ギネ=gynecology (and obstetrics) = OBGYN
最近はドラマにもなってたりしたから有名かな。
よく、ギネのオペは大雑把というかざっくりというか、そういうイメージというか噂というかがあるかと思います。 帝王切開とか特に。
女性のお腹なのに!とか思ってましたが。
今月、そのイメージというか噂の真相が少し分かったような気がします。
確かに、帝王切開を見ている限り、ざっくりなんです。
でも、計算したざっくりなんですよね。
子宮やその周りの膜や皮膚は妊娠中にはびろーんと精一杯伸びた状態です。
子宮は非妊時は鶏卵大です。それが、妊娠中は見ての通り、腹部いっぱいに広がります。
でも、分娩後は子宮が元の大きさに戻る訳ですよ。
ということは。
帝王切開で赤ちゃんを出した後に子宮や筋肉、皮膚を閉める際は、その時の大きさに合わせて縫ってしまうと、後で引きつれてくる訳です。
ということで。
子宮が収縮することを見越して帝王切開での縫合はけっこう針を大きめにかけていくようです。
お腹の中がちゃんと収まるように縫合をしてるなら良いとしても。
皮膚の傷に関しては、やっぱり女性(しかも、若い女性)ですから、気になりますよね。
子宮と比べると皮膚の方が伸びしろが少なめということもあって、けっこう細か目に縫合を行います。
しかも、埋没縫合+ダーマボンド。
(埋没縫合というのは、皮膚の上から見えないような縫い方で、抜糸も要らないです。
ダーマボンドというのは、皮膚用のボンドで、それで切開創の所を覆う感じです。
密閉されて、けっこうキレイに付くみたいです。
ちなみに。
最近の帝王切開の流行り(?)は横切開といって、皮膚を横に切る方法です。
そうすると、下着のラインで隠れて目立たないし、お腹の皺にまぎれちゃうので。
でも、皮膚を縦に切る方が術者の視界が広いことから、リスクを伴う場合は従来通り縦切開が選ばれることが多いです。
さらにちなみに。
皮膚を縦に切ろうが横に切ろうが、子宮は子宮の下の方を横に切ります。
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