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Dec 3, 2010

脳死

の患者さん。

ちょうど病棟にいたんです。
判定に大わらわだったみたい。

学生の時に、アメリカで脳死判定を全部やらせてもらったことがあったから、ついつい見ながら頭の中で比べてしまいました。
慣れてない感じ満載だなぁとか。
日本はそんな厳しくちゃんと脳波取るんだー、とか。

そんな中、はっとしたことが。

脳死は人の死と定義するのは、臓器移植を前提にした場合のみです。
普通は心肺停止です。
脳死の移植オペは、オペ室に入る時は(体は)生きてて、オペ室出る時は心臓自体がない。
だから、当然ながら、オペ中は麻酔もかけるし、出血にたいしては輸血もする。
(臓器守るという意味もあるだろうけど)

死んでる状態なんだけど、死んでない。
今まで私は、脳死になったらもう私は生きてないから移植でもなんでもどうぞ、って思ってました。
そんなに抵抗を感じるのが、分かるような分からないような、でした。

でも、今回のことを身近で見てて、日本人の微妙な心境が少し理解できた気がしました。
日本でも脳死の移植関係を直接の担当医ではないにせよ、同じ科を回っている時に体験できて良かったかもしれないです。

本当に、ご冥福をお祈りします。

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