エアーリーク。
肺の外側に空気が漏れ出てしまう状態です。
出た空気に押されてしまい、肺が広がれなくなります。
大人では、外傷性だったり、人工呼吸中だったり、後は体格的に起こしやすい人とかがいますが。
新生児でも起こります。
ここでちょっと問題が。
大人だと立ってX線を撮影できるから、上の方(頭側)に空気が溜まってるのが写ってきます。
しかし、新生児では寝たまま取るので、胸側(背中と反対側)に空気が溜まります。
肺とか心臓とかと重なって写ってくるので、大人のイメージでいると判別がつきにくいです。
胸腺の写り方とか、他と比べて黒く写ってる部分があるとか、いろんなポイントがあるんですが。
私が何度かひっかかったのが、心臓の周りの部分の黒さ。
ほら、心臓の左側(向かって右側)の部分、少し黒く見えませんか?
でもね、実はこれ、目の錯覚なんです。
このX線、エアーリークはないんです。
部長の先生にマッハ効果っていうんだよ、って教えてもらいました。
その時は???って思ったけど、家ではっと気付きました。
そういえば、色彩の勉強の時に勉強したわ(笑)
この白黒のバンド。
同じ□の中は同じ色なんだけど、その中でも左側の黒っぽい側は白っぽく、右側の白っぽい側は黒っぽく見えませんか??
これがマッハ効果という錯覚。
この白黒のバンドのことをマッハバンドって言います。
人間の目は、色の違いをより鮮明に認識しようとするんです。
実際に黒いのか、目の錯覚なのか。
分かりやすいのは、心臓を隠してみた時にも黒く見えるかどうかです。
マッハバンドでも、隣の色を隠してしまえば白っぽさや黒っぽさは消えますから。
うむ。
まさか色彩の勉強したことがこんな仕事で出てくるとは思わなかった(笑)
さらに、私が当直中に酸素化が微妙になった子がエアーリークを翌朝起こしたり、ちょうど新生児グループの勉強会でもエアーリークがテーマだったりして、先週からエアーリークが微妙にマイブーム。
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