c/sとか、カイザーとか、帝切(ていせつ)、C-sec(しーせく)とか、いろんな略され方をしますが。
要するに、帝王切開=Caesarean section のことです。
本日、立ち会わせていただきました。
いろんな理由で帝王切開になります。
反復帝王切開:
前回出産が帝王切開だと、子宮が経膣分娩の圧力に耐えられないと考えられているため、ほとんどの場合は帝王切開になります。
CPD(cephalopelvic disproportion):
子供の頭の方がお母さんの骨盤より大きいため、経膣分娩が出来ないケース。お母さんが150cm以下だとリスクが高まります。
骨盤位(breech presentation):
普通は赤ちゃんはお母さんのお腹の中で逆立ち状態です。頭が下側になっている頭位で出産に至ります。たまに、お尻が下側になっている骨盤位の子もいて、週数が少なければ戻る可能性はありますけども、大きくなってくるとスペースがあまりないので戻りにくいです。出産まで骨盤位だと、帝王切開が選択されるケースも多いです。
胎児ジストレスその他で赤ちゃんがお腹の中で苦しい場合:
緊急帝王切開で赤ちゃんを出してあげることも。
とまぁ、いろいろありますが、本日は骨盤位であったための帝王切開でした。
小児科側で立ち会ったのは初めてに近いかも。
学生の時は正常経膣分娩がほとんどだったし、小児科として出産には立ち会わなかったので。
生まれてくる赤ちゃんにリスクがある場合(小さいかも、仮死かも、その他)は出産に小児科医が立ち会ったり、すぐ呼ばれたりします。
吸引をしたり、酸素投与をしたり、最悪は蘇生を行ったり。
今日の子は元気だったので、一通りのことをやった後はすぐにお母さんにだっこしてもらえました。
ちなみに、予後予測因子として必ずといっていいほど付けるAPGARスコア。
生まれて1分後と5分後の値をつけます。
項目は5つ。(周産期のヤマであり、医学生は試験前に必死に覚えます。笑)
呼吸:よく泣いているか。
心拍:遅くないか
肌の色:チアノーゼはないか
筋緊張:ちゃんと四肢を屈曲できるか
反射:吸引などの刺激に反応があるか
それぞれ2点満点の合計10点満点で、例えばチアノーゼだったら、中心性だったら−2点、四肢のみであったら−1点、って感じです。
生まれて1分、って生まれて直後な感じがしますが、最初の評価の1分後まではけっこう時間があって、処置は意外とたくさん出来ます。
なので、生まれてきたときにあんまり泣いてなくて、真っ青な子も意外と1分後には元気に泣いてたりします。
今日の場合は、元気だったけど、1分時点では足先だけチアノーゼがあり、9点としました。
5分後には10点で、全く問題ありませんでした。
でも、新生児の処置は、焦るだろうなぁ。
今のうちに、元気な子にたくさん会っておこう!
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