UTI = urinary tract infection = 尿路感染症
つまりは、腎盂腎炎などの上部尿路感染症と膀胱炎などの下部尿路感染症の総合名称です。
これまた小児に多いんですよね。
先生に、UTIについてスライドにまとめてきて、と言われてしまったため、せっせと教科書を読んでいるはやたまです。
発熱した小児の7%程度はUTIです。
85%はE.coliが原因菌です。(その他のGNRやGPCもあります)
診断は症状と、尿検査・尿培養が基本です。
明らかな奇形とかが分かる腎エコーは必須です。
治療は上部であれば入院加療が原則で、第一選択のAbxはセファゾリン(CEZ)になります。
点滴と内服合計で2週間が原則。その後2週間ほど予防量を内服します。
そして!
子供の場合、膀胱尿管逆流というのも原因として大きな要素です。
そこで、UTIを起こした子たちには画像検索をすることが大切になります。
発熱を伴うUTI全例。
発熱がなくても、3歳未満の女児。
発熱がなくても、年齢関係なく男児。
などには画像検索を行います。
画像検索は、現在はVCG(voiding cystourethogram)とDMSAによるシンチが基本です。
膀胱の中に造影剤を入れて行き、排尿時に逆流がないかどうかを撮影します。
シンチでは、放射性同位元素を点滴して腎臓の機能を測定します。
新しく現在勧められているのが、RNC(radionuclide cystogram)、特にDirectです。
VCGの代わりにRIを膀胱内に入れて撮影するもので、集積器の下に寝たまま撮影します。
VURの1度は経過観察です。2度以上では予防内服を行い、4度以上だったり奇形があればオペの適応となります。
RNCは2度以上のものの検出が得意なんだとか。間欠的な逆流でも検出できるので感度が高いです。
でも、後部尿道弁などの奇形の検出はできません。
検査って、それぞれ感度が違ったり、侵襲度や被爆量などが違うし、検出できる物が違ったりとかするし、どれをどう組み合わせて選んで行くか、って難しいなぁ、というのが感想。
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