臓器移植。
心臓とか肝臓とか腎臓とか、普通の臓器は目に見える形としてあります。
だから、外科的に移植手術をする訳です。
だけど、形がないのが血液。
白血病や免疫不全などでは骨髄移植や末梢血幹細胞を移植しますが、雰囲気としては輸血と変わりありません。
見た目は赤い液体です。
ドナーの方からいただいてきた骨髄なり末梢血幹細胞なりを、輸血のごとく点滴するだけで移植終了です。
もちろん、他人由来の大量の濃い液を入れる訳で、間に肺水腫起こさないかな、バイタル大丈夫かな、とかそういうのは注意していきますけどね。
移植自体というよりも、移植前後の管理の方が大変みたいです。
今日は、今月移植する患者さんの移植計画書を書きました。
初めてだから、上の先生にまずは書いてみよう、って言われてからほぼ丸一日必死ですよね。
教科書やプロトコルを周りに広げながら、何の薬をどれくらいいつ使って、というのを計算しました。
こんなに教科書を広げたの、血液に来てから初めてかも(笑)
簡単に言えば、移植の流れはこんな感じです。
移植前評価
(心機能、内分泌機能、感染症(副鼻腔炎や歯その他)がないかどうか、などなど。
↓
前処置
何種類かありますが、例えば白血病であれば、自分の骨髄を無くして新しく移植する訳なので、TBIと言って全身放射線照射をしたり、抗がん剤を強力に用いたりします。
↓
移植
上記のように、骨髄や末梢血幹細胞を点滴します。
↓
移植後管理
免疫抑制剤を用いながら、GVHD(また今度日記書きます)を防いだり、感染症予防につとめたり。
移植から3ヶ月くらいは入院になります。
大人の血液内科回った時は訳分からないままに過ぎてしまったけど、今回は始めから全部関われる。
しっかり勉強して、注意すべきこともきちんと注意して、順調な移植にしていきたい。
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