慣れがいいのか、不慣れがいいのか。
慣れは必要だと思います。
でも、不慣れも悪くないのかもしれない。
そんな出来事がありました。
普通の1ヶ月健診で、便が白い子がいたんです。
もちろん、数回便が白くなることくらいは普通の子でもあります。
いろんな原因で起こりうるから、病的なものだけではない。
けど、診断を急ぐ病気も中には隠れている。
便が白いこと。先輩先生たちにとっては、よくある事なのだそうです。
ロタウイルスじゃない?アレルギーじゃない?黄疸出てないもんね。と言われました。
でも、便の回数が増えたりもしていないし、周りにも症状はなく、体重増加も非常に良い。
そんな状況だったので、うーん?と思いながら採血だけ提出することにして。(一応ロタウイルスも出した)
出した検査結果でも、先輩たちにとってはピンとこないデータ。
でも、γGTPは650と高めだったし、T-bil4台に対してD-bil0.7とやや高め。
どうしてもそのデータが気になった。他のデータが動く前にγGTPが上がるってちょうど勉強会で聞いたばっかりだったし。
外科の先生と放射線科の先生に連絡をして、エコーを当ててもらった。
(自分でエコーを当てても、変!しか分からないだろうけど、これは本物だろうと思ったため、病型診断も含めて、直で検査室にお願いした)
本物でした。先天性胆道拡張症だった。
先輩先生たちにとっては、後から考えたとしても一週間経過観察をしてもう一回来てもらう程度のことなのだそうです。
でも、私にとっては、初めてのことで慣れていないこともあり、こういう経過になり、その日のうちに診断がついた。
もちろん、それが1週間ずれていたとしても、赤ちゃんの状態が劇的に変わる訳ではないからよいのだけど。
慣れは必要だし、私よりもっと忙しい外来をしている先輩たちにとっては、これくらいであればどうする、という感覚があるのだと思うし、それが必要なのだと思う。
慣れは必要だけど、不慣れな部分も残しながらが良いのかもしれない。
そんなことを思った外来(1カ月健診)でした。
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