インバギ=intussusception(invagination)=腸重積
腸が腸の中に入り込んでしまう状態のこと。
教科書的には、嘔吐で始まり、間欠的な腹痛と啼泣、イチゴゼリー状の血便。
胃腸炎の流行っている時期だと診断に困る症例もあるよね、っていう。
2ヶ月から2歳に多くみられ、腸の中でも回盲部とかに多いんです。
という知識はあったものの。
実は見たことが無かったんです。
でも、本日初めて見ました。
昨日、嘔吐・下痢で受診していて。
夜中になってから血便も出た、という。
最初は胃腸炎だったのかもしれないです(ロタとかアデノとかで起こりやすい)。
何故か腸重積は夜に来ることが多いのだそうです。
だから、当直をしていて最初に当たると困るのだとか。
昼間に見られることなんて滅多にないから、見ておいで、と言われたほど。
治療は、発症24時間以内であれば、診断的治療として、造影剤を入れた生理食塩水での高圧浣腸を行います。
それ以上経っている時など、腸管壊死だったり腹膜炎だったりを起こしている可能性がある場合は、外科的な治療になる可能性が高く、小児外科のある病院に送ります。
本日の子は、造影にてカニ爪が確認され(=腸重積)、そのまま高圧浣腸ですんなりと整復されました。
次に見た時に一人で出来るかと言われると微妙すぎますが、ひとまずイメージはつかみました。
(そして、想像していたのと違っていたので、みられて良かったと心底思いました)
けっこういるんですよね。
また一つ、「初めて見た」が減りました。
No comments:
Post a Comment