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May 31, 2011

正常範囲

今日は週1回の健診day。
4週目になり、私も少しずつ慣れてきました。

そして、健診をしてて難しいなぁと思うのは、正常範囲の広さ。
お母さんたちの悩みも様々。

悩みとして多いものに関しては、私も自信を持って大丈夫ですよ、って言えるんですが。
そうではないものとかだと、正常、、、だと思うけど、、、っていう感じになってしまうので、正常範囲を見極められるようになりたいです。

1ヶ月健診で多い悩みは、
*乳児湿疹
顔を中心に出ることが多い、1−2ヶ月頃をピークにした湿疹。
赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、脂も沢山出ていて、その脂で皮膚表面を覆ってしまうことで、その下に脂がたまってしまってプツプツしてしまうもの。
イメージとしては、ニキビみたいな感じですが、ばい菌はいません。
特別な薬は必要なくて、石けんで柔らかく洗ってあげるのが一番の治療です。

*でべそ
医学的には臍ヘルニアと言います。
赤ちゃんは腹筋がなくて、腸管をお腹の中におさめておけなくって、でっぱっているもの。
泣く力が強くなる6ヶ月程度までは大きくなり、その後腹筋の発達に従って1歳くらいまでに目立たなくなるのがほとんど。
1歳をすぎてもまだでべそ状態だったら、その後変わらない可能性も高いので、また相談に来てください。

*ふがふがしてて苦しそう
特に、哺乳の時とかに苦しそう、という人が多いです。
でも、体重が増えている場合であれば、哺乳量が足りていないということはありません。
1ヶ月とかだとまだ上手に飲めなくて、母乳やミルクの勢いに負けてしまっている状態です。
徐々に飲むのも上手になるので、心配しなくても大丈夫です。

*吐いちゃう
げっぷと一緒にけぷっと吐いちゃう子もいます。
もしくは、食欲が自分のお腹の容量より大きい子は、沢山飲んじゃうけど、入りきらなかった><みたいな感じで、げぷっと。
体重が増えている場合は、大丈夫です。
そのうち減ってきます。

*うなってる
お腹が動いているのが少し痛かったりとか、あとはまぁ、「赤ちゃん」ですから、顔を赤くしてうなっている様に見えるのが普通だったりもする訳で。
ガスや便がたまってお腹がぱんちくりんになっていなければ大丈夫な場合が多いです。

*便秘です。下痢です。
まぁ、この時期は液体の母乳なりミルクなりばっかりですから、そもそも形にはなっていないのが普通です。
便の色としても、黄色から緑くらいなら大丈夫です。(逆に、白からクリームくらいだと、肝臓の病気の可能性もありますので、要注意)
あとは、母乳やミルクの成分が固まった白いつぶつぶが便の中に混じっててOKです。

体重の増えがイマイチで便秘だと、哺乳量が足りていない可能性もありますが、体重がちゃんと増えている子の場合は、回数も、その子のペースで大丈夫。
母乳だと回数多めで、飲む度に出てたりしますし、ミルクだと回数は少なめ。
1ヶ月くらいから少し回数が減ってくる子も多いので、回数が変化しても大丈夫。
本人がお腹が苦しそうで無ければ、2日に1回でも定期的に出ているのであれば大丈夫。
苦しそうだったら、綿棒で少しお尻をつっついてあげて刺激してもいいです。

*黄疸
肌が黄色いんです、という悩みも多いかもしれません。
生まれてすぐの赤ちゃんは、胎児赤血球という、お腹の中にいたときの赤血球を壊して、大人と同じ赤血球に作り替える為、どうしても黄色くなります。異常ではありません。
母乳の場合、その後も黄色い色が少し長めに残ります。
でも、 母乳で残っている場合は、それによって核黄疸になるとか、そういうことはありません。
ただし、便が白くて肌が黄色い場合は要注意なので、早めに受診をしてください。



後なんだろう。
けっこう、同じようなことで悩んでいるお母さんって多いんだな、って思います。
で、こういう典型的な質問だと大丈夫なんですけどね。
まだまだ、ん???みたいなことが多いです。

今日は思わず、「初めての育児」なる本を買ってしまいました(笑)
お母さんたちの知識くらいはね、身につけないとね。

May 30, 2011

抗生剤

どうも日本人は抗生剤がお好きです。
風邪を引いて病院にかかるからには、抗生剤を出してもらわないと!みたいな。

でもね、風邪の原因というのは9割がたウイルスなんです。
そして、抗生剤というのはばい菌にだけ効くので、ウイルスが原因である風邪に出しても効かないんですよねぇ。

だから、大半の人は抗生剤なしで治っていきます。
対症療法と呼ばれる、去痰薬や咳止め、解熱剤などだけお出しする人がほとんどです。
ちなみに、解熱剤は風邪を治す訳ではなくて、辛い症状を和らげるだけなので、熱が38.5度あっても本人が元気なら使う必要はありません。


だけど、その中の何人かは、途中で中耳炎とか肺炎とかを合併します。
そしたら、抗生剤が必要です。
後は、最初の風邪の症状だけの時にも、喉の所見などで細菌性が疑われれば、抗生剤が必要です。

効かないのに抗生剤を出して飲んでいると、耐性菌っていう抗生剤が効かない菌ばっかり残り、いざというときに抗生剤が効かないことになりかねません。

という説明をして、抗生剤なしでお帰りいただく方がほとんどです。


でも、何故か抗生剤がお好きな日本人。
開業医の先生とかだと、あそこの先生に行っても抗生剤一つ出さないで、うちの子の風邪治らなかったのよ、みたいな噂が立ってしまうと、あっという間に患者さんが来なくなってしまうので、最初からとりあえず抗生剤を出す先生が多いのだとか。

うーん。
抗生剤信仰どうにかならないものですかねぇ。

小児科の洗礼

小児科というのは、汚い病院の中でも特にばっちぃ。
ま、病院が汚い場合とか言うと、みんな行きたくなくなるかもしれませんし、反発もありそうですが。

感染症はもちろんのこと、血液や体液を扱っている訳で。
実際、病院で着る服を分けたり、家では洗わない、だいぶ汚れたら使い捨て、という人も多いです。

かく言う私も、院内では上はスクラブ、下は黒いフルレングスの安ーいもの、と院内専用にしてます。
使った白衣や院内着を家に持ち帰ることはせず、院内のクリーニングに週一回出します。
こういう言い方はなんですが、なにがついてるか分かりませんから。

で、汚い病院の中でも、小児科はばっちぃ。
というのも、外来は特にですが、風邪っぴきさんが多いのです。
咳、鼻水、嘔吐、下痢、などなど。
様々なウイルス、細菌がはびこってます。
 しかも、子供たちは遠慮なく医療者に嘔吐したり、咳をしたりしますし。

という訳で、季節や期間にもよりますが、小児科を回る学生や研修医は途中で体調を崩す人が多いです。
風邪をもらっちゃったり、吐き下しになってみたり。
咳をしたら、先生に、「あ、ついに風邪?」と。
いえいえ、単に酔い止めの副作用の口渇により、喀痰排出しにくいだけです(笑)

まぁ、小児科を初めて回る場合は、途中で体調を崩す事が半ば当たり前だったりする訳ですね(笑)
研修医も、一年くらい頑張った頃にはかからなくなるのだとか。
とか言ってたら、つい先日、六年目の先生がりんご病かかってましたけどねー。
子供の頃にかかりそびれたんですかねぇ?

May 27, 2011

哺乳麻酔

心エコーは痛くないし、本人が何かをするわけではありません。
でも、泣いてしまったり、動いてしまったりすると、きちんとした評価が出来ません。

子供の心エコーをする際、少し大きな赤ちゃん~子供なら、ちょっと眠くなるような薬を飲んでもらって、お母さんに抱っこしてもらって眠くなったタイミングを狙います。
もっと小さい赤ちゃんは、そんな薬飲ませたくないです。
そこで、ミルク麻酔を行います。

ま、つまりは、哺乳後の寝ているタイミングを狙います。
例えば、13時から検査をしたかったら、お母さんに12時半過ぎから哺乳してもらって、終わって寝ている時にエコーを当てます。

薬使わないし、本人は寝てて幸せだし(まぁ、胸に余計なものが当たってると、邪魔みたいで、寝ながらも手が出る子もいますが。笑)、一番平和です。

でもね、でもね、満腹で眠くなるのは何も赤ちゃんだけじゃないと思うんです。
私も、お昼食べた後は眠いものー。

May 26, 2011

電池

赤ちゃんの口って、けっこう大きいんですよ。

よく、母子手帳とかに、この大きさを通るものは誤嚥・誤飲の可能性があります、って載ってますよね。
うーんと、トイレットペーパーの芯より気持ち小さいくらい。
って、芯ってものによって大きさ違うのかな??
要するに、けっこうな大きさは危ないです。

小児救急でよくある相談というか事例というか。
タバコ、電池(ボタン電池)、コイン、薬(家族のやつとか。サプリとか)など。
タバコは吐いちゃうことが多いので、意外と飲んでいないこともありますが、タバコの汁(?っていうの?灰皿の中のとか)は危ないです。

で。
今日来た子は、単4電池を飲んじゃったかも、という2歳男児。
確かに、飲んでしまうかもしれないお年頃。
でも、単4電池を飲んだ、というのはちょっとうーん??っていう感じ。
長くて引っかかりやすいですから。
どっちかというと、危ないのはボタン電池です。

今日の子は、本人も元気で、苦しがったりとか咳こんだり、っていう症状もなく。
レントゲンを撮って、目を皿にして探しましたが、写っておらず。

という訳で、今回は大丈夫でした。
とはいっても意外と危ないので、赤ちゃんや子供が近くにいる皆皆様、手の届く範囲の物品にはお気を付けくださいませ。

May 25, 2011

けいれん重積

今行っている病院の小児科は、基本的に外来のみです。
救急車も二次救急のごく一部のみで、年数件しか来ないそうです。
新生児たちもほとんどは入院扱いにならず、お母さんのおまけ・預かりもの、という扱いで、 同時に3人くらいしか入院扱いになっていないのだとか。

が。

私が行く様になって2週半。
既に救急は4回ありましたし、現在の新生児の入院数6人。
あれ、、、

先生や看護士さんには、絶対先生が呼んでるんだよー、と言われます(笑)
私も、薄々そんな気はします(爆笑)

すごく強運で、夜勤の場合とかは救急車あんまり来ないことがほとんどです。
学生時代から通じて、基本的にはいわゆる「引かない」タイプなんですよ。
でも、各科では興味深い症例とか、見たいと思っていた疾患が見れるとか、そういう運の良さはあります。
だから、まぁ、今の状態に関しては、私かな、とか思ったりします(笑)


今日の救急はけいれん重積でした。
要するに、止まらないけいれん、ということです。

初めてけいれんを生で見ました。
たいていの子は、救急搬送されてくるまでの間に止まってしまうことがほとんどなので。
確かに、けいれんを目の前で起こされたら、お母さんびっくりしちゃうのも納得。

でも、私がそんなテキパキ動ける訳もなく。(開き直っている場合ではありませんが)
親御さんからお話を聞いて、何分に何をした、という記録という係をしていました。
ま、それも大事な仕事の一つだからいっか。


ちなみに、けいれんの場合の問診で大切なこと。
HPI
・何時何分頃から始まっているのか。
・どういうけいれんだったのか(具体的に、どう始まって、どういう動き方をしたのか。目は?意識は?動きに左右差は?チアノーゼあった?呼吸の様子は?)
・(来たときに止まっていれば)どうやって止まったのか、止まった後の様子(すぐ家族が分かった?麻痺は?)
・体調の具合(熱があるのか、下痢など風邪をひいていなかったか、など)

PMH
・本人のけいれん、てんかん歴
・出産時のこと(仮死がなかったか、など)
・発達、発育
・予防接種歴

Meds
・普段飲んでいる薬はあるか、今飲んでいる薬はあるか

All
・まぁ、いろんな薬を処置で使うので、アレルギ−が無いかの確認

FHx
・家族のけいれん、てんかん歴
・最近回りで具合の悪い人はいなかったか(けいれんを熱の時に起こす子が多いので。インフルエンザとか、そういう感染症は?)

SHx
・保育園に行ってるかどうか、周りで何か流行っている疾患はないかどうか

など。
まぁ、普通の他の場合と比べて特別違うことはありませんけども。
ちなみに、けいれんを起こしているのか否かが確信を持てないときは、けいれんなら交感神経優位になってるから、瞳孔散大・頻脈(熱の分を差し引いても速い)をチェックするのがいいそうです。


いやぁ、それにしても。
子供のけいれん起きている最中を見たこと無いんですよねー、とか良いながらけいれんの勉強をしていた矢先にこんな。
見たこと無かったから、びっくりしました。

けいれん、というのは症状の名前であって、病名ではありません。
中耳炎が原因で発熱する、のと同じで、何かが原因でけいれんを起こしている訳です。

基本的には、バイタルを確保し(呼吸、脈などの安定)、けいれんを止める(セルシン、ジアゼパムなど)ことが先決です。
その後に、どうしてけいれんが起きたのかの精査する訳です。


いやはや。
毎日学ぶこと沢山で、学びたいと思っている項目も沢山で。
反省する項目も沢山で、出来て嬉しくなることもタマにあって。
一ヶ月とは思えないくらい学んでいる気がする。

新生児ライン

今日、新生児のラインを初めて取りました><

私、てっきり新生児用に細い針があるんだと思ってたんですよ。
大人では22Gっていう太さで、高齢者とかでどうしても入らなければ24Gとか。(数が大きい方が細い)
だから、まさか子供、ましてや新生児には26Gとか28Gがあるんだとばかり。

そしたらね、24Gでライン取るんですって。。。
知らなかった><

えー、、、そうなんですか?!
って驚いた私に、上の先生がさらに一言。
「先生、ワントライしてみよう」

取る場所としては、第一選択は手背だそうです。
確かに、意外と血管見えるんです。
ものすごーく細いですけど。

いやいやいや、針の方が太くない?!
とか思いながら刺したら。
意外や意外。高齢者よりも入るかも。
1回ですっと入りました♪♪(ビギナーズラックかも。笑)

まぁ、逆血(血管から針に少し血が戻ってくること。針が血管の中に入った印)があって、びっくりしたのは私自身でしたけどね(笑)
始める前に物品があること、ちゃんとつなぐ点滴があることを確認してから始めてるし、針が入ってしまったらその後は大人と同じなのですが、それでも「先生、入っちゃいました、どうしよう」って思わずオロオロ。
見守っててくれた先生と看護士さんが手際よく固定してくれました。

ビギナーズラックで終わらせずに、次も出来るように、方法を忘れないようにメモメモ。

May 24, 2011

不安が不安を呼ぶ

私、ホント、出来ないダメ子ちゃんです。。。。
子供を連れてきたお母さんを不安にさせてしまっています。。
最低。

風邪、、だと思います。
喉が真っ赤とか、胸の音が悪いとか、中耳炎とか、そういう悪くなってそうなことはないです。
風邪はウイルスがほとんどだから抗生剤は要らないと思います。
熱が出た理由は。。。。。うーん、なんでしょうねぇ。今ははっきりこれ、っていうの無いんですよねぇ。
後は、尿路感染とかっていうこともありますけど、でも今は元気だからそういうこともなさそうですし。。。

というような、そういう自信の無さが前面に出てしまっていて。
お母さんに対して、こちらから積極的にこう思います、こういうことに注意して 、こうなったら病院にもう一回来てね、というような情報提供の方法が出来ていないんです。

一番の理由は、私が不安だから。
自分の所見に関しては、それなりに自信はあるものの、そこから自分なりに導きだした結論に全く持って自信がないんです。
だから、「これなら大丈夫」と自分の中でも自信を持って思うことが出来ていないんです。
当然ながら、説明にも説得力も無ければ、不安でつれてきているお母さんの不安を解消してあげることもできていないんです。

ホント、最低。。
分かっちゃいるのだが、なかなか進歩しない。。
頑張れ、私!

May 23, 2011

あんちょこ

学生の頃はあんちょこ本が嫌いで、ちゃんとした教科書を使ってました。
医者になってからは、いろんな科を回るごとに、研修医用のあんちょこを借りたり買ったりしながら過ごしてきました。
もちろん、科に関係なく使う、薬の本とか、診察手技の本とか、検査の本とかは正書を持ってますけどね。

小児科に来て、はたと困りました。
正書では、医者として今、ここで、必要なことは書いていない。
ましてや、教科書に書いてある治療法なんて古かったりもザラ。
(ま、もちろん、正書も大事なんですけどね。)
けど、あんちょこさん達では到底事足りない。
他の科で事足りていたことが今更びっくり。
どれだけやる気なかったんだろう(笑)


そんな私が最近愛用しているのが、雑誌の増刊号です。
小児科
小児内科
小児科診療
などの、増刊号、もしくは、特集号。

いや、ホント、使えます。
ものによりますが、正書よりは安めだし。
小児の診察手技、症候学(咳からどんな疾患を考えて、何をするか、みたいな)、小児の皮膚疾患のまとめ、薬の使い方、などなど。
少なくとも、私くらいのペーペーの研修医には素敵な感じです。

ま、問題は、正書よりは良心的とは言え、御値段が張るということですね。
今月の書物代は食費の三倍以上。。
給料の1/3が書物に消えた計算。

いやいやいやいや。
まずいよね、さすがに(−_−;)
まぁ、今まで小児科の教科書を持ってなかったのも問題なんだけど。。
だから、いろいろ必要になっちゃった訳だけど。。
ホントは洋服が欲しかったけど、今月は見送ります。
いーもん。

買ったからにはちゃんと頭に叩き込んで、元手取らなきゃψ(`∇´)ψ
まだまだ取れてないぞ!!

May 21, 2011

母子同室

産婦人科では、母子同室が最近の流行です。
その昔は、子供たちはみんな新生児室に集められ、ガラス越しにみんな見てたり、という感じでした。
ドラマなどでもそういう場面があるから、イメージはつくのではないでしょうか?


昔ながらの集中管理の長所と短所は?
一番の短所は、一緒にいられないということでしょうか。
母乳をあげに行かないといけないので、完全母乳は難しいです。
退院まではお父さんや他の家族も直接は会えません。ガラス越しです。
でも、他の兄弟がガラス越しに対面することは可能です。

赤ちゃんと直接接する人が医療者またはお母さんなので、感染のリスクも少ないです。
また、医療者は一カ所でみんなの診察が出来るので、夜間など人手が少ない時間帯でも目が届きます。


母子同室の場合は?
何よりも、一緒にずっといられます。
赤ちゃんが泣いたらすぐ母乳をあげられるので、入院中から完全母乳ができます。
お父さんも入院中から直接会えます。

逆に、いろんな人がいる環境なので、感染のリスクは高まります。
そのため、12歳以下は立ち入り禁止の場合がほとんどです。(子供は風邪をひいていたりとか、知らず知らずにウイルスや細菌を持ち込むことが多いので)
また、夜間などの人手がたくさんかかりますので、医療者が足りない場合は無理です。


じゃあ、昼間はお母さんと一緒に過ごして、夜だけ新生児室に集めておけばいいのでは?
というのは実は無理なんです。

院内とはいえ、一般の環境に出てしまった場合、そこで何かの感染をもらっているかも知れません。
(ちなみに、一度退院してしまうと、その後に具合が悪くなっても院内の新生児室には絶対に戻れません。NICUにも戻れません。小児科病棟に入院になります。 )
母子同室の場合、万一感染があっても、そのお母さんと赤ちゃんだけで済みます。
でも、一カ所に赤ちゃんが集まってしまった場合、他の赤ちゃんに拡大する可能性もあります。

だから、混合には出来ません。
集中管理または母子同室。
二者択一なのです。

私も初めて知りました。

May 20, 2011

予防接種

日本では諸外国と比べると、接種率がかなり低いですが、予防接種は大事です。
個々人の重症化を防ぐのと、集団の罹患率が下がることでお互いかかりにくくなる、ひいてはその感染症の撲滅、という作用があります。

小児科医の大事な仕事の一つが予防接種です。
本日は午後が予防接種オンリーな日でした。
風邪の子と、予防接種受けに来た赤ちゃんたちを一緒にしない為、きっちり分けているのだとか。

そして、今日来た子達は全員私が打ちました。
Hib、3種混合、肺炎球菌、日本脳炎、水痘、麻疹風疹、おたふく、などなど。

問診票を見ながら、体調を確認し、診察をして、泣き叫ぶ子供を押さえて正しいものを打つ。
ま、それだけと言えばそれだけなのですが。

副反応の説明とかも含めると、やっぱりタジタジ。
しかも、喉が少ーし赤い場合、打っていいもんやら、やめるべきなのやら。
上の先生に相談しつつ、予防接種を打つこと数時間。

先週みたいに、ごく一部の人だった時と違い、いろいろと反省事項が多く、仕事が終わってから上の先生の本を借りて勉強。
予防接種、意外と奥が深いぞ。。

ちなみに、鼻水がたれてるくらいなら、ほとんどの場合、接種可能です。
熱が37.5℃以上だと打てません。
喉が真っ赤とか、胸の音が汚い場合も打てません。
水ぼうそうとか、明らかな感染症の直後も打てません。

今日私が見逃しそうになったのは、水痘の痕と、水いぼ。
胸、腹、喉だけじゃなくて、皮膚もチェックしないといけません。
反省。

May 19, 2011

小児テンプレート

大人の場合のテンプレートは学生時代から使っていて、だいぶ何を聞くとか、診察手順とか、身に付きました。

考えました。
小児版も作って、同じのをいつも使っていれば、覚えも早いのではないか、と。

昨日の電車酔いがあまりに酷く、本日はどうにも動けず。
今日は今年度初の病欠をしました。

でも、家で寝てるだけじゃぁ進歩はない訳で。
本日はせっせとテンプレートを作成しました☆
学生時代に作りかけて止めた英語版を発掘し、英語版と日本語版とを完成!

ふふん♪
もちろん、これは最小限だけど、でも最小限でも早いところ身につけられたらいいなぁ。

May 18, 2011

外来

今日気づいたことがあります。
それは、『私は外来をしたことがないんだ!』ということ。
何を今更。。的な発言だとは思いますけどね。

というのも、問診して診察して(SとO)までは良いんです。
でもその先の、診断を付けて、処方して、患者さんに説明して。というのが、タジタジ。
その場で診断して説明、ということをあんまりやってきてないんですよね。

なもので。
肺の音もきれいだし、喉も赤くないので。風邪、かな?風邪薬出しますね。
抗生剤は要らない、、と、思います。。
でいいですよね?と後ろにいてくれている上の先生に確認する。
というようなオロオロした、非常にダメ研修医なんです。。
 先生にも、説明頑張って!と言われてしまいました;;

そうなんです。
患者さんにとっては、今一番困っていることの答え、この先の見通しが必要なんです。

という訳で。
今の私の目標。

1。診断をはっきり伝える
『咳は鼻水が後ろにたれ込んでいることで起きてそうです。熱が少し出ていますが、中耳炎ではなさそうなので、鼻の風邪から来ているんだと思います。』
というように、患者さんの訴えの咳と熱に関する答えを伝える。

2。薬の説明
『なので、 咳と鼻水の風邪薬をお出ししますね。風邪はウイルスによるものがほとんどなので、今時点では抗生剤はいらないと思います。熱冷ましはまだ家にありますか?出しておきますね。』
というように、何の薬を飲むことになるのか、の説明。

2’。薬の補足
初心者お母さんの場合は、必要。
『抗生剤はきっちりと飲んでください。抗生剤でお腹が少し緩くなっちゃうかもしれませんが、心配しないでください。風邪薬は症状が改善したら止めてしまってもいいかもしれません。熱冷ましも熱があるから、と無理に使わなくても、本人が元気だったら様子をみてもらって構いません。』

3。この先の見通し
『子供の場合は鼻水は結構続いちゃったりもします。また、よくなったからと保育園に行くとまたもらってきちゃったりとかすることも多いですからね。熱は数日で下がってくるとは思いますが、耳を痛がったりとか熱が○曜日まで続くようなら、もう1回来てくださいね。』
とかこの先どうなるのか、悪くなったらくるのか(まぁ、悪くなってこない人はいないから、どうなったら絶対来なくてはいけないかを言ってあげるとよいですね。)、良くなったら来なくていいのか、良くなっても数日後に来るのか、とか。


これは最低説明して、それ以上の分からないことは上の先生に説明してもらう、というように出来るようになりたい!

May 17, 2011

カイザー

c/sとか、カイザーとか、帝切(ていせつ)、C-sec(しーせく)とか、いろんな略され方をしますが。
要するに、帝王切開=Caesarean section のことです。

本日、立ち会わせていただきました。
いろんな理由で帝王切開になります。


反復帝王切開:
前回出産が帝王切開だと、子宮が経膣分娩の圧力に耐えられないと考えられているため、ほとんどの場合は帝王切開になります。

CPD(cephalopelvic disproportion):
子供の頭の方がお母さんの骨盤より大きいため、経膣分娩が出来ないケース。お母さんが150cm以下だとリスクが高まります。

骨盤位(breech presentation):
普通は赤ちゃんはお母さんのお腹の中で逆立ち状態です。頭が下側になっている頭位で出産に至ります。たまに、お尻が下側になっている骨盤位の子もいて、週数が少なければ戻る可能性はありますけども、大きくなってくるとスペースがあまりないので戻りにくいです。出産まで骨盤位だと、帝王切開が選択されるケースも多いです。

胎児ジストレスその他で赤ちゃんがお腹の中で苦しい場合:
緊急帝王切開で赤ちゃんを出してあげることも。


とまぁ、いろいろありますが、本日は骨盤位であったための帝王切開でした。
小児科側で立ち会ったのは初めてに近いかも。
学生の時は正常経膣分娩がほとんどだったし、小児科として出産には立ち会わなかったので。

生まれてくる赤ちゃんにリスクがある場合(小さいかも、仮死かも、その他)は出産に小児科医が立ち会ったり、すぐ呼ばれたりします。
吸引をしたり、酸素投与をしたり、最悪は蘇生を行ったり。
今日の子は元気だったので、一通りのことをやった後はすぐにお母さんにだっこしてもらえました。

ちなみに、予後予測因子として必ずといっていいほど付けるAPGARスコア。
生まれて1分後と5分後の値をつけます。

項目は5つ。(周産期のヤマであり、医学生は試験前に必死に覚えます。笑)
呼吸:よく泣いているか。
心拍:遅くないか
肌の色:チアノーゼはないか
筋緊張:ちゃんと四肢を屈曲できるか
反射:吸引などの刺激に反応があるか

それぞれ2点満点の合計10点満点で、例えばチアノーゼだったら、中心性だったら−2点、四肢のみであったら−1点、って感じです。

生まれて1分、って生まれて直後な感じがしますが、最初の評価の1分後まではけっこう時間があって、処置は意外とたくさん出来ます。
なので、生まれてきたときにあんまり泣いてなくて、真っ青な子も意外と1分後には元気に泣いてたりします。
今日の場合は、元気だったけど、1分時点では足先だけチアノーゼがあり、9点としました。
5分後には10点で、全く問題ありませんでした。

でも、新生児の処置は、焦るだろうなぁ。
今のうちに、元気な子にたくさん会っておこう!

May 16, 2011

筋注

注射にはいくつか種類があります。

皮内注射:
ツベルクリン反応のように皮膚のすぐ下にプクっと薬が盛り上がるのが見える(膨疹)もの。本当に薄く皮膚直下(真皮内)に注射します。

皮下注射:
予防注射の類はたいていこれです。神経を避けて注射します。多いのは、手を腰に当ててもらって上腕伸側(二の腕のぷるぷるのああたり。笑)。皮下組織に注射します。

筋肉注射(IM):
三角筋(肩の筋肉)や外側広筋(大腿)などに刺します。筋注は痛いのです。。
また、出血傾向のある場合は禁忌です。

静脈注射(IV):
血管内に直接薬を投与します。一番多いですね。
点滴とか採血と同じ要領で血管を探し、針を刺します。


それぞれ吸収速度が異なります。
静脈注射(IV)>>筋肉注射(IM)(IVの1/5程度)>皮下注射(IMの半分程度)
なので、使い分けをする訳です。

で。本日は初めて筋注を行いました。
日齢2の赤ちゃんに。

お母さんがHBV(B型肝炎)陽性(HBs陰性、HBe陽性)だったので、赤ちゃんに感染しないように、生まれてすぐにHBV抗体を注射するんです。両側大腿に半分ずつ。
当然のごとくぎゃーぎゃー泣かれてしまいましたが、無事投与。

May 15, 2011

学生気分

さて。ただいま、「地域医療で」某病院の小児科外来にいっています。
総合病院なんですが、一般小児の入院はないことから、地域として認められたんだそうで。

実は、医者になって初めての小児。
ここ丸二年ほど、大人しかみたことありません。
もしくは、怪我をしてERに来た子供を数名。

最初の数日は本当に学生の如く見学。
それでも、えっえっえっ(゚o゚;; ってな感じで訳分からなかったですけど(大汗)
次第に自分でも診察をしたり注射や採血をし始めました。


気づきました。
私、子供の鑑別何も知らない( ̄◇ ̄;)
子供の診察手順も身についてないΣ( ̄。 ̄ノ)ノ

感覚的には、五年生で初めて病棟に出た時や、初めて留学のトレーニングに参加した時のような感じです。
自分なりのthoroughな診察手順を覚えこませ。
主訴から思い浮かべる疾患、思い浮かべないといけない疾患を覚えて。
で、実際の外来へ。
みたいな。

先週はそんなこんなで、5万円ほど教科書を買い込み。
(二冊は小児疾患のもの、一冊が手技のもの、一冊が診察手順と症候学のもの)
医者になって初めて医学書が我が家にやってきまして、週末必死に勉強。
ま、平日は通勤だけでヘロヘロで勉強どころではないし。。

こんな生活久しぶり過ぎる(笑)
でも、全く苦にならないから不思議。

実は、私、小児科にいくのやめようと思ってました。
やりたいことじゃないことにガックリしてたので。
老年病内科の方がやりたいことに近かったから、老年に行く気満々でした。

でも、先週地域医療で通い始めた病院がすっごくすっごく楽しくて、先生もすごくいい方で、小児科も捨てたもんじゃないな、と思い始めました。
小児科をこんなに楽しいと思ったのは学生時代を通しても初めてです。

だから、後半年、進路を決めるまでは(ま、決めてから変えてもいいんですけども)小児科をしっかりやってみようと思います。
意外にやっぱり小児科にするかもしれない。
サブスペシャリティを何にするかはともかく。

ま、とにもかくにも、初心に戻る感じの勉強がかなり必要だ、と痛感したので、学生に戻ったつもりでたくさん学びたいと思います(*^_^*)
先生も、小児科初めてだもんねーそのうち慣れるよー、って言ってくれていますが余りの勉強不足で恥ずかし過ぎるので、早いところ進歩したいものです。

May 13, 2011

いざ、自分で。その2

そうそう、本日は問診・診察以外にも自分で初めてやったことも多々。

まずは、採血。
小学生以上とかなら、普通の大人に近いです。
新生児なら、踵に針を刺して、じわーっと滲んだものを採血します。
問題は、数ヶ月とかのぷっくぷくの赤ちゃんたちです。

だって、ぷくぷくで脈を取るのも困っちゃうような、そんな体型なんですもの。
まずは、危なくないように採血する腕と顔だけを出して、反対側の手と体とをバスタオルでぐるっとくるみます。
たいていの赤ちゃんはこの時点で嫌な予感がするのか、泣き出します。
看護士さんに肩と腕を押さえてもらって。
駆血帯で腕を縛って、血管を探します。
血管も細いし、ぷくぷくなので見えはしません。
でも、正中など肘らへんで探すと、血管を触れたりします。
で、そこに刺して採血、と。

今日2回やって、1回は成功しました。
いやはや難しいね、赤ちゃんは。。。
頑張るぜぃ。



そして、予防接種。
何を打つのかを確認して、診察して、なき騒ぐ赤ちゃんの腕にぷすっと。
神経の通っていない部分に注射するので、気をつけの姿勢にして、後ろ側に刺します。
簡単と言えば簡単。泣き騒いでいる子に危なくなく注射するっていうのは以外に大変だったりも。

今日は押さえやすい数ヶ月の子たちにやりました。
小さい子は押さえやすいし、大きめな子は我慢してくれるからいいですけど。
次回以降は1−2歳の子の力がついてきて大暴れをする子たちをやるので、それまでに手順であたふたしないようにしておきたいと思います。

いざ、自分で。

今日は、私自身で問診して診察して、ということをしました。
もちろん、私の隣には、上の先生がぴったりと付いてくれていますけどね。

む、難しいよぉ。
何の病気を思い浮かべながら、何を聞いていくのか。
小児は問診がこんなにも大切なんだ、ということを改めて実感しました。

熱がどうなのか。
鼻水、咳などの上気道症状は?
下痢嘔吐など腹部症状は?
便の状態(色や性状の変化?)は?
機嫌は?(熱があっても、機嫌が良いのは状態が差し迫っていないかな、とちょっと安心できる)
ミルクは飲めている?(赤ちゃんは正直なので、具合が悪いのに頑張って飲むなんてことはしません。また、脱水の程度にも大事)
家族や保育園で風邪の人は?
最近変わったことは?(予防接種をした後とか、どこか出かけた後とか)

などなどなどなど。
書き尽くせませんし、その時と場合で聞くことも変わりますし。
私が聞きそびれたこととかは、上の先生がフォローしてくれました。

そして、診察。
大人の場合は短時間で大体全体的にざーっと診察する自分なりの順番とかもあるのですが、子供の場合のことはまだまだ。。。。
ひとまず、今日の診察はというと。

問診しつつ、子供の全体的な様子は観察。
(機嫌がどうか、周りに興味を持ったりとかしてるか、ぐたっとしてるか)
おちびさんたちは、泣いてしまうことも多いので、まずは聴診から。
お腹側を聞いて、そのままお腹を軽く触診して。
背中側も聞いて。その間に皮膚の状態もチェック。(発疹などなど)
口腔・咽頭・扁桃をチェック。(これは泣いちゃう子がほとんど。赤いか、腫れてないか、後鼻漏がないか、など。)
そのまま、首と頭をなでるようにして、リンパ節や大泉門を確認。

という感じでした。
うーーーっっむ。
子供の診察に慣れたいものです。

May 12, 2011

喘息

喘息。
喘息発作、というと「呼吸が苦しそう」というイメージがあるのではないでしょうか?

まぁ、そうなんですけどね。



ただし、息が吸えないのではなく、息が吐けない状態です。
聴診をしていても、ぜいぜいと音がメインにあるのは息を吐くとき(呼気性)です。
風邪で鼻水が垂れててぜいぜいしている場合は、息を吸うときにぜいぜいしていることが多いので、ちょこっと違うんですね。

大人だと、呼吸テスト(スパイログラム)を行います。
肺活量を量るときと同じような機械で、息を思いっきり吐いてもらったりするものです。
もちろん、小さい子供はできません。

なので。
乳児の場合、「気道感染の有無にかかわらず明らかな呼気性喘鳴3エピソード以上繰り返した場合に乳児喘息と診断する(ただし、エピソードとエピソードの間に無症状の期間が1週間以上あることを確認する)」となっています。
風邪の度にぜいぜいと息が吐けなくなっている場合にも、乳児喘息、と診断されることもあります。
まぁ、定義上のことみたいなもので、風邪だけの場合には大きくなると平気、っていう人もけっこういるみたいですけどね。
(もちろん、そのままずっと喘息な子もいますけど)

May 11, 2011

熱性けいれん

子供は(特に日本人やアジア人は)熱が出るときにけいれんを起こす子がけっこういます。
突発性発疹やインフルエンザなどで起こしやすいとは言われていますが、他の発熱でも起こします。

熱が出るときに、突然けいれんしたりします。
いきなりだし、顔色が変わるし、お母さんはかなりびっくりする疾患です。
熱性けいれんだけで後遺症を残すこともありませんし、1回だけしか起こさない子もたくさんいます。

けいれんを起こしたときのチェックポイントは、
・けいれんの持続時間
・けいれんの起こり方(左右差があるかどうか、強直間代発作であるかなど)
・けいれん後の症状(すぐにお母さんを認識したか、意識がしばらく悪かったか、麻痺があったか、とか)

医療者側としてのチェックポイントは、
・年齢(6ヶ月以下や6歳以上で起こすときは要注意)
・家族歴があるかどうか
・発達遅滞があるかどうか

など。


ちなみに、
熱性けいれんを再発に関する要注意因子は
・1歳未満の熱性けいれん発症
・両親または片親の熱性けいれんの既往
です。

その後のてんかん発症に関する要注意因子としては
・熱性けいれん発症前の明らかな神経学的異常または発達遅滞
・非定型発作(部分発作、発作の持続が15-20分以上、24時間以内の繰り返し、のいずれか1つ以上)
・両親や同胞におけるてんかんの家族歴
です。


単純型熱性けいれん(持続時間も短く、左右差ない強直間代発作で、神経学異常を残していない場合)ではそんなに心配はありませんが、複数回繰り返す場合は、発熱時にジアゼパム(ダイアップ座薬とか)を投与します。
 解熱剤は予防になりません。薬の効き目が切れて上がってくる時に起こすので。


って、こんなに書いてるけど、けいれんしている状態の人は私見たこと無いんですよね。。
たいていは病院にくるまでに回復しているので。

May 10, 2011

健診

今日の午後は乳幼児健診でした。
かわいいのなんのってvvv

とか言っててはいけません。仕事仕事。
来週からは私もやることになる1ヶ月健診。
どういうことをチェックしているのかというと。

まずは、身長、体重、頭囲、胸囲をチェック。

母乳栄養の子の体重増加は少なめで、25-30g/dayあればOK。 人工栄養の子は30-50g/dayあるといいかな。

また、身長体重は小さく生まれた子はやっぱり小さめで推移しますが、成長曲線の線と平行にちゃんと増加してればOKです。
その子なりのペースで大きくなります。

1ヶ月の時点では、頭囲の方が胸囲より大きいのが普通です。

また、排便具合もチェックします。
母乳栄養の子は排便回数も多いです。
どちらの栄養の子も、色が黄色〜緑であればOKです。
白からクリーム色では病気の可能性ありです。

嘔吐も、げっぷとともにでろん、と出るのはOKだけど、噴水状にげーげー吐くのは問題。


次に、診察をします。
皮膚、大泉門(頭蓋骨の隙間。おでこの上の方というか前頭部というか。)、目鼻口耳、首、呼吸音・心音、腹部・臍、性器、背部、股関節、四肢、筋力・トーヌス、反射。
とまぁ要するに全部ですよね(笑)


後は、健診の大事な要素の一つが、お母さんの育児相談にのること。
いろんなことを疑問に思ったり不安に思ったりするのです。
今は核家族化が進んでますし。

私なんて、まだ子育てしたことも無いし、甥姪もいませんから、実体験はないんですけどね。
本などで知識を入れるのと、先輩から聞いて学ぶのと。
後は、小児科を回るようになったら(注。今はあくまで地域医療!)病棟で実際の子供やお母さんから学ぶのと。


健診はそれぞれの月齢に合わせてチェックしなくてはいけないことが違ってきます。
覚えるのも大変!
でもひとまず一ヶ月健診が出来るようになることが来週までの目標です。

May 9, 2011

電車通勤

今日から一ヶ月の地域医療研修です。
本来、私に割り当てられていたのは、在宅医療の往診「のみ」をしている小児科の先生のところでした。

が、わたくし、電車ですら乗り物酔い起こすもので。
車で往診のみを毎日、はキツイです。
はい。

学生時代の診療所実習でも、往診がないところを選び、それでも電車通学が気持ち悪かった上に、たまたま往診に連れていかれることとなり、乗り物酔いを起こしまして。
悪心、嘔吐、動けない、みたいになり、点滴を受けた記憶力が。。
さらに、それは一週間の早々で、翌日からお休みしたという。。

そーんな苦い記憶がある私は昨年から散々、車で往診なんて無理!とお願いをしまして。
去年の先生はそれでも、学ぶことが多いから何とかならない?という感じでした。
が、今年の先生は即取り合ってくれまして。

某駅前の、総合病院での研修になりました。
総合病院いえども、小児科は外来のみ、という病院です。
だから、毎日ごくごく一般的な仕事内容です。

で、今日から行ったのですが。。
午前はフラフラしつつも何とか大丈夫でしたが、午後から気持ち悪いのが我慢できないくらいに。。。
数時間寝込む羽目になりました。
あ、でも、点滴とかはないですよ。
嘔吐もしてませんし。

多分ね、今更よくよく考えれば、
1。六年ぶりの電車通勤
2。初めての場所だから、乗り換えその他で慣れてるところよりキョロキョロしてしまう
(ただでさえ、人ごみ酔いをするので。。)
3。先週、旅行で乗り物に大量に乗った後である
(普段は乗り物に乗らない場合でも、旅行のように乗り物に大量に乗った場合は帰宅後も同じ日数薬を飲むくらいなので。。)
4。昨日そういえば、お酒も少なめとはいえ飲んでしまった
5。最近、早朝覚醒があり、寝不足気味
という、悪条件は揃ってたんですよねぇ。
反省(−_−;)
猛烈に反省(>人<;)

それでも、ノルマがある訳じゃないから、ゆっくりやっていこう、って言ってくれた先生に感謝!
明日からもめげずに頑張ります!!
という訳で、本日はフラフラになりつつ帰宅。
もう寝ます。
おやすみなさい(( _ _ ))..zzzZZ

May 6, 2011

精神科研修終了

さてさて。
精神科研修が終了しました。

最初の方の日記で書きましたが、患者さんの話を聞けるのかなって不安だった私も、終わってみれば楽しく研修ができました。
まぁ、いろんな患者さんを担当させてもらえたのがよかったのかな。

うつ病、躁病、双極性障害、統合失調症、統合失調感情障害、老年期精神病、パニック障害、偽てんかん、 認知症、摂食障害、リストカット、適応障害、せん妄、OD(加療服薬)、割腹自殺などなど。
精神科領域の主立った疾患を担当することができたかなって。

患者さんの話を聞くことがいかに難しいのか。
患者さんと話すことを治療の一環とすることがどれだけ難しいのか。
改めて実感した1ヶ月でした。


そして。
何故か医局長に、次いつ精神科だっけ?とか、早く戻ってきてね!とか、なぜか盛大に勧誘されている。。
私に精神科は無理だと思うんだけどなぁ;;

May 2, 2011

せん妄

っていうのは、一過性の意識障害です。
イメージとしては、ちょっと酔っぱらったような、一過性の認知症というか、夢と現実の区別がつかない状態というか、そんな状態になっちゃう感じです。
暴言を吐いて暴れる人もいれば、おとなしくなって黙りこくっちゃう人もいます。

原因は様々。
基本的には、3つの要素に分けて考えます。

1。準備因子
ベースの状態。
認知症がベースにある人や高齢者はせん妄を起こしやすいです。
一説では、60歳以上の入院患者では6割程度の方がせん妄を起こすとか。

2。 誘発/間接因子
環境や心理状況とか。
ICUに入院してたりとか、そういう環境ではせん妄を起こしやすいです。
昼も夜もない環境というのは、よくないんです。
夜はしっかり寝ましょう。

3。 直接因子
薬剤、頭蓋内疾患、その他。
せん妄を起こしやすい薬剤を使っている場合。
脳出血や脳梗塞、脳腫瘍など、頭蓋内の疾患でも起こし得ます。
あとは、全身状態が非常に悪い場合もせん妄を起こしやすいですし、術後も危ないです。


とまぁ、いろんな場合でせん妄を起こします。
入院においては非常に大きな問題です。
だから、せん妄を防ごうという努力もなされています。

例えば。
食道外科の手術では、胸部も腹部も開けます。大きな手術なので、術後はICUに入ります。
という訳で、侵襲は高いし、昼も夜もない環境にしばらく置かれるし、せん妄を起こしやすいです。

そこで、精神科の先生たちが始めたのが、術前に事前に、せん妄について患者さんに説明をするということ。
そしたら、食道外科の患者さんの術後のせん妄発症率が下がったんです。


そんな話を聞いてふと思ったこと。
もしかして、病院の環境を整えたら少しは減るのかな?
過ごしやすい居心地のよい環境を整えたら、少しは減るのかな?
全くもって根拠のない推測ですけど。
でも、そんな推測を心に留めて、勉強をしていこう、って思いました。