Pages

Nov 24, 2013

冬の当直

昨晩の救急外来受信者数100人越え。

100人って言われても想像がつかないって?
計算してみましょう。
特に酷かったのは、18-20時くらいです。
1時間に20人近く来院していました。単純計算では1人あたり3分。

3分診療、などと俗に言いますが。
実際に3分で終わらせるのはなかなか困難、というか私だったら絶対無理。
呼び入れる。最小限の話を聞く。最小限の確認事項を確認する。
最小限の診察をする。最小限の説明をして納得してもらい、カルテを記載する。
場合によっては、吸入や点滴などの処置も必要となりますから、さらに時間がかかります。

そんな中、次から次へと患者さんが押し寄せると、どうしても1-2時間待ちになっていく訳です。
 
しかも、大半のお子さんは、ついさっきから熱が出たけど元気な子や、数日前から咳と鼻水があって、、というようなお子さんです。
正直に言わせていただくと、救急外来を受診する必要は無い子たちです。翌朝の診療で間に合う風邪の子たちだから。
しかも、救急外来は基本的には、夜を越せるか越せないかという判断をしていく場なので、詳しい検査も出せないし、薬も1日分のみなので、翌日どっちにしてもかかりつけ医を受診する必要があるんです。
 
そして。大半の元気な子たちの中に、たまに、本当に具合が悪くて、入院が必要な子が混じっています。
1-2時間待っている間に悪化してしまうこともあります。

救急車や夜間救急はコンビニではないのです。
適正な利用が求められるのです。


という話はさておき。
100人越えの小児科の冬の救急外来。
私にとっては初めての小児科の冬。
今からドキドキです。

Nov 21, 2013

HSP

ヘノッホ・シェーンライン紫斑病。
名前は有名な病気の一つです。
教科書にも必ずでてきて、国家試験でも問われます。

IgAが沈着するからと言われている血管炎が原因で、紫斑、腹部症状、関節症状が三徴。腎炎の合併に注意。

教科書的には知っていましたが、このたび初めて見ました。そして、納得。
どうしたらいいかもこれで学びました。

私は、机の上での勉学が得意ではありません。
実地訓練、目の前に実際にあって考える、という方が得意です。
その為、診てない病気を教科書で読んでもあまり頭に入らないんです。

それよりは、目の前にいる子の病気のこと、目の前にいる子の鑑別疾患のことを勉強する方が何倍も頭に入る。
今回の子のことで、HSPは鑑別として頭に入ったかな。

Nov 17, 2013

呼び出し

NICUにいた頃は、よく夜中や朝方に呼び出されました。
生まれるけど人手が足りない、迎えに行くからお留守番要員が欲しい、など。
自分も呼ばれるし、無理だと思ったら遠慮なく上を呼んでいました。

ところが、小児科に行ってからは、呼ばれることはありませんでした。
そんなに一分一秒を争う事態になることが少ないからだと思います。
先輩を呼び出すということもしたことはありませんでした。
(NICUにいる先輩に助けを求めたことは何回かありますが)

でも、今日は呼び出してしまいました。
というか、呼び出すつもりはなく、普段の様子を知っている主治医に確認の電話を入れただけだったのですが、来てくれました。

ONOFFはきちんとつけたいと思っています。
自分の中でも、夜家に帰ったら仕事の事は考えない、と決めています。
帰る前に調べることは調べて勉強する事はしてから帰ります。
間に合わなければ、朝早めに行ってやります。
ONOFFをつけないと、心がだんだん疲弊していってしまうのが分かっているから。
そして、そうなったことがあるから。


電話をかける時にとっても躊躇いましたが、電話をして相談していると落ち着きました。来てくれることが分かったら、安心もしました。
まだまだ一人前にはほど遠い私。だけど、来年は下に後輩がつくし、その次からは専門分野で頑張り始める学年。頑張らないとなぁ。

Nov 15, 2013

ブルドーザー

今年、先輩方が私につけたあだ名です。
溜まっている仕事をブルドーザーの様に片付けるから、だそうです。
うら若き(?)女子を捕まえてきて、ブルドーザーはないよなぁ、と思っていて、
全くもって褒められている気がしていません。

が。
ブルドーザー的だと自分でも思う事態がありました。
水曜日の日に、来週の水曜日に症例発表をしなくてはいけないと分かりました。
ところが、水曜日は私は当直。明けの木曜日は、誰の何の症例かを教えたらスライドを作ってしまって帰らないだろうから、と教えてもらえず。

金曜日の夕方になって、初めて誰の何の症例なのかを知りました。
そして、月曜日には予演会をする、と。

焦った私は、金曜日の夕方18時から作り始めて、気付けば0時。
でも、5ー6時間で作り上げました。
しかも、画像処理が分かりやすい、と評判はなかなかの出来だったので、嬉しかったです。

でも、この働き方はまさしくブルドーザー、、
止めたいと思う今日この頃。

Nov 12, 2013

休む勇気と判断

悩むんですよね。
休むタイミングと、出勤するタイミング。

インフルエンザとか、アデノウイルスとか、出勤停止なものは悩まないからよいのだけど。
それ以外の普通の体調不良の時に悩む。

一昨日から喉が痛かった。昨日は、ホカロンを貼って、セーターを着込んでも寒くて、節々が痛くてだるかった。
でも、重たい患者さんが外来に来る予定で、午後は18人もの予防接種があって。
なんとか乗り切って帰宅。

そして本日。
朝起きたら喉が痛くて声が出なくて、だるくて起きれなかった。
でも、熱が37℃台しかなかった。

行くか行かないか悩んだけど、倦怠感が強くて動けず。
しかも明日は午前中外来、午後も外来、夜も当直。

本日休むことを決断しました。
休む勇気も必要なのだ、と自分に言い聞かせて。
おやすみなさい。

追記:
翌日、体調は少しよくなりましたが、咽頭発赤腫脹、リンパ節腫脹は持続。
でも、外来も当直も乗り切りました!

まだ頑張れる、ここで休んでおいて迷惑を最小限にする、など。
判断が難しいけど、休む勇気も必要なのかな、と思ってみました。

Nov 10, 2013

医局内 勉強会旅行

研修医から後期研修医を対象に勉強会をする+みんなで宴会をして仲良くなろう!的な。
そんな旅行です。

今回は、今私が勤めている病院が幹事でした。
上の先生たちは準備の頃から大変そうでした。
私は、表紙のデザインをしたり、印刷したテキストを組み立てたりとか、雑用係。

本来、下の先生たちはみんあ出席なはずなのに、何故か当院から行ったのは私一人。
後は上の先生たち。けっこう雑用が多くて、てんやわんや。

講義は半分くらいしか聞けなかったけど、でも楽しかったからいっか(笑)

Nov 2, 2013

遺伝

遺伝病のセミナーに行ってきました。

遺伝病 ≠ 遺伝する病気
遺伝病 = 遺伝に関連する染色体や遺伝子による病気

そして、意外と多いのです。
そもそも、いろんな体質は遺伝子によって決まって来る訳ですし。
ほとんどの染色体異常や先天異常のお子さんは正常な両親から生まれているという事実がありますし。


高校生の頃から生物の遺伝の分野が好きだった私。
遺伝の確率の計算とか、組み替えの話とか、遺伝方式の話とか。

医者になり、小児科に進み、NICU(新生児科)に興味があり。
沢山沢山、遺伝専門の先生にご相談する機会があります。


診断がつかないのだけど、何かしらの先天異常がありそうな子。
遺伝が関連する疾患があり、今後の対応が必要な子。
いろんな子がいます。

分からないから丸投げ、は許されない。
最初に診た医師がご両親や本人に発した言葉は私たちが思う以上に記憶に刻まれます。

ちゃんと勉強したい、そう思いました。
今日のセミナーは一歩かな。

Nov 1, 2013

診させてもらえるということ。

お久しぶりです。
なんだか忙しくて、気付けば11月になっていました。

最近、私は恵まれているのだということに気付きました。

私の外来にはいろんな子が来てくれていて、いろんな子を診させてもらっています。
多数をしめるのは、育児相談・授乳相談系の赤ちゃんたち(というかお母さんたち?)で、健診や予防接種を兼ねて、お母さんたちの不安度合いによって来てもらっています。

それ以外の、疾患があって通ってくれている子たちでは。
N卒業後の子たち、嘔吐症、喘息、アレルギー、膀胱尿管逆流、腎奇形、低身長、思春期早発、精神運動発達遅滞、頭痛、てんかん、 血小板減少症、不登校(苦手ではあるのだけど)、肥満、その他診断名がついていないけれども明らかに何かありそうな子たち。
そして、入院でも多種多様な患者さんを受け持たせてもらっています。

当たり前のようで、当たり前ではないのですよね。
専門がない私だけど、専門の先生のバックアップをもらいながら、私の外来で診させてもらっている子たちが多いということの幸せ。
これだけ沢山の種類の子たちを診せてもらえているというのは幸せなのだと気付かされました。

やっぱり、教科書や文献からでは絶対に学べないことがあります。
患者さんから沢山のことを教わります。
やっぱりありがたいです。