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Aug 1, 2011

IC

IC= informed consent
説明と同意とかいう、なんとも言えない日本語に訳されてますが。
患者さんに今の状態を説明して、考えられる治療法について説明することです。

以前、私が新生児黄疸についてのICをさせてもらえた、という話を書きました。
http://maritsuku-medical.blogspot.com/2011/07/ic.html

この1ヶ月で、新生児黄疸の子と低出生体重児だけど元気な子のICはさせてもらえるようになりました。
低出生体重児も黄疸の時と同様、「説明していいよ」って突然言われました(笑)
1回だけ聞いたことがあるだけですけど、、、って言ったけど「はやたま先生1回聞いてれば大丈夫でしょ!」と訳分からない太鼓判を押され、患者さんのご家族の前へ。。。

初回のドキドキ具合ったらなかったけど、今はだいぶ落ち着いてる気がします。
だいぶ上手になってきたし、上の先生に特に補足とかもされることもありません。
進歩している気がして嬉しい限りです。


ちなみに、 低出生体重児の場合。
『小児科のはやたまです。
おめでとうございます。 お子さんはとっても元気な状態ですよ。
ただ、2500g未満の体重で生まれた子は「低出生体重児」という区分になるんですね。
なので、小児科入院にさせていただきます。
入院でないお子さんたちは、生まれた翌日と退院前の2回だけ診察するのですが、入院のお子さんたちは小児科医が毎日診察させていただきます。

小さいことで何が心配なのかというと、血糖の蓄えが少なくて低血糖になりやすかったり。
赤ちゃんは誰でも黄疸になりますが、黄疸が強くなりやすかったり。
お母さんのお腹からでて、初めて自分で呼吸をしなくてはいけなくなるんですが、それがまだ上手に出来なくってはかはかしちゃったりする場合があります。
そういうことが無いことを確認していきますね。

ただ、小児科入院といっても我々が毎日診察に来るだけで、赤ちゃんにはお母さんと同じ部屋で普通に過ごしてもらいますし、このまま元気に順調であればお母さんと同じ日に退院していただけると思います。』

っていうような内容をしゃべります。
新生児黄疸と「元気な」低出生体重児の説明は少しずつ自信がついてきました。
ちゃんとご両親に質問された内容に関してもそれなりの自信をもって答えることができるようになりました。


こういう基本的には元気なお子さんたちのIC、私がさせてもらえるような範囲のICはともかく、そもそも子供のことのICって難しいと思うんです。
本人ではなくて、それこそ目に入れても痛くないような子供のことですから。
言葉遣いを選ぶし、不要な心配はさせたくないけど、手放しに大丈夫と保証できる訳ではない。
もう少し大きな子になったら、本人にも分かりやすい説明をしてあげないとけないし。

その中でもさらに、遺伝する病気や先天的な病気、悪性疾患、後遺症が残るもの、などは難しいと思います。
人生これから、という小児だから。


今日は人生で初めて、そういった先天的な遺伝する病気(ただし、予後良好のもの)のICに立ち会わせてもらいました。
先生の説明の上手さに心底驚きました。

病気の説明。
今後のこと。
心配されること。
安心してよい点。
注意しなくてはいけない点。
遺伝方式。(次のお子さんにどの程度の確率で起こりうるのか)

まじめに、でも重苦しくなく。
心配させすぎず、でも、不用意に不安にはならないように。

説明は難しいですが(ということは、自分ではまだまだまだまだ出来ないということですが)、本当に上手でした。
特に、遺伝を専門にしていう先生の説明は、どういう内容を説明するのかを事前に知っている私が心底ビックリするほど。

うーん。
ま、元気だけど治療が必要になっちゃった子たちのICが第一歩ですからね。
これから少しずつですね。

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