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Oct 24, 2010

麻酔の流れ

お久しぶりです。
ちょっと気持ちが滅入っていて、書く気にならなかったんです。。

さてさて。
せっかく麻酔科を回ってるのに、麻酔の流れをご紹介しないなんて!
ということで。前半編。

まず、いくつかのオペを除き、前日の夕御飯を食べた後はNPOです。
NPO=nothing per os。禁飲食。
水分もダメなんて結構厳しいんです。
というのも、挿管時などに意識がない状態で、逆流して誤嚥してしまったら、肺炎になってしまいます!
フル・スタマック、と言って、緊急手術などで胃内容物がある場合は本当に気を使います。
あとは、肥満な人とか(笑)


手術室には起きた状態で自分の足で来てもらいます。
その昔は、前投薬、と言って病室で軽く麻酔をかけた状態で来てもらってたみたいですけどね。
今の麻酔薬は優秀で効きがいいし、自分でしっかり来てもらったほうが事故も少ないしね(患者さん取り違えetc)。

手術台に寝てもらったら、血圧計とか心電図とかを付けさせていただきます。

ここまでは、どんな手術でも一緒。
この先は全身麻酔、硬膜外麻酔、腰椎麻酔などでちょこっと異なります。

全身麻酔onlyなら、点滴からプロポフォール(鎮静薬。眠くなる薬)を入れて、患者さんに眠っていただきます。
マスクで換気ができることを確認したら、エスラックス(筋弛緩薬。だらっと力が抜けて、挿管やopeがしやすい状態になる。)を入れます。

そして、酸素化(100%O2をしばらく吸ってもらって、体中にしっかりと酸素をいきわたらせる)して挿管。
挿管はL字の喉頭鏡という器械で口から喉を見やすくあけて(=喉頭展開)、気管(=声門が見える方。違っちゃうと食道に行っちゃう><)に管を入れます。
しっかり挿管ができているのを確認。

目を閉じて乾燥しないように保護するシートを張ったり(その名も、メパッチ。)、尿の管を入れたり。
胃管を入れます。ほら、胃の内容物が逆流して誤嚥したら大変だから。

準備できたらope開始です。


今度は後半編を書きます☆

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