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Aug 24, 2011

新生児をやることの覚悟

小児のお看取りは辛いです。
新生児のお看取りもとっても辛いです。

NICUではお看取りも当然ながらあります。
それを分かった上で、新生児に進んでもいいかな、とは思っています。
でも、NICUではいろんな問題をはらんでいるんだと改めて考えさせられました。

例えば。
大人の人たちはDNR(do not attempt resuscitation 蘇生をしないでください)という場合もありますが、新生児が心肺停止となった時、普通はfull code(全てを試みる)です。

新生児仮死で生まれて、full codeで蘇生をして助かることも沢山あります。
でも、神経学的その他の後遺症が残った時に、親御さんによっては「なんで助けたんだ」という場合もあるのだそうです。
お母さんとお父さんでの考え方の違いもあるそうです。

大人だと30分程度心肺蘇生をして反応が全くなければ、普通は蘇生中止となる場合が多いです。
でも、新生児に心肺蘇生の中止時間の目安はありません。
ただし、本当に全く反応がない場合は例え自己心拍が再開したとしても予後が厳しかったり、そのまま反応がないこともあるらしいです。


私は今ままでに2回しかお看取りをしたことがありません。
1回は学生の時に脳死の患者さん。
2回目は研修医の時に脳死の患者さん。(ただし、こっちは諸事情で臓器提供とはならなかった)

元担当患者さんの方が亡くなったらしい、という話は聞いたり、ERの初療室で隣の方が亡くなったのを見たことはあります。
身内が亡くなったこともありますし、亡くなったご遺体をみることの恐怖はありません。
だけど、お看取りとか死亡診断書を書くとかはほとんど経験がないです。

学生の時は亡くなっていく患者さんを診ているのが怖くて悲しくて、涙が出ました。
でも、それ以来は患者さんの前では泣かない、って決めて、スタッフステーションで涙を流したことはあるけど患者さんの前で泣いたことはないです。

多分、そのうちいろんな意味で慣れてはいくと思うんだと思います。でも、まだまだ人が亡くなるのは辛いです。
泣かないで冷静にはいられるとは思うけど、多分。多分。

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