1。ソロモン諸島においてのハマダラカの分布
2。ソロモン諸島のハマダラカの薬剤耐性遺伝子の解析
のうち、1を先日紹介しました。
今日は2のテーマをご紹介しましょう☆
まず、VGSCという遺伝子に変異が起こると薬剤耐性になります。
でも、ソロモンにいるハマダラカのVGSCの配列は分かっていませんでしたから、その決定からです。
このblogにも書きましたが感染研でfarauti 1の配列は解析できました。
ところが、大学に戻ってから実験を進めるうちに、farauti 1以外に、farauti 2が沢山、他のハマダラカが数匹、今までの論文にはないもの(新種か?!暫定的にtatsukoと命名)が16匹出ました。
後から出てきた他のものの配列も分かっていません。
結局他も配列決定からやり、
farauti 1、farauti 2、tatsukoの配列を決定することが出来ました☆
残念ながら(ソロモンの方々にとっては嬉しい事実ですよね)、本来の目的であった薬剤耐性はありませんでした。
でも、今まで配列が分かっていなかったものが分かったということで、論文に書くことが出来るそうです。
1。のテーマで出た興味深いデータと合わせて、一つの論文にする予定でいます♪
配列決定と一言で言っても、簡単ではないんです。
DNAを読むのは、本を読むのとは訳が違いますからねぇ(笑)
まずはDNAを増やします。配列が分からないからそれを知りたいのに、配列の短い一部(プライマー)を使って増やす、というなんとも矛盾した行程です(笑)
私たちは今回、他のハマダラカの配列やイエカ(その辺にいる蚊)の配列から推測して、プライマーを作りました。
10種類、25この組み合わせを試したところ、当たりがありました。
それを元に、以前の日記のように配列を読みます。(配列を読むことをシークエンスといいます。)
とにもかくにも、今まで分かっていなかった遺伝子配列を何種類も決めることが出来、論文になるのなら、素敵なことです♪
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