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Nov 13, 2015

胎児心拍


大人と比べるとすごく速いです。
120-160回/分くらい。倍くらい速いんです。

そして、大人と同じように、動いているとドキドキが速くなります。
逆に、具合が悪いと心拍が落ちます。

新生児科医としては、心拍が落ちてるからと立ち会いを求められたり、心拍が落ちてるから緊急帝王切開と言われるのがすごく嫌です。

赤ちゃんの心音モニター。
散々、患者さんで見てきています。
、と言っても、私が目にするような子のは具合が悪くて、という子が多いので、心音が落ちてるものが多いですが。

でも、自分のお腹に付けられているのを見るのは別の気分でした!
と言いたいところですが、そんなこともなく、出てきた紙を見て、「徐脈頻脈なし、valiabilityあり、accerelationあり、deceralationなし。reassuring。」と所見を思ったあたり、やっぱり患者さんのデータを見ているような客観的な感じなんでしょうね(苦笑)



写真の上半分は、赤ちゃんの心拍数。です。
下の上(つまり、真ん中)が胎動、一番下が子宮収縮(お腹の張り)の強さ。

心拍のポイントは
*ベースが110-160回/分であること
       徐脈は具合が悪いサインですし、頻脈は貧血や感染などの可能性があります
*valiability(基線細変動)があること
        細かいギザギザのこと。具合悪くなるとなくなります
*accerelationがあること
  baseのところから心拍数が上がってる山のこと。元気な証拠。
  本日のモニターの場合、胎動に伴ってaccerelationがあることがわかるかと思います。
*deceralationがないこと
  まぁこれは無いので解説が難しいですが。
  accerelationの逆で、心拍が落ちること。具合が悪いサインの可能性あり。
  (お産の時の最後に、子宮収縮に伴って落ちるとか、大丈夫なのもありますけどね)

で、上記を満たしていて元気な場合は、reassuring fetal status、元気な赤ちゃん。とします。
で、ダメかな、という場合。non reassuring fetal status(NRFS)ということになり、厳密な経過観察、場合によっては速やかなtermination(お産。帝王切開含む)になります。


本日のモニターは、問題なし。reassuringなものでした。
(じゃないと、困りますけど。)

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