言うけど、ここではkgです。全部英語で発音すると長いでしょ?)
そして、いわずと知れたApgar Score。1分値と5分値と併記。

また、これ以外にも、妊娠中に合併症が無かったか、スクリーニング検査(GBSとか。)の結果とか、お母さんの持病とかも書いたりします。


[GHx]Laugh mo, hold up head mo, roll over mo, sit up mo, crawlsmo, standing w/ support mo, standing w/o support mo, walkmo, run mo

これが必要になる年齢は限られてるけど。
(出生何週、とかだとまだ全然だし、逆に正常に成長しきった子だといらないし。)
一応ね。

[Vaccination] Up to date
HBV(+/-), DTP-IPV-HBV(2mo+/-, 4mo+/-, 6mo+/-), Hib(+/-), PCV(+/-),rotavirus (+/-), HAV(+/-), MMR(+/-), Varivella(+/-), tetanusbooster(+/-), meningococcus(+/-), influenza(+/-)

カルテに記載するときはUp to dateの一言で済ませます。
日本ではまだまだ普及していないHibワクチン(ヘモフィリスインフルエンザ菌。髄膜炎を起こして、乳幼児では大事に至ることもある。冬に流行るインフルエンザはインフルエンザウイルスで、別物。)もここでは義務です。
というか、日本はワクチンが義務じゃないものが多いから、集団予防という観点から考えると効果低いと思うのよねぇ。


[Med]
[All]
[SHx] sick contact (+/-)
[FHx]
[ROS]

これも大人と同じ。
違うのはsick contact を聞くことくらいかな。
でも、大人でも"刑務所に入ってた人とお友達ですか?"とか聞くから、同じといえば同じ。
(注。ちなみに、刑務所に入ってる人とかだと、結核を持っている可能性ありだから。)
同様の理由で、誰とどこに住んでいるのかも必ず確認。


Physical exam
以下、診察は大人と同じことも多いから、大人と同じ部分は飛ばします。
略語とか分からなくて、知りたい人は4月の日記を参照してください。

[GEN] cm, kg, well developed and well nourished, well appearing, in NAD

これも大人と同じです。
大人だと、体重をそこまで厳密に気にするわけではなくて、内科だと身長体重がフィート・ポンドで記載されてたりしますが、外科・麻酔科・小児科など、体重を厳密に気にする科ではcm/kg記載でありがたい限りです。

ただし、親に伝える出生体重はポンド(lb)。
一度、外病院の出生体重のカルテの記録がkgとlb両方で、換算したら違ってて(軽く500g以上違った><)、さらに親が覚えていた体重がlbなんだけど、記録とまた違うという、なんとも言えない事態になりました。
心疾患を持っている子だったから、いったい2ヶ月で(2ヶ月の子だった)どれだけ体重が増えているのか、というのは大事なんだけどなぁ。。。


ここがまたアメリカの驚くべきことなんですが、母子手帳というものが無いらしいです。
ホント?と疑いたくなるんですが、親に聞いてもそんなもの持って無いって言うし、先生に聞いても、"そんなの日本にはあるの?へぇ。患者さんが医療情報を持ち歩くの?"と不思議がられるし。。。

だから、正式な病院のカルテを取り寄せない限りは、親の記憶に頼るしかないんですよね。。。
妊娠中の経過、出生時のこと、ワクチンなど出生後のこと、出生後の成長記録、検診記録など。
持ってないの。。。


[VS] T , P /min (reg/irreg), BP / (supine/sitting/standing),RR /min (labored/unlabored/), retraction breathing(-/ superclavical,intrecostal, subcostal) SpO2 %(RA/l O2 nasal/mask),febrile/afebrile

当然、大人と同じ。基準値が違うだけ。
ちなみに、体温も体重と同じ原理で、大切にする科では摂氏を使います。
というかさ、なら初めからみんな統一すればいいのにね。
医療ミスにつながらないのが不思議。

本当に赤ちゃんの場合、または心疾患を疑う子供の場合、血圧、脈触知、SpO2は四肢すべてで(または右腕と右脚で取ります)。


[Skin] warm, moist, no rashes, no color change

けっこう大事。
全身見ます。典型的な異常所見としては、
salmon patch, hemangioma, Mongolianspot, jaundice, cyanosisなどなど。


[HEENT] AFOSF, NC/AT, normal eye and ear position, EOMI, normal retinal reflex, palate intact, MMM

大人よりも所見が取りにくい><
寝てるし、協力してくれる訳じゃないし。。

AFOSF=anterior fontanel open, soft and flat=大泉門が開いていて、膨隆も陥没もしていなくて、正常ってこと。
normal eye and ear position。私は自信がなくて、no obvious facial abnormalitiesと記載していることも多いけど。耳が低い位置についてないかな、顔面の奇形ないかな、ということ。
先天疾患で顔面に異常が出ることも多いし、心疾患だと特に合併することが多いから。
EOMIは当然ながら指を目で追ってもらう訳ではなくて、ちゃんと全部の方向を見るか、というのを観察してる訳です。
normal retinal reflex=網膜反射が正常。多分、本当はもうちょっとちゃんとした書き方がある気がするけど。神経芽腫とか先天性白内障とかだと、白い。らしい。私は写真でしか見たことないけど。
palate intact=口唇裂、口蓋裂がないよ、ってこと。

ちなみに、
perioral cyanosis=peripheral cyanosis
mucous cyanosis=central cyanosis
ということで、ちゃんと両方見るのも大事。


[Neck] supple, no palpable lymph nodes, no mass or pits, no nucual rigidity

これまた赤ちゃんの首は分からんです。2歳くらいまではリンパ節とか無理!(私が、じゃなくて、偉い先生でも無理。大人だと首の欄はもっと項目多いけど、そういう都合上、少ししか無い。)

ただし、首のしわを全部伸ばして、変なくぼみとか出っ張りとかないことは必ず確認します。(そういう奇形があるから)
nucual rigidityは、あっちこっちに首を動かしてればOKだし、赤ちゃんとかで診察中にこちらがあっちこっちに動かして嫌がらなければOK。


[Lung] normal effort, no grunting/flaring/retraction CTAB, no rales

基本は同じ。
努力呼吸をしていないか。
grunting=変な音を立てていないか。
flaring=鼻翼呼吸をしていないか
retraction=陥没呼吸をしていないか


[CV] normal S1/S2 no S3/S4, no m/g/r, PMI at th intercostal space onmidclavicular line

まぁ、当然ながらこれは大人と同じです。
よって省略。赤ちゃんの方が脂肪はないし、胸壁は薄いし、音自体は聞きやすい。
ただし、泣かれたりむずがられると、もっっっのすっごい聞きにくい(場合によっては無理)から、診察の最初にLung/CVを終わらせるのが鉄則。


[Back] no scoliosis, no tenderness, no mass
まぁ、大人と同じだけど。
特に小児の場合は側湾とか、二分脊椎とかの先天異常を除外するのがポイント。


[Abdomen] soft, NT/ND, +BS, umbilical, no bruit, no masses, noguarding, no rebound tenderness, liver palpable cm below costalmargin, no splenomegaly, no ascites

これもまぁ、同じ。
赤ちゃんの場合は肝臓が触れても異常じゃないっていうだけかな。

[GU] normal tanner 1 female/male, patent anal
赤ちゃんならね。絶対確認。
rectal検査自体は必要な場合のみですよ、当然ながら。

[Ext] WWP, nl. turgor, no C/C/E full ROM, no limb deformities, good peripheral pulses at radial, femoral, popliteal,posterior tibial and dorsalis pedis., cap refill<2sec

WWP=warm, well perfusion=ちゃんと血流がありますよ、ってこと。cap refillも見ます。
後は違いは赤ちゃんの場合、大人ではルーチンでは取らないfemoralがルーチン、っていうくらい?

また、ここで覚えた便利な単語がacrocyanosis。指先だけのチアノーゼのこと。
最初、slight cyanosis in fingers and toesって書いてたら、先生に教えてもらいました。
こっちの方が圧倒的にかっこいい書き方だよね。


[Neuro] awake, interactive, crying, symmetrical face, good muscle tones, moves all ext., no clonus
Primitive reflex: suckling, rooting, palmar, plantar, Babinski, Moro,parachute, pullup response

当然ながら、子供は徒手筋力テストに協力はしてくれません(笑)
見当識(ここどこか分かりますか?今日何日ですか?私の職業分かりますか?ってやつ)も取れません!!

ということで、小児神経でない限り、ルーチンで見るのはこんなものです。
神経内科では当然ながらもっと取りますよ。



その他:
-体重増加具合。一日何グラム増えているか。
-I/O、栄養計算。体重あたりに直して、適切量の尿排泄があるか、栄養取れているか。
など。大切なことは沢山!

Jun 15, 2009

educative

ここの先生たちは教えるのが上手です。
そして、教えるのが好きです。
自分で言ってますから"I like teaching"と。

レクチャー云々ではありません。
ここの学生は考えることに慣れている、考えることが上手だ、という話を昔書いた気がしますが。
先生の"teaching"も、それに基づいています。

例1)
自分で書いたNote(カルテ)を添削してもらっているとき。
私が、Hemoocult(便潜血)を検査したいとします。
Assesmentの欄に疑っている疾患とか、その理由とかを書いて、Planの欄にHemoocultと書きます。

それに対する先生のコメント。
"いいと思う。じゃあ、Positiveだったらどうする??"

……;;
そうなんですよね。
私、そこまで考えられてないんです。

Ummm...と考え込んだ私に、"何の疾患疑ってるんだっけ?"とヒントを。
"Aに書いたとおり、私は年齢と病歴から○○と××が怪しいと思う"と言うと、"じゃあ、それを確認する検査は??"と。
そこまで問われれば流石に答えは出てきます。
"US(Ultrasound=超音波。エコー)."


例2)
私の患者さんのCXR(胸部単純レントゲン)が上がってきたとします。
"あ、結果が出た"と言ってPC上に表示させたものを、上の先生も覗き込みます。

絶対に先生は思ったことを言いません。
"Mari、どう思う??"と、まずは学生に問います。
検査に限らず、いろんなことはまずは学生に問います。

"肺うっ血には見えないし、感染症には見えない。単なる無気肺かなぁ。"
と答えたとします。

答えとしては足りません。理由を述べてないから。
うまく説明できる時は理由も言うんですが、そうでないときはとりあえず答えだけ言う場合もしばしば><
当然、つっこまれます。
で、考えた理由もしどろもどろになりながら答えた後に、先生が解説してくれます。

解説も、その子だけの解説じゃなくて、他のレントゲンを見たときにも応用できるような解説だったりします。
"ここがこうだから、無気肺だと思う。もし、これがこうだったら、○○を疑うのよ。"とか。


まずは学生に考えさせる、っていうのは重要だと思うんです。
答え聞いてからだと自分の頭で考えてないもん。


例3)
Roundの最中にもチョコチョコと教育が入ります。
上のように、どうして?という質問が沢山入るのもそうだし、鑑別をみんなで挙げて、どうするかを考えたり。
本当にいろいろですが、そういう少しずつの積み重ねが重要なんだなぁ、と思う今日この頃です。

いかに日本の実習で考えていないかはここに来て本当に実感しました。
私だけじゃないと思うんだよね。
他にも考えられていない人っていると思うんだよね。

Jun 12, 2009

自分で引いた線を取り払う

今週に入り、慣れたこともありますし、終わりが見えてきたこともあります。
改めて、自分を振り返ってみました。

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結果。
私、努力足りてないんじゃない?って思ったんです。
やれることを本当にほんとーに全部やれてるのか。
そう思ったときに、もっと頑張れることはあるはずだ、って思ったんです。

日本語でもプレゼンとか、上手にまとめるとか要約して話すとか、苦手意識を持っています。
英語でなんてー>< って思っていました。日本で英語の練習してたときもすごく苦手でした。
Neuroを回ってるときからすごく苦手で、先生に教えてもらいながらすこーーーしずつやっていました。

だけど、苦手だから、って自分で線引いてない?って思ったんです。
多分、引いてました。いえ。確実に、引いてました。
ようやく自覚しました。
努力してないじゃん、、、って。

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猛烈に反省し、朝1時間早く行くことにしました。
4時半起きです。5時半過ぎには病棟にいます。

なぜか。
まぁ、病棟の一部のPCは日本語を表示するから、そのPCを使いにいく、というのも多少ならずあるんですが(笑)それは5-10分程度の話です。

でも、朝の話の前に半日前のお昼から話をさせてください。

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午後は毎日のように新患を取っているので、お昼を食べ終わった後は、その日に取る新患の情報収集から始まります。
以前のカルテ、ERのカルテ、外来カルテ、外病院の記録など、今ある物に目を通します。
その段階で、ワードでAdmission noteを書き始めることが多いです。
自分のTemplateに分かってることを記載し、聞きたいことも下線をつけて書いておく、というのが今の私のスタイルです。

午後に実際に患者さんが来たら、問診・診察をして、noteを仕上げます。
この段階ではPrelimですが、かなりしっかり書きます。
日本では先生のOrderを見てPを埋めることも多かった私ですが、ここでは学生が全てしっかりやれることを求められます。得られた情報から何を考えて、どうしたいのか。
11月に最初に実習を始めたころはSを埋めるのがやっとだったのに、今はちゃんと自分なりにではありますが、A/Pを埋めているから不思議なものです。

ちなみに、アメリカでは学生もOrderを入れられます。当然、先生のco-signは必要ですが。
権限としては、日本でいう研修医程度です。やってる内容・考えられる度合いも研修医程度ですが。
まぁ、私はorderが難しくて(内容ではなくて、PCの操作の都合が。。。)、たいてい先生に入れてもらってます。

自分なりのPrelim noteが出来たら、Residentの先生が一緒にGo overしてくれます。

S/Oはさすがにそんなに直されません。
先生に書くの上手、って褒められたくらいですから。
8ヶ月日本で地道に添削してもらったおかげです。

たまに、現病歴(HPI)に入れるか既往歴(PMH)に入れるか迷う時があって、そういう場合私はとりあえずHPIに入れておいて(HPIの方がしっかりした文章だから、後で直しやすい)先生に"これってどっち?"って聞くので、それをPMHに移動されることはありますが。

A/Pに関しては、最近はだいぶマトモになってきたので、"ちゃんと考えられてる。I agree."と言ってもらえることも増えてきました。
Residentの先生が私のカルテの下に見ましたよ、のSignと、少し付け加えをして完了。

そのカルテを印刷して帰宅します。

その日の夜(というか、毎日新患取ってるから毎日だけど。)、そのカルテを元に、翌朝のPresentationの練習をします。
どこをしゃべるか、ということを考えるのと、医学英語をしゃべるのが苦手だから、発音を辞書で確認して、ちゃんと滑らかに発音できるように、何度かカルテを音読します。

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そして翌朝。
5時半過ぎに病棟へ。

さすがに患者さんに会いに行くのは気が引ける時間帯なので、まずは昨日からOver nightにかけて入ってきた新患さんのAdmission noteを印刷し、目を通します。
私自身、午後には毎日新患を取っていますが、それ以外にも大体2-4人程度入ってきます。
Roundではみんなぺらぺらぺらぺらーっとプレゼンをするので、私の英語力と医学力では、事前に情報を入手しておかないととても理解できないんです。。。

次に、自分の患者さんの情報収集です。
これは先週の日記に書いたとおり。

次に、Progress note(日々のカルテ)を書き始めます。
集めた情報を全部書き、自分で思ったAssesment & Planを書きます。
この段階では当然Prelimですが、自分で全部考えられるようにならないと力にならないと思ったので、かなりしっかりとしたカルテを書きます。
何を考えて、だからどうしたいのか。A/P重視です。

そして、そして、ここからがResidentの先生に感謝している部分なんです。
朝、私の患者さんのプレゼンをResidentの先生に1回させてもらいます。
ほかの学生はもう出来ることだから、やってませんが、私はやってもらってるんです。
○○を考えるんだから、私なら××も言うな、とか、かなーり容赦なくダメだしをされますが、とっても為になります。

そして、いよいよRoundです。
(ちなみに、今週からAttendingの先生が変わり、私の好きなWalk round形式(実際に患者さんのところに行く)になったんです♪)
それでもまだまだ出来なくて、ResidentやFellowに助けてもらいながらだったりしますが、以前と比べたら、なんとかAcceptableにはなりつつあるのではないか、と。

自分で取った新患以外の新患のnote(朝印刷したもの)を見ながら先生のPresentationを聞き、実際にどこをしゃべってるのか、とかを考えながら聞くこともあります。

Round後に、朝書いたカルテを修正し、Residentの先生のsignをもらい、午前中終了。
お昼のカンファに出てお昼を食べ、↑の振り出しに戻ります。

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人間、頑張ってるようで頑張ってないものです。
だれだったか、友達が「頑張ってる、と思ってるときは頑張れてない」って言ってました。
そうなのかもしれません。

今の病棟のチームは非常に非常にいい先生たちばっかりです。雰囲気も好きです。
後2週間のうち、来週は病棟にいられることになりました。
後1週間の病棟と1週間のConsultです。

自分で引いた線を全部ぜーんぶ取り払いたいです。
多分、自分で無意識に引いている線っていっぱいあると思ったから。
でも、まずは線に気づかないと消せない。

Jun 9, 2009

Note

Noteとは、Admittion note(入院サマリー)、Progress note(日々のカルテ)などの書き物のことです。

相変わらず、プレゼンは上手じゃない私ですが、Noteを褒めてもらえました*>_<*
先生とNoteの見直し(添削)をしているときに、"Mari、ホント上手にNote書くよねぇ"と。
えへへ。褒められました☆
かなーり嬉しい^ー^

上手にまとめるし、ちゃんと全部情報が入ってる、と。
まぁ、プレゼンと比較すれば、というのが多少ならずあるとは思いますが。

でも、日本でも入院サマリーやカルテを上手に書くのは苦手で、確かにその頃よりも今のほうが英語なのに、はるかに上手に書けていると自分でも思うから、まぁよしとしよう。

後はプレゼンをもっと頑張ればいいんだよね。
うん。頑張ろう。

ここ(アメリカ)では、しゃべることがけっこう重要視されているというか、どう見えるか、が重要視されているから、プレゼン能力は評価に直結するのです。。。
うん。もっと頑張らないと。。

昨日の新患のプレゼンを今日の朝のRoundでやるつもりで、夜に1回(1回だけ、ってのもなんですが。。)練習したのに、そんな時に限り、その子が今朝に外科に移った(病室はそのままだけど、サービスが。)とのことで、ちょーーーあっさりさっくりと短く済まされてしまい、悲しかったです。。

今日の新患のプレゼンも夜1回練習して(どこをしゃべって、どこを飛ばすか考えて)、明日はちゃんとプレゼン頑張ろうと思います☆

Jun 6, 2009

1st week

さて。Pediatric Cardiologyも最初の週が終わってしまいました。
まずは、どういう一日を過ごしているのかの解説を。

6:30-6:45
 登校。担当患者さんのことを確認
 Neurologyを回ったBIではカルテが非常にめんどくさい、と書きましたが、ここはマシです。

 1. 当直のDr・当直のナースに、夜の様子を聞く
 2. 電子カルテでLab(採血などの検査結果)、Vital、IO(In out balance)などをを確認。
 3. 紙カルテに新しい心電図がないことを確認(正式に読まれるまでは電子カルテに載らないシステムなのだそう。)
 4. モニター心電図で異常がないかを確認
 5. 本人に会いに行く。

7:15-8:00
 Teaching
 毎日いろんな先生が来て、少しずついろんなことを教えてくれます。

8:00-11:00
 Round
 カンファ室にて、Cardiologyの病棟担当のDrと学生全員集合。
 そこに、ナースが順番にやってきて、その順番で患者さんについて話し合います。

 ここの大きな違いの1つはこれだと思います。ナースはきちんとDrに意見を言います。その分、ナースの教育もしっかりしてるのだと思います。さらに、ちゃんと患者さんごとに担当ナースが決まっているので、入院の間はずっとそのナースです。だから、より患者さんのことが分かるのだと思います。

 アメリカは非常に仕事が分業されているので、様子を見てTake careしているのはナースです。だから、患者さんの情報を多く持っている訳です。Drは診断・判断をする担当。
 これは以前Neurologyの時にも書いたと思います。
 様子を見てTake careしている、と言っても、ナースは血圧を測るだけではなくて、ちゃんと胸の音も聞きますし、様子をちゃーんと見ています。彼女たちが持っている聴診器はDrと同じものです。日本みたいに安いナース用を使っている人はいませんし、個々人で1つ持っています(特に循環器病棟だからかな?)。
 
 話を戻しますと。
 患者さんについて、意見をちゃんと言う。例えば、今日のカンファでの出来事。
 体重増加が不良な2ヶ月の患者さん。DrはPlanとして"140mlを4時間ごとに哺乳"、としました。現在は4時間ごとに本人が欲しがるだけの量あげているのだそうで、"足りない分はその合間にNGチューブ(鼻から胃に入っているチューブ)から入れて140mlに増やしたい"、と。
 担当ナースから、"この子は今70ml程度しか飲めていないから、合間に足りない分をあげたら、4時間ごとに本人がミルクを欲しがらなくなる恐れがある。ちゃんと間を空けてあげたい。"、という意見が出ました。
 じゃあ、"4時間ごとに欲しがるだけあげて、30分あけてNGから足りない分を入れたらどうか"とDrが聞いたところ、"多分今は70mlしか飲んでないから、4時間後にお腹が空かないと思う"と。
 結局、"3時間ごとに哺乳をして、本人が欲しがるだけをあげて、様子を見ながら徐々に量を増やそう。"ということになりました。

 また、外来担当のAttendingも顔を出して、様子を聞いていったり、意見を言って行ったりします。


 学生も自分の担当患者さんについてはちゃんとプレゼンをします。
 私は相変わらず上手じゃなくて、ついつい長くなりがちです。Fellowの先生に、もっと短く、問題だけをあげればいい、とアドバイスを受けました。
 そうなんですよね。多分、要点をうまくつかめてないんだと思います。これも大事だよね、これは?って思ってしまうから。
 来週からはもっと上手にまとめたいです。。

 
11:00-12:00
 カルテ記載
 朝患者さんを診た段階で、半分くらいは書いていますが、さらにRoundの結果を加えて書きます。
 Neurologyを回っていたころよりも早く書けるようになった気がします。電子カルテだし。

12:00-13:00
 Noon Conf
 毎日何かしかのカンファがあります。お昼つきで。

13:00-17:00
 その時々。
 新患を取る日は新患を。
 担当患者さんに何かある際は(カテとか、心エコーとか)、それを見学に行ったり。
 何もない日は、今入院している患者さんの中で所見がある患者さんにお願いをして、所見を取らせてもらったり。

15:00ごろ
 Attendingの先生によるTeaching
 先生がやってきて、今入院している患者さんの疾患や、ちょっとしたトピックについて少しレクチャーみたいに教えてくれます。
 これが結構タメになるのです。


という一日を過ごしています。
Cardiologyでは(Children'sでは、なのかな?NICUもそうでした)、Roundで実際に患者さんの所を回る訳ではなく、カンファ室で話し合うので、なかなか理解が難しいです。
今週は慣れなかったし、久々に臨床だったし、余裕なかったんですが、来週からはもう少し早く行って、事前に新しい患者さんのカルテを読んでからRoundに臨みたいなぁと考えているところです。

後3週間。
頑張ります☆

Jun 1, 2009

Pediatric Cardiovascular Disease@Children's Hospital

今日から新しい、そして、ここでの最後のローテーションが始まりました。
私は今月はPediatric Cardiovascular DiseaseをChildren's Hospitalで回ります。

今日が初日だったんですけども。
驚きました。


私がここでの実習に慣れてきたということを差し引いても、どう考えても、BIでのNeurologyと比べて雰囲気が違いすぎるんです。(先月のRadiologyは患者さんをあまり診ないということで、特殊すぎるので、考察対象から除きます。)

先月、BWHとChildren'sのNICUを比べて違うと思ったのと似ているかもしれません。
子供相手だからなのか、ここの病院の方針というか全体の雰囲気がそうさせるのか。

先生がギスギスしていないんですよね。
みなさん、穏やか。優しい。
質問をしても怖くないし、仕事をしている後姿?が既に怖くない。

Neurologyが辛かったのは、慣れていないのプラス雰囲気だったのだろうなぁ、といまさらながら思いました。
なんというか、みんな日本の看護婦さんみたいな雰囲気があるの。
キーキーしてるというかなんと言うか。

しかも、小児循環なのに(?)朝は相変わらずアメリカ式で早いですが、夕方もちゃんと帰る。
5時には学生も、「終わった??帰りなさいねー」、と言われる。
別に、早く帰ることだけがいいこととは思いませんが。



アメリカに来て、これからどう学んでいくか、というか、考えるってどういうことだろう、という取っ掛かりを得られた気がする、と以前に書いたような気がします。
さらに、アメリカに来て、結婚して子供が欲しい、ちゃんとした一生をおくりたい、と思いました。
そして、働く際にも、自分を大切にしながら働こう、と思いました。

今月は非常に非常に興味がある科です。
多分、今まで以上にたくさん感じることがある月になるのではないかな、と思っています。

May 29, 2009

2ヶ月目を終えて

Pediatric Radiologyが終わりました。

今月は小児科で扱う疾患の多くに触れられた気がします。循環、新生児、整形外科、神経内科・脳外科、耳鼻科、消化器、腎臓、その他もろもろ。
ありとあらゆるものが入ってきました。だから、小児科志望の私としてはすごく楽しかったです♪

放射線科でやっていることの理解にもつながったし、画像を読む時の注意点とか、注目点とかも学べたように思います。
今後、レントゲンやCTなどは自分でちゃんと読んで考えられるようになれるのではないか、その足がかりを得られたのではないか、と思います^ー^


また、あっちこっちの病棟に行けたのも面白かったです。

結局BWH(Brigham and Woman's Hospital)のNICUと、Children's HospitalのNICUの両方を少しずつ見ることができました。
BWHよりもChildren'sの方が重症な子だそうですが、Children'sの方が個人的には好きでした。
BWHは正規に毎日画像を読みに行っているのに、入るのに一手間必要で、なんかとっても厳しかったです。
かつ、Children'sの方が空気が穏やかでした。流れている空気が穏やかで、怖くなかったような印象でした。

その他、各種ICU、外科病棟、内科病棟など、少しずついろいろ見られたのはよかったかな、と。
小児病院全体の雰囲気をつかむことができました。
でも、やっぱり日本が好きかな。



ただ、反省点も多い月になってしまったような気がします。

解剖用語・小児疾患の英語名が頭に入っていないこと。
小児科志望、と明言している割に知っている小児疾患が非常に少ないこと。
患者さんにあまり会えない、接する機会がないことでストレスが溜まる一方で、先月よりも頑張り度合いが無意識にも減っていたのではないか。
反省点は多々あります。

何を得られたのか、と振り返ると、先月よりも少ないのではないか、という気がして、なんとなく落ち込んでしまいます。

来月は最後の月。
本命の小児循環です。
頑張らないと><

May 27, 2009

Image gently

以前、このブログに書いたImage gentlyというプロジェクトを覚えてますでしょうか?
小児の放射線被爆を減らそう、という取り組みです。

飛行機に乗ったら意味ないんじゃない? とか、
そんなに害じゃないでしょ? とか
聞かれました。

そうなのかもしれない。
元の論文読めていなくて、先生の話を聞いただけだから、なんとも言えません。
少しは影響あるのだろうけど、優位に違うのかと言われると、分かりません。

でも。
"小児の放射線被爆を減らそう"というImage gently、私は気にいりました。
そんなに違いはないのかもしれない。
それこそ、飛行機に乗らないほうがマシなのかもしれない。

だけど、不要な放射線は減らすにこしたことはないでしょ?
私が放射線嫌い、っていうだけだけど。
必要な放射線は必要だと思うんです。
病気の診断に必要なことを減らすなんて本末転倒。

"いいですね。必要ですよね。"、と先生と話していて、なんと、Image gentlyを翻訳することになりました。
各国語に翻訳されているのですが、CTが世界一多い国である日本には翻訳されていないのです。 で、日本語に翻訳することになりました><

翻訳とか、入試の英文和訳しかしたことないけど、頑張ります。
自然なかっこいい日本語に訳すのって難しいのねぇ。

May 26, 2009

最後の1週間 in Pediatric Radiology

せっかくなので小児病棟ならではの風景を。
というよりも先月を含めて病棟風景をいろいろと。




Neuroの病棟。
広い!!
ここの病室は個室が多いです。
個室、と言っても日本みたいに狭い部屋に一人な訳ではなくて、部屋自体も広い。日本で言うところの2-3人は入りそうな感じ。

壁にはホワイトボード, 針のごみ箱(?), 手袋, 消毒アルコール,カレンダー 等
必要物品はだいたいここにあります。

ホワイトボードにはその日担当の看護士の名前とかが書いてあったり。








外来はこんな感じ。
これまた広い!!
絵が飾ってあったりとかして、いい感じでしょ?

壁には眼底鏡, 耳鏡, 血圧計,手袋 等
ここでも大体必要物品は壁にあります。

1枚目の写真の、真ん中にある白い紙がしいてあるのが診察台。
患者さんが座ったときに、立っている医師と目線が同じくらいになるくらいの高さ。
診察とかをしやすいです。






Radiologyの読影室。
これは日本と同じ?
画面もこれは2枚のだけど、巨大な1枚のPCとかもあって、多分日本と同じ。
当然ながら両脇の小さい普通のPCはネットにつながるから、residentの先生はネットで調べながらとか、ネット上の教科書を参考にしながらとか、仕事を進めることも。




US (超音波)
小児病院なので、壁や天井には絵や飾りが!
また、エコーのゼリーはちゃんと温めてあります。



Nuclear Medicine (核医学)
かわいい♪♪



CT室の入り口。

ここ(America)ではCT=Cat scanと呼ばれています。
CT scanって言っても通じるけど。
本当に猫が描かれてて, radiologyの中で一番のお気に入り♪♪



IR(intervention radiology)の部屋。
奥の棚は薬や機材が入っています。

通常は(手技中以外は)ピピッと暗証番号を入れないと開きません。
日本よりもかなり部屋が広くて、見学者としてもあっちこっち動いて見やすいです。

カテに始まり、PICC line入れるとか、使用目的はいろいろ。
何も透視とかだけではなく、エコーガイド下だけで行う手技も多々。




病院の中庭。
うちの病院も作ればいいのに。
場所無いのかな??

ちなみに、写真撮ってくるの忘れて、次回までに、と思っているのですが、保育園もあります。
Children'sに限らず、MGHとかでも院内保育園はちゃんとあるのだとか。
やっぱり、女の人にとって働きやすい環境が整っているように感じます。

小児用fluoroscopy(透視)
先生が放射線量を減らせるようになってるの!!

具体的に言えば, 大人ではX線を出している間はずっと出ているのだけど、この機械ではパルスと言って、1秒間に何回、持続時間どの程度で出すか、というのを調節できます。
そもそも、出している放射線量も少ないのだとか。

大人もそうすればいいのにね、と放射線嫌いな私なんかは思ってしまいます。

May 22, 2009

日本人である

「私ってやっぱり日本人だなぁ」と思う瞬間がいくつかありました。



1.金曜の夕方4時過ぎになんて、Portableエコーなんてしないわよ。

attendingの先生(女医さん)が言い放った言葉。
まぁ、3連休前の金曜日。5時に帰りたい気持ちは分かりますけどね。
火曜日まで待つか、今日の3時半までにして、と。
結局4時にやりましたけど。
先生も5時半まで仕事してから帰りましたけど。


2.移植に対する考え方

脳死は人の死だと思っています。
移植できる状態なのであれば、移植していいと思っています。
そう思わなかったことはない私で、16歳の誕生日にはドナーカードを書いた私ですが、昨晩のattendingの先生の発言には思わずドキッとしました。


もうダメなのに何をしてるの?早く臓器を取ってしまえばいいのに。


日本語で書いてしまうと私がドキッとしたニュアンスが伝わらないかと思いますが。
"What are they doing? Why don't they just harvest her?"
だったかな。英語は自信ありません。違った気もする。


実は。
頭では分かってるのだけど、どうしても受け付けない英単語の一つがこれなんです。

臓器摘出=harvest

私の中で、harvestとは、穀物や魚など食べ物とかを収穫するということ。特に作物かな。
だから、最初にharvest=臓器提出だ、と聞いたときは驚きました。
こんなにも価値観が違うものか、と。


頭では分かっていても、この英単語だけは未だに受け付けません。
臓器はあくまで本人のものだと思ってるからかな。
どこかの誰かのレシピエント為に育てている訳でも、生かしている訳でもないから。
私の臓器であり、私が使ってる臓器であり、私の為に働いてくれている臓器であり。
そもそも、私自身だと思うから。

ちなみに、上記の発言をattendingがした理由を説明しておくと。
脳死判定はされてる患者さんで、臓器提供も承諾が取れてる患者さん。だけど、なぜか移植の話が進まなかったのかな、多分。
小耳に挟んだだけの患者さんなので違うかもですが。

肺は既に既往歴の為使えないのだとかで、「これ以上臓器がダメになるのを待つの?血圧下がったら他の臓器もどんどんダメになるのに。」という理由だったと思います。



こんな言葉一つにひかかってる私、やっぱり日本人ですよね。
日本で医者をしたとしても、途中でまた留学をしたとしても。
こういう感覚、失いたくないです。

May 21, 2009

他病棟 その2

本日は、ICUに行ってきました。


CTとかMRIとか、Fluoroscopy(透視)は、機械がないと出来ないから、放射線科のところでやります。
でも、エコーとかはPortableがあるから病棟に上がってやることが可能です。

レントゲンはPortableと言っても、パシャッっと撮るだけで見ててなんにも面白くないので行きませんし、そもそも医者が行くことはありえません。
でも、エコーはTec(技師さん)がメインだけど、医者もやるから、一緒に病棟にくっついていったりします。


小児病院ですが、ICUと一言で言ってもたくさんあって、驚きました。
大人の病院と同じように、ちゃんとある。病床数もかなーり多い。
かつ、つくりとかも大人と同じ。(そりゃそうか。)

NICU=Newborn ICU(新生児のICU)
MICU=Medical ICU(内科系のICU)
SICU=Surgical ICU(外科系のICU)
CVICU=Cardiovascular ICU(循環系のICU)

NICUは定期的にroundをしにattendingと一緒に行ってます。
本日はMICU、SICU、CVICUにエコーをしに行ってきました。
(腹部エコー1.5件、ascitesの評価1件、脳エコー1件)

先月は大人のMICU、SICU、CVICUにNeuro Consultで出入りしてましたが、子供も基本は同じでした。
ICUなのに、暗い病棟と病室。1人1人のブースで(当たり前だけど)、ガラス戸になってて。
ただ、病院が違うので、多少つくりが違っていて、機材(呼吸系、モニター系、点滴類などなど)は作りつけで天井からぶら下がってました。

日本でもここでも、大人の人がICUとかHCUにいる風景は見慣れています。
子供がICUにいるのも、違和感はありません。

でも、子供と混じって、本当に小さい(生後3日とか)の新生児もいると、なんだか違和感がありました。(新生児とは言え、opeしたとか、心臓のトラブルとかだと、SICUやCVICUにいる。)
大きなブースの中に、小さい小さい赤ちゃんが、新生児の保温器?(違うな、なんて言うんでしたっけ?あの、openで体温保持できるようにヒーターついてるやつ。)に乗ってそこにいる、というのが違和感。

NICUだと、みんな保育器に入って並んでるでしょ?
それともまた違って、なんとなく違和感でした。

そうこうしているうちに、気づけば後1週間しかありません。
あっという間に過ぎてしまいます><

May 18, 2009

CXR (chest X-ray)

ちょっとは放射線科らしいことも。

こちらの画像は、先週の月曜にon callをしていた時に先生が見せてくれた画像です。
諸事情により、データではなくてフィルムだったので、それを写真に撮りました。

10歳男児。
この単純Xr画像を見てどう思います?

心臓大きめかな、とか?
この写真だと分かりにくいけど、ちょっと肺野白いかな、とか。?


じゃあ、次。
この画像見てどう思います?

正常かな、とか思います?



では、種明かしを。


お察しのように、この2枚の画像は同じ10歳男児の画像です。
時間差5分以内。つまり、同時刻。教育用として先生が取っておいてある、

1枚目は、"息を大きく吐いて、そこで止めてください"と指示をしたもの。
2枚目は、"息を大きく吸って、そこで止めてください"と指示をしたもの。

レントゲン撮影されたことある人なら分かると思いますが、通常は2枚目のような指示をします。
肺がしぼんでいると、構造がきゅっとなってますから、それを広げた状態で見たほうがいい訳です。
「吸気条件」と言います。

でも、呼気条件と吸気条件でここまで違うと驚きでしょ?


小児科では子供相手ですから、5歳程度を超えないと、通常は「吸気条件」での撮影は困難とされています。
技師さんの腕にかかっていて、子供が息を吸った瞬間にボタンを押せば、比較的肺が広がった状態での撮影は可能です。(それでも、深呼吸ではない。)


つまり。
子供のレントゲンを読む際は、どの程度息を吸えた状態で撮影をしているのかを考慮しないといけない、ということです。
子供ではよく1枚目のような画像を見ます。
でも、それはlow lung volumeによるものである、ということが大多数です。
肺うっ血があるのか、心肥大があるのか、それとも、low lung volumeによるものなのか。
沢山沢山見ていて少し慣れてきましたが、最初のうちはちーっとも分からず、"正常??なの??白くないの??"といつも質問してました。


また、某S先輩が呪文のように唱えてましたが、レントゲンでは全部を見ます。
つまり、主訴が咳・発熱、だったとしても骨も見るってことです。

見るものリスト
*どれくらい吸気できているか、どれくらいrotationしているか(特に小児では)
*チューブ、ラインの類がどこを通り、先端がどこにあるのか
*骨、軟部組織
*air way
*肺野
*横隔膜
*心臓、縦隔

ちなみに、胸腺があるから、子供(特に新生児・乳児)のレントゲンでは縦隔の陰影は大人と全然違いますよー
(これは国試レベルの常識的な話だけど)

May 15, 2009

他病棟

放射線科は多科に渡っているので、いろんな科と合同カンファがあったりします。
いろんなところに出張診断に行くこともあります。
脳外科、一般外科、NICUなど。


1.肝移植後の女の子

前日夜中に移植を受けたという女の子のところにUS(超音波)検査をしに行きました。移植後だけど、肝臓の状態も良かったみたいで、私が分かる範囲での画像はきれいな肝臓が写っていました。
ただ、オリエンテーションはなんかいまいちピンとこない。
肝臓であることは確か、血流も正しいかは分からないけど、ちゃんとある、みたいな感じでした。(ダメだねぇ。。。)

女の子も疲れてぐったりはしていましたが、元気でした。ちょうど呼吸器を外すところだったようで、テープとかぐちゃぐちゃ触られるのは嫌、でも早く外して欲しい、みたいな葛藤の真っ最中でした。
外科病棟は神経内科Consultで何回か出入りしたけど、やっぱり移植外科はちょっと特殊なのかな、と思います。より厳重というか。MGHの移植外科を思い出す雰囲気でした。


2.NICU
念願かなってNICUです♪
NICUを見に行きたくて、Children's HospitalのNICUの先生に"週末に行っていいか"、とお願いをしました。
そしたら、"今月の週末に来るattendingの先生は平日全く来ていない先生だから、患者さんのことがそんなに分かるわけじゃないし、忙しくて多分学生が来ても全くeducativeじゃないのよね。平日はwelcomeよ。radiologyの先生に相談してごらん。"、と言われました。

"…ということなんですけども。NICU見に行きたいんです。on call余分にやるから、1-2回半日ずつ抜けていいですか?"とRadiologyの先生に相談したところ。

なーんと!!
BWH (Brigham and Women's Hospital)という、Children'sの隣にある病院のNICUに5回半日いけることになりました♪
先月、同級生Aが回っていたNICUです。

というのも、BWHのNICUの画像を読みにattendingの先生が1人行っているそうで。その時に実習を抜けて一緒に行って、画像を読んで、NICUのroundに参加してらっしゃい、と。
NICUに行くのにこの日は抜けていいわよ、と言われたのが5回。


わーい♪思っていたより多くて嬉しい限りです^-^
ここはアメリカです。やりたいことは積極的に言ってみるものです。こんな素敵なオプションが出てくるとは!

そして、行ってきました☆

巨大でした。70床あるんだそうです。
Triage室というのまでついていて、出産後ちょっとでも問題がある赤ちゃんはここに来て、大丈夫そうな子はお母さんの元へ(nursery room)、問題ありな子はBrighamのNICUへ、外科的な治療・オペが必要な子はChildren'sのNICUへ(だったかな?違ったかも。。)

やっていることは日本と大して変わりません。
保育器だって日本と大して変わりません。
だけど、なんというか、部屋自体も大きくて余裕があるし、一人に一つずつカート(?物品とかの。)があるし。

そして、何よりも、入り口が厳重です。
1箇所しかない通常の入り口は鍵がかかっています。
受付のおばちゃんが座ってて、"radiologyから来ました"とか言って開けてもらうんです><
NICUの人はそのまま自分のネームタグで通れるんだと思います。

ちなみに、ちょうど入り口にいたときにcode pinkになりました。
code pinkとは、赤ちゃんがmissingということ。
code pinkが発令されると、エレベーターが動かなくなるのだそうです。


ここでは(多分各病院共通。今のところ、BI、Brigham、Children'sは共通)
code red = fire
code blue = cardiac emergency
code purple=phyciatric problem
などなど、codeが決まってて、何かあるとcodeが放送されます。
ちなみに、しばらくするとcode解除の放送が流れます。
「コードブルー」だけは日本でもドラマがあったから有名かな?

神経内科病棟ではcode放送が流れても誰も気にしてなかったけど、一般内科病棟ではcodeの放送が流れた瞬間に医者が固まるのでConsultで行っていた時に面白かったです。
ちなみに、purpleと聞いた瞬間に、何事も無かったかのようにいっせいに通常に戻ってました。笑

日本にいたころ、STAT call(emregency!!)は何回も聞いたけど、他のcodeは無かったように思います。
あるのかな??少なくとも、エレベーターは止まらない気がする。

May 14, 2009

imagegently

小児病院の放射線科ということもあり、被爆に関して非常に気を使っているそうです。
"image gently"というキャンペーンを教えてくれました。

http://www.pedrad.org/associations/5364/ig/

小さい子供ですから、大人と同じ量をかけたら大変です。

放射線被爆量を減らすには。
  1.不要なCT、Xrは撮らない。
  2.MRIで代用できるなら、CTではなくMRIを。
  3.Xr、CTは必要最小限の部位に限る。
  4.当てる強さを体重に合わせて弱める
など。

簡単そうなことだけど。
でも、実際には同じ量でXrやCTを撮っている病院が多いのだとか。小児科医も簡単にCTをオーダーするのだとか。
アメリカでもそういう病院がほとんどだ、と言っていたから、おそらくうちの大学も例外ではなく大人と同じ量だったりするんだと思います。NICUだけは少なく設定されてたのを見たけど。

そりゃ、飛行機に1回乗ったら、CT並に被爆はしますよ。だけど、不要な放射線被爆は避けたい。それは当然のこと。
大人の私でも、Xr嫌いです。手の怪我の際も、CTではなくMRIであったことでホッとしたほど。
まして、子供だったら、親は当然嫌います。無駄な検査をしないで、無駄なexposureしないで、と思うのが当然です。


では、Children's Hospitalではどうしているのか。
見てても、被爆量を減らそうとしているのが分かります。

*scoliosis(側湾)の患者さんでは、胸から外側は写しません(プロテクター)
*当然、骨盤撮影ではプロテクターを使用します(交通事故など、必要な場合を除き)
*胸部・腹部CTは大人と比べたら非常に非常に少ないです。CTの部屋は通りがかると、ほとんどの場合は患者さんいません。他の検査はいっぱいなのに。
*レントゲン、透視の強さも非常に弱いです
*透視も、弱い強さで必要最小限の本当に限られた部位で行います。動画の時も、ずっと放射線を出している訳ではなく、パルスといって1秒に1回とか、そういう感じです。「撮影」をする(=いわゆるXrと同じ)と、透視をしてるよりも強さが必要だから、「撮影」をする回数は必要最小限です。終わった後にresidentの先生にattendingの先生がするfeedbackにも、exposeする広さや被爆量についてが必ずと言っていいほど含まれています。

などなど。
1週間見ていただけでも、沢山ありました。

先生に言われました。
"小児科医になったら、本当に必要な検査かどうか考えてオーダー出してね。必要最小限の部位に限ってね。強さも弱くして撮影できるか放射線科と相談してね。"

このブログを見ている人の中に医療関係者・医学生もいると思います。
放射線被爆について、小児は当然ながら、大人についても、オーダーするときにちょっと考えてみませんか?