っていうのは、一過性の意識障害です。
イメージとしては、ちょっと酔っぱらったような、一過性の認知症というか、夢と現実の区別がつかない状態というか、そんな状態になっちゃう感じです。
暴言を吐いて暴れる人もいれば、おとなしくなって黙りこくっちゃう人もいます。
原因は様々。
基本的には、3つの要素に分けて考えます。
1。準備因子
ベースの状態。
認知症がベースにある人や高齢者はせん妄を起こしやすいです。
一説では、60歳以上の入院患者では6割程度の方がせん妄を起こすとか。
2。 誘発/間接因子
環境や心理状況とか。
ICUに入院してたりとか、そういう環境ではせん妄を起こしやすいです。
昼も夜もない環境というのは、よくないんです。
夜はしっかり寝ましょう。
3。 直接因子
薬剤、頭蓋内疾患、その他。
せん妄を起こしやすい薬剤を使っている場合。
脳出血や脳梗塞、脳腫瘍など、頭蓋内の疾患でも起こし得ます。
あとは、全身状態が非常に悪い場合もせん妄を起こしやすいですし、術後も危ないです。
とまぁ、いろんな場合でせん妄を起こします。
入院においては非常に大きな問題です。
だから、せん妄を防ごうという努力もなされています。
例えば。
食道外科の手術では、胸部も腹部も開けます。大きな手術なので、術後はICUに入ります。
という訳で、侵襲は高いし、昼も夜もない環境にしばらく置かれるし、せん妄を起こしやすいです。
そこで、精神科の先生たちが始めたのが、術前に事前に、せん妄について患者さんに説明をするということ。
そしたら、食道外科の患者さんの術後のせん妄発症率が下がったんです。
そんな話を聞いてふと思ったこと。
もしかして、病院の環境を整えたら少しは減るのかな?
過ごしやすい居心地のよい環境を整えたら、少しは減るのかな?
全くもって根拠のない推測ですけど。
でも、そんな推測を心に留めて、勉強をしていこう、って思いました。
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