薬局で見かける、薬の入った小さな引き出しが沢山沢山並んでいるところです。
そこで、1人の患者さんに一つずつ籠というかバットというかトレーが用意されます。
その中に、
1。調剤した薬
2。薬袋、薬情、お薬手帳に貼るシール
3。紙の薬歴の薬局の場合は薬歴も
を入れていき、全部揃えば完成です。
<薬袋とは>
薬を入れる袋のこと。
最近では、患者さんのお名前、飲み方や日数、薬の名前と写真を印刷している薬局がほとんどです。
<薬情とは>
お薬の説明を書いた紙のこと。
何に効く薬なのか、とかを写真入りで書いてあるタイプが多いかな。
説明文はいくつかある中から選んだり、パソコンに言葉を予め登録しておいたりです。
なるほどなぁ、と思ったのは抗がん剤でした。
「悪い細胞が増えすぎないようにするお薬です」と。
まぁ、そりゃそうだけど、なんというかなんというか。
さて。調剤室に入ってきた処方箋を手にした時から薬剤師さんの仕事が始まります。
☆をつけたお仕事はpickingと呼ばれていて、私たち調剤補助がやっても問題ない業務です。
☆錠剤なら。
以前書いたようなことを気にしつつ正しい数の錠剤を集めます。
0.5錠なら半分に割ったりもします。(希望しない場合はしません。)
軟膏なら。
☆5gチューブなどがある場合はそれで集めてきます。
☆たまに、500gの大きなボトルで買っているものがあって、そういう場合は「○○g入る容器」というのがあるので、その容器に詰めます。
複数種類の軟膏を混ぜ合わせる場合は、その重さ通りに軟膏を測って、軟膏板と呼ばれる板の上でへらを用いて混ぜ合わせます。陶器みたいなつるつるの表面の板です。
均一に混ざると混ぜている感触が変わるから面白いよ。
粉薬なら。
天秤で総量を測って、それを分包機で1回分ずつに分けて包みます。
粉薬はどれも似たような色だったりにおいだったりするので、確かにそれだ、という確認が必要です。
粉薬が入っているボトルにはバーコードが付いていて、天秤のバーコードリーダーでピッ!っと読み込んで、何を何グラム計ったのかが記録に残ります。
後で確認する人はボトルとその記録と実際に出来上がってきた薬を見て確認する訳です。
シロップなら。
こちらは粉薬と比べれば種類は少ないですね。
メスシリンダーできっちり測って、容器に入れます。
これもボトルを一緒にかごに入れて確認を取ります。
☆漢方やシップなら。
それぞれ何グラムかずつ、または何枚かずつ入っているパックになっているので、それを持ってきます。
たまに先生は「××シップ6枚入り1包」のつもりで6枚入り1枚って書いてきて、大爆笑します(笑)
☆目薬なら。
ご存知の通り、あの小さなボトルになっているので、それを集めてきます。
ものによってはとっても似たような名前だから嫌。。
というようにして薬を調剤します。
それを次の人が確認をします。正しい数かな?正しい薬かな?入力は間違っていないかな?など。
複数の人の目を介することで、少しでも間違いを減らします。
ちなみに、調剤補助はここでも上で☆をつけたものの確認のみです。
先生の字が汚すぎて読めない、処方内容がおかしい、患者さんが他に飲んでいる薬との飲み合わせが悪い、この後発品は置いてないけどこっちならある、患者さんが言っていることと処方箋が合わない、
などなど、処方箋についての疑問は病院に問い合わせをします(疑義照会)。
先生によって、とってもwelcomeな雰囲気の場合と、何で電話してきたっ、っていう場合とがあって、後者の場合だと、そばで話を聞いている私まで恥ずかしくなってしまいます。。
そんな医者にはならないで下さいね。
さて、そんな風にして「トレー」の中身が揃っていきます。
次回は揃ってから後の流れを書いてみたいと思います!