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Apr 10, 2008

清潔操作

文字通り、きれいにすることです(笑)
例えば、手術をするとか、傷口を縫うとか、採血をするとか、なんでも。
医療行為はきちんときれいな状態で行わなければ患者さんを感染させてしまったり、逆に医療者が感染してしまったりするので、とっても大事です。

ちなみに、
滅菌=特殊な機械を用いて、「全ての」微生物を死滅させること。=無菌状態
消毒=消毒薬を用いて、「人体に有害な病原体の」量を減らし、害が無い程度にすること。≠無菌状態

人体は無菌状態にはなりえません。
そもそも、滅菌は高温で何分もであったり、有害なガスを用いるので人間には使えません。
消毒はいくらやっても菌を無くすことは無理です。
そもそも、人体には常在菌がいるので、皮膚の上は細菌だらけですし。


さて、今日やったことですが。

1.手洗い、standard precaution

手洗いは、きちんと手洗いが出来るかの確認です。
紫外線を当てると光る色素が入ったもので手を洗い(擦り付ける感じ?)、手の全体についていることを確認。
そして、手洗いをして、どこが残っているのかを確認し、今後手洗いをするときには気をつけましょうね、というもの。
私の場合は右手の小指の付け根の関節周りが残りやすいことが分かりました。

また、手のアルコール消毒の仕方も学びました。
1回量がけっこう多くて、こぼれそうでした(笑)


standard precautionとは、感染防御をすることです。自分を守ること、他の患者さんにうつさないこと、などが目的、、だったはず、確か。
キャップ、ゴーグル、マスク、ガウン、グローブ、が一応言われていますが、日常的に使われているのはマスクとガウン(エプロン)、グローブのような印象でした。

マスクは最近花粉症でよく使われているようなものの、医療版。
ワイヤーできちんと鼻のところを密着させ、プリーツを広げて使います(花粉症の人もぜひ参考に!意外と出来ない人も多いですよ!)
外したらもう二度と使いません。ある一定時間で変えましょう。

ガウン(エプロン)は腕まで覆う割烹着のようなものと、エプロンとがあります。
私の大学病院では、どんなに偉い先生でもみんな一緒でピンクのかわいいエプロンです(笑)

グローブはゴム手袋で、実験などでも付けるようなものです。
採血などの時でも付けるのが最近の基本だそうです。
今日はグローブをつけて採血の準備と片付けを学びました。
病院では針刺し事故を防止する為に捨て方も、ごみの分類も規定されています。
・鋭利な医療廃棄物      黄色いプラスチックのゴミ箱
・医療廃棄物          オレンジ色のゴミ箱(これの廃棄は1箱1万円?とかのお金がかかるらしです)
・プラスチックごみ(医療)   緑色のふくろ
・紙おむつ            黄色のふくろ
・一般可燃ごみ         赤い普通のゴミ箱
・一般不燃ごみ         青い普通のゴミ箱


2.手術時手洗い

手術室はより厳しくきれいにしなくてはなりません。ドラマとかでもよく見る、あの手洗いです。
石鹸で洗い、ブラシで爪周りを洗い、イソジンで手洗い×2回、アルコール消毒
というもので、けっこう時間もかかります。

手洗いも肘の上までですし、細かーく満遍なく、本当にきれーにします。
指先が一番きれいで、そこから遠のくにつれて不潔になる、という発想です。
例えば、洗い流す時も片手ずつでもう片方の手でこすってはいけません。
指先は常に上に向けておきます(水が腕・肘から指先に向かってたれたら汚いから)
よく見るドラマのあのポーズです。


3.手術着ガウンの着用

手術時手洗いが終わればいよいよ手術着の着用です。
これもまぁ、すごい。

絶対にきれいを保たなくてはならないため、細かいことが沢山あります。
そもそも、一人では着れません。看護婦さんに手伝ってもらわなくては無理なようになっています。
外側(患者さん側)のところは本当に一切触りません。

その途中で手袋もはめます。
これも、外側は清潔なので、素手ではつかめません。
いくら手洗い消毒しても人体は無菌状態にならないからです。

今日の一番大変だったのはこの滅菌手袋の着用でした。
ゴムではめるの大変だからついつい触ってしまうのですよ。。。


4.傷の縫合

今日は外来での縫合のレベルのものです。
手洗い→滅菌手袋をはめる→傷口の消毒をする→傷を縫う→片付け

なのですが、これはけっこう面白かったです☆
人工皮膚に入っている傷を、本物の針と糸・器具を使って縫いました。
ここでも清潔と不潔はきっちり分けています。

例えば、傷口の消毒はかならず中から外へ向かってです。
これは、外側の菌を傷口に運ばない為です。

よく手術や縫合で傷口以外を覆う布をかけていると思いますが、これには複数の意味がありますが、1つの意味合いは、きれいにするということです。
人体は無菌状態にはなりませんから、皮膚は菌が沢山です。
だから、滅菌されている清潔な布で関係ない所を覆うことで清潔にするんですね。


さて。
今日は本当に医学生らしい一日でした。
おかげで指が疲労困憊です(笑)

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