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Mar 31, 2009

4月のローテーション

4月はBeth Israel病院のNeurology(神経内科)を回ることになりました。
本当は、Advanced Study in Neurologyという、選択科目(Elective)だったんですが、Harvard Medical Schoolの3年生(以下HMS3)が回る必修科目(Core Rotation)として実習をさせてもらえることになりました♪

HMS3の女の子5人、HMS4の男の子1人、インドからのVisiting Studentの男の子1人、私、という8人です。
HMS3の女の子と私の2人が最初の2週間はGeneral Neurology word(一般神経内科病棟)に配属に。

週に3,4人の新患を取る(つまり、現病歴や身体所見などを取り、入院サマリーを書くことができる)そうです。
ただし、全員そのまま継続担当していたら大変すぎるので、フォローしていくのは1人とかでいいとか。

On call(当直)は4日に1回程度。月に6回、週末は最低でも1回含めること、とのことでした。
とは言っても、半当直で、9時から11時くらいには帰れるようです。


Core rotationということもあり、レクチャーやConferenceが充実しています。
昨日あったのは、とある患者さんの治療方針を話し合うカンファと、Motorの身体所見の取り方、というレクチャーでした。

月曜のカンファレンスは患者さん本人にも来てもらい、しゃべってもらうそうです。驚きました。
Motorの身体所見の取り方は日本と違っていて、かなり厳密にやり方が決まっています。これもかなり驚きました。

これから1ヶ月が楽しみになりそうな予感です。



とはいえ。
実は昨日は体調を崩し、夕方くらいからものすごい吐き気と嘔吐に襲われてしまい、初日でOn callだったにも関わらず、9時過ぎに早退しました。
今までの疲れが出たのでしょうね。渡米前から日本食すら消化できず、体調を崩していたまま来てしまい、こちらでかなり悪化した模様です。
水分はなんとか摂れてるから大丈夫だなぁ、病院行く必要はないなぁ、とか、そんなことを考えられている自分が嫌です(笑)
早く治して復帰せねば。

Mar 29, 2009

カリキュラムの違い

寮は大きすぎるため、各階にいくつかキッチンがあります。
キッチンにいると、いろんな学生と仲良くなれて楽しいです。

今日、学生と話してて気づいたこと。
私がいる2Fの一画はどうも1年生がほとんどのよう。少し2年生もいるのだとか。
確かに、この間5Fの寮長が、上の階は学年が上の人が多いから平和よ、と言っていたよーな。

注。
アメリカでは普通の大学を卒業してから医学部に入学です。医学部は4年間です。
多分、年齢は私たちとあまり変わらない気がする。
学年200人のうち、35人が歯学部、残りが医学部。
医学生は入学時から40人ずつ4つのSocietyというグループに分けられていて、
Societyごとに部屋をもらっているそうです。


そして、今まで寮で学生と話してて驚いたことがいくつか。

一番は、1年生(つまり、日本で言えば3年生)の段階から、病院に週1回行くこと!
何をするのかと言うと、問診だそうです。学年を経ると身体診察も。
患者さんのお話を聞くことは1年生の段階から少しずつ行うそうです。

こちらでは、学生同士で身体診察の練習をする以外に、模擬患者さんに問診して身体診察をする、ということは1年生のときから沢山機会があるのだとか。
私たちは模擬患者さんに問診してFeedbackをもらうということは5年生の時に1回あったのみです。

また、Simulator(人形)を用いた教育も1年生のころから行うそうです。
こちらの人形は日本と違い、本当にすごいです。人形を動かす人がいて、ちゃんとしゃべらせて。
循環器・消化器、などのいろいろな症例があり、それぞれちゃんと心電図やレントゲンなどのデータも用意されていて。本当に練習になります。

その上で、下の学年のうちから病院に行って出来ることを少しずつやっていくんですね。

それっていいことだなぁって思いました。
だって、5年生のときにOSCEして、最初は何を聞いていいか分からなかったし、どうしていいか分からなかったから。
実習が始まった最初は、問診・身体診察をするのも一大事で、S/Oを埋めるのが大変だったから。
週1回でも、月1回でも、患者さんに接する機会があるのはいいと思う。

多分、3,4年生のうちから、少しずつ問診・身体診察をしていたら、5,6年生で臨床実習が始まったときには次のステップに進めると思うんです。
例えば、鑑別を考えながら問診を進める、などのこと。

問診・身体診察をやること、も今の実習で大切な部分なことは事実。
もし、それを前倒し出来るのであれば、5,6年の実習では鑑別を考えながら問診をし、次を計画する。
つまりは、A/Pの部分にもっともっと重みを置けるのではないかな、と思ったんです。

私たちはHarvardに行くためのトレーニングとして、8ヶ月の間、問診・身体診察に始まり、A/Pを考えることまで。
いろいろとやってきて、8ヶ月でかなり成長したと思います。
英語、っていう意味だけじゃなくて、そもそも日本語で行えることもかなり変わりました。
それを学生全体に、と考えると、やっぱり早いうちからの教育なんだろうなぁ、って思いました。

Mar 27, 2009

Orientation PartII

今日はのorientationは面白かったです。
ちなみに、日本とは違い、授業形式ではなく、discussionです。

最初が、disparityについて。
つまり、医療に関しての不平等、格差がある、ということ。
アメリカは日本以上に、様々な国の人がいて、個々人の教育・環境・文化などはかなり異なります。
それにより、さらに、保険の問題もあるので、受ける医療・医療へのアクセス(医療機関へのかかりやすさ)は全く違います。
それ以外にもいろいろな理由はありますが、格差はすごくあるそうです。

例えば。アメリカの人口の15%がラテン系(Mexicanが多い)です。
でも、アメリカのHIV(エイズウイルス)陽性者の20%がラテン系です。

アメリカの平均寿命は70いくつか(70歳代後半だったかな?)です。
黒人の方・アフリカ系の方以外で計算すると、81歳まで伸びます。

これってすごいですよね。
日本でも少しは問題になっていますが、こんなにではありません。
でも、日本の大学では、日本国内のこういったことを習わないのも事実。
確実に格差はあって、そして、口には出さないけど、いろいろな人に偏見を持っていることも事実。

先生の言葉で印象に残ったものがいくつもありましたが、そのうちの1つ。
"We are all bond to have bias."



2つ目は、Giving and Receiving Feedback。
つまり、Feedback(良かった、悪かった、などの意見)をどうもらうか。
どういうfeedbackがよいのか。
もらう側として、どういう工夫をしたらよいのか。

例えば、患者さんに問診したとします。
終わった後に、先生に「良かったわよ」と言われたとします。
それって、嬉しいけど実はあんまり役に立たないですよね?

今日、私たちのdiscussionを通じて出てきたことを先に言ってしまうと、
* Specific(具体的に)
* Practical (実践的に)
* Positive and negative (いいことも悪いことも)
* safety (安心して聞ける・攻撃的でない)
* non-judgement (評価・判断ではない)
* timely (タイミングも大事)
* step by step (手技・手順では1つ1つ)

などのfeedbackがいいと考えられます。
確かに、日本でもこういうFeedbackはありがたかったです。

では、我々が病棟に出た際にはどうすればいいのか。
先ほどの問診の例で言えば、
「ありがとうございます。実は、先ほど問診をしていた時に、Mr.○○があまり心を開いてくれていなく、あまり話してくれないように感じたのですが、どうしたらもっと心を開いてくれますか?何か改善できる点はありませんか?」
などと、生徒側も気になることを具体的に聞けば、具体的なfeedbackが返ってくる訳です。

なんでもそうだそうです。
日本だとなんせ受身な感じで全て進みますからねぇ。
アメリカでは積極的にいきたいと思います。

Mar 26, 2009

Orientation

こちらでもいよいよ医学生らしいことが始まりました。
25、26、27の3日間はOrientationです。
日本とアメリカではかなーり違うので、1つ1つ新鮮です。

1.保険がない人が多いこと。(BostonのあるMA州は州の政策として、全員保険があるそうです。)
2.他の医療者がとても多いこと(日本で聞いたことの無いような職種があります)
3.学生に求めるものも高度である
などなどなど。

1.についてはご存知の通り。

2.については、今日本当に驚きました。
PA(Physician assystant?)
 私も今日初めて聞いたところで、あまり上手に正しく説明できる自信はないんですけども。
 医者と同じようなことをしてます。後期研修医くらい。だけど、ちょっと制限があったりとか。
 まだあんまり分かってないから、またそのうち書きます。
Respiratory specialist
 人工呼吸器の専門家。いやぁ、すごい。日本じゃ医者がやってますからね。
Interpretor
 私たちの英語がダメだから、とかではなく(笑。いや、笑えないけど。)
 英語をしゃべらない患者さんがけっこういるらしいです。スペイン語onlyとか、ロシア語onlyとか。

とまぁ、医者の負担を減らしてくれるような、というか、それぞれ細かく仕事が分かれてたりとか。
看護婦と医者の間、という職種もあります。
こりゃすごいわ。

3.については、多すぎるので後述します。

病院はキレイだし、広いし、明るいし、素敵な感じです。
病院の街なので、みんなかなーりすごい格好で出歩いてるけど、普通です(笑)

Mar 21, 2009

Harvard Medical School

明日から3ヶ月ほど短期留学に行ってきます。

正直に言ってしまえば、人に堂々と「行くの」って言うまでかなりの時間を要しました。
自分から同級生には言えず、行くんだよね?って聞かれた時に「うん」って言うのが精一杯。
恥ずかしかったんです。人に言えなかった。

私は決まるまで全然英語での勉強をしてきていませんでした。
教科書も全部日本語です。
英語の勉強会の類、いえ、そもそも勉強会の類には全然出ていませんでした。
留学に行きたいから、という為のことを何もしていませんでした。

だから、7月に学内選考内定が決まった時もすっごくすっごく嬉しかったんですが、
正直に言えば戸惑いもありました。躊躇いもありました。

親友に夜中に電話もしました。
その時に、そんなこと言ってる場合じゃない、頑張れ、と言われて気持ちが落ち着いて、留学への準備を始められました。
実際にトレーニングが始まって、英語の勉強を始めて。
やるしかない、行きたい理由がしっかりあるんだから、行けるんだから、
やれるだけやって学べること・吸収できることは全部吸収してくるんだ。
そう思えるようになりました。

そして、8ヶ月頑張ってきました。
途中で嫌になっちゃったこともあるし、どうしても嫌でサボってしまったこともあるし、疲れすぎて倒れたことも、ストレスで体調を崩したこともありました。
だけど、8ヶ月前の私と比べたら比べ物にならないくらい成長したという自信はあります。
やっぱり、頑張っただけのことはあると思う。

まだまだ、みんなには追いつけていないかもしれない。
だけど、人と比べてどうこうじゃなくて、私の中での成長があったと思います。
前出来なかったこと・分からなかったことが、出来るようになっている・分かるようになっている。
その実感がとても嬉しいです。何よりも嬉しいです。
少しずつ少しずつ、みんなよりも遅い歩みだけど、私なりに進んでるんだなって思えました。

明日から3ヶ月、いよいよです。
楽しんで学んでこようと思います。
行ってきます!

training

Harvardに留学に行くにあたり。
自分の中の記録として。

<2008年6月~7月にかけて>
学内選考。
最初が1000字以内の志望動機書を提出←1次選考。
次に、数人ずつ分かれての面接。
英語の記事を読まされて、英語で討論。
日本語で5分程度の面接も。        ←2次選考。

発表になった時、最初は私はダメだったんです。補欠だったんです。
だけど、向こうにかけあってくれて、今年は例年よりも3人多く、11人行けることになりました♪

<2008年8月>
夏休みに入ったとたん始まったトレーニング。トレーニング。トレーニング。
最初は、現病歴を英語で取る練習から。
そもそも、まともな実習が始まっていなかった時期なので、日本語でもOSCE終わった直後程度の能力な訳ですが(笑)
それを、ビデオに撮って、お互いにコメント。恥ずかしかったです。。。

この頃はひどかった。英語に全くついていけず、もぅ、頭の中ぐじゃぐじゃ。焦りました。
さらに、平行して、症状から診断をつけること、各病気のこと、などのディスカッションもやってましたね。

で、問診した内容をadmission noteにまとめる。
ということをしていました。前も日記に書いたような気はしますが。
CCからSHxまで。英語でまとめます。
さらに、身体所見はないものの、問診内容から考えられるA/Pも。
先輩に添削してもらいながら。最初はどう書いたらいいかも分からなくてひどかった。。

さらに、それをプレゼンテーション。
出来ない。出来ない。出来ない。
えーー、あーーー、うーーー、が多かったです。

<2008年10月~>
問診がだいたい出来るようになった後にやったのが、所見を取ること。
もちろん、実習が始まっているから、日本語でもやったんですが。
これが意外と難しい。。

これにより、physicalの情報も加わり、よりnoteを書けるように。
この間も、admission noteの練習は続く。
presentationの練習も続く。

知識不足を痛感し、勉強しなくちゃ、練習しなくちゃ、って思うけど、病棟実習が本格化してきてしまい、なかなか両立が難しかった。。。

case discussionもやっていました。
誰かがcase(症例)を持ってきて、differencial(考えられる疾患)を考えながら、何を聞きたいか、何の所見が欲しいか、などを言い合う。
で、differencialを考えて、何の検査をするか、などを考える。
最後に種明かし。

<2009年1月~>
admission noteのpresentaionではなく、SOAP noteのpresentationと添削が始まりました。
admission noteとは、初診時のもの。日本で言えば、入院時サマリーのような。
SOAP noteとは、毎日のもの。日本で言えば、毎日のカルテのような。

自分が担当している患者さんのカルテの英語版を作ってきて、それをpresentation.
それが、意外と情報抜けてたり、英語と日本語で書き方や表現が違ったり。
まだまだ真っ赤っかに直す場所が。。

後は、来てくれているnativeの先生が循環器内科の先生なこともあり、EKG sessionや循環器の話題などのレクチャーも。
たまに、mini talkと呼んでた、ちょっとした情報を他の人に紹介、ということもしてました。
向こうに行った時に課される課題を意識してみました。

英語の面接が1月末の予定だったこともあり、年明けに英語の電話面接の練習も何回かしました。
自分が行きたい科、回った科についての知識や、簡単な質問に対する受け答えの練習です。
○○について(例えば、CHFの治療について、とか)答えなさい。
って言われた時に、意外と簡単にまとめて言うのは難しいっす。。

<2009年3月>
英語面接担当者が交通事故?で休職していたらしく、3月まで面接が延期に。。
ついに行われました。それがまぁ、人によって全く違う感じで。
終わった後、結果が出るまでは心配でしたねぇ。

それが、先週の日記にも書いたように、今年から基準が厳しくなったみたいで、

5人合格、3人再試の可能性あり、3人不合格。

頭真っ白でした。

行けてよかった。

<2009年3月22日>
ついに出発です。
まぁ、私は8人の中でも一番最後に出発する人なんですけどね。
みんなは昨日一昨日に出発してるんで。
あまりにも最後の2週間程度がバタバタだったので、未だ実感がなく、なんだか頭では理解してるのに、心が追いついて無い感じです。
ニューヨークあたりで実感が湧くのでしょうか?

でも、改めて書くと、やっぱり8ヶ月前とは全然違いますね。
確実な成長があると思う。

とりあえず、行ってきます(^-^)ノ

Mar 20, 2009

大爆笑!

Harvardに行けることが決まりました。
で、荷造りも終えたので、今までお世話になった方々へメールを送ってたんです。

そしたら!うちの大学の某Y先生(教育委員長)から即返事が来ましてね、その冒頭に大爆笑です。

「結構危ない橋を渡ってここまで来ましたね。努力の賜物に加えて夢を実現したいという強い意志があってのことだと思います。…(以下略)」

ひどくないですか?
いや、でも当たってるから笑えない。
そう、結構危ない橋でした。8ヶ月前も、2週間前も。

いやぁ、頑張ります。
精進します。

Mar 16, 2009

A採血

採血にはいろんな種類があります。
刺す道具によって、真空管採血、シリンジ採血、翼状針採血、など。
刺す場所によって、A採血、V採血。


刺す道具に関しては、どれでもやり方は基本同じ。前に書いた通りです。

学生が最初にまず最初に習うのがシリンジ採血。基本ですから。
注射器に針をつけて、刺して血液を引いてくる。

翼状針採血は、両脇に持つ部分(翼の様に見える)がついている針の先にチューブがついてて、自由度は高いし、シリンジより簡単。

真空管採血は、翼状針のチューブの先に、スピッツ(血液を入れるミニ試験管みたいなの)を固定できる筒がついていて、そこに次から次へとスピッツを刺せばよいタイプ。沢山沢山スピッツがある場合は便利。


で、A採血は動脈から採血すること。足の付け根、手首、肘、など、自分でも触れば脈が分かる様な場所から採ります。血液中の酸素や二酸化炭素の状態を知りたい場合などはこちらです。
脈が触れられる分、刺し易いけど、その後しっかりと押さえていないと動脈なので血が滲んだり、血が出易い状態の人(抗凝固薬とか抗血小板薬飲んでるとか、凝固系に異常があるとか)では血腫と言って、まぁ、内出血のような血の塊が刺した場所に出来てしまいます。

V採血は静脈から採血すること。いわゆる採血です。駆血帯をまいて、静脈に血をためることで静脈を触れられるようにして、そこに刺します。腕でも足でもどこでもよいです。


さて。
私は今まで、採血方法はともかくとしても、V採血しかしたことがありませんでした。

が。
ついに、A採血にチャレンジしました!
場所は一番簡単だし怖くない、足の付け根の静脈(大腿静脈)です。
足の付け根はVAN(静脈、動脈、神経)の順に内側から並んでいます。
左手で脈を触れながら、そこの場所に垂直に真っ直ぐ刺すと、動脈に当たります。
動脈は圧が高いので、自然に血が出てきます。
必要分を採ったら、血が止まるまで圧迫止血です。

若干緊張しなくもなかったですが、ちゃんと成功☆
V採血もA採血も出来るようになって良かった。

Mar 11, 2009

久々に書きました。

いやぁ、もうそれどこじゃなくて。
というのも、英語の面接があったんですよー(>_<)

そう、ハーバードに行けるかどうかが決まる大事な面接。
ドキドキでした。

中身は
*名前
*いつ行くか ⇒ 4月から6月。今年の。
*どこ希望してるか ⇒小児科と新生児科。
*既に小児科を回ったか ⇒いえす。
*どんな手技をしたか ⇒採血とか、心エコーとか、あ、お話しを聞いて身体診察して、毎日カルテ書いたり、サマリーとかも書いたし、他の科のローテーションと同じです。
*内分泌を回ったか ⇒のー
*じゃあ、何科回ったのか  ⇒循環器、肝胆膵外科、産婦人科、小児科
*肝胆膵外科って移植? ⇒のー。肝臓癌とか
*あっそ、じゃあ腎癌について知ってる?⇒回ったのは肝外科であり、腎臓は回ってない。肝癌じゃなくて腎癌?
*そうよ。腎癌。⇒腎は回ってないから、そんなに知らないから、小児の腎癌でいい?
*いいわよ。⇒語る。
*じゃあ、腎癌の患者がきたらどうする?⇒?どういう意味ですか?
*何を聞くかってこと⇒あぁ、じゃあ尿のこととか、消化管症状無いかとか?
*その後は?⇒身体所見取る。特にこれとかこれとか…
*その後は?⇒ エコーとか尿検査とか、出来ればCTも撮りたいし。
*その後は?⇒え、その後?
*そう。診断ついたらどうするの?患者さんに何て言う?
  ⇒ (この質問を私は勘違いしたのです。”私が”診断したんだと思ったの。)
     えっと、私が今お話を聞いて診察させてもらった限り、腎臓に問題がありそうなんです。これから上の先生と一緒に診察させてもらって、検査をして診断していきたいと思います。
*あなた、質問を分かって無いわね。診断はついてるの。
  ⇒焦る。えっ、あ、診断がついてるってそういう意味なんですね。すみません。そっか、診断はついてるんですね。
    今までの診察と検査の結果、腎癌(renal carcinoma)がありそうです。腎癌というのは、腎臓に出来た癌のことです。CTやエコーなどで、大きさや広がり具合を確認した上で、手術が出来たら手術をしたいと思います。さらに、化学療法や放射線療法も合わせてやっていこうと思います。etc.
*以上よ。後はメールが来るのを待ってて。⇒え、メールっていつ来るんですか?


*金曜の午後には送るわ。⇒そう。ありがとうございました。


ところが、金曜午後にメールするわ、と言ったきり、来ない来ない。
そして突然月曜朝に先生からPHSに電話が。

曰く、私は再試験だ、と。
私だけか?いつ?何が悪かった?と頭真っ白、半ばパニック状態で問う私に、1言。
「後3人。誰某と誰某だ。何が悪かったかなんて分からないし、いつ再試験かも分からない。でも、落ちた人もいるんだから。」 と。

正直驚きました。
本当に驚いて、その後の実習とか、本当に上の空で全てが右から左で。

あまりに青ざめた私を見た同級生Tさんが、「はやたま、どうした?大丈夫か?」と問うくらい。
そう言われたら、我慢してた涙が出そうで、「泣くな!病棟では泣くな。どうした?」と(笑)
泣かなかったよ。いや、涙は出そうになってたけど、ティッシュで押さえたよ。
Tさんにざっと事情を説明して。
「もう1回チャンスがあるってことなんだから」と慰められ。

その後、昼休みに合格の人にも、落ちた人にも、再試験の人にも会って。
なんか悲しくて、でも頑張らなくちゃ、って思って。

正直、頭の中は真っ白で実習とかどうでも良かった。
だけど、ここで帰ったら負けだ。私は行くんだから。って。
そう思って病棟戻って。結局病棟を出れたのは9時半とか。



なんか疲れたし、誰かに泣きつきたかったし、しゃべりたかった。
親友Iくんに電話し、40分以上しゃべりました(笑)
(夜中にしかも、電話してるから出発足止め状態にさせてしまって、すみませんでしたです。)
お陰で落ち着いて。よし、次は受かる。大丈夫、受かろう。頑張ろう。そう思って。

そうこうしてたら、先生からのメールが。


「Unfortunately, 3 students did not pass. These students are XXX, XXX, and XXX. The rest of the students passed, but the registrar had concerns about the following students: YYY, YYY, YYY. We may have to conduct another interview next week.」

つまり、合格だけどちょっと心配だから、もう1回面接するかも。
つまり、面接無しで合格になる可能性あり、と。

結局、時間も無いし、再試験なしでそのまま合格。
ハーバードに行けることになりました。

このドタバタに疲れました。
でも、ちゃんとそのまま行けることになって良かった。
3ヶ月、頑張ります☆
ちゃんと楽しんで頑張ってきます。

Mar 10, 2009

有難い。

ハーバードに行くかもしれないらしい、という話が私が今月回っているグループに伝わった。
というか、再面接の可能性はあるけど、行く可能性大。
だから、19日までしか学校に来られない、ということを研修医の先生に言ったら、研修医の先生が上の先生に伝えた訳です。



そしたら。

「え、行くの?早く行ってよ。ならもっと厳しくしたのに!!よし、明日からビシバシいくからね。何科回るの? え、何、神経内科回る可能性あるの? よし、特訓だ!!先生(私のこと)、これから日本語禁止!全部英語!」
と。

先生に伝わったのは18時くらい。チームカンファ直前。
そしたら、チームカンファで私が担当の患者さんについては本当に英語でした。。
まず、私が本日の○○さんのことを英語でプレゼン。

先生も英語で質問。英語で答える。

ひぃーーー。



始まった途端、他の人が見たのが分かった。

そりゃそうだよね。言語おかしいもん。

「何してるのー?」「だって、ハーバード行くらしいんだよ」「そっかぁ、頑張れ!(笑)」
Tさん、N先生(←私が行くことも、面接を先週受けたことも、結果も、泣きそうだったことも全て知ってる)が笑いを堪えてた(笑)



明日からもやるらしい。英語。全部英語。
有難いよね。日本語の方が早くカンファ終わるだろうに。
私の為に、私の時だけ英語にしてくれるんだもん。

Mar 2, 2009

神経内科

今月は神経内科を回っています。
前評判として、すごくハイパーだ(=すごく大変だ)と聞いていましたが、意外や意外。

担当患者さんは初日は1人だし、夜はそんな遅くないし、水曜午後はフリーだし。

ゆったりまったりと神経を勉強しています。
三週間したら神経の所見は取れるようになるかしら。

今月の目標は
神経の所見を取れるようになること。
鑑別・診断・治療について調べることに慣れること

神経だからこそできることだと思うんです。

そもそも、回る内科として神経と循環を選んだのは、所見を大切にする科だから。
学生のうちに、全身の身体所見の取り方を身につけたいから。
今なら間違えられる。思ったままに所見を取って来て、先生に答え合わせをしてもらえる。

研修医になっても、上の先生の確認は必要だし、学生のうちだけで完璧にまでできるとは思ってない。
だけど、学生のうちに、学生でもできることは出来るだけ身につけたい。研修医になったら、次の段階、今は少し体験程度にしか出来ないエコーとかを身につけたいから。

とか、熱く語ってはみましたが。
実はまだまだ半人前です。。

頑張ります。

しかも、担当患者さんの病気よく分からないし。。
神経は珍しい病気ばっかり(特に、大学病院だから、っていうこともあるし)だから英語の論文とか読みまくりですよ。。