特に、日本人はなりやすいです。
で、早期新生児期の黄疸に関しては、治療の適応も決まってるし、比較的分かりやすい。
だけど、実は治療に関してはコンセンサスがなくて、微妙な領域というのもあって。
例えば、今回私が調べたテーマ。
遷延性黄疸の治療基準。
遷延性黄疸といって、生後2週間とかを過ぎても黄疸がある場合があります。
ほとんどの理由は母乳性黄疸であって、病的なものではなく、unbound bilirubinが少ないから大丈夫なものです。
とはいっても、原因が何であれある程度を超えてくるのであれば万が一にも核黄疸を起こさないように治療を考慮します。
だけど、新生児黄疸の治療開始基準の値というのは、生後7日目までしか明確なものはありません。
その為、遅くになってもまだ高い場合、考え方としては、
1.7日目の基準値を適応する
2.生後の日数と共に、脳血管関門は発達するため、少しずつ基準値は上がるので、少し高めの基準値を適応する
という2つがありますが、どちらを選択するかは主治医だったり病院だったりに任せられている部分が大きいです。
とはいっても、25mg/dl-30mg/dlを超えてくると核黄疸のリスクが高まるので、原因が何であれ、T-bilがある程度以上なら治療をします。
新生児の先生に聞くと、2の考え方に基づいて診ているそうで。
term baby(正期産)なら
T-bil≦20mg/dl
詳細な検査を出すことすらせず外来で経過観察することがほとんど。
体重増加とか、哺乳状況とか、修正すべき部分は指導。
20mg/dl
授乳方法を見直して、翌日に急激な上昇が無いことを確認。
ビリルビンの種類の検査、病的黄疸の原因となるようなものがないかを検索する。
25mg/dl
光線療法を開始。
後は、極低出生体重児など極端に小さく生まれた子がもう少し大きくなったタイミング(まぁ、つまりは生まれてしばらくしてから黄疸になった場合)で、体重別で生まれた体重で治療基準値を決めるのか、その時の体重で治療基準値を決めるのか、とか。
いろいろ、コンセンサスがないことがある新生児黄疸。
落ち着いたらもっと調べてみたいと思うテーマの一つです。
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