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Oct 10, 2011

母乳育児

三連休後半2日間で行ってきました。
母乳育児支援セミナー。

なんとなーく出かけてみたんですが、良かった!!
母乳がどういうメリットがあるのか、薬と母乳、母乳とビタミンK、低出生体重児と母乳、放射線と母乳、母乳分泌不全/分泌過多などなど。
さらには、母乳をあげる時の飲ませ方その他も。
個人的には今興味を持ってる母乳と鉄についても欲しかったけど、それは贅沢ってもんですよね。

面白かったぁ♪♪


母乳がいいことは分かってましたが、母乳がこんなに母子ともにメリットがあるとは知らなかったです。
例えば、子供の場合は免疫力その他が違うし、様々な疾患の罹患リスクを低下させるのだそうです。
お母さんの場合は、将来のメタボリックシンドロームや2型糖尿病のリスクを下げるのだそうです。

後は、母乳をあげている時の薬物について。
前々から薬剤の添付文書や本に「授乳禁止」って書いてあるのは「母乳に出る」ということだけで書かれている、という話は聞いてましたが。
母乳に出る量は考慮されてないし、そもそも消化管からは吸収されない薬の場合もあるし、子供に投与して良いような薬も「微量に母乳に出る」ということで禁止と記載されている例もあるし。

でも、じゃあどうやって判断したらいいのか?
っていうことも具体的に教えてもらいました。
多分、内科とか他の科の先生たちは意外と知らないと思うんだよね。

ビックリな例としては。
インフルエンザにかかった子供にはタミフルを処方したのに、次にお母さんがかかったときには「薬を処方するから授乳するな」と言った先生がいたんだって。
おかしいって思いますよね。

みんなみんな知っておいて(または、だいたいの薬は大丈夫だから、小児科の先生に聞いてみよう、って思えるくらいには知っておいて)いいと思うんだ。


1。まずは、どのくらいの哺乳量なのか。
完全母乳?混合栄養?実際にどれくらい飲んでるの?
完全母乳ならだいたい150ml/kgと見積もって計算。

2。母乳中の薬剤濃度を計算し、子供の理論的薬剤摂取量を計算。
分子量が大きい薬は移行しにくいし、酸性の薬は母乳に移行しにくい。
血中濃度×M/P比(milk to plasma ratio)でおおよそ母乳中の薬剤濃度は計算できる。
後は、1。の量をかければ計算可能。

3。乳児に標準的に処方する量と比べてどうなのか。
まぁ、参考的に計算する訳ですね。
意外と処方量よりも少ないんです、これが。

4。相対的乳児薬物摂取量(RID)を計算する。
 (乳児薬物摂取量(mg/kg/day)/母親の薬物摂取量(mg/kg/day))
一応、RID<10%がOKな目安。

という感じ。
なんか、理論的に自分で判断できるっていうのが嬉しいよね。
ちなみに、薬剤の詳しいことはIF(インタビューフォーム)などに記載されてるし、後は英語でよければLactMedとかもあるらしい。
上の先生に前にデータベースをもらったから、それと合わせて使うといいのかな。

いずれにせよ、母乳いいよ、ってちゃんと推奨できる気がした。
まぁ、分泌されない人もいるから、無理に全部が全部母乳じゃなくてもいいとは思うけど。
出るなら、そして母乳をあげられる環境なら、母乳をあげてね、って思った。

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