IUFD = intrauterine fetal death = 子宮内胎児死亡
この業界で働いていて、聞きたくない単語の一つです。
いえ、この業界で働いていなくても、聞きたくない単語だと思います。
エコーで胎児心拍が無い事を確認して診断します。
胎動が無くなった、というママの自覚症状があって危機感があることもあると思います。
IUFDと診断がつけば、私たちNICUの医師が立ち会う事もありません。
IUFDという単語を私が知ったのが2ヶ月前(子宮内胎児死亡、という単語は知っていましたが、略称を知らなかった)、そこから私の知るだけで2例ありました。
何らかの先天性疾患の診断がついているまたは疑われている為、前々から私たちにもその児の状態が知らされています。
NICUの医師がprenatal visitと言って、出産前から赤ちゃんの事をお話に言ったりしていまし、その児の為に病床を空けられるようにベッドコントロールをしたりもしていて、児の状況の情報は産科と共有されるから。
そして、そういったリスク児がIUFDになった場合、その情報も共有されます。
今回聞いた児は、事前のprenatal visitの際に私も立ち会わせてもらっていて、パパママの顔も分かる児。
朝心拍が無くなった、ということを聞いて、前よりも実感を持ってIUFDであるという事実を認識しました。
そして、やはり思います。
先天性疾患を持っていても生まれて来れる児というのは、生まれてからも沢山のハードルがあるとはいえ、 生まれて来れるという時点で、生命力がある児なのだ、と。
先天性疾患というだけで流産は死産の高リスクなのに、ちゃんと生まれてこれるというのは、すごいことなのだと思うのです。
赤ちゃんのご冥福をお祈りすると共に、ママの気持ちの昇華もお祈りします。
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