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Jun 6, 2011

続・カチン

前回は思わず思ったことをそのまま愚痴状態で書いてしまいましたが。
ちょっと頭を冷やしていろいろと考えました。
まだ考えがきれいにまとまった訳でもなく、まだまだ足りないとは思いますが。



後輩のブログを読んでいたら、女性医師(私は、女医という言葉より女性医師という言葉の方が好きです。) に対しての反発が世の中には沢山あるそうで。
知らずに女性医師をやっているあたり、私もかなり能天気なのかもしれませんが。。。

考えたこと。
1。頭の構造が古い上の先生方のこと
あまりにカチンと来たため、別の場所(というか、mixi)で同じ日記を書きましたら、私の尊敬するS先生(現在7年目でアメリカ留学中)の先生にコメントをいただきました。
古い先生たちが研修医だった頃のこととか、そういう背景を聞くと、女性医師に偏見を持っていることも何となく分かったというか、諦めが付いたというか。

もちろん、だからといって、女性医師を攻撃していいとは思いません。
ただ、時代が違うんだな、と。育った時代が違うことで価値観や考え方の根本が全く違ってしまっている訳で。
きっと、お互いにお互いの状況とか、時代背景とかを理解しようと歩み寄らない限りは、ただ反発しておしまいなんだろうな、と。


2。お金のこと
多分、医者以外の分野の人でも女性医師に対しての反発があるのだと思うんです。
そりゃそうですよね、国立医学部に行った暁には、一人育てるのに1億円(でしたっけ?)かかるとか言われてるのに。
そして、そのお金は税金だというのに、医師として働かないのか!って言いたくなる気持ちも分からなくはないです。

でも、ちょっと考えてみてほしいんです。
女性医師が出産育児で仕事を止めてしまうケースもありますが、実は非常勤で少しずつ働いているケースが多々あります。
それでも、ばりばりに働いている男性と比べたら、「医師として」働いている時間は少ないですよね。
(「母として」「主婦として」働いている時間を考えたら、男性よりも多いんですけどね。
そして、以前ニュースにもなっていましたけど、主婦の仕事をお金換算すると結構な額になるんですけどね)

でもね、じゃあその先生たちが「医師として」働いている時間が少ないから、社会にとって損なのか、というとそうでもないと思うんです。

例えば、産婦人科。やっぱり、女性は女性に見てもらいたいことって多いと思います。女性医師を捜して(もしくは、指名して)かかる女性、多いですよね?

例えば、小児科。育児をした先生のアドバイスって、すごく役に立ちます。
例えば、子供が抗生剤を飲みにくくてミルクごと吐いちゃって困るっていうことを知らない男の先生けっこういます。食前に出してあげることで少しでも飲みやすくっていう工夫をしないで食後のままだしている男の先生も多いです。

例えば、 内科。女性医師が夜勤をしないから、とひがむ(というか、裏でぐちぐちいう)先生もいます。でも、よく考えて。夜勤をしないからと言ってその先生が夜ぐーぐーと寝てる訳ではなくって、子供世話をしているんです。前回の日記でもこれは書きましたが、その先生がそんな状態でも昼間の外来だけでもやってくれたら、夜勤明けの先生がその分早く帰れるならいいじゃないですか?
夜勤明けで機嫌の悪い先生に見てもらうより、昼間の外来しかしない女性医師に見てもらった方が患者さんとしてもよくないですか?夜勤明けの先生がミスを犯す確率より、昼間の外来だけの女性医師がミスを犯す確率の方が低いと思いませんか?
少なくとも私だったら、眠そうで機嫌の悪い先生に見てもらうより、昼間の外来だけしかしてないんですけどねっていう女性医師に見てもらいたいです。

とか。
あげたらきりがないくらい、女性医師が育児をしながら非常勤として働くメリットってあると思うんです。


3。システムとして
でも、非常勤として働きに戻ることすら難しいケースだってあります。

例えば、実家が近くなかったら、誰が子供を見るの?
保育園自体が待機児童が多すぎてなかなか大変。
子供が2人いたら、下手したら2カ所の違う保育園を掛け持ちしないといけないことだってあります。
保育園に預けても、小さいうちは集団生活では風邪を繰り返しますから、預けたとしても熱が出て早退しなくてはいけないことだって沢山。
そのときに、だいたいがママが早退して迎えにいくことになりますよね。パパが早退できるような所なんてないし。

保育園や病児保育を整えたり。
急に行けなくなった場合でも、周りのサポートで大丈夫な制度にしたり。
パパも仕事を少し気軽にフレックスに出来るようにとか。
今の私にはあまり思いつかないけど、みんなで変えれば変わる部分って多いんじゃないかな、って思うんです。


4。社会全体として
他の業種の人だってそうだと思うんです。
医師不足がこれだけ話題になっている昨今。
女性医師に対するサポート体制って少しずつですが整って来ています。
女性医師に対する反発が多いけど、でも意外と他の業種よりも整ってたりします。
(ま、それだけ「税金つぎ込んだからには働いてもらわないと!」的な考えが世の中にあるのだと思いますけど)

その他の業種についても、働いていけるような、そんなシステムが出来て来て、みんなが好きな人生を選べるようになったらいいな。

前も書いたけど。
結婚しようが、しなかろうが。
出産しようが、しなかろうが。
育児に専念しようが、保育園に預けようが。
仕事をバリバリやろうが、非常勤だろうが。
個人の自由だもの。
他人がとやかくいうことじゃないもの。

続・ごめんね

土曜日の日記に書いた子。
気管支炎に発展し、脱水と全身状態が悪化してぐったりして再々診になったけど、入院には踏み切れず、点滴して抗生剤変更して一度帰宅した5歳男児。

ちゃんと翌日(日曜日)解熱したそうです。
今日(月曜日)に改善傾向で再々々診に来たそうです。
すごく安心しました。

そして、今日から私は大学に戻って産科を回ってるから、その子を見れなかったけど、大丈夫だったよ、ということを知らせてくれた先生にも感謝。


ちなみに。
なんか、あまりに心が痛くて。
(土曜日のその時点でも、上の先生には、いいって言われたけど、でもねぇ)
この子のことを何人かに話したら、みんな再々診の際の対応は間違ってないんじゃない、って言ってくれました。
(まぁ、私が胸の音を逃していないという大前提ですけど。)
改善傾向ということと合わせて、本当にほっとしました。
これからも沢山こういうことあるだろうけど、overでもunderでもなく、というラインを見極められるようになっていきたい。

Jun 5, 2011

カチン

小児科同窓会に出席しました。
というより、小児科重点プログラムです。来年入局します。という挨拶の為、出席が義務付けられてる、って感じ(笑)

で、挨拶しまして。
席に戻ったら、医者30年目位の先生に話しかけられた。

「君、どこ出身?」
「どうせね、みんないなくなるんだよね。女性は特に。
頑張りますー、とかって挨拶するのに、2,3年するとすぐ腹が膨れていなくなる。働くとしてもバイトとか。そろばんの駒として全く数えられないんだもの。
どうせ君もすぐ腹が膨れてバイバイ、ってなるんだよ。だから医者が足りないんだ。出来る女性2人より、出来ない男性一人が入ってくれる方が役立つんだよな。(以下略。)」

ビックリしました。
女性が多くて、出産や育児で仕事を中断したり辞めたり、軽くしたりしてるのは事実です。
多分、それでそうとうに困ってるんだと思うんです。
実際の人手が足りないんだとも思うんです。

とはいえ。
カチン、ときたのも事実。
小児科医なのに、そこまで出産育児に理解ないかね?
バイトだとしても、昼間の外来だけだとしても、それによって当直明けの人が早く帰れたりとかする訳で。
働かないより遥かにいいではないですか。
だいたい、若手をそろばんの駒として考えて本人の気持ちを尊重しないから、(男女問わず)医局から離れて行く人が多いのではないのですか?
腹が膨れてバイバイ、って。その表現も気に食わないし。
女性の仕事と言い切ったけど、そしたら、外の仕事もやって二足の草鞋を履くのは大変に決まってるではないか。
男性が協力してくれたら、もう少し働けるかもしれないではないですか。
子育てした経験が小児科医の仕事にも活かされてくるだろうに。
というか、そもそも。
結婚しようが、出産しようが。仕事を中断しようが、そのまま主婦になろうが、バイトだけやろうが、仕事を男性と同じだけバリバリやろうが、本人の自由だし、非難されるようなものではないと思うのです。

私、子供が出来て子供が風邪ひいても、あの先生のトコには連れて行きたくない、と思ってしまいました。
だって、普段の診療の中で、こんな価値観に沿った話をお母さんたちにしているのかと思うと、ゾッとしません?


こんなことでカチンとした私もまだまだ甘いんだろうなぁ。
とはいえ。ふんっ(♯`∧´)って気分。
ま、とーっても笑顔で話きいてさしあげましたけど(笑)

Jun 4, 2011

ごめんね。

5歳男児。

昨日、熱と咳を主訴に来院した子です。
昨日の時点でfever day4で、39−40℃まで上がったこともありましたが、喉も軽度発赤程度でそんなに腫れてなかったし、肺音clearだったし、腹部症状もなし。
食欲はないけど、一応水分は取れてて、本人の全身状態もまぁまぁ。
その日に耳鼻科もかかってて、副鼻腔炎や中耳炎はない、との診断を受けてました。

実は、一昨日にも来てて、別のDrが抗生剤も処方して、始めたばっかりでした。
抗生剤は2−3日は効果があるかを見るから、初めて一日以内だと変えないことが基本。一応。

という訳で、風邪だったら4−5日で熱が収まってくるだろうし、抗生剤が聞いてきても下がるし、処方変更なしで抗生剤を続けてみて週末で収まってこなかったら再診、ということにしたんです。


そしたらね。
夜に41℃の熱が出て、ぐったりして本日再診に来たんです。。。。
そしたら、胸の音が汚かった。。気管支閉塞音と軽度coarse cracklesが。。
上の先生に答えを聞いてから聞いているというのを差し引いても、私の耳でも明らかにあった。

胸部X線を撮影したら、しっかりair bronchogramがあり。
採血では白血球の左方移動はなかったものの、白血球増多とCRP9.6。。。
ちなみに、マイコは今日時点では陰性でした。

入院かな、って感じでしたが、本日の当番病院はちょっと遠い。
近い病院は当番ではないから、紹介して入院、はできない。
入院するなら救急でかかってもらうしかない状態。

で。
上の先生がお母さんと相談して、経口カルバペネムで週末様子を見てもらって、ダメだったら救急、大丈夫だったら月曜日再診、ということにしたんです。


肺の音。
昨日はあったとしても、そうとう軽度だったか、無かったかだと思う。
今日くらいあったとしたら逃してないんじゃないかな、と思う。いや、思いたい。

全身状態まぁまぁだったし、一昨日抗生剤を始めたばっかりだとはいっても、昨日の時点でfever day4だったし。
肺の音がきれいだったからX線まではいきなり取らなかったとしても、採血だけでもしてあげてればよかったかな、って。そしたら、多分昨日の時点で抗生剤を変更してたか(もともと出てたのはセフェム)、入院の可能性を考慮に入れての行動を取っていたか。
金曜日だったし。

しかも、本人が風邪をよくこじらせるタイプらしくて。
カルテの前の方をもうちょっと読んで、悪化しやすいということでover triageしても良かったかな、とか。



「ごめんね。」
本人とお母さんを前に、心の中で心から手を合わせて頭を下げた。

あまりにぐったりしている本人と心配しているお母さんを見ていて心が痛かった。
昨日の時点で、もう少しひっかかってたら。
(熱4日目だし、抗生剤もセフェムだし、って一瞬ひっかかったんだけど。
検査に踏み切るほどには大きく引っかかる何かがあった訳でなくて。)
金曜日だし、4日目だし、と採血だけでもしてあげていたら。
もう少し本人が苦しむ期間が少なくなっていたかな、って。

やりすぎもやらなさすぎもダメ。難しい。経験が必要なんだと思う。
教科書に書いてあるような病気なら、迷わず検査入院です。
でも、実際の臨床では教科書に書いてないような、そういう部分が難しい。

苦しむ時間をできるだけ短くしてあげられるようになりたい。
成長したい。というか、成長しなきゃダメだ。

Jun 3, 2011

地域終了につき

本日で地域医療研修は終了です。
あ、でも、せっかくなので明日も出勤しますけどね。
だって、今のうちなんですもの、先輩先生方の診療を見せていただけるの。

結局、1ヶ月で2回寝込み、1日お休み。
それ以外は出勤できました☆


難しいと思ったのは、沢山あるけど、その中でも。
*育児相談
*正常範囲(正常と病気の線引き)
*疾患の重さの判定(抗生剤を使う使わない、入院が必要不要の線引き、「大丈夫」って言っていいのかどうか。。)
やっぱり、沢山の経験が必要なんだと思います。

学んだことは。一言では言えません。
1ヶ月だけとは思えないほど、本当に多くのことを学びました。
 
*新生児・小児の診察方法(行く前に勉強しとけ、って感じではありますが)
*健診(成長発達の確認。お母さんの悩みに対する対応)
*予防接種(何に注意して、いつ打つのかなど)
*風邪(お母さんへの説明のポイントとか、何に注意してあげるか、とか)
*皮疹(水痘、麻疹、伝染性紅斑、伝染性軟属腫、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、接触皮膚炎、など)
*新生児・小児の採血、ライン確保
*育児相談!(これはまだまだ私には無理なんだけど、先生がお母さんの顔色を見ながら相談に乗っていくのを見せていただいて、目指すべき方向は分かってきた気がする。人って誰でもそうだけど、自分の中での希望とか答えとかがあった上で相談が必要なんだよね)
*正常範囲のバリエーションの広さ!


そして、何より、小児科を面白い・楽しいと初めて思い、小児科医になることを決めたことが一番大きいかな。
本当に本当にありがとうございました!!
幸せな幸せな1ヶ月でした♪

Jun 2, 2011

触診

本日、腹痛を主訴に来印した14歳女児がいまして。
話を聞いて、診察をして。

わたしとしては、結構なガスと便がたまってそう、という感じでした。
若い女の子だし、レントゲン取るほどの所見もないし、おそらく便秘なのに撮るのもねぇ、と。
という訳で、なんかたまってそうですねぇ、って言ったんですが。

一応1日1回は排便があるそうで。
心配してるお母さん的にも、若干不満そうな感じで。
上の先生が、一応レントゲン取っておきますか?って助け舟を出してくれました。
まぁ、それもそれで不安はあるみたいで、それで何が分かるんですか?って食いつかれましたけど。
 レントゲンの結果、やっぱり便秘で。
けっこうな量の便がしっかり写ってました。

お母さんと本人に説明して。
「これだけしっかり写ってることから考えても、毎日少しずつ出ないでたまった分があるのかと思います。浣腸してもいいけど嫌だよね?便を少し柔らかめにする薬を出しておくから、水分多めにとってちょっと様子を見てみようね。」って。安心してもらえたみたいです。


レントゲンを撮る前の段階の診察で、便秘だな、と思えた自分の手に少し自信をつけました。
やっぱり、沢山診察をして、沢山経験をしておくのは大事ですね。
そして、同じことでも画像の威力ってすごいんですね。
まぁ、あれだけしっかり便が写ってたら納得せざるを得ないかな(笑)

Jun 1, 2011

情けないやら申し訳ないやら

先生に言われました。
「いやぁ、思ってたよりもちゃんと来られてよかったよ。」

えーっと。
わたくし、2回ほど寝込みまして。
1日はどうしても無理でお休みしましたけども??

と思ったら、大学の先生から私を引き受けてくれないか、という打診があった際に、「相当危ないかもしれないよ」という話があったのだそうで。
半分くらいお休みになることを覚悟して私を引き受けてくれたんだとか。

その話にまず驚き、本当に申し訳ないなぁと改めて思いました。
私みたいな研修医もいないですよね、全く。

しかも、「先生みたいにやる気があると、教えがいがあって良かった」って言ってくださって。
もう、情けないやら申し訳ないやら、ありがたいやら。

わたくし、1ヶ月で少しは進歩しましたでしょうか?