予備実験とは、実際に本当の実験を行う前に、どんな感じなのかなぁ?というのを見る為に行う実験のことです。
この量でいいのかな?というような確認だったり、手技の練習だったり。
私たちAnophelesを調べるグループ(といっても2人だけど。笑)は昨日と今日で予備実験を一通り行いました。
①蚊の遺伝子を調べる実験
蚊のDNAを抽出して、
PCR法(DNAを特異的に何万倍にも増やす)をして、
電気泳動をして(これにより、実際にPCR法が上手くいったか、そのDNAがどれくらいの大きさなのか、という確認ができる)。
②Bioassay
こちらは非常にアナログです(笑)
というのも、Pyrethroid(殺虫剤)を4種類の濃度で溶かしたものを用意。
蚊の幼虫を20匹ずつそれぞれの濃度の殺虫剤が入ったコップに入れる。
2時間の間、彼らがどの程度死んでしまうかを測定。
殺虫剤抵抗性があるかどうか(殺虫剤が効くか否か)が分かります。
今回使用した蚊の幼虫たちは、感染研でいただいてきたネッタイイエカという種類で、 殺虫剤感受性(殺虫剤が効く)株です。
Pyrethroidというのは日本でも使われている一般的な虫除けスプレー・蚊取り線香の類の有効成分です。
世界的に使われていて、これに対して抵抗性を持っているものがいる、というのが問題になっています。
どちらも、特に後者はあんまり興味がないというか、虫なんて触りたくないし……
でも、そんなことも言っていられないので、頑張ります。
DNAになってしまえば、無色透明な液体なので、蚊でも人でもラットでも一緒、、ですよね。
ちなみに、本日の実験結果は、
①
バンドは出ず。
つまり、DNA抽出orPCR(プライマー)が間違っているということ。
どちらもありうるような条件でやっているので、なんともいえません。
これは来週追加実験を行って、原因を究明することになりそうです。
②
いやぁ、殺虫剤ってすごいわ。
ピレスロイドの濃いものでは蚊は死んでしまいます。
即効性の薬剤なので、いとも簡単に。
薄いものではしぶどーく生き残るものの、そんなに動けない状態。
蚊取り線香の焚き甲斐があります(笑)
でも、やっぱりとっても気持ちが悪い感じです。。
最後、いただいた蚊の残りをエタノール漬けにしたんですが、
(といっても、2mlから10ml程度の小さいビンに入れるだけ)
あまりに気持ち悪くて、途中泣きそうでした。
という訳で、共同研究者のシノさんに大いにお世話になりました。。。
これでも前よりは少しは慣れたんだけどなぁ。
ソロモンでは、ダイビングから始まって、蚊の採取に終わる予定なので、
無事に元気に帰国できることを切に願います。
体的にももちろんのこと、精神衛生上もね。
さーて、①の追加実験について考えなくては!
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